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シン・タダタケ 読み取り問題

1さまよえる合唱人:2023/10/21(土) 23:40:51
15年ぶりに復活。
多田武彦の合唱曲の歌詞から集めた読み取りクイズです。
前回の386問から大幅に増え、630問です。

今回はレベル別ではなくランダムにしています。
特殊な当て字を控えめにしたため、全体的な難易度はやや下がっているかも。

解答と出典はこの板から南西の方角にあります。
出典当てクイズとしてもお使いください。

何にも訪うことのない時にでもゆっくり解いていただければありがたいです。
※手持ちの楽譜や詩集から作ったので、すべての組曲から収録することは無理でした。

前スレ
jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/4024/1216910872/

2さまよえる合唱人:2023/10/21(土) 23:41:37
1 ひとり忍路(   )の街を通りぬける。
2 照り満つ蘇枋(   )の実の、
3 赤暖簾(   )さゆるぎもせず
4 擬宝珠(   )に手を凭せ 
5 くれなゐのつぼみの瓊(   )
6 また凝(   )つた。光つた。
7 きつといいおかあさんでしよ、操(   )してゐます、
8 中山道の贄川(   )へ出るのだ。
9 虚(   )の御空に夢のごと
10 月あかりの矩形(   )がある。
11 涙しとしと爪弾(   )の
12 伽藍(   )を囲む全竹林は
13 羽搏く雉(   )の。
14 蓬や虎杖(   )は深く茂つて
15 おおるりの歌が喨々(   )とひびく。
16 終日(   ) 据わりつづけていた
17 石垣は屍(   )に似たり。
18 嬶(   )どんの大かいお目玉
19 十八のお前が藤屋洞(   )の、
20 蘂(   )のすが絲青や赤
21 桑を摘む娘の 紅襷(   )ヨー
22 曠野(   )の、鳴る沢の
23 陸(   )の末かけ、
24 籬のうちの かの山茶花(   )の枝
25 飛ぶは蝙蝠(   )、金の縁。
26 烏揚羽(   )がゆらりと来て
27 月の夜ごろを掠(   )める雨、
28 子供達は却(   )つてよろこぶのだ
29 雪は霏々(   )として、
30 郭公(   )の笛のこだまする時が

3さまよえる合唱人:2023/10/21(土) 23:43:54
31 菊や葵や石蕗(   )を指さすと
32 たとへば狐の革裘(   )
33 自分は旺(   )んな虫の音のなかに。
34 すでにして 己(   )がうへに
35 よささうな塩梅風(   )にも見えるのだ
36 白い木槿(   )の季節が来たね。
37 鳶色(   )の土かほるれば
38 榧(   )の梢と檜の森は
39 陶(   )のあたりでこれもなく
40 ポケツトの紛悦(   )は
41 うららかの跫音(   )空にながれ
42 紫の斑(   )が揺れたな、
43 ラウス連山の斑雪(   )は鈍く光り。
44 やらるるこの身は厭(   )わねど
45 奇(   )し むなし ただうつろ
46 牡丹を染めた袢纏(   )の
47 羊歯(   )と垂柱を縫ひつける、
48 臈(   )けき美女たちを
49 不思議な陰翳(   )の列のやうに
50 飢(   )じさうだな、
51 葡萄も無花果(   )も豊かに熟れた
52 驛遞の(   )の車のこゑす
53 泥鰌(   )はきらつとはねあがり。
54 おだやかに鰓(   )をうごかし、
55 カトリコの朝弥撒(   )や。
56 潅木(   )の茂みにちぢこまって
57 日は皐月(   )、
58 ぬうらりくうらり温(   )くかろな。
59 あの稜(   )をたたくと――
60 唐黍(   )がらか、

4さまよえる合唱人:2023/10/21(土) 23:44:46
61 淡(   )ら雪赤のマントに
62 喋子(   )を揃えてナー
63 まなこ閉ぢ百(   )ゐむ鳥の
64 深い、樅(   )の林を、
65 井戸の樞(   )がなつてゐる
66 昏(   )く足もとをてらしてゐる
67 欅林(   )の鳥の巣見れば、
68 小びとが敲(   )く
69 むらさきの凄気(   )濛濛たちのぼる
70 冬の祭ぞ酣(   )なる!
71 つたへいふ蜑女(   )のほそ路
72 海棠(   )の花
73 蜆(   )いろの沖にも。
74 夕星は櫓(   )に映えぬ、
75 一心に鍬(   )打つ、
76 互(   )みになつかしくよりそひて、
77 夕闇に花しろじろし野茨(   )の細道、
78 杳(   )かに澄んだ青空の
79 珠数かけ鳩の虔(   )ましさ、
80 この伊吹麝香草(   )はこぼれるように
81 毘沙門堂から筍(   )がきたぞう
82 つたなき音は立てじとて、その儘(   )におく。
83 巌は 据(   )わっていた
84 いずこも懐かしい曾遊(   )の地と
85 筋立ちもないお噺(   )の
86 いたいたしくも怖気(   )づき
87 幼児の吾児(   )を抱きて
88 したためつかつは誦(   )しつ
89 失敗(   )りや、鰤網、
90 眼に琺瑯(   )の涙沁む。

5さまよえる合唱人:2023/10/21(土) 23:46:51
91 蝸牛(   )の角でもあるのか
92 白金光の蓋(   )に……
93 またもほがらに 独り囀(   )る
94 ひとりあやつる商人(   )の
95 もう 暫(   )く 山にゐよう
96 兎の仔も栗鼠(   )の仔もゐます
97 鶫(   )、鶉も身ぶるいす!
98 瀟洒(   )にわかき姿かな。
99 領布(   )を振つて私を呼ぶ
100 木兎(   )が鳴いてゐる
101 ああ眼瞼(   )の熱さ、
102 鳶色の古刀の鞘(   )よ、
103 しめっぽい渚に腹匐(   )ってくる。
104 風が吹きます、白南風(   )が。
105 蟋蟀(   )の蟲のあはれさよ、
106 童女のほそい蛾眉(   )が出て居る。
107 白ぎぬに摺(   )りもこそゆけ、
108 もう漆(   )の葉を
109 世にたゆき肱(   )をひぢつき
110 沖で櫓櫂(   )のノーヤレナ
111 群鳥(   )を追ひながら
112 桜んぼの熟(   )つてゐる樹の下で
113 けだやけき顥気(   )の底に青空は
114 かれらは餐(   )つてゐた、
115 牛の蹄(   )を拭いてゐる
116 おつとり霧も立罩(   )めて
117 猿(   )と語り
118 燕(   )より西岳への
119 外厠(   )を栗毛の牝馬が
120 まるで紅色の狼火(   )のやうに。

6さまよえる合唱人:2023/10/21(土) 23:51:59
121 あの噎(   )せかえるような新緑を
122 眼醒むれば、鶯(   )啼けり。
123 一人の青年が菖蒲(   )の如く
124 御畳瀬(   )見せましょ浦戸をあけて
125 砧(   )うつそな。
126 父母の膝下で蕎麦(   )を食うべ、
127 白き鷺(   ) 空に闘ひ、
128 槻(   )の梢に ひとつ時黙つてゐた
129 絹灑(   )の雨ののち、
130 椿を剪(   )つて
131 鼬(   )が過ぎた。
132 鴉のとりも鵯(   )どりも
133 豊けき秋の縹雲(   )。
134 澎湃(   )とうちかえす
135 真白い雫(   )の散るやうに
136 溝渠(   )があつたので
137 その青白い澱(   )みのなかへ。
138 露(   )はな間隔の透かし画。
139 吹雪の中を塒(   )に
140 鉄工の腕(   )に祭る。
141 庭は緋桃(   )の花ざかりだ。
142 国を離れて蝦夷地(   )が島へ
143 繁(   )み澄む白き色。
144 かかる寂(   )かなひとときに
145 しばらくすると肖(   )た海鳥が
146 朝はやく、あるかなきかの香も痒(   )く
147 それは呆やり牀几(   )に
148 そをききて點頭(   )ける
149 鰊(   )来たかと かもめに問えば
150 晩鴉(   )波にひくく

7さまよえる合唱人:2023/10/21(土) 23:54:02
151 大きいポプラは聳(   )り立ち、
152 真珠、瑪瑙(   )、金剛石ゆゑの
153 また落葉つむ廂(   )にも
154 燠(   )となり尉となりゆく
155 天日のもと泪(   )し。
156 薄青いセルをきた筵若(   )の
157 空には薄い絮雲(   )が見える。
158 皆が下の方で囃(   )してゐる。
159 外洋の壮大と広闊(   )は失はれて
160 お前の飛沫で私の睫(   )を濡らすがいい
161 寿都(   )に山車あるナー
162 著我(   )は寂しき花なりき。
163 柔毛(   )に包まれた腿、
164 私は眼を瞑(   )る
165 紺の半被(   )に 花が散るヨー
166 私は生活(   )のために出かけます
167 木々に唸(   )つて 狂つて
168 馬車は巌(   )ばなをまがる、
169 虔(   )の極まり。
170 薄紅と、蓮の花瓣(   )……
171 皺(   )み立つ裸木
172 世の儚(   )ごと砂のうへにも
173 安曇野(   )に雲立ちたぎり、
174 そこに主人は跪(   )いて
175 百舌(   )去りて カナリヤおびゆ
176 虫くひ寺の 生り瓢(   )
177 姉山の部落の鯉幟(   )に、
178 オリィヴいろの膚(   )に
179 高く低く響くあの咆哮(   )は
180 さはやかに衣嚢(   )に入れて歩みゆく、

8さまよえる合唱人:2023/10/21(土) 23:59:14
181 潜(   )んだと思ふたら
182 月と 駱駝(   )と 黒ん坊と
183 まつむし草 桔梗(   ) ぎぼうしゆ
184 電線は攣(   )つてゐる、
185 校庭の隅に佇(   )んだのは
186 この繋がりなき距(   )りを見ねばならぬ、
187 変に熱い噎(   )を吹きつける。
188 時雨れこそせね、枯枇杷(   )に
189 つはものいたはる 看取婦(   )に見ゆ
190 さくら樹にすずめら交(   )り
191 鋤きこまれた紫雲英(   )の花が
192 褐色(   )の 海賊帽子
193 涼しい苗間に水鶏(   )の声。
194 糸のやうに降りつむ霰(   )。
195 星と海盤車(   )を縫ひつける、
196 朝な朝(   )ななくきぎすはも
197 然(   )しその声は、どうなるのだらう?
198 臥(   )ながら眺める話せる相手
199 白牡丹、大き籠(   )に満ち、
200 帽子(   )を風めに
201 何地(   )へと急ぐや、
202 万祝衣(   )揃えて宮参り
203 それを翳(   )せば
204 端牆(   )てっぺんの岩登りに
205 馬車は壊れかゝつた燐寸函(   )で 
206 生活の錘(   )を抱き
207 夜はあけぬ、麺麭(   )種の
208 紅い雪洞(   )も消えさうに。
209 東京に伜(   )の人足の口は
210 御燈明(   )のすずしさ。

9さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:03:56
211 能生(   )は海に沿うた
212 己(   )が影を かい放ちやり……
213 それを子息(   )の嫁がみて 
214 みちみちた 橅(   )のしじまの
215 あ、蝸牛(   )の雨垂だ。
216 骨のやうになつた梢の嗄(   )れ声
217 かすみ吸ふ 老鶯(   )なけば
218 倦怠(   )のうちに死を夢む
219 あれは隣の継娘(   )。
220 鼾(   )ハ唸リニカキ消サレ。
221 北方へ帰つてゆく山鴫(   )の群
222 輪をかくは水脈(   )のすぢ、
223 青くさい核(   )を放るやうに
224 翳(   )りなきみ寺の春を
225 汝(   )がこゑの したたる露
226 鶏冠(   )や、猛猛し
227 一心の弾機(   )。
228 コロンス島の翠(   )見えぬ
229 あちらの箪笥(   )の抽出しにも
230 久しくものに倦(   )んじたり
231 蜥蜴(   )喰つて死にました。
232 蓼(   )、野菊、分けもて行けば
233 手を拱(   )いてはをれないのだ
234 その声の木霊(   )するところ
235 大島小島の間(   )とる船は 
236 城のうちから應(   )へはない
237 秤(   )のやうに搖れてゐた
238 赤魚という鮠(   )は
239 仮令(   )無頼であるにしても
240 筏(   )がはねる。

10さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:05:42
241 わが身の影をあゆまする甃(   )のうへ
242 行行子(   )は鳴く。
243 水は、恰(   )も魂あるものの如く、
244 惨憺(   )として霜曇る
245 水を掬(   )びてゑむひとに
246 高原に風は颯々(   )と吹き
247 上の諏訪(   )、下の諏訪かけ、
248 漁火(   )をぼうつと燃すんだな。
249 珈琲を濾(   )したな。
250 丈のびて、姿(   )ふけて。
251 出前持ちは猪突(   )し、
252 帆索(   )を巻いて
253 母の形見の小手鞠(   )を、
254 鈴状(   )に咲きて夜あけぬ。
255 いと熱きいと涸(   )きたる
256 もしや脚絆(   )わらぢの釣り支度で
257 そこはかと揺蕩(   )ひ初めぬ。
258 潟に陥(   )つて死ねばよい。
259 かの轡(   )づら
260 空に杏(   )の葉はにほひ、
261 西から巽(   )へかぶさります。
262 榛(   )の木や 橅の並木に
263 振舞ひ著し蜻蛉(   )のむれ。
264 少女は籔(   )を眺めてゐた。
265 揺れのこる孟宗(   )の秀の、
266 とある朝(   ) 一つの花の花心から
267 土は俄雨(   )と太陽の熱とで
268 半霄(   )に鳶啼く
269 あれは頬白 あれは鶸(   )
270 魚族(   )は目をさまし、

11さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:10:05
271 はやも午(   )から
272 警(   )むる 草のしつしつ
273 西の屋角に 飜筋斗(   )うつて
274 海鼠色(   )した
275 丁稚(   )また「中一あり」と
276 草吹く風に飛蝗(   )の羽音、
277 白いしイろい絮(   )の列
278 後光のやうな暈(   )ができてる。
279 みどりの水母(   )である。
280 おのれの世界の顫(   )える夢想に
281 われひとりここに杖を揮(   )ひ
282 屋根のうへにも鳴く蟋蟀(   ) 
283 それが徐(   )かに呟きだすのを
284 寧(   )ろまあ子
285 まことに旧を懐(   )わせる。
286 断崖(   )の松の木に
287 うたへかし、鵯(   )等!
288 停車場に辷(   )り込んでくるたびに
289 揺れそそぐ斜丘の小竹(   )、
290 いつ来てみても干鰯場(   )は
291 鶺鴒(   )のこゑをたよりに。
292 七宝の瓶(   )に生けて、
293 ひらひらと鰭(   )をそよがせ、
294 暫(   )しを照らす谷間の
295 鳰(   )のあたまに火ん點いた
296 黒耀石(   )ノ微塵ノヤウニ。
297 航跡の泡に泛(   )んでゐる
298 紫陽花(    )の。
299 大圓(   )のなかの七色の縞。
300 白檮(   )の、葉広檮の

12さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:12:01
301 山膚(   )に雪となつて
302 しめりまだ乾(   )ぬ土のうへ、
303 大きな瑠璃色の天牛(   )がいて、
304 心天(   )の水も温むやうな
305 あの瑠璃(   )の満ち満つ
306 軽羅(   )の女体に祭る。
307 燠となり尉(   )となりゆく
308 ひとりかくれた篁(   )に
309 鴫立沢(   )の磯寺の
310 曳船(   )の水のほとりを
311 にくいあん畜生は紺屋(   )のおろく
312 照り層(   )む内紫、
313 板は冷たい光沢(   )をもち、
314 蹠白(   )う見えてそろ。
315 四角な細字を抓(   )みあげ、
316 力よ、荒魂(   )
317 仏蘭西(   )人の言葉では、
318 星畑は花筏(   )。
319 ――不知火(   )か あらず
320 冠毛の払子(   )曳く白、
321 日影たのしく身を嫋(   )ぶ
322 相手の利己と惻隠(   )との感情が
323 吹かれどほしの薏苡(   )が
324 蒲(   )の穂につもり、
325 耿(   )たる幅乱すと。
326 梨の果(   )の雫く切口、
327 わかいこころの孔雀玉(   )、
328 梯子(   )をのぼつてゆく
329 金と赤との南瓜(   )の
330 東風(   )に雨だろナー

13さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:13:58
331 その笛の音いろの到(   )かんところには
332 峡(   )の奥 杉の林に
333 摂(   )けまして済ひ取ります
334 熟(   )えたる彼の部屋籠り
335 裏の林に時鳥(   )を
336 櫺子(   )の外に 雨が降る
337 雲の薄氷(   )をならべるのか
338 三椏(   )の花が咲き、
339 著(   )く忙しさ――冬の日は
340 永いよしみを囁(   )いて
341 帆檣(   )半ば折れ
342 遐(   )き昔の影祭、
343 能生 梶屋敷 糸魚川(   )
344 青い毬(   )の落栗にも
345 不識(   )に温和に愛し合ふ
346 光は薔薇いろ、向日葵(   )、金色。
347 樹脂(   )の匂ひも、致そといふもの。
348 目の稜稜(   )、
349 無数の戎克(   )の
350 遠近(   )の山ふところや
351 橇(   )につんで野づらに
352 海の辺 柑子(    )の実光りて
353 山毛欅(   )のおほ樹もみぶるひす
354 現(   )と幻のほとりを
355 遠くの竝木(   )が疑深い。
356 鳥を見せても猫(   )だつた
357 ひとむらの黄花石南(   )を目の前に、
358 濛濛(   )と雨はしるなり。
359 乱反射する虹の燦爛(   )。
360 横なぐりの霰や雹(   )の

14さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:15:19
361 夢をつつむ雛罌粟(   )の花
362 夕暮の糠雨に霑(   )れてゐた。
363 肺病やみで、腓(   )は細かつた。
364 頭蓋(   )のてつぺんさ
365 風の長い琶音(   )がはしり、
366 人の世の、もの事すべて患(   )らはし
367 揺りいづる鐸(   )のかずの
368 微風と雲雀(   )とのその前駆を
369 日の在処(   )、ただ明るのみ。
370 私は人と訣(   )れよう。
371 えんやら、茜雲(   )。
372 晝(   )に高く舞ひあがる
373 一つ檜(   )をお裁きなされ
374 椽(   )の下では蜘蛛の巣が
375 旅の女形(   )もさし覗く、
376 金うろこの鯱(   )でも
377 濁酒売る家の爺(   )と
378 わが肩の上(   )に雪はふる
379 尤(   )むるひとの あるものか
380 翼を戢(   )めて
381 しだらに脱いだ白い沓(   )
382 林泉のそばに陶器の榻(   )がある、
383 海豹(   )のうかぶ塩漚。
384 まかせよ、寂びと撓(   )りと。
385 巌に並ぶ鵜(   )の鎌首。
386 蛹(   )のやうにひそんでゐる、
387 私は壁に凭(   )れる。
388 われは白、かくて対(   )ひぬ。
389 赤あかと飯(   )かしぐ間も
390 芥子(   )がちらうと

15さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:17:52
391 竜胆(   )いろの、
392 田舎芝居の韮畑(   )。
393 羯鼓薊(   )の藤むらさき、
394 木を切る艪(   )の音
395 凝(   )とそれを見てゐる
396 白い綬(   )のように
397 燐(   )のやうに反射してゐる
398 かすかな鷽(   )や目細の声、
399 いまだ茴香(   )の露も苦く、
400 お庭の隅の草叢(   )に
401 みんな一緒に鐵輪(   )まはせば、
402 暗い見えない涯(   )のない過去から。
403 薄玻璃(   )の杯へ
404 つひに歇(   )んでしまふ。
405 ぽうとかすんだ雲母刷(   )の
406 豊かなり、芬華(   )の奥、
407 二塊(   )の、夢に似る雲。
408 ひたひたと光る汲水場(   )に 
409 靭草(   )の花に埋もれた
410 坊さん簪(   )買うを見た
411 小さな木の槌と臺砧(   )とを、
412 鉦(   )や太鼓でちんからと、
413 騒然たる沛雨(   )に似てゐる
414 わが庭園は薯畑(   )
415 侏羅紀(   )の先祖がやつてくれた。
416 月はいよいよ冱(   )えわたり
417 鷺は燃ゆ、白毫(   )の
418 勢(   )ひ蹴るひと空や、
419 硝子(   )のない硝子戸越しに
420 ヌックと出た、骨の尖(   )。

16さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:20:01
421 その翅(   )はわたくしの耳の
422 お臀(   )がまつくろけだ
423 人の命に痩(   )けし頬を
424 酒匂(   )の岸の
425 金盥(   )の月がのぼつた。
426 調布(   )の瀬瀬のかみしも、
427 釣り上げた鱶(   )の頭を
428 絢爛(   )寂びてよこたわっていることか。
429 偶(   )の美食が欲しいから、
430 白雪の富士 聳(   )ゆる富士
431 黙(   )スハ岩礁。
432 滔々(   )と流れる水に
433 閑(   )かに心を澄しながら、
434 けれども、それは、示(   )かせない……
435 枯れた林の傍(   )をのめるやうに
436 小竹(   )に来て、りりり、
437 大船は檣(   )を倒すよ、
438 千尋(   )の重みを支へてゐる。
439 筧(   )が横に越えてゐる
440 穂高の山葵田(   )はあの森かげに、
441 顏を踵(   )にちよと挟む、
442 苦しい暮らしの料(   )だった。
443 離れて彼方此方(   )、
444 手をのばせば 掴(   )めそうな
445 銀鼠(   )にからみゆく古代紫、
446 あわれ、その仄(   )のにほひの
447 投網(   )のさばき美しく、
448 籠り啼く葦切(   )の声も
449 けれど、さて何を享(   )ける?
450 薊(   )の生えた

17さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:21:47
451 眉引(   )のをさな月夜を
452 青藍を背(   )びらに負ひて
453 肌は 潮(   ) 太陽に
454 柘榴(   )の花は咲きいでぬ
455 痩竜(   )に睛を點ず
456 おりおりはたぶん低く啼(   )きながら
457 松籟(   )よ、波の音よ、
458 出臍(   )のやうな。
459 揺籃(   )のまはりを去らずにゐた。
460 月は肝膽(   )をてらし
461 梨なりき、清(   )しかりし日。
462 こちらの机の抽出(   )しにも
463 外套の襞(   )に積つて
464 さつま颪(   )がそよそよと
465 肩の邊(   )に いまわが見るは
466 首のつぶれた鉈豆(   )ぎせるへ
467 夜の月映(   )に流るるは
468 杼(   )がとぶ。
469 砌(   )の石はあたたかに
470 舊(   )いむかしの遊女屋。
471 この世をかなしという勿(   )れ
472 間歇泉(   )のように噴きあげる
473 俺も未(   )のうまれだな。
474 茗荷(   )もしろく 
475 わが身(   )うちにかすかなり
476 あの珊瑚(   )の島での
477 樋(   )の上の雀よ、
478 櫟(   )の匂ひのぷんとする雨、
479 馭者(   )は喇叭の音をやめて、
480 越の国中つ頸城(   )の

18さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:22:48
481 無限の時が 来て泊(   )てる
482 銅(   )の鳥居を見やしやんせ。
483 ところどころの櫛形(   )は
484 黄いろい切箔(   )の葉が
485 水の色、香る泡沫(   )
486 一本の櫓(   )に 生命かける男
487 法螺(   )が鳴つたとて、
488 みながら湿める谿(   )の戸や。
489 天はしたたる花浅葱(   )。
490 なべてみな空(   )なりや、
491 王の宮殿(   )も ぬれにけり
492 燃える正午が翡翠(   )いろの
493 あゝ譬(   )へよもなく
494 磧(   )づたひの 竝木の 蔭に
495 松の花けぶるわが庵(   )に
496 み寺の甍(   )みどりにうるほひ
497 人達を蹂躙(   )に秋がおぢやつた。
498 ちやつちやと茶鋏(   )
499 梨の花のみえる庫裡(   )で
500 木梢(   )の夢に醉はしめよ
501 はや 湊(   )につきたり
502 厩(   )の馬は鼻を鳴らす
503 ははのゐる厨(   )の方へ
504 高原に 芒(   )の風の宴楽
505 渺々(   )と広がる空に
506 山の田圃(   )を見おろして
507 鷭(   )よ、林泉の雪に黙んで
508 黒の前掛、毛繻子(   )か、セルか
509 上衣(   )をふくらませ
510 綱も碇(   )も 手につかぬ

19さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:24:17
511 ああ、辛夷(   )の花の影だな。
512 鑢(   )の音よ、だみ声よ、
513 やがて立つ馬籠(   )の峠、
514 われら北の氷雪に佇(   )つ者
515 かぶろ髪、ゆめの眸(   )して
516 河岸(   )の夜ふけにふる雪は
517 この茨蜜(   )を嗅ぐと
518 ジュピター神の砲(   )が鳴る。
519 山の媼(   )が語つた
520 骨牌(   )切るこころに 
521 汽車が奔(   )る…………
522 蜑小舟(   )ゆたにたゆたふ。
523 蕃紅花色(   )に湧きいづる
524 赤岳と横岳の鞍部(   )から
525 猫を擁(   )へて夕日の浜を
526 炒卵黄(   )をまきちらしたやうな。
527 竹にじねんじよ、蔦(   )のはな、
528 新人の若い女の先生が孜々(   )として
529 無限の春の広袤(   )を
530 深雪(   )ふる関川の里
531 麓(   )には桃や桜や杏さき。
532 浮いてゐるのは刷毛(   )の雲
533 合歓木(   )の花がおちる。
534 新らしい天子さまのお諭(   )しを
535 ひまらや杉の葉は繊(   )く、
536 飛び搏(   )くと、
537 鰤か、鰆(   )か、
538 現身(   )は涙にぬれて幻のごとく。
539 かなしい慟哭(   )なのかもしれない
540 掛茶屋のお内儀(   )は疲れてゐるらしかつた

20さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:25:43
541 幽(   )かなり、脚のひとつに
542 すゝで赤くなつた室(   )には
543 山越ゆる幼な同胞(   )、 
544 標野(   )の人も歌つてゐる。
545 しかし巌(   )は動じなかった
546 つと見ればつまを率(   )てかの
547 この暮れゆく晩(   )い土を
548 地面(   )は三角、
549 馭者は喇叭(   )の音をたてて、
550 どこのからか四十雀(   )か
551 山路に栃袤(   )の花が咲き、
552 この朝この艸(   )のかげ
553 尊(   )みてついばまずけり
554 天体のような峨々(   )たるかたまり。
555 樗(   )の実黄に
556 龍を孕(   )んだ雲も南へ去つた。
557 四股(   )ヲ投ゲ出シ眠ツテヰル。
558 しろい蛋白石(   )のやうにひえてゐる。
559 曲りくねった岳樺(   )に身をもたせ、
560 賢(   )い少女の黒髪と、
561 恰度(   )立札ほどの高さに、
562 眞砂(   )の路に堕ちにしか
563 かもめのたまご孵(   )らずして
564 遠樹は金の甲(   )なり、
565 秋の風にや縒(   )れたらん
566 妙齢の女として畦間(   )にいるが、
567 夜々(   )に澄み冴えて。
568 睡蓮の花を食(   )み、
569 月のあかるい杣道(   )を
570 翠藍(   )ガラスの。

21さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:27:10
571 一本の胡桃(   )の樹。
572 岩の幔幕(   ) 霞沢のかなたに
573 さは何に逐(   )はるるものぞ
574 この砂浜にとぶ鷗(   )
575 すでに芙蓉の莟(   )へ移つた。
576 その得意と蹉跌(   )の年々に
577 風ひとり汀(   )を過ぐれば、
578 それともあれは 横著者(   )か?
579 せめて 歌棄(   )
580 菜の花畠の絨緞(   )の向うに。
581 沮喪(   )する我を励まし
582 名をいへと汝(   )はせがめど
583 もうむらさきの靄(   )もたちこめ。
584 羚羊(   )や狼の仔もゐます
585 三度かなしげに啼きて盤桓(   )す
586 圓き柑子(   )が輝きぬ。
587 サファイヤの莢豌豆(   )が
588 日雀(   )の夫婦は飛び立った。
589 軽く立ちたる埃(   )かも
590 その実が目笊(   )に五百
591 高きに動(   )げどなほ重し、
592 珠数のたま磨る円鑢(   )。
593 蝶はいくつか籬(   )を越え、
594 この恋の、鳴り鏑(   )の、
595 風、蕭々(   )、
596 丁度誰かの為(   )るやうに
597 嘗(   )てあなたのほほゑみは
598 あつたかい話も燭火(   )も
599 朱欒(   )が輝く、
600 「また剣を鋤(   )に変へよ」と

22さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:29:12
601 つるべの音が偶々(   )した時、
602 華奢(   )な指さき濃青に染めて、
603 やはらかい銀の毬花(   )の、
604 黄金の漣(   ) 小舟ゆさぶる
605 血の嘔吐(   )はいて死にました。
606 そは兎(   )まれ野茨の道は、
607 あまりの咄嗟(   )のために
608 茲(   )、部屋の中に香を焚いて
609 橋の下より罷(   )りいづ。
610 紙鳶(   )はみんな
611 風鐸(   )のすがたしづかなれば
612 蓮華躑躅(   )が赤や黄の光を
613 闊(   )く大きな徹夜のうねりに。
614 花を啣(   )へて渡つてくる。
615 凋(   )むことを知らず
616 「乙女」や「蝎(   )」や
617 芙蓉の花の一簇(   )ばかりだ、
618 また甲斐もなく摧(   )け易く
619 いくつか棹(   )をかがめて通りすぎ、
620 麦稈(   )の壁にからんだ
621 秋草の波の秀(   )に出る
622 晩秋(   )のあおぞら割れて
623 鯰(   )のひげには光る藻が。
624 月は十六夜(   )、
625 氷柱と吹雪に鎖(   )された
626 温見(   )の村のオルガンのうた
627 吾も起つ、向剥矢(   )の、
628 瀝青(   )とペンキの樽に
629 父を喪(   )つた冬が
630 槎枒(   )たりやこのもかのもの

23さまよえる合唱人:2023/10/22(日) 00:33:37
以上です。
毎日1回30問、3週間分取り組めるように分けました。


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