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こちらはみんな親魔民 2

968名無しさん:2017/12/25(月) 00:38:29 ID:TcS9/JTI0
しかし、まぁ彼奴らはさすが堕落しているな。
彼はそう素直に呟き。国境向こうの様々な声や音を傍受しながら手元にある未だ淹れたてのように熱い紅茶を啜る。そしてある程度体が温まったのか白い吐息を吐く。スコーンやらお供がないのが寂しいところだが致し方ないのだろう。
彼が双眼鏡を用いても冷たい風が吹き荒ぶ街路にはもう誰もいない上に何も見えないはずであるが、彼らは国境沿いであれば施設内の会話や物音は特殊な器具を使って傍受できる。さらに会話のために使う交信用魔法であれば個人の感受能力の差もあるがなおさら可能である。
そうして傍受した内容を記録するのと同時に動向を反魔軍中央本部に報告する。
それが彼の所属する反魔国境警備観測隊、情報職員の仕事だ。
そろそろ彼の勤務時間も終わる。彼の交代要員は未だ仮眠室で寝ているのだろうか。
持ち場から離れたくないのか、同時に暴風で声が聞こえないのは明確なので交信魔法で同僚を叩き起しているようだ。
寝ぼけ眼で出てきた同僚に熱い紅茶の入ったボトルを投げ渡し、仮眠室に戻る。
今日の勤務は夜勤じゃなくてよかった。
やはりクリスマスイブは寝るに限る。そう呟きながら彼はお手製の少し大きい毛糸の靴下を枕元に置き眠りにつくのだった。

…改めて可愛らしい人だ。
親魔国情報局通信部傍受課管理レコード
とある職員の私的記録より




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