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あ艦これ文藝部

256 風流提督 :2017/07/10(月) 23:42:47 ID:U5OprF0I
「姉様、新任の司令官ですって!聞いた?」
「ええ、聞こえたわ。それがどうかしたのかしら?」
「ちらっと覗かない?ね!姉様っ!!」
「はしたないですわ。褒められた行動ではありませんことよ?」
「ちょっとだけだから!ちょうどつきだし作ったところだし。ね?」
 強引に姉を押して、カウンターに出てきた姉妹。
「あっ、お前ら!!盗み聞きを…」
「ん?その2人は何かの料理を持っとるやん。」
「あ、こいつらはウチの丁稚でして…すんません…顔出すなって言いつけてたんですが…」
 そしらぬ顔でその新司令官は聞いた。
「君達、名前は?」
「私は扶桑と申します。妹が勝手な真似をして申し訳ありません。何卒お許しを…」
 新任司令官は謝罪は聞かずに、二人の持っている料理を見ていた。つきだしにしては大きい皿に盛られた料理だった。
「それは?」
 愕然とした表情を浮かべ、宙を見上げながらボソリと言った言葉に新司令官はびっくりした。
「それ扱い…そ…れ…それ…それ、メンソ〜レ…もの扱い…私、やっぱり不幸だわ………」
司令官は軍人である。特段宗教はどうでも良い。聞きなれないその言葉に口が空いたままである。
「あ…あの…この子は妹の山城と言います。この子の口癖なんです。どうかお気になさらず…」
やっと言葉が出たその司令官。だが、不幸という言葉を連発した上でめんそ〜れ、追加、不幸だと言ったその丁稚を更に不幸だと言わせるものだった。
「え〜…不必要に大きいな。」
この司令官はつきだしっぽい料理のことを言ったのだが、主語がないために誤解された。
「(私の背丈もスタイルも小さいと?!)くっ!!…この…扶桑姉様を変な目で見ないでくださる?!」
「えぇっ?!いやいや、オレは料理をそれって言うただけであってだな…(え〜いきなり矛先が…どうすれば…)」
 責めるようなガン飛ばしをする山城。板長は山城の頭を叩いた。
「謝れ、このスカタン!!新鮮な魚介類を毎回持って来て下さる海軍の方になんて事言ってやがる!!」
 ふざけた態度の司令官の眼光が殺気を帯び、板長を睨む。
「…………」
「ど、どうしやした?」
「貴様が今その娘に取った行動をオレにも出来るか?」
「う…」
「謝れ。」
大きくはないが鋭い声。唖然とする扶桑と山城。
「っ!すすすす…すんませんでしたっ(こ、怖いっ……)」
「扶桑と山城言うたな?別に君らを妙な目線で見てはおらんよ。全くとは言わんがな、ははは!その手に持っている料理がもっと気になったから聞いてるだけや。」
「あ…これは一応…魚の粗から身をこそげ取って…煮込んだものです。下に御飯があります。」
「不幸だわ…姉様…私って不幸よね?この司令官様は私を一切眼中に入れていないのよ?」
「さっきから不幸不幸って繰り返しとるからどう返したら分からんだけやって。誤解誤解。」
「私は不幸ではなく、扶桑でございます。この子、山城もどうか視野の中に入れてやって下さい、お願い申し上げます。」
「え〜っと…」
出された料理を取り敢えず口にしようと受け取って食べてみたら、意外と美味い。見てくれは猫飯だが、味も濃すぎずにご飯が進んだ。
ちょうど腹も減っていたので皿に盛られた山盛りのつきだしをパクパクと平らげた上に、思わず無言で皿を返しておかわりを要求してしまった。
「へっ? ほ、ホントに?そ…そんなに美味しかったの?それとも…新任でいびられて御飯なし…とか??」
 口にまだご飯が残っている為に言葉が出せず、無言で首を振り、空の皿に2人を指差ししてから皿をコツコツと叩くその司令官。山城はその意味を理解できずに、首をかしげていた。
扶桑も解らなかったが、もうその料理はないのでお水を差し出した。グラスを受け取らずに水差しごと水をごくごく飲んだ。


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