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三国志Ⅸ 公孫度伝

143野に咲く一輪の花:2014/06/08(日) 18:19:36
☆☆☆☆衆心11☆☆☆☆

「よし、引き付けて・・・・今だ、放て!!」
審配の掛け声と共に放たれる弓矢。
公孫度軍に多大なる被害が与えられていく。
『勝てる!公孫度軍の寄せ手の士気は明らかに落ちている』
兵がそう思うほどに北海の守りは磐石で、袁紹軍の士気は上がっていた。
加えて、ここに来て袁紹の沈毅な態度が確かな安心感をもたらす。
兵ばかりではない。
『行ける、行けるぞ、ここで公孫度軍を叩けば、我が軍は再び飛翔する機を得る。そして・・・』
謀臣の郭図の中にそう思わせる何かが今の袁紹軍にあった。
一人、田豊を除いて。
『ここまでの情勢は我が方に有利に働いている。だが、何か我らに見落としているものはないか?』
「伝令!各諸県に通達!敵勢力の何でもよい。何か小さな動きでもあれば知らせるように!」

田豊の不安を他所に公孫度軍の攻勢は日に日に衰えていた。
そして、ある朝。
「公孫度軍がいない。昨夜のうちに撤退したのだ!」
あれほど重囲していた公孫軍の撤退。
そして、袁紹軍の勝利。
「袁将軍、万歳!」
兵の勝利の歓声が響く。
「袁紹様、ついにやりましたぞ」
郭図が興奮する中、袁紹は静かに目を閉じていた。
「行けるぞ、行けるぞ、追撃だ、そして失地回復だ!」
誰かがそう叫んだ。


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