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37名無しさん:2017/10/22(日) 13:42:44

そう言葉を残し2名は彼方へと消えていった。
呆然と現状を確認する吠與。マルマル達の言葉が無作為に頭を廻っていた。

「逃げッ―」吐きかけた言葉を飲み込む。
この時点で吠與の思考は戻りつつあった。此処から逃げたところで何もない。襲い掛かってくる化物への対抗手段を得なくてはならない。
田丸君や739は守ってはくれるだろうが片時も離れず常に守ってもらうことなんてできない。
この修行と呼べるかわからない程無茶苦茶なことをすれば力を得られるのではないか…非日常への対抗策は非日常の中でしか得ることはできない。
吠與は腹を決め近くの山小屋へ向かい装備を整え始めた。夜明け前には装備を揃え終わり橇に積み、スタートラインに立つ。そして出発する。
吠與の修行が始まった。

日の入りの少し前なので周辺ははまだ薄暗い。しばらく歩いていたら日の入り、辺りに光が満ちる。

「――光だ!!」

周囲の雪に朝日が反射し今までにないほど壮麗な景色が浮かび上り、大きな感動に吠與は声を上げる。


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