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三国志Ⅸ 公孫度伝

135野に咲く一輪の花:2014/04/12(土) 12:09:56
☆☆☆☆衆心3☆☆☆☆

公孫度は200年6月に平原を陥落させた。
これによりかつて華北で威勢を誇っていた袁紹の権威は地に落ちたのである。
袁紹は、田豊に問いかけた。
「田豊よ、このまま公孫度は戦勝の勢いをもってこの北海に迫るのだろうか?」
この発言にかつての尊大で自信に満ちた袁紹の面影はない。
田豊側からすれば、こうなることは目に見えていた。
また、田豊を嫌っていたのにここに来て歩みよりは都合がよすぎる感があった。
『厚顔と言うべきか、いやこれこそ名門家系の程よい鈍さか』
田豊はそう思ったが、それを押し留めるように、
「大将軍、公孫度は軍を北海にすぐに向けることはしないでしょう」
田豊は断言した。
「それは、どういうことか?」
「大将軍、公孫度の戦いは、つねに堅実な戦いをします。自領を守れる最大限の兵力を置くでしょう。
曹操が華北から撤退したとは言え、洛陽にはまだ10万の大軍がおり公孫度もまた上党に大軍を置かざるを得ません。
曹操と公孫度は表向きは共闘しているかに見えますが、隙があればどちらかが戦火の口火を開くでしょう。
また、濮陽(ボクヨウ)にも数万の大軍がおり、ギョウ、平原と守備に残さざるを得ません。
その上で、公孫度が年内にも出せる兵力は5〜6万がやっとでしょう。このような兵力では公孫度に北海攻略は無理です。
その間に体制を立て直すのです」
この発言を聞いて、袁紹ははじめて安堵の表情を見せた。
「そうか、それならばこの北海、いや倭の力を結集して公孫度や曹操に目に物を見せてやることが出来る」
袁紹は再び自信を取り戻した。
田豊は静かに一礼した。
『袁将軍はそう仰るが、私の進言も虚しいものか』
田豊はわかっていた。
今や幽州、冀州(キシュウ)、幷州(ヘイシュウ)を領有した公孫度と自我の戦力差は歴然である。
いずれ公孫度は大軍で攻めてくるであろう。
ちなみに、田豊の読みは半分当たり、半分は誤ることになる。


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