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【屋内】世にも奇妙な邪気眼大学【コテ可】

178大上 楽/”紙使い”:2013/12/15(日) 00:56:12 ID:4viXhryE
>>177
絶句する大上も数瞬の後、我に返ったように窓際に駆け寄る

「――…あ」

窓の外は凄惨な有り様だった
鼻に付く焦げ付いた匂い、煙を上げ倒れる甲は――ピクリとも動かない

「か……甲サンっ!!」

慌てて、中庭に飛び出し甲の元に駆ける
近付くと、それは更に悲惨さを増す
投げ出された四肢と、露わになった素体

「(か……身体が、殆ど……)」

絶命

そう、疑う余地もないほどに甲の身体は破壊されていた

「く…くそ…こんな……これじゃあ…」

呼吸も心音も停止
改造人間である甲とはいえ、基本的な機能はほぼ人間と同様
その二つの停止が甲の死を表して――――

「………なんや…?」

――――そして、その時異変が起こる

『身体機能の致命的損壊を確認、復元を試みる』

固く冷たい声が倒れ伏す甲の口から発せられたのだった
大上は驚き顔を覗き込む

「…”眼”?…”左眼”が開いとる…?」
『――身体機能とのアクセス――接続を構築……成功、復元シークエンスに移行』

甲の左眼は邪気眼”螺旋眼”を有する
その邪気眼を湛えた左眼が大きく見開かれ――螺旋模様の輝きが激しく渦巻いていた

緑色のその輝きは、次第に眼を溢れ出し
夥しい量の破壊痕に接触――治癒を開始する

『完全修復まで…………必要時間652105秒』

その様子は、まさしく”異質””異様”
邪気眼使いは呪われている――と、誰かは言った
その呪いが――表面化した邪気眼の意識が――甲が死ぬことを許さない

邪気眼を有するのは人か
それとも人を有するのが邪気眼なのか

ここに拡がる光景からはそれは定かでは無かった

「わ…訳が、わからへん…けど…」

呆気にとられる大上だが

「助け、られるんか……あ、安藤…タンカや!!」

部下に指示を飛ばし、異様な気配を纏った甲を医務室に搬送しようと動き出す


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