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三国志Ⅸ 公孫度伝
141
:
野に咲く一輪の花
:2014/05/14(水) 19:23:41
☆☆☆☆衆心9☆☆☆☆
『曹操、あの男も何を考えているかわからぬ。だが、治世に公平性があるのはわかる』
男は宮殿の庭から、月夜を見て思う。
思えば董卓が実兄である前皇帝を廃したときから男の運命は変わった。
男の名は、劉協という。
漢帝国の現皇帝である。
『朕という皇帝の存在が今や何だというのだ!』
劉協は自嘲気味に思う。
思えば、自分を擁立した董卓も曹操も変わっていた。
特に董卓は今を持ってして謎の多い人物である。
まずは、粗暴でありながら、帝国の改革者であった事。
次に、かつて半董卓連合軍が組まれた戦いの勝利後のことである。
その覇者となった董卓であるが、その後自らの死を悟った時に当時一諸侯にも満たなかった曹操を後継者に選んだのである。
曹操と董卓に接点はないように思われ、その後継者選択は今でも謎である。
そこで何が話し合われたのかも、劉協は知らない。
しかし、劉協は思う。
『曹操は悪名など意に介さない。だが、治世の実績には定評がある。董卓もその辺りを見込んだのだろうか』
ふと、劉協は儒者が理想とするある形を思い出す。
『禅譲』
もう過去の誰も知らない神話水準の話である。
「おっ!」
劉協は突然声を上げた。
庭園の池に、木の葉が舞い降り、月を映し出す水面に波紋が生じたのである。
劉協が驚いたのは、自身の考えを読まれたように為す自然の出来事であったからだ。
『いや、これが天意というものなのか・・・・。天よ、どうか我が道を指し示したまえ!』
劉協にその答えを与えたのか、月は煌々と地を照らしていた。
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