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クリスマスキャロル

1Merry Xmas:2009/12/07(月) 08:35:35
エベネーザ・スクルージは初老の商人で、冷酷無慈悲、エゴイスト、守銭奴で、人間の心の暖かみ
や愛情などとは、まったく無縁の日々を送っている人物である。ロンドンの下町近くに事務所を構え、
薄給で書記のボブ・クラチットを雇用し、血も涙もない、強欲で、金儲け一筋の商売を続け、隣人か
らも、取引相手の商人たちからも蛇蝎のごとく嫌われている。

明日はクリスマスという夜、事務所を閉めたあと自宅に戻ったスクルージは、かつての共同経営者
で、十年前に亡くなったマーレイ老人の亡霊の訪問を受ける。マーレイの亡霊は、金銭欲や物欲に
取り付かれた人間がいかに悲惨な運命となるか、自分自身を例としてスクルージにさとし、スクルー
ジが悲惨な結末を回避し、新しい人生へと生き方を変えるため、三人の精霊がこれから彼の前に出
現すると伝える。

2Merry Xmas:2009/12/07(月) 08:36:34
スクルージを訪ねる三人の精霊は、スクルージが忘れきっていた少年時代に彼を引き戻し、孤独の
なかで、しかし夢を持っていた時代を目の当たりに見せる、また青年時代のスクルージの姿も見せ、
金銭欲と物欲の塊となる以前のまだ素朴な心を持っていた、過去の姿を示す。次に出現する精霊は、
スクルージをロンドンの様々な場所に導き、貧しいなか、しかし明るい家庭を築いて、ささやかな愛で
結ばれたクラチットの家族の情景を示す。クラチットの末子ティムが、脚が悪く病がちで、長くは生き
られないことを示す。

精霊と共に飛び回って見聞を広めたスクルージは、疲れ切って眠る。そして再度目覚めると、そこに
は真っ黒な布に身を包み、一本の手だけを前に差し出した、不気味な第三の精霊がスクルージを待
っている。スクルージは、評判の非常に悪い男が死んだという話を聞くが、未来のクリスマスには自
分の姿がない。評判の悪い男のシーツに包まれた無惨な死体や、その男の衣服まではぎとる日雇い
女また、盗品専門に買い取りを行う古物商の老人や、その家で、盗んできた品物を売りに老人と交渉
する三人の男女の浅ましい様などを見る。

3Merry Xmas:2009/12/07(月) 08:37:54
ここでスクルージは、その死んだ男が誰なのかを確認することはできなかった。また、クラチットの
末子ティム少年が、両親の希望も空しく世を去ったことを知る。そして草むし荒れ果てた墓場で見
捨てられた墓石の表に記されていたみずからの名をスクルージは読む。そして、スクルージは激し
い衝撃に襲われる。

事務所の扉の向こうに、寒さに震え飢えているらしい若者が訪れ、扉の鍵穴ごしにクリスマス・キャ
ロルを歌い始める、クリスマスの時期における「物乞い」の歌とも言えるがスクルージは簿記棒をい
きなり掴んだ為、その勢いに怖れをなして扉の外の男は消える。クリスマスの時季こそは、富める者
が貧しい者に慈善を行うにもっとも相応しいときなのである。夜明けと共に、彼が経験した悪夢のよ
うな未来が、まだ変えることができる可能性があることをスクルージは知る。
ttp://www.youtube.com/watch?v=M83En4MmMCk


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