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あ艦これ文藝部

258 セイバー :2018/01/03(水) 20:46:07 ID:09JZ..z2
第二章
錯綜と思い込みと
1.
山城と扶桑に担がれて、新任提督は医務室に運ばれた。不幸からの脱却どころかサクセスストーリーの序章と誤解して、医務室の外で仁王立ちになる山城。
扶桑はというと、医務室にある道具を使って、提督に水を飲ませた。
「えっと…こういう時って確か…そうね…首の後ろと脇の下冷やさないといけないのだったかしら?で、でも…本人の意識のないまま剥くなんて…はしたないですわよね。」
「姉様?緊急措置よ! 剥いて冷やさないとダメ!」
「う、う〜ん…そ、そう。そうよね!!」
服のボタンなんぞ一切無視して、提督の服を破り、文字通り剥いてしまった扶桑。茹でダコのように真っ赤になった顔。
医務室なので大抵のものは揃っている。
氷をオペ用の手袋に詰め込んで、おでこと脇の下に仕込んだ。
「つめたっ! あ、あれ?! 何で俺、服が破れてんだ?!」
「扶桑姉様が貴方を剥きましたの。」
「山城?その言い方だと私がまるで寝ている間にいかがわしいことをしようとしていたようではなくて?」
提督は自身が意識がなくなってからとこの状態…つまり首の後ろ、腋下を冷やされているのを比べて気づいたが、態とイヂワルを言った。
「ほほぅ?しかし扶桑は一切脱いでいないな。不公平だな、山城?」
「そそそ、そんな意味ではないから!姉様はそんな事しませんっ!!」
「判ってるって。少しイヂワル言っただけ。」
一張羅は破られた一着しかない。後は昔の水兵服が数着。ジャージ。のっけから提督としては全く威厳のないジャージ。
立って取りに行くつもりだったが、ふらついたところを扶桑に支えられた。
「無理してはダメですわ。」
「でもよ…このまんまの剥かれた服で居るわけにも…」
「では一緒に取りに行きましょう。着替えたらまたここに戻って休みましょうね?」
途中で何人もの艦娘達にびっくりしたような、また憐れむような、そして含み笑いをするような目で見られた。
「司令。その方は?お会いしたことがありませんね。鎮守府の関係者ですか?」
不知火が相変わらずの口調で聞いてきた。間違いなくこの服の破れ方と扶桑を見て、何か考えているはずだが表情には一切出していない。
提督は黙って首を振って、返事とした。黙礼をしながら立ち去った不知火。会った時より足早に歩いている。どうせ誰かに言いふらすのだろうなぁ、などと思った。
「ああ、ここ。俺の部屋。鍵は開いてるから。」
「失礼致します。」


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