自身も運動神経系の疾患の一種で難病の筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis、ALS)を患うホーキング博士は、「(安楽死を選ぶことにより)人間は動物を苦しませることはしない。では、なぜ人間に対しては(苦しみを)強いるのか?」とBBCとのインタビューで述べた。しかしその一方で、安楽死の選択にはしっかりとしたセーフガードを設ける必要があると主張した。 青年時代にALSを発症し、以降数十年間、車いすでの生活を強いられているホーキング博士は、存命する最も明晰(めいせき)な科学者の1人と考えられており、1988年に出版された 「ホーキング、宇宙を語る(A Brief History of Time)」は世界的なベストセラーとなった。