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妖刀ex

1名前なんか必要ねぇんだよ!:2019/10/23(水) 23:20:30

 「ふ……。その程度でオレに抗えると思ったのか、笑止千万!ーーーが! 良い。その蛮行さは少し興が乗ったぞ。その選択を評し重い腰を上げてやろう。」
  
  「───精々、踊る位は出来るだろう?」

 髪を�惜き上げ大胆不敵に両腕を組めば、深く。より深く。双瞼を降ろせば息を整える様に小さく息を吐き―――旋風が微かに舞う。色褪せた色素の薄い金色の髪が麦畑の様に揺れる。

 閉ざされた瞳を慎重に邂逅させれば、『赤く』塗り潰された不気味な眼球が顕となる。 威圧的で在りながらも神々しく或いは尊大な“瞳”で〇を流し目で視線を移せば、刃を傾け地に垂らす。


 「ああ、この瞳はよく馴染むな」

2飛燕『突き』:2019/10/23(水) 23:22:10

 「飛燕─── “嘴穿”」
 
  迫る驚異に怯む事無く、背に全体重を委ね重力に従い、身体が揺れ後方へと動けば、追撃は鼻を掠り紙一重に回避する。
 薄く瞳を閉じれば、一瞬の間に生まれる隙を逃す事無く。脚を踏み込み常気離れした速度の〝突き〟が至近距離から穿たれる

3飛燕『振り上げ』:2019/10/23(水) 23:23:13

 「……飛燕────」

 流れる動作で前傾姿勢を取れば、土煙の跡を一切残さない足取りで低い姿勢を維持し、猛進する。無理な姿勢を取れば、膝や足首に負担が掛かる事を知っているのにも関わらず、その集中力は途切れる事を知らない。
 その時間は、瞬きにも満たないだろうが、寸で肉薄し〇の影を踏み付ける。

 「────“旋回”」

 着物の女は細い言の葉が残響する―――下段の構えから刀を一気に振り上げる。その御業は目にも止まらず正に空を舞う燕の如き速さで在る。

4飛燕『振り下げ』:2019/10/23(水) 23:24:56

 「飛燕───“爪襲”」

 着物の女は地を力強く踏み込めば、次いで左脚の下駄を目掛け投げ蹴り上げる。
 勿論、それは『陽動』であり一瞬でも其れに気取られたならば、彼女の姿は消えているだろう。

 〇の影が次第に濃くなり“重なる”。

 それは、無駄な動作を一切捨て天賦なる動きで、大きく〇の頭上へ飛翔した着物の女の影であり、それに気付いた時には、刃を頭蓋に目掛け急降下し振り下ろす姿であろう。

5飛燕『燕返し』:2019/10/23(水) 23:43:46

 「飛燕 一心一刀 ───」
 
 見開いた黄金の瞳が姿を凝視し捉え離さず、着物の女は刃を鞘に納め、腰を深く落とす。艶のある漆黒の鞘を握り、納められた刀の柄に手を添える。―――気迫に圧される事無く、己の刃圏に干渉される寸前まで静謐に瞳を閉じた。

 対峙する両者の間に、一陣の強い風が吹き抜けた。
 どこからか舞いこんだ緑葉が宙に踊り、ひらひらと地面に落ちた。――ーー―刹那。


 「─────“燕」

 闇を切り裂き、桜色が閃く。
疾風の如き勢いが乗った刀身は横一文字に振り抜かれ、激しい金属音と共に火花を散らし攻撃を見事に弾き軌道を逸らさせた。
 
 黄金の瞳が煌めき、一文字に裂いた刀を携えた両腕が時が止まったかの如く静止した。
無論、この状態で静止させる事は筋肉に如何にダメージが蓄積するのかも承知の上での行動であり、隙を見せる事によって産み出される慢心を穿つ〝二の太刀〟の為に……!


 「─────返し”」

 その太刀は〝神の御業〟と呼んで差し支えない程に一日で詰めない程の洗礼された努力で培った無類の刃。

6『縮地法』:2019/10/24(木) 21:29:15

 「剣術も然る事乍ら、オレは武術ですら模倣し“本物”を凌駕したーーー例えば、古武術に伝わる瞬で間合いを詰める技法ですら、オレに掛かれば“模倣”も容易い。」
 「このように、なッ。」

 たん、と。音と砂埃だけを残した。

 一寸でも瞳を逸らせば、着物の女は踏み込みすら見せずに、重心移動だけで推進し〇と肉薄する距離まで詰め〇の影を踏みつけた。─── 摩擦により焼き焦げた地面の跡を残し。
 彼女の刃は喉を裂くので無く、突き破る程の異様な速度で襲い掛かるだろう。

7下駄→振り降ろし:2019/10/24(木) 21:39:39

 「……随分と手癖が悪い狂犬の様だな。
  どうだ?飼い主に手枷でも繋いで貰うと提案してみるのも一興だぞ。」

 迫り来る驚異に物怖じもせず、試す様な威圧感ある面構えで、飛来して来た正体を一瞥をすれば、それに“合わせる”様に右脚の履いている“下駄”を投げ蹴り。その勢いのまま〇と衝突する。
 その下駄は呆気ない程に打ち勝つ事無く宙を舞う。―――然し、僅かに軌道を逸らせばそれで事足りる。 着物の女が顔を横に逸らせば、そのまま〇は素通りし虚空へと追進し、それを興味無さ気に眺める。

 「……本気か?」

 〝カラン〟

 宙を舞った下駄が漸(ようや)く地面に着地すれば、軽快な音を鳴らし縦に真っ二つに割れる。その音を合図に着物の女は地を力強く踏み込めば、次いで先程と同じ様に左脚の下駄を〇に目掛け投げ蹴り上げる。
 勿論、それは『陽動』であり一瞬でも其れに気取られたならば、彼女の姿は消えているだろう。

 〇の影が次第に濃くなり“重なる”。

 それは、無駄な動作を一切捨て天賦なる動きで、大きく〇の頭上へ飛翔した着物の女の影であり、それに気付いた時には、刃を頭蓋に目掛け急降下し振り下ろす姿であろう。

8煽り(手を抜く):2019/10/24(木) 21:43:06

 「―――否。それは“違う”な。
 どんな勝負であろうと、手を抜くことは相手に失礼だ。」
 「尤も、頭(こうべ)を垂らして手加減を懇願するなら考えもなくないが?」

 謎の持論を掲げ、 片方の目を閉じながら不敵に。……否。 馬鹿にした様な悪どい笑べれば、愉快そうに鼻を鳴らして一蹴する。
 普段は表情筋は一切動かさないのだが、この時だけは 珍しく妙に歪んだ表情をお披露目していた。

9面倒臭い(頼まれ事):2019/10/24(木) 22:04:33

 「……な、何故、オレがそんな事を!?」

 眉間に皺を寄せ、いつになく不機嫌そうな表情で見据えれば、普段の冷静沈着な彼女には珍しく不意に胸に抱いていた言葉を遂には言葉が飛び出してしまう。
 その後直ぐに我に返ったのか、その表情は罰が悪そうに色素が褪せた金髪を撫でりながら、そっぽを向いていて窺う事は出来なかった。

10面倒臭い(頼まれ事):2019/10/24(木) 22:11:02

 「……な、何故、オレがそんな事を!?」

 眉間に皺を寄せ、いつになく不機嫌そうな表情で見据えれば、不服に思ったのか普段の冷静沈着な彼女には、珍しく不意に胸に抱いていた言葉を遂には言葉が飛び出してしまう。
 その後直ぐに我に返ったのか、その表情は罰が悪そうに色素が褪せた金髪を撫でりながら、そっぽを向いていて窺う事は出来なかった。

11飛燕『片翼』:2019/10/25(金) 23:15:35

 「飛燕 ───”片翼”」

 〝たんっ〟と軽い足取りで、地面に片脚を離し、飛翔する様に前方に大きく飛躍すれば、妖刀を平行に傾け、その黄金色の眼(まなこ) で“標的”を見据える。
 刃先が微かに揺れ、一瞬の瞬(まばた)きでもしたら、すれ違い様に横に薙ぎ払われているだろう。

 もし、攻撃が防がれていたのならば、次の一手を出す為に体制を整え、大きく後方へ飛躍しし準備を始めるだろう。

12瞳開眼&刀披露:2019/10/25(金) 23:18:13

 「―――喜べ。
 戯れに少し興じてやる。」

 瞳に手を翳し、その隙間から垣間見まえる〝赤い両瞳〟―――その瞳が、邂逅した瞬間。背筋が凍る様な酷く冷めた眼差しで見据え、翳した手を振う。
 ゆっくり、と親指で腰に据えた妖刀の鍔を押し切れば、鯉口と鞘の隙間から桜色の徐々に刀身が覗かせる。

 
 その刀身は、何処か浮世絵離れした様で見据え続ければ、脳裏を焦がされ侵される様な不思議な感覚が、嗅覚 視覚 感覚 聴覚と本能に告げる感覚である。

 「何を惚けている……?」
 「―――既に〝斬った〟」

  〝ブゥンッ!〟

 ───唯(ただ)の一振り。
然し、其れは決して努力で辿り着け無い剣術を極めた〝剣豪〟としての重々しい一振。 刃は宙(そら)を穿てば凄まじい“風の唸り”が生じる。
 単なる“牽制”にしては、些か勿体ぶりだが文字通り是れは、牽制で在りながらも安易に近付いたら『斬る』という警告であろう。―――迂闊に着物の女の刃圏に飛び込んでいたら、瞬く間に身体に横一文字が刻まれていたであろう。

13血飛沫:2019/10/25(金) 23:20:46



 「……四肢、血濡らせ
 ―――血壊術 〝飛沫〟…!」

 更に膝を折り曲げ、地を蹴り一気に距離詰めれば着物の裾を捲る。小さく息を吸えば〝自ら〟の左脚を“斬り払い” 一切の表情を変えずに、刀に付着した血飛沫を〇の瞳孔を目掛けて刀を薙ぎ払い飛ばす。
 少しでも視線を逸らす事が出来たら、肉薄していてた着物の女が〇の胴体目掛け掌底打ちを撃ち込む。

14重い掌底(カウンター):2019/10/27(日) 09:11:30


 「ーーー刀の抜かせる程の力量か否か
 一つ、測らせて貰おうか。」

 刀の柄に手を添え―――るが。鞘から抜く迄には至らず、距離を測る様に片目を閉じれば、右掌を〇の前に晒す様にして構える。
 着物の女の瞳孔が、徐々に真っ赤な鮮血に染まり上がり、その瞳の見据えた〇の頭蓋 肩関節 手先 爪先 視線。―――僅かな傾きで次の動作を予測し、眉一つさえ動かずに的確に、かつ迅速に身体を傾け受け凌いでいく。
  
 「ーーー読み違えたな。
 それとも、気を急いだか……。」
 「何とも他愛も無い。もう少し、手応えが在ると思ったが検討違いだった様だ。」


 無愛想に呟けば、赤い瞳が見据える先は相手の心臓部。その一打は的確に目掛け風を切る音と共に重く速い掌底が襲い掛かる。

15瞳発動:2019/10/27(日) 09:12:52

 「………退(ひ)け。」

 興味無さげに片目で一瞥すれば、再び不満気に瞳を閉ざす。―――柔風が着物の女の色素の抜けた御髪を揺らす。一寸、静寂の間が空間を支配し其れは永延の様で一瞬であった。
 静寂を裂く様に暴風が吹き荒れると同時に、綴じられていた両瞳が“開かれる”。 〝ソレ〟は、全てを見透かす様な荘厳な黄金色へと変貌していた。

 先程の無気力の態度とは一転し、“殺気”の篭った瞳で一瞥すれば、並大抵の人間では竦む所か、臀部を地に着かせてしまう程恐ろしく冷え切った視線。
 たった一動作の視線誘導ですら、獅子に凄まれる鼠の様な心地悪さである。


 「……忠告はしたぞ。」

 是で逃走してくれれば、無駄な労力を割かずに済む程度の打診であり、些細な慈悲である。―――数秒刻、視線を逸らせばその言葉を最後に“刀の柄”に手を添える。

16妖刀斬り:2019/10/27(日) 09:23:02

 「挨拶代わりだ。」

   “ガシャリ”。

 金属の重みが増したのが素人でも判断出来る程に、鈍い金属音が周囲に伝播し、辺りの雰囲気が背筋が凍る程に冷たく、鋭く。

―――彼女は薄く目を綴じる。

 両手で妖刀を天に掲げると、辺りに禍々しく嫌悪感すら抱く“紫紺の渦”が妖刀を包み込む。―――これこそ妖刀の本来の本領であり、身震いする程の纏気を包む妖刀は、この世の言葉で表せない位に『美しい』
 手始めに軽く薙ぎ払う様に横に線の軌跡を描けば、それに呼応する様に妖刀に纏う紫紺の渦が形を変えて、斬撃の如く飛来する。


 「……他愛も無い。
 もう少し手応えが有るのかと期待した───が。全くの見当違いとは思わなんだ。」
 「精々、藁人形程度には私を享楽に耽させて貰いたいものだな。」

 激しい衝突音共に、瓦礫が一斉に崩壊する瓦解の如く。硬い地面のコンクリート片が辺りに礫が飛散し、焼き焦げた硝煙が充満しながらも立ち尽くす着物の女。

17模倣した先には…?:2019/10/27(日) 09:25:16

 「真似る事は童(わらべ)だって出来る。
 形が最初から在るモノを模倣するだけだからな。」
 「ただ、零から独学で形を極めるのには、並大抵の努力では無理だろう。
 ……まさに、血の滲む努力と云う訳だ。」
 「私には“元が無い”。……だからこそ“羨望”にも近い感情なのだろうな。」

 その表情は何処か儚げで、朧気で。触れたら壊れてしまいそうな脆い硝子の様な面持ちで思わず目を伏せてしまう。―――『羨望』と云った言葉は本音だったのかそれとも……。
 素直に珍しく賞賛にしたというのに、それは自嘲染みた言葉に聞こえ、それを悟ったのか罰が悪そうに白髪に手を添える。

 「ふ、……とはいえ。
 私にはその才も模倣するのには、一寸も掛からんだろうがな。」

 それは、強がりなのか。はたまた気取られたく無いのか何時もの調子で莫迦にした様な表情で鼻を鳴らせば、やれやれ、と。態とらしく惚けてみせる。

18飛燕『木刀飛ばし』:2019/10/27(日) 20:24:28

 「心の底の底に在るソコの真意を窺える訳では無いがーーー中々どうして酷い面構えだな。」  
 「その面は何百年前かの陰気なオレを姿重ねる程だぞ。……ハハハハハッ!!」


 血が滴る木刀。
それを隠す事も臆する事もせずに片手に添えながら、軽快に下駄の音を鳴らす。それでいて何処か威厳ある振る舞いで闊歩する着物の女。
 薄く口角が吊り上がり、その瞳はただ一人を見据えていた。

 「飛燕────木啄」

 突如として後方に振り向けば、軸足を起点とし大きく身体を捻る。
そのまま遠心力を利用した勢いで着物の女の手に持つ木刀が、無遠慮に直線的に鼻っ柱を狙い穿たれた。ーーー確認も何もせずにいきなり穿たれた凶弾。然し、彼女は己の欲求さえ充たされれば不意打ち等気にしない。究極的に自己中心的な性格なのだ。


 「ふ、ふふ。」
 「まさか朽ちた訳でも在るまいな? ーーー選手交代だ。
 井の中の蛙め、オレが少し興じてやろう。」

19デバフ(痙攣初期):2019/10/27(日) 21:15:44

 「ーーーーーーーーー。」


 顳莵(こめかみ)の奥を“キリキリ”と繰り返し苛む軽い痛み。―――その痛みは、己が課した時間経過を報せる様なモノで在り、波紋の様に拡がっていけば、軈て一瞬だが身体が“痙攣”し始め動きが完全に静止した。
 経験から時間が長引けば、長引く程にその痛みは広がり続け頻繁に痙攣を起こし天秤が、此方に傾く事は無く地に伏せる事に為る事は理解していた。

 思考を凝らす依りも、先に脚が動く

20会話(戦闘後の日常):2019/10/27(日) 22:34:17


 「ふ、……そう気構えるな。陽が登ってる内はオレとてただの流浪人。
 詰まる所、私用で気ままに彷徨しているだけだ。」
 「うん? そう驚く事もあるまい。……いやはや存外、人間観察とは中々どうして面白いモノだぞ。」


 そこに声を掛けたのは、〇にとっては思い出したくない相手なのかも知れない。桜色の傾いた着物で道を我がモノ顔で闊歩し、まるで親しい友人に話し掛ける。
 然し、流石に妖刀を腰に携えるのは色々面倒事が在るのか、恐らく背中の竹刀袋の様なモノに収納されているのだろう。ーーー手持ち無沙汰な代わりに何故か〝傘〟を帯に携えている。


 「何だ。……殺し合った奴でも“気に入った”奴を憎む理由なんて無いだろう。
 と、云うのは半分冗談だ。」
 「……………オレは昼餉を食していない。ーーーつまり、分かるな?」

 半分冗談。半分本気。
この真偽を問おうとすれば、適当に流されるだろう。現にその問いを躱す様に、華奢な身体からは予想も出来ない程に大きな『お腹の音』が周囲に響く。
 そして、催促する様に鳴らした激しい主張の主は、〇を一瞥すれば当然のように何かを強請る様に手を差し出す。ーーー此処で話し掛けのも実は、ご飯が食べたかっただけなのかもしれない。

21会話(戦闘後の日常):2019/10/28(月) 21:27:08


 「ふ、……そう気構えるな。陽が登ってる内はオレとてただの流浪人。
 詰まる所、私用で気ままに彷徨しているだけだ。」
 「うん? そう驚く事もあるまい。……いやはや存外、人間観察とは中々どうして面白いモノだぞ。」


 そこに声を掛けたのは、〇にとっては思い出したくない相手なのかも知れない。桜色の傾いた着物で道を我がモノ顔で闊歩し、まるで親しい友人に話し掛ける。
 然し、流石に妖刀を腰に携えるのは色々面倒事が在るのか、恐らく背中の竹刀袋の様なモノに収納されているのだろう。ーーー手持ち無沙汰な代わりに何故か〝傘〟を帯に携えている。


 「何だ。……殺し合った奴でも“気に入った”奴を憎む理由なんて無いだろう。
 ーーーと、最もらしい言の葉を紡げば満足か?」
 「……おい、少しオレに付き合え。………っと、その前に。」

 半分冗談。半分本気。
この真偽を問おうとすれば、適当に流されるだろう。現にその問いを躱す様に、華奢な身体からは予想も出来ない程に大きな『お腹の音』が周囲に響く。
 そして、催促する様に鳴らした激しい主張の主は、〇を一瞥すれば当然の権利の様に何かを強請る様に手を差し出す。ーーー此処で話し掛けのも実は、ご飯が食べたかっただけなのかもしれない。

22工場跡地:2019/10/28(月) 22:23:52

 とある工場跡地。

 ―――花鳥は深淵に堕ち、風が雲を散らした満月の夜の事である。
工場跡地の廃墟の〝屋根の上〟にて、人影の伸ばし興味なさ気に片目を閉じ見下ろす着物の女。それに見上げる気性の荒い男達。数はざっと数十人程度であろう。

 「……塵芥(あくた)の掃除なんて数だけは蔓延した醜悪な人間におあつらい向きの職務だろう。ーーー然し、良い。」
 「蛮勇で傲慢な者達は、嫌いでは無いから、な!」


 突如として燦然たる妖刀の刃が、一人の男の心臓を穿つ。紅き血飛沫が暁の如く、照らせば悲鳴を囀る事も無く重力に従い仰向けで倒れるだろう。暫しの長きの沈黙を得て漸く、仲間達が取った選択は「逃走」であった。
 不満足に瞼を綴じ、右手を上に掲げる。すると怪奇現象の如く先程、男の心臓を穿った刀が意志を持ってるかの如く当たり前の様に持ち主の手元に戻る。

 「は、はは! 逃げるか。
 オレから逃げられると思っているのなら笑止千万!ーーーが。もう飽きた。」
 「何処へとでも往くがいい。」


 淡い鉄分の匂いが一帯に充満し退屈そうに満月の夜を愛でる。ーーー彼女にとってこの行為は所詮、暇潰しでしかないのだから。

23工場跡地:2019/11/01(金) 08:28:11
>>22

 奇妙な人影に、ただただ機械的に風景を眺める様に一瞥すれば、鼻を鳴らし興味無さげに瞼を降ろす。
 語る言葉も紡がず、呑気にかつ大胆に欠伸を垂れる姿に呆気に取られるかも知れない。しかし、この状況で〝傲慢〟な態度を取れる程の肝の座り様は他の人種と一線越えた雰囲気が読み取れる。

 「ーーーーーーー」

 暫し瞳を閉じいれば、屋根の上を立ち塞いでいると一陣の風が色素の薄い金色の髪が揺らす。荘厳な黄金の色をした瞳を邂逅させ、右手に掴かんでいた妖刀の刃先をゆっくり、と。〇に向けて示す。

 「何だ。〝掃除〟をしてやったのだが……?
 “礼”は云われど、“非”は無い筈だぞ。」
 「それとも、何だ。 ーーー自らが“不法投棄”と云う訳か。
 ま、良い。……抜いた刀を納めるには、些か消化不良でな。」

 「ーーー運が悪かったな。」

 再び開かれた荘厳な黄金の瞳は、背筋凍える程の冷ややかな視線を浴びせると、同時に、何か早合点した様に頷けばーーーゆっくりと妖刀を傾ければ、間隔を空けずに”投擲”をする。

ただ一点〝心臓〟を目掛けて高速で一直線に強襲する鋭刃。
 衝撃音が響き突風が吹き荒れ、同時に陶器が割れるような音が鳴る。奇襲による洗礼であり。
 それは、ただの遊びにしか過ぎない。

24工場崩壊:2019/11/01(金) 08:37:13
>>23

 轟く轟音と共に屋根の瓦に亀裂が走り、訪れるは崩壊へのカウントダウン。
 刹那に見えた均整の取れた容姿からは、一切の焦り等の感じさせない程に余裕綽々とした態度で、重力に従い瓦礫と共に垂直落下する。

 軈て黒煙が舞い昇り視界は暗幕に被われる事になり、着物の女の姿は煙幕に被さり、姿を晦ます。

 硝煙に匂いが立ち込める中に、ゆらり、と。人影が移り。一際輝く星々の様な煌めきが存在を示し、寸にも経たぬ内に黒煙が晴れれば刀を持った着物の女が無傷のまま立ち尽くす。

 「……痴れ者が。
 先程の塵と変わらん。ーーー“否。それ以上に常軌を超えた〝愚か者〟だな。」
 「この程度でオレを屠れる思ったのか?」


 布切れが舞い、絢爛と輝く黄金の眼光が○を視界に捉えれば、右手を宙に翳して握り潰す。

25クレーマー:2019/11/01(金) 08:43:55

 ━━━夕暮れ刻。
夕焼け空に照らさる鴉が一匹、飛翔しては甲高い声で啼くだけ。

 そんな退屈で平和な日常を壊すかの如く、下町の商店街は何やら賑わい野次馬達による人溜まりが、指差すなり。潜み声を漏らしたり、と。多種多様な反応を示す野次馬達。
その中心部にて、得意気な表情は崩さず、今のご時世少し世間ズレした桜色の着物を見事に着こなした褪せた金髪の少女が、聞く耳を持たず何やら口論をしている様子。

 「おい、オレは“物資を献上しろ”、と。命令したつもりなのだが?
 ……三度目は無いと思えよ。」

 「やはり、人間のルールに従うのは癪に触るな。
 ……〝斬るか〟」

 このように、同じ会話が二回、三回と続けば流石に野次馬達は、失笑を抱え蜘蛛の子を散らす様に消えていってしまう。それでも店主は困りながらも対応を続けも最早呆れ気味の域である。

 着物の女が購入した物は、生活需品であり値段もそう高くは無い物ばかりだが、やはりお店側としてはタダで渡すわけには…と。複雑な心境で頬を掻きながらも真摯に、クレーマ接客を続けている。

26逆手・礫:2019/11/01(金) 12:48:31

 妖刀を宙に放り浮かせば、“逆手”に持ち替えて次々と攻撃を躱すのでは無く弾き逸らす。
 激しく飛び散らす火花すら目に捉える隙も無く只管、神の御業の如く丁寧かつ大胆に軌道を逸らしていく。ーーー不意に出る鼻血さえも気付かずに。

 「中々やるな。ーーーだがもっとやれるだろう。」

 久々の強者相手に胸を踊らせ、不敵に微笑めば自らの領域の扉に近しい者への称賛と傲り。再び宙へ浮かせ逆手に持つ刀を順手に替えれば、緩やかだが隙の無い上段の構えで、出方を伺う様に摺り足で後方に下がる。

 空気が振動し、妖刀の刃先に淀んだ形容し難い雰囲気が見る者全てに伝わる。

 「岩轢───〝礫〟」

 刀を振り下ろす動作は瞬きでもしたら、見失う程に流れる水の如く速く丁寧で見惚れる程に美しかった。
 然し、視認が遅れたら最後。激しい衝突音と共に抉れた地面の岩の礫が飛来し襲い掛かるだろう。

27ダメージ(強敵):2019/11/01(金) 15:24:47

 「( む……中々どうしてこの“速さ”。
目では捉える事は出来る事はおろか精々、急所を避ける為に“紙一重”で躱すのが関の山だな…。)」

 ーーー初撃。
意図も容易く着物の女の身体を、赤に染め上げる。
 宣言通り、急所は紙一重で避けているものの、それがいつまで持つかは自明の理である。一瞬、顔が翳り。損部に影響が在る程の痛みでは無い事を確認すれば、薄く片目を閉じる。


「……刻を重ね連れ、武から遠ざかる様に悟り始めていたのだが……。
 如何せん、オレの“本懐”はそれを認めようとはしない様だ。」
 「“井の中の蛙大海を知らず”、か。ーーー老いて、更に滾る。」

28妖刀回収:2019/11/01(金) 17:05:15

 「───少しは出来そうだな。」

ーーー片目を瞑る。
ーーー手を伸ばす。
ーーーそして握る。

 それだけの動作で、着物の女の手には何時の間にか音も無く妖刀が“握られている”。
 何処から無く、まるで初めから其処に合ったかの様にそれは存在した。ーーー妖刀の呪い。何時如何なる時でも此れを離すことは許されない。自らの意思で所有者から絶対に『離れず』この呪(まじな)いが消える事は永劫無い。

29鍔迫り合いor受け止め:2019/11/01(金) 17:51:36

  刀が重なり合った音は、それを聴くより早く不可視の衝撃波が周囲に迸り。僅か遅れて澄み渡る音と滾る火花に発した。
 然し着物の女は、苦し気な表情すら見せずに寧ろ、少し口角を上げる。――――そして測る様に、身を退き後退していく。

30片目解放:2019/11/01(金) 19:28:18


 「ーーー加減はするつもりだ。」

 地を伝って届く耳を擽る様な足音。接近を感じさせる足取りに妙な高揚感を覚え、ゆっくりと片目を閉じ、その様子を観察する様に眺める。

 着物の女は、構え、予備動作や呼吸など様々な要因を『目視』による〝予知〟と持ち前の〝反射神経〟だけで見える前に躱し、カウンターを狙うスタイルを好み。ーーー 此度も例外無くそれは発揮される。
 静観を決め込み、無表情のまま閉じた片方の瞳を邂逅させれば、絢爛と輝く灼眼の眼(まなこ)がお披露目となる。

31三段突き:2019/11/01(金) 20:18:44

 「───舞うが水面(みなも)に咲く、三輪の桜。」
 「桜花参ノ型ーーー乱れ桜!」


 脚は地に着くか着かないかの紙一重で“駆ける”と云うよりも“跳ぶ”と云う間隔で最短かつ最高速度で、音を断つ。
 まさに飢えた獣の如く飛び掛り肉薄すると、“正確”かつ“激しく”上段、中段、下段。それらに向けた『突き』を、三度。ーーーその一瞬を以て繰り出して見せるだろう。
但し、その動きは比較的単純な物。接近は直線的なものであるし、突き自体も少しでも武術に心得が覚えが在るのなら避ける事は可能だ

32攻撃受け流し:2019/11/02(土) 07:29:20

 「ふ、はははははははッ!!」
 「オレを斃す事さえ諦めよもや笑い殺すつもりか!?」

 久々に快活に笑い飛ばし、目尻に溜まった雫を億劫そうに拭えば片目を閉じ、片手で妖刀を下段に構えれば、相手の手元を凝視する。
 相手の狙い目を容易に見据えれば、その刃の切っ先を“柄尻”で防げば金属同士が接触し合う喧しい音が耳を擽り、体勢を整える為に一歩だけ後退する。

 金属を打つような音に一瞬だが手が止まった。朧気だが何処か馴染み深い音だ。 記憶の底の奥底に眠る記憶に不思議と自然と口角が上がる。ーーーステンレスも溶かす腐食し錆びた心。忘れてはいけない記憶までも蝕んでいく。


 「」

 腕や足に鈍痛が響く。

33妖刀(媒体ちゃん):2019/11/02(土) 18:18:58



 深夜―ー―人通りの絶えた海沿いの埠頭。


 深夜となればそれなりの賑わいを見せる観光客もおらず、 コンクリートの道と防波ブロックしか存在して無いこの一帯を歩く者など地元民或いは、傾奇者かーーー。
 遊べる場所もなければ、通りを歩く人間に至っては絶無である。ここにある音は潮騒のみ。

 「――――。」

 但し、何事にも例外は在る。

満月が夜闇を照らし浮かび上がるのは長身の影。 褪せた金髪を揺らし金眼から鋭い眼光を覗かせ、眉間には皺が刻まれている。
 精悍な顔つきから察せる年の頃は二十代の入りか前半といったところ。ーーーそして、雅な桜色の着物を着ている。


 「ーーーーー疾(し)ッ!」


 掛け声と共に虚空に刀を突く。
迸る風圧に髪が揺れ、玉のような汗が次々と一歩一歩を踏み出すたびに水滴が飛び散っている。 然し、少女の息遣いは差程に乱れておらず目を閉じて僅かに乱れた呼吸を整え始める。

 ここにはこの少女意外、誰もいない。
そう、おそらくはーーー。

34妖刀(媒体ちゃん):2019/11/02(土) 18:19:58
>>33
 「ーーーーー!」

 ―ー―気配を察知し、振り向かず悟られぬ様に柄に手を添える。表情にこそ出さぬものの、内心では驚いていた。

 〝我が腕は、ここ迄鈍ったか〟ーーー夜更けなのに脂汗が頬を伝う。
然し、緊迫感とは裏腹に幾分と猶予ある時間に首を傾げれば、一つの疑問が脳裏を蝕む。

 〝その首を刎ねられていてもおかしくはない。〟ーーーならば、敵ではないのか? という疑惑。少し警戒心を鎮めると同時に自戒する。たとえ害意がなかろうと、その存在を察知できなかったのは事実なのだから。

 「……帯刀している私が言うのも憚るのだが。こんな夜更けに出歩くのは危険でしかない。
 唯でさえ、この土地は良く無いモノが集う場所だ帰ること推奨する。」
 「無論、刀を携えた私が周囲に恐怖を与えることは承知している。まして、持ち主が私のような者であれば尚更だ。
 それに関しては申し訳なく思う。反論の余地も言葉も無い。」


 相も変わらず、振り向かず小鳥の様な細い声で言葉を紡げば、その口調は硬質なものだったが、言葉自体は至極まっとうなものだった。
 少なくとも彼女が俗悪な人種――いわゆるチンピラやならず者といった分類にある者ではないだろうということが感じ取れるだろうか。

 如何に深夜とはいえ、絶対に人と出会わないということはない。ちょうど今がそうであるように。
そのとき、武器を目にした一般人が何を思うか、そこに関して考えないことはない。だがそれでも、彼女は刀を帯刀していた

35名前なんか必要ねぇんだよ!:2020/02/21(金) 02:27:04

 「成程……。 この姿(なり)を理由で本気を出せないと後から言われたくも無いものだ。
 ……ふむ、では」

36名前なんか必要ねぇんだよ!:2020/04/13(月) 19:43:08

 「中々どうして・・・成程…ッ。 良い、鞘走らずには、いられん!───死ぬ迄、死合おう!」

37名前なんか必要ねぇんだよ!:2020/04/19(日) 11:07:52

 僅かに目を細めたと思えば、その場を一気に加速した。ーー次の瞬間、周囲の空気が劈(つんざ)く衝突音が響き、

38名前なんか必要ねぇんだよ!:2020/08/08(土) 16:07:02
4b1f23eef73a9


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