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【行き当たり】リレー式で幻想入りをノベるスレ【ばったり】

17 幻想入りした名無しさん :2010/01/18(月) 01:46:56 ID:vaBUTykc0
>>16

「どういうって、何、そんなことも忘れちゃったの? 診療所よしんりょーじょ」
「いやそっちでなくて」
顔の前で指をそろえた手をぶんぶんしながら突っ込む俺を見て、永琳さんは少しだけほっとしたような顔をする。
なるほど、今のは俺の記憶がどこまで吹っ飛んだのかを確認する冗談だったようだ。
問題が解決するわけではないが、そのやり取りで場の空気が少しだけ和む。
と、和んだのを確認したのか永琳さんはすっと立ち上がって、それじゃ、と笑顔を浮かべてすたすたと玄関に向かう。
「安心したところでわたしは失礼するわね。とりあえず今晩は診療所を貸してあげるから、妹紅、ちゃんと面倒みなさいよ」
「は? わたしが?」
「恨むなら自分の仏心を恨みなさい。ほら、すりこみってあるでしょ、あなたはさしずめその子の保護者。あ、夕食は心配しないでいいわ、言わなくなってあなたの“保護者”がつくりに来るでしょう。診療所だって閑古鳥がよく鳴いてるしね、たまには入所患者がいたほうがいいのよ」
べらべら好き放題喋ったかと思うと、こちらの反論を許さぬ速さで外に出てしまう永琳さん。
あの笑顔は何かを楽しんでる笑顔だなぁ、と感じたのは俺だけではなかったようで、顔をあわせると妹紅も「はぁ〜」と大げさにため息をついて見せた。
が、任された手前動くにも動けないようで。

……そのままちょっと静寂があって。
気づいたら、この殺風景で昔ながらな家にも既に西日が差していた。
柔らかく燃える橙色が木造りの家を照らす中、あぐらをかいた白髪の少女は長い間の沈黙をそっと呟くようにして破る。
「あんたはおそらく外の人間で、ここは幻想郷と呼ばれるもう一つの地上だ。……さてと、どこから話したもんかね」
妙にあぐら姿が堂に入った少女。
口調は俺よりもずっと男気溢れ、だからなのか素直で律儀で、それら全部が嘘みたいにやたらめったら、……そう、気を抜けば見とれてしまうほどに綺麗だ。
夕暮れの中ならなおさらと思ったのは、一体なんでだったか。
俺はそれから、幻想郷のことと俺がここにいることの意味・理由といったものを夕食時まで説明されることになる。
と、思う。


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