したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

あ艦これ文藝部

1名無しの提督さん:2015/07/22(水) 17:30:36 ID:1GwGZ/7Y
管理人様より「お好きにどうぞ」とのお言葉を頂いたので、
僭越ながらわたくしめが。

とりあえずの方針として
・政治ネタNG(荒れて収拾がつかなくなる)
・シナリオ型SS※もご遠慮願います(既存SSスレとの競合防止)
(※例:[登場人物名]「(台詞)〜〜」のような形の形態をとるもの)
・グロ・リョナ・スカトロ・暴力等、マイノリティな嗜好を含むものは、
 本編前にその旨明記すること。
・ホラーに関しては、各人の判断と良識に丸投げする!
・「自分のイメージとは違う」等、過度に作者への攻撃に走らない。
 (ここも各人の判断と良識に任せます。思想嗜好は人それぞれ)
・合言葉は「寛容と尊重」。

こんな感じで、後は好きに書いて頂けたら良いなと思います。
「この艦娘の、こんな話が読みたい!」とか希望すれば、
誰かが書いてくれるかもしれないし、書いてくれないかもしれない。
まあ、ゆるゆると、奥ゆかしさ重点で参りませう。

あ、性事的な話はこちらでもOKで(元々そういう成り立ちですので)。
冒頭表記については、各人の判断と良識に(以下略)。

202由良さんと①:2016/02/25(木) 23:32:10 ID:U3dUjhU.
先日、由良さん画像まとめのコメ欄でSS書いたら思いのほか興が乗ったので、付き合ってから後日談を書いてみた
コメ欄の方でもうゴールイン確定してんじゃねーか!と思われるかも知れないが、反省はしていない。いいじゃない、由良さん可愛いんだもの

主人公:姉の友達である由良さんに想いを寄せている。姉・由良さんより2歳年下
やや愛想が無いように見えるが姉と同様、世話焼きで頼みごとを断らないタイプ

五十鈴:主人公の姉。由良とは昔からの友人。弟に対しては時に横暴な面もあるが、姉弟仲は良い
弟と由良さんをからかいつつも、なんだかんだ応援していたりと面倒見が良い

由良さん:五十鈴の友人で同級生。昔から五十鈴の家に遊びに来ていた
一見落ち着いて見えるが、一度ペースを乱されると弱いタイプ

姉の友人:長良・名取・阿武隈・鬼怒の4人。連携プレイに定評あり

とりあえず①はまとめのコメ欄に書いたものを手直しした物。②から後日談です


<由良さんとバレンタイン・告白ver>
家に遊びに来た由良さんに「久しぶりだね」と笑いかけてほしい。すれ違うと姉とは全然違う良い匂いがしてドギマギしたい
ジュースとお菓子を届けに行って「ありがとう」と言われるも、由良さんが座ってるクッションが気になって仕方が無く、後で回収すべきか否か悶々としたい
その様子を見た姉から「こいつ照れてやんの」みたいに由良さんの前でからかわれたい
ある日、同級生と思しき男と歩いているのを偶然見かけて死にたくなるほど苦しみたい
意気消沈しているのを見た姉から、たまたま通学路で会っただけの同級生よ、と聞いてコロンビアしたい
バレンタインデーにチョコを貰い、義理でも姉への友チョコのついででも良いと神に感謝を捧げたい
お返しをどうするべきか迷いに迷い、姉に貢ぎ続け家の掃除当番を代わり続けること3週間、由良さんが好きな菓子店を教えてもらい、姉に跪いて感謝を捧げたい
ホワイトデー当日、「姉から教えてもらいました」と照れ臭さからぶっきらぼうになりながらもどうにか渡して、思いの外喜んでくれたその笑顔に見蕩れ、ほとんど無意識的に「由良さんが好きです」と口走ってしまい、「えっ」と驚いた由良さんのその後の反応を見るのが怖すぎて背を向けて逃げ出してしまいたい

帰宅して自室に篭って「なんだあの告白は…!てかなんで逃げたんだ俺…!」と猛烈に後悔し、次会った時どんな顔すれば良いんだと悶えたい
するとその日の内に由良さんが遊びに来て、いつも通りに姉と談笑しているらしき姿に安堵と落胆を感じていたら、姉から「あんたちょっと来なさい」と呼び出されたい
死刑宣告を受けた囚人の気持ちで姉の部屋に入り、「そこ座んなさい」と言われて正座するも、とても由良さんの顔を見る事は出来ず俯いていると名前を呼ばれ、恐る恐る顔を上げると腕を組んでジト目をした由良さんと目が合い、「あそこで返事も聞かずに逃げるのはどうかと思うな」と言われ頭が真っ白になりたい
もうこのまま消えてしまいたいと思っていると、由良さんが顔をほころばせて「これからも、よろしく、ね?」と言ってくれて、横で姉がニヤニヤしているのを見てやっと今のはOKの返事だと察し「こ、こちらこそ、よろしくお願いします!」とどうにか答えたい
その後、姉から「こいつ告った時どんなだったの」と質問され、「顔真っ赤にして一生懸命なのが伝わってきて可愛かったよ」と由良さんが答えるのを聞いて姉が爆笑し、羞恥のあまり叫んでしまいそうになりたい

10年後、姉から「で、こいつ指輪渡す時どんなだったの?」と質問され、全く同じように「一生懸命で可愛かった」と由良さんに評されて姉からは爆笑されるも、由良さんの指に輝く指輪を見ているだけで死んでも良いと思えるぐらいの幸せを感じたいだけの人生だった

203由良さんと②:2016/02/25(木) 23:32:56 ID:U3dUjhU.
<由良さんと家庭教師>
由良さんが近所の子の家庭教師を始めたと聞いてモヤッとしたい
「すごく素直」「勉強熱心」「毎日笑って挨拶してくれる」とベタ褒めなのを聞いて、愛想が無いと言われる我が身を省みたい
それでも男の意地で顔には出さぬよう努めて相槌を打っていたが、姉には容易に見透かされ「それ女の子よ。それも小学生」と呆れたように指摘されたい
由良さんの顔を見ると、なぜ姉がわざわざそんな事を言ったのか理解していないようだったが、こちらと目が合うと「あっ」と何かに気がついたような顔をされたい
知らなかったとは言え女の子、それも小学生に嫉妬したとバレた事を悟って、もう穴掘って埋まってしまいたい
由良さんが「その、誤解させるようなこと言ってごめん、ね?」と謝ってくるので尚更居たたまれなくなりたい
しまいには「えっと、その・・・そういうところも、可愛いよ?」とまるで彼氏がヤキモチ焼きの彼女に入れるようなフォローをされ、堪らず噴き出した姉を睨みつける事で精一杯の抵抗をしたい

204由良さんと③:2016/02/25(木) 23:33:34 ID:U3dUjhU.
<由良さんとタブー>
身体測定があった日、姉が露骨に機嫌悪そうなのを由良さんとなだめたい
本人の想定を超える数値が検出されたらしく、そりゃ毎日あれだけ間食していれば・・・と思ったが流石に口には出さないよう堪えたい
と言うか、身体測定の日=由良さんもそういう格好で同じ校内にいたと言う事実に今更ながら気がつき、隣にいるのに何考えてんだと心を鎮めたい
姉が「決めた・・・明日からジョギングするわ。美容対策に」という毎年恒例の言葉を口にしたので、思わず「いやそれダイエ」まで本音が漏れた辺りで由良さんの手で口を塞がれたい
由良さんの柔らかい手の感触に思わず顔を赤らめたのを見て幾分気が削がれたのか、姉が不貞腐れたように「違うし。胸がちょっと成長したからバランス取るだけだし」と言うのを、由良さんと苦笑して見守りたい
そんな俺たちを見た姉が、やっかむように「由良だって他人事じゃないでしょ。アンタ私と違って下に肉」まで口にした辺りで部屋の体感気温が下がったように感じられ、思わず居住まいを正したい
「五十鈴・・・それは、ね?」「アッハイ」という短い遣り取りに言葉を挟むことも出来ず、かと言ってここで由良さんの・・・その、下の方に目をやれば致命的な事態を招くことも流石に察せられ、神妙な顔で壁時計の秒針を追いかけたい
しかし由良さんが帰る際、後ろを振り向いた瞬間に思わず・・・その、下の方に目をやったのを姉は見逃していなかったらしく、「アンタを敷けるぐらいには大きいわよ」とニヤニヤ笑いながら告げられ、俺の脳内由良さんノートに新たな情報として追加したい

205由良さんと④:2016/02/25(木) 23:34:19 ID:U3dUjhU.
<由良さんと初デート>
由良さんと初めてのデートをする約束を取り交わし、この世の全てが輝いて見えるようになりたい
「この間良さげな喫茶店見つけたんですけど、行ってみませんか?」の一言を発するまでに、数十回に渡る脳内シミュレートを繰り返し、パターン決定してからも誘うまで更に三日を要したい
三日目の朝に姉から「・・・私がお膳立てしたげようか?」と妙に優しい目で言われて、流石に初デートでそれはとどうにか踏ん切りをつけたい
意を決して誘うと由良さんはパッと微笑み、「いいね、テストもこの間終わったし、三人で行こうか!」と当然のように姉をぶっこんで来たので、内心で「姉ェ・・・」と頭を抱えつつ、どうにか「いや、その・・・ふ、二人で」と伝えたい
これで「由良さんと姉の二人で行ってみませんか?」という解釈をされたら、姉が冷蔵庫に隠している高級プリンを食い尽くして泣き寝入りしようと心を固めたい
流石に由良さんも気がついたのか、「あっ、そうだよ、ね。ごめん・・・ね?」と少し赤くなった頬を誤魔化すように両手で擦りながら言う姿が可愛すぎて、俺の心(と姉のプリン)が救われたことを感謝したい
更には「じゃあ・・・デートだね、ね?」とか首を傾げて笑うので、なんかもうこのまま路上で抱きしめてしまいたい衝動を必死で堪えて、「は、はい・・・デート、です…」と答えたい

由良さんを見送って家に帰ると、先に学校から帰っていた姉が「で、誘えたの?」と聞いてきたので「ちゃんと誘えたよ」と冷静を装って答えたい
すると姉がにじり寄って来て「じゃあ・・・デートだね、ね?」とニヤニヤ笑いながら首を傾げてきたので、こいつまさか尾行を・・・ッ!と戦慄したい
いやいや単に由良さんと付き合いの長い姉のことだから由良さんのしそうな返事をトレースしただけだろうハハハ、と冷や汗混じりにスルーを決め込みたい
それを見た姉が更に「顔真っ赤にしてwww一生懸命なのがwww伝わってきてwww可愛かったよwww」と噴き出しながら言って来やがったので、問答無用で冷蔵庫から秘蔵のプリンを強奪し、姉と譲れぬ死闘を繰り広げたい

206由良さんと⑤:2016/02/25(木) 23:34:52 ID:U3dUjhU.
<由良さんと文化祭①>
文化祭当日、真っ先に由良さんのクラスに遊びに行きたい
入り口で客引きをしていた姉の友人に「あ、五十鈴の弟くんだ」と声をかけられ挨拶をすると、同じく客引きをしていた数人に「おぉ、あの噂の」と囲まれたじろぎたい
姉の事だから普段ロクな話してないだろうなと思いつつも、何と言っていたのか聞いてみると「五十鈴?いや五十鈴からはあんまり話聞かないけど。図体のデカい犬みたいって言ってたぐらい?」と聞かされたい
じゃあ噂のってなんだよと訝しんでいると、クラスから出てきた姉に見つかり、「ちょうど良いトコに来たわね」と問答無用で着ぐるみを渡され、「暇なら手伝いなさい。イイ物見せたげるから」と有無を言わせず手伝いに駆り出されたい
二足歩行のデカい犬と化した自分を尻目に、友人たちに何やら耳打ちしていた姉が、着替えた自分を見て噴き出し「似合う似合うwww3割増でイイ男に見えるわよwww」とか言いやがるので、帰ったらまたプリン戦争だなと心を固めたい
するとチラシを持った由良さんが戻ってきたのが廊下の先に見え、着ぐるみの頭を取って出迎えようとした所、姉から無慈悲な肘打ちで止められ悶絶したい
悶絶していると姉から「ちょっと黙って立ってなさい」と告げられ、姉とその友人たちが由良さんを出迎え談笑し始めたのを横目に見たい
「他のクラスにチラシ配ってきたよ」「ありがとー、後は一般入場始まってからだね」「・・・ね、五十鈴、来た?」「んー、まだよ」(来たって誰がだろ・・・?)
「そっかぁ。クラスにいなかったからこっち来てるのかと思ったんだけど」「五十鈴の弟くん?私らまだ会った事ないんだよねー」(俺ならここに・・・と言うかネーじゃないだろ!)
「で、どんな子なの?五十鈴の弟くん・・・ってか由良の『噂の』彼氏くん」と、そこまで聞いて「噂」の出所が由良さんだと察し、思わず居住まいを正して聞き耳を立てたい
そして「前にもちょっと話したと思うけど、ね」という前置きと共に、由良さんがはにかみつつも俺について話すのを聞きたい
「告白される前から、私の前ではちゃんとしていようって一生懸命なのが伝わってきて可愛いって思ってた」「ほうほう」
「真面目で気遣いも出来て、そういう所も良いなってずっと思ってたから、向こうから告白してくれた時は、年上ぶって平静装っちゃったけど、本当は凄く嬉しかった」「ほうほうほう」
「人に馴れた大型犬みたいで可愛いって思うことが多いけど、勉強とかスポーツに真剣に取り組んでる時の顔は男の子って感じで、ちょっとカッコ良いなって思う、かな」「ほーうほうほう」
姉の友人たちの適当な相槌も気にせず語る由良さんの言葉に、感極まってちょっと嬉し泣きしそうになりたい
「今日も、約束はしてなかったけど来てくれると思う」という由良さんに、朝一番で来た自分を見透かされているようで、恥ずかしくも嬉しくなりたい
・・・と、由良さんが話している隙に背後に回った姉の友人の一人に「えいっ」と着ぐるみの頭を取られて、「えっ」と固まった由良さんとご対面させられたい
しかもそのまま「あ、一般入場そろそろね」「じゃチラシ配りよろしくね、二人で」と生温かい笑顔と共に送り出され、途方に暮れたい
チラシを持って歩き始めた由良さんに着いて横に並んで歩き、嵌められたとは言え盗み聞きするような形になった事を謝ろうと「あの、さっきは」と話しかけると「今、話しかけないで」と返されたい
あああこれ絶対由良さん怒ってるよと狼狽し、横目で表情を窺おうとすると、その気配を察して「今、こっち見ないで」と釘を刺されたい

207由良さんと⑥:2016/02/25(木) 23:35:28 ID:U3dUjhU.
<由良さんと文化祭②>
いやでも悪いのはこちらなんだしやっぱり謝らないと、と意を決して由良さんの方を窺うと、由良さんの首筋が赤く染まっているのに気がつきたい
その時、前方から同級生の男子たちが歩いてくるのが視界に入り…半ば反射的に由良さんの手を取って、近くの空き教室に二人で入りたい
男子たちが通り過ぎたのを確認してから由良さんの方を振り返ると、今まで見た事のない顔をした由良さんと目を合わせたい
いつものおっとりとして余裕の感じられる表情はそこになく、耳まで赤くして潤んだ目でこちらを見る由良さんに見蕩れてしまいたい
目が合った瞬間、「ごめんなさい」と揃って頭を下げ、なぜ目の前の相手が謝っているのか分からず二人して怪訝な顔をしたい
結果として盗み聞きする形になった事を謝ると「それは気にしてないから」と苦笑しながら言われ、、由良さんからは、こちらの気持ちを知っていながらずっと何も言わず年上ぶっていた事を謝られたい
「俺も、それは気にしてないですから」と由良さんの言葉を借りたような返事をすると、由良さんに「なんで?」となんだか子供みたいな返しをされたい

「由良さんが俺の気持ちを知ってても、先に好きになったのがどちらでも、俺は由良さんのこと好きだって言ったと思うから」と、自分の中にある言葉で出来る限りの想いを伝えたい

俺の言葉を聞いた由良さんがバッと俯くのを見ながら、「あと、急に手を引っ張ってきたのも、ごめんなさい」と謝りたい
由良さんが俯いたまま、「それも、なんで?」と聞くので、前から歩いてきていた同級生の男子に、真っ赤になった由良さんを見せたくないなと思ったから、と白状したい
何やら小さく唸り始めた由良さんが顔を上げて「…その格好、似合う、ね」と、何やら据わった目で言ってきて、軽くへこんでいると「…お手」と手を出されたい
由良さんちょっと壊れ気味?と思いつつ着ぐるみの手をぽふと由良さんの手に乗せると、少し満足したような顔で今度は「…お座り」と命令されたい
戸惑いつつもお座りの姿勢をとると――不意にかがんだ由良さんが、そっと触れるように唇を重ねてきて、自分の唇に残る感触に呆然としたい
かがんだままの由良さんに、耳元に唇を寄せて「…次は、あなたから、ね?」と囁かれ、触れる頬の熱さと、耳元をくすぐる吐息と、今までに無い距離から感じる由良さんの匂いに、感覚の全てを支配されたい
「じゃあ、行くね?」と教室を出て行く由良さんが、最後に振り向いて見せた笑顔は、今まで見た中で一番可愛くて、綺麗で、言葉を失いたい


その後、軽く10分以上同じ体勢で放心していたが、ふと自分の姿を見返し、この着ぐるみをこれから姉のクラスに返しに行かなければいけない事に思い至り、頭を抱えたい
店の入り口で、客引きをしている人に姉を呼んでもらって返そうと姉のクラスに向かうと、ちょうど教室を出てきた由良さんとバッタリ出くわし、全速力で逃げられたい
廊下の端に消えていく由良さんを見送った姉とその友人たちに「こいつ何やらかしたんだ…?」とケダモノでも見るような目で見られ、今こそ着ぐるみに身を包んで犬の真似でやり過ごしたいと冷や汗を掻きたいだけの人生だった

208由良さんと⑦:2016/02/25(木) 23:40:53 ID:U3dUjhU.
<由良さんとお花見①>
由良さん(と姉)とお花見に行きたい
桜も見ごろになってきたからと姉が提唱し、俺が場所取りに行き、昔から家族でたまに来ていた穴場で、3人でささやかな宴を開きたい
乾杯早々に菓子をぱくつき始めた姉に「花より団子…」とボソッと呟きたい
全く堪えた様子も無く「そういうアンタは花より団子より由良でしょうが」と返され、全くもってその通りなのでぐうの音も出ず黙りたい
「もう、何言ってるの」と嗜めつつ満更でもなさそうな由良さんを横目に見て、つい唇に引き寄せられそうになる視線を留め、3人でとりとめもない雑談に興じたい
風も日差しも強すぎず、絶好の花見日和だなぁと思いながら桜を見ていると、由良さんに「綺麗だね」と声をかけられ、「そうですね」と頷きたい
それを見た姉が桜餅(2パック目)を空けながら、「そこは『私とどっちが綺麗?』ぐらい聞けばいいのに」などと絡んでくるので「なに言ってんだこいつ」と視線で訴えたい
比べるような物じゃないだろと返そうとしたら、何故か真に受けたらしき由良さんが緊張した表情で「わ、私とどっち、が…」などと呟き始めたのに気がつきたい
由良さんが問いを発する前に、勢いのまま「比べられるような物じゃないと思いますけど、でも由良さんの髪は桜色で綺麗だなって、ずっと思ってました」と由良さんの目を見ながら告白したい
――先日、文化祭が終わって帰宅した姉にいい物見せてくれたお礼としてプリンを献上して、上機嫌になった姉から「由良はああ見えて想定外の事態でペース乱されるのに弱いのよ」と教えてもらい、脳内由良さんノートに書き留めておいた情報を信じたい
果たして由良さんは、紙コップを両手で持ったままバッと俯いてしまい、その拍子に赤くなった耳が覗いて見えて、引かれなくて良かったと胸を撫で下ろしたい
スマホで何かを調べた姉が「ちなみに、桜の花言葉って『精神の美』とか『優美な女性』って言うらしいわよ」と言うのに、反射的に「ぴったりだな」と答えると、俯いたままの由良さんが「な、何言ってるの…」と呟く声が耳に届き、姉のスルーパスに心の中で喝采を上げたい
「でも、その…ありがとう、ね?」と上目遣いに言ってくる姿が愛くるし過ぎて、またも唇に引き寄せられてしまった視線を今度は留められずにいると、それを由良さんも察し…た辺りで、横からカシャッとシャッター音が聞こえて、我に返って振り向きたい

209由良さんと⑧:2016/02/25(木) 23:42:06 ID:U3dUjhU.
<由良さんとお花見②>
スマホを構えた姉に由良さんと二人で視線の圧力をぶつけるもどこ吹く風で「なによ、桜撮ってただけよ?」などとのたまい、挙句「まぁ桜色の綺麗なものもちょっと写ったかも知れないけど」とからかわれたい
更にそのままスマホを操作し始めた姉に気がついた由良さんが「…五十鈴、なにしてるの?」と尋ねると、「んー?お裾分け。幸せの」と答え、少し置いて由良さんが自分のスマホを取り出すのを見て、猛烈に嫌な予感がし始めたい
スマホで何かを確認したらしき由良さんが詰め寄り「なにしてるの!」と訴えるのを、「大丈夫よ、リスト限定公開だから」とかわしながら、姉が自分のスマホを渡してくるので恐る恐る確認すると、桜を背景に熱っぽく見つめ合う俺と由良さんの画像が、姉のツイートに添付されているのを発見したい
姉の友人限定リストらしいが、その友人たちからは「うわバカップルだ」「映画のワンシーンみたいだねぇ」「由良がさくらんする姿が目に浮かぶよ!サクラだけに!┗(゜`o´゜)┛」「こっちは花粉症で死にそうなんですケド!?」としっかりコメントが残されており、膝から崩れ落ちたい
尚も抗議しようとする由良さんに加勢を始めると、姉に「大体アンタ、文化祭の時に、バレてないと思ったの?」などと爆弾発言をかまされ、由良さんと二人して「見てたの!!??」と叫びたい
あまりの剣幕に驚いた姉が俺を見ながら、「いや、由良がよくアンタの噂してて、あの時いた子達には付き合ってるのバレてるって、文化祭の時のアレで分かるでしょ。流石のアンタでも」などと言うので、二人して今の流れを振り返り…頭を抱えたい
年上としての意地か、先にどうにか動揺から立ち直った由良さんが「つ、付き合ってるのはバレてても、写真ばらまかれたりするのはやっぱり恥ずかしいから、ね?」と流そうとするのに、ひたすら頷いて乗っかりたい
しかしその程度で誤魔化されるような姉ではなく、「ほーうほうほうほう…で、何がバレたと思ったの?何を見られたと思ったの?お姉さんに話してみなさい、ん?」と桜餅(3パック目)片手に迫られ、由良さんともども追い詰められたい
執拗な姉の尋問の中で、何とか由良さんとのアイコンタクトに成功し、「あの着ぐるみ姿が妙にツボに入った由良さんのリクエストで、お手やお座りなど犬の真似を披露した」という真実混じりのネタが姉の琴線に触れて爆笑を買ったことでどうにか解放されたい

――後日、姉の友人たちの間で「友達の弟でもある後輩をペット調教している」として由良さんドS女王様説が浮上し、落ち込む由良さんを「俺は由良さんの犬なら、なっても良いです!」と慰め、今度は若干引かれてしまい、女心の難しさを実感したい




―――10数年後、いつかとは違う3人で、お花見に来たい
満開の桜を前にはしゃぐ娘を、由良さんと二人で微笑ましく見ていたい
シートを敷いて荷物を置くやいなやその辺りを走り出したのを見て、花より団子にならなかったのは良いが、あのお転婆さはどっちの遺伝だろうなどと思いたい
「おとうさん、あれやって!ワンワン!ワンワン!」と娘にせがまれ、犬の真似で娘にじゃれついて喜ばれたい
一通り父親を犬扱いするのに満足してまたその辺りを走り始めた娘を「元気だなぁ」と思いながら見ていると、由良さんに名前を呼ばれたい
振り向くと横目でこちらを見た由良さんに「私の犬じゃ、なかったの?」と笑いながら言われ、若き日の自分の暴走を悔い改めたい
「お手」ぽふと手を乗せ、「お座り」胡坐から座り直し、「よく出来ました」と頭を撫でてもらいたい

耳元に口を寄せ、「…続きは、帰ってから、ね?」と囁かれ、誘うように視界に揺れる桜色にただただ見蕩れたいだけの人生だった―――


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板