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a
1
:
名無しさん
:2016/10/11(火) 18:37:30
a
2
:
名無しさん
:2016/10/11(火) 18:38:32
青でも黒でもない空間、どこかもわからない空間で彼は浮かんでいる。
「………か」
掠れきった声がする。
「……し…」
彼は不機嫌さを隠すことなく吐き捨てる。
「三千世界(そうぞう)しい」
聞こえるはずのない声、内容も意味も目的もなにもかも不鮮明だが、それが彼にはたまらなく不快だった。
ふと目を向けると天井が見える。そして目覚まし時計の鳴る音がする。そう彼は目が覚めたのだ。
今日の昼にはこんな夢忘れているだろうな…などとぼんやりと思考を動かしながら彼は支度し家を出る。
「……」
彼の名前こそ吠與驚異。彼のことを多く知る者はいなかったが、彼もまた他人の多くは知らなかった。
取り留めもない物思いに耽りながら歩を進める。なんてことはない此処に書く必要もないようなことだ。
進み続けていると唐突な爆音がし、アスファルトを思い切り踏みつけつつ足を止める。赤信号を伴った道路とその上を走る自動車の音であった。
彼はひかれてはたまらないと思い目の前の道路に意識を向ける。
「赦されてェ…」
彼は自分に言い聞かせるように呟き、そのまま赤が青になるのを大人しく待っていた。
3
:
名無しさん
:2016/10/11(火) 18:50:24
砂場としてみんなも使おう!
4
:
名無しさん
:2016/11/01(火) 17:49:21
ナイスガイ先生「おやおや此処は…?」
ナイスダイ先生「私はあの時…」
――――――手羽先ィィィイイッッッッ最ィ強ォォオオおおオオオオオオッッッ
ナイスダイ先生「天地が反転(か)ってもアレを食べ物などとは認めませんが、あえて手羽先と称しましょう。」
「それを口に詰められ死んだはずでは…?」
彼が自分を訝しんでいると、ふと気が付く。その部屋には中央に黒い球があった。
5
:
名無しさん
:2016/11/01(火) 18:29:08
「田丸…君、これは、一体…?」
非日常への疑問が絶えることなく湧きあがり、
大脳新皮質が軋みシナプスが狼狽する。
「質問は…後だ」田丸と彼に呼ばれた少年は構える
「僕だよッォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」
言語と形容するには余りにも粗暴で乱雑な音が何者かから発せられ、
と、同時 「田丸」と呼ばれた少年に襲い掛かる。
「三下(わずらわ)しいンだよォッ!!愚物がァ!」
単純に拳を殴打(ぶっこ)む。
衝撃、瞬間、
化物の皮下から虹色の光が発せられ、巫山戯たランタンのように周りを出鱈目に照らす。
一通り色の洪水が起こると、やはり塵は塵に、そこには何事も残らなかった。
6
:
名無しさん
:2016/11/01(火) 18:29:59
「田丸…君、これは、一体…?」
非日常への疑問が絶えることなく湧きあがり、
大脳新皮質が軋みシナプスが狼狽する。
「質問は…後だ」田丸と彼に呼ばれた少年は構える
「僕だよッォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」
言語と形容するには余りにも粗暴で乱雑な音が何者かから発せられ、
と、同時 「田丸」と呼ばれた少年に襲い掛かる。
7
:
名無しさん
:2016/11/01(火) 18:31:31
「三下(わずらわ)しいンだよォッ!!愚物がァ!」
単純に拳を殴打(ぶっこ)む。
衝撃、瞬間、
化物の皮下から虹色の光が発せられ、巫山戯たランタンのように周りを出鱈目に照らす。
一通り色の洪水が起こると、やはり塵は塵に、そこには何事も残らなかった。
「…田丸…君、あれは…なに…?」
辛うじて吠與は再度尋ねる。
8
:
名無しさん
:2016/11/01(火) 18:31:48
『人類識別番号計画』
「えっ…」
「星はあるべき場所に、大陸はあるべき場所に、国はあるべき場所に、そして「人」もあるべき場所に
あらゆる物質を構成する素粒子に至るまで全てに番号を付け座標を固定する。それが人類識別番号計画だ」
「さっきの奴は…そうだな、計画実行のための尖兵であり、計画者の偽物(イミテーション)だ。
行き成りこんなこと話したって俄かに信じがてえとは思うがよ」
田丸は言葉を探しながら話を続ける。
「大方、固定の前段階の動力殺害を俺に邪魔されたから排除しに来たんだろうな。
まぁ偽物はあの程度の強さだ。殴りゃ死ぬ。オリジナルも大したこたァねぇと思うがね」
カラカラッと笑い彼は笑顔を見せる。
9
:
名無しさん
:2016/11/01(火) 18:32:09
吠與は聞きなれない単語、全く未知の流れ、現在あらゆる事由を理解したくなかったがこれだけは口をついて出た。
「狂ってる…」
自分が認識している現実との乖離に思わず呻く。
「そう狂ってる、俺達の物差で測ればな。だがな物差じゃあ化物は切れねェし殺せねェ」
「吠與」
田丸が向き直る。
「お前が此処に居合わせたことも何かのあやかもしれねェ」
「近いうち…また会うかもな」
彼はどこか愉快そうに背中を向け去って行った。
10
:
6+4=□ 日本の学校ではこうなってる事が多い。
:2016/11/01(火) 19:41:17
i⌒i
. i ヽ | 〈
. | i / .フ.
し ヽ / |
\ \(´・ω・) /. ノ
\ ヽ i |
_| ̄ヽ \∩ノ ノ
\ ̄ ̄ ̄ ̄(::)(::) ̄ \
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11
:
6+4=□ 日本の学校ではこうなってる事が多い。
:2016/11/01(火) 19:41:32
イギリスではこう。
i⌒i
. i ヽ | 〈
. | i / .フ.
し ヽ / |
\ \(´・ω・) /. ノ
\ ヽ i |
_| ̄ヽ \∩ノ ノ
\ ̄ ̄ ̄ ̄(::)(::) ̄ \
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12
:
合理ッセウス
:2017/02/15(水) 17:25:05
『修行!?吠與、非日常(かけぬけ)る』
月。爛々と望月(かがや)くなか声(オト)響く。
「修行ぉ〜!?」
「確固不抜(そう)だ」
頓狂に響く吠與に739(ナサク)は眉一つ動かさずに応答する。
「今天(いま)、一つの局(てん)を除いて俺とお前と貉(おな)じ。百世不磨(めざ)めているか、夢幻泡影(めざ)めていないかだ」
「つまり、だ 唉、お前には四書五経(まな)んでもらう。力を。そしてその打(つかいかた)を」
「」
「時は疾走る。猶予はまだ幾許かはあるがやはり烏兎匆匆(もったい)ない。急げ吠」
一方的に言い放ち且つ準備を迫る。動揺はしているものの少しづつ飲み込んでいく。斯様な理不尽にも幾分は慣れたか。
朝、学校にてホームルーム。
少々ざわつく教室に出席をとる声がする。
「〜良知君、礼場君、和井田君。以上出席を取り終えます。」
「欠席は2名。吠與君と田丸君ですか…」
「よくない、これはよくないですねぇ」
「連絡は特になし。単なる遅刻ならいいのですがもしなにか事故に巻き込まれていたら…」
「とりあえずなにか知っている人がいれば私のところへ来てください。」
13
:
名無しさん
:2017/02/15(水) 17:54:57
『修行!?吠與、非日常(かけぬけ)る』
月。爛々と望月(かがや)くなか声(オト)響く。
「修行ぉ〜!?」
「確固不抜(そう)だ」
頓狂に響く吠與に739(ナサク)は眉一つ動かさずに応答する。
「今天(いま)、一つの囲局(てん)を除いて俺とお前は貉(おな)じ。百世不磨(めざ)めているか、夢幻泡影(めざ)めていないかだ」
「つまり、だ 唉、お前には四書五経(まな)んでもらう。力を。そしてその打(つかいかた)を」
「それで…修行と」
「即是(これから)とある場所へ直往(い)き修行をしてもらう」
「時は疾走い。猶予はまだ幾許かはあるがやはり烏兎匆匆(もったい)ない。急げ吠」
一方的に言い放ち且つ準備を迫る。動揺はしているものの少しづつ飲み込んでいく。斯様な理不尽にも幾分は慣れたか。
14
:
名無しさん
:2017/02/15(水) 17:55:45
『修行!?吠與、非日常(かけぬけ)る』
月。爛々と望月(かがや)くなか声(オト)響く。
「修行ぉ〜!?」
「確固不抜(そう)だ」
頓狂に響く吠與に739(ナサク)は眉一つ動かさずに応答する。
「今天(いま)、一つの囲局(てん)を除いて俺とお前は貉(おな)じ。百世不磨(めざ)めているか、夢幻泡影(めざ)めていないかだ」
「つまり、だ 唉、お前には四書五経(まな)んでもらう。力を。そしてその打(つかいかた)を」
「それで…修行と」
15
:
名無しさん
:2017/02/15(水) 17:58:06
――時は移り 朝、学校にてホームルーム
少々ざわつく教室に出席をとる声がする。
「〜良知君、礼場君、和井田君。以上出席を取り終えます」
「欠席は二名。吠與君と田丸君ですか…」
「よくない、これはよくないですねぇ」
「連絡は特になし。単なる遅刻ならいいのですがもしなにか事故に巻き込まれていたら…」
「もし二人の欠席についてなにか知っている人がいれば私のところへ来てください。」
と教師であろう男はホームルームを締め号令をかける。
(にしても…田丸君はともかく吠與君も無断欠席ですか…)
(どちらとも両親は不在。一体どこに連絡したらいいのやら)
(この良くない状況、あえて謂うなれば、“バッドガイ“といったところでしょうかねぇ…)
16
:
名無しさん
:2017/02/15(水) 17:58:33
「即是(これから)とある場所へ直往(い)き修行をしてもらう」
「時は疾走い。猶予はまだ幾許かはあるがやはり烏兎匆匆(もったい)ない。急げ吠」
一方的に言い放ち且つ準備を迫る。動揺はしているものの少しづつ飲み込んでいく。斯様な理不尽にも幾分は慣れたか。
必要…と思われるものをまとめ、鞄に押し込む。
「これならば羮に懲りて膾を吹く(昼には着く)。マルマルも向っているはずだ」
リンと冷える空気の中、変わり者二人が並ぶ。急ぐ様子で闇夜へと歩を進めた。
――時は移り 朝、学校にてホームルーム
少々ざわつく教室に出席をとる声がする。
17
:
名無しさん
:2017/02/15(水) 17:58:52
「即是(これから)とある場所へ直往(い)き修行をしてもらう」
「時は疾走い。猶予はまだ幾許かはあるがやはり烏兎匆匆(もったい)ない。急げ吠」
一方的に言い放ち且つ準備を迫る。動揺はしているものの少しづつ飲み込んでいく。斯様な理不尽にも幾分は慣れたか。
必要…と思われるものをまとめ、鞄に押し込む。
「これならば羮に懲りて膾を吹く(昼には着く)。マルマルも向っているはずだ」
リンと冷える空気の中、変わり者二人が並ぶ。急ぐ様子で闇夜へと歩を進めた。
――時は移り 朝、学校にてホームルーム
少々ざわつく教室に出席をとる声がする。
18
:
名無しさん
:2017/02/15(水) 17:59:38
「即是(これから)とある場所へ直往(い)き修行をしてもらう」
「時は疾走い。猶予はまだ幾許かはあるがやはり烏兎匆匆(もったい)ない。急げ吠」
一方的に言い放ち且つ準備を迫る。動揺はしているものの少しづつ飲み込んでいく。斯様な理不尽にも幾分は慣れたか。
必要…と思われるものをまとめ、鞄に押し込む。
「これならば羮に懲りて膾を吹く(昼には着く)。マルマルも向っているはずだ」
リンと冷える空気の中、変わり者二人が並ぶ。急ぐ様子で闇夜へと歩を進めた。
――時は移り 朝、学校にてホームルーム。少々ざわつく教室に出席をとる声がする。
19
:
名無しさん
:2017/02/15(水) 18:00:01
「〜良知君、礼場君、和井田君。以上出席を取り終えます」
「欠席は二名。吠與君と田丸君ですか…」
「よくない、これはよくないですねぇ」
「連絡は特になし。単なる遅刻ならいいのですがもしなにか事故に巻き込まれていたら…」
「もし二人の欠席についてなにか知っている人がいれば私のところへ来てください。」
と教師であろう男はホームルームを締め号令をかける。
(にしても…田丸君はともかく吠與君も無断欠席ですか…)
(どちらとも両親は不在。一体どこに連絡したらいいのやら)
(この良くない状況、あえて謂うなれば、“バッドガイ“といったところでしょうかねぇ…)
20
:
名無しさん
:2017/02/15(水) 18:00:46
「〜良知君、礼場君、和井田君。以上出席を取り終えます」
「欠席は二名。吠與君と田丸君ですか。よくない、これはよくないですねぇ」
「連絡は特になし。単なる遅刻ならいいのですがもしなにか事故に巻き込まれていたら…」
「もし二人の欠席についてなにか知っている人がいれば私のところへ来てください。」
と教師であろう男はホームルームを締め号令をかける。
(にしても…田丸君はともかく吠與君も無断欠席ですか…)
(どちらとも両親は不在。一体どこに連絡したらいいのやら)
(この良くない状況、あえて謂うなれば、“バッドガイ“といったところでしょうかねぇ…)
21
:
ナウシカ「大丈夫、怖くない」 オデュッセウス「…」
:2017/02/15(水) 18:05:37
お
22
:
名無しさん
:2017/02/15(水) 18:08:50
http://jp.op.gg/summoner/userName=WeChat862097141
23
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:29:05
修行とはなにか…?
魂を鍛える行い…
それすなわち尊きもの…
引用『歌劇"閃光"序幕:ピカの語り』より
24
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:29:31
ミナミア山脈に連なる男、吠與在り。現在この雪山に約25.5cmのスタンプを押そうと試みているのは吠與のみである。
友待つ雪――夏季に溶けられず残滓(のこ)った硬雪をトマトを踏み潰すが如く足で砕きながら吠與は行軍する。彼の引く橇(そり)もまたゆるりと彼を追いかける。
「ン゛ッ」
薄霧の中から突然の怨(ボイス)、いい加減慣れたか吠與驚異。出会っちまった災難(ハードラック)に凍った鼻毛を抜きつつ振り向く不遜(ロマン)で応える。
「ダメだよッーーーー!!!!」
「Mephistopheles(やかま)しい!」
欲望を満たさせることなく希望を奪うことしかできない出来損ないの悪魔へ裏拳を打(ダークナイト"神砕き")。
25
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:30:07
ミナミア山脈に連なる男、吠與在り。現在この雪山に約25.5cmのスタンプを押そうと試みているのは吠與のみである。
友待つ雪――夏季に溶けられず残滓(のこ)った硬雪をトマトを踏み潰すが如く足で砕きながら吠與は行軍する。
彼の引く橇(そり)もまたゆるりと彼を追いかける。
「ン゛ッ」
薄霧の中から突然の怨(ボイス)、いい加減慣れたか吠與驚異。
出会っちまった災難(ハードラック)に凍った鼻毛を抜きつつ振り向く不遜(ロマン)で応える。
「ダメだよッーーーー!!!!」
「Mephistopheles(やかま)しい!」
欲望を満たさせることなく希望を奪うことしかできない出来損ないの悪魔へ裏拳を打(ダークナイト"神砕き")。
26
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:30:36
「モン゛…ンン゛ッ…」
「500キロ追加だッ!」
躯(カタチ)を現世に留めようとしている化物へ追撃の橇を俯瞰(うえ)から鉄槌(ぶっこ)む。爆音、雪煙が上がる。
重力的加速――地球から直輸入された暴力装置を存分に振るい、潰す。化物にとって今日は少々重力が強かったか。
雪煙が晴れるのを待ったのち橇の上で吠與は黙々と食料を補給する。
行軍を続けるためにはエネルギーがいる。そのため人体に存在する孤島、ランゲルハンスは体躯に活力を込めようとαへ伺いを立てる。
これが彼の狂(クルイ)、ホリックだ。朝も夜も無い螺旋の時間が 永劫に近い刻、繰り返す。
閑話休題(で)、だ ホー(苦艱を乗り越えんとする者に対する敬称)人物吠與が如何様にして此処に立つか?
時は遡る
27
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:31:08
――ミナミア山脈 Odysseaレーススタート地点
739(ナサク)の提示に呆然としている吠與にマルマルは言葉をかける。
「安心しろ、お前は初級(ローテック)だ」
三つの橇(そり)をマルマルは持ってきていた。
「本来は橇を背負ってもらうがお前はロープか何かで引いてもいい」
「だが橇は壊すなよ。ぶッ壊しちまったらこの修行の意味がねェからな」
28
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:31:39
「は…」「アアそれと、だ」
焦る吠與の言葉を遮りマルマルは続ける。
「食料や水分、装備なんかの持ち込みもお前はOKだ。橇の上の保温箱に物資を乗せていくといい。箱開けッ放しにして迂闊に凍らすんじゃねェぞ」
「基本的に一本道だから迷うことはねェとは思うがもし迷ったら危険そうな、困難そうな方へ行け。大体そっちが正解だ」
「田丸君達は…?」
「俺と739は先に行ってゴールで待ってるぜ。一応レースだからな」
「ンじゃ・・・・流れ解散だ。吠與、死ぬなよ」
「吠、柳の下にいつもDS(でうす)はいない。気を戒驕戒躁(ひきしめ)ろ」
29
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:32:26
呆然と現状を確認する吠與。マルマル達の言葉が無作為に頭を廻っていた。
「逃げッ―」吐きかけた言葉を飲み込む。
この時点で吠與の思考は戻りつつあった。此処から逃げたところで何もない。襲い掛かってくる化物への対抗手段を得なくてはならない。
田丸君や739は守ってはくれるだろうが片時も離れず常に守ってもらうことなんてできない。
この修行と呼べるかわからない程無茶苦茶なことをすれば力を得られるのではないか…非日常への対抗策は非日常の中でしか得ることはできない。
吠與は腹を決め近くの山小屋へ向かい装備を整え始めた。夜明け前には装備を揃え終わり橇に積み、スタートラインに立つ。そして出発する。
吠與の修行が始まった。
日の入りの少し前なので周辺ははまだ薄暗い。しばらく歩いていたら日の入り、辺りに光が満ちる。
「――光だ!!」
周囲の雪に朝日が反射し今までにないほど壮麗な景色が浮かび上り、大きな感動に吠與は声を上げる。
30
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:33:09
これは世の摂理か。
狂気なる科学者(クリミナル・ウィザード)の大義(エスノセントリズム)から生み出しされた偽物(イミテーション)が
反乱分子である吠與を排除するため強襲(おそいかか)る。
「ッ!!!!」
接敵。吠與は怯えながらも橇に積んである武器でもたつきながら臨戦態勢をとる。
俄か知識、山小屋で説明書を読んだだけという余りにも浅瀬でチャプついている武器素人の吠與でも流石に引き金を引けば弾丸が何とかしてくれることぐらいは分かる。
対応が遅れたのが幸いしたのか十分に引きつけることができ、イズマッシュのスマッシュ(12ゲージ)がぶち込まれ銃声が三千世界(なりひび)く。
31
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:33:39
これは世の摂理か。
狂気なる科学者(クリミナル・ウィザード)の大義(エスノセントリズム)から生み出しされた偽物(イミテーション)が
反乱分子である吠與を排除するため強襲(おそいかか)る。
「ッ!!!!」
接敵。吠與は怯えながらも橇に積んである武器でもたつきながら臨戦態勢をとる。
俄か知識、山小屋で説明書を読んだだけという余りにも浅瀬でチャプついている武器素人の吠與でも流石に引き金を引けば
弾丸が何とかしてくれることぐらいは分かる。
対応が遅れたのが幸いしたのか十分に引きつけることができ、イズマッシュのスマッシュ(12ゲージ)がぶち込まれ銃声が三千世界(なりひび)く。
32
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:33:57
「ン゛ッ!」
動きを止められふらつく。吠與は弾丸が抉った化物の傷にやけくそ気味に手榴弾を投げ込んだ。
(ズグッ)。
デッドボール。爆発する魔球だ。
直後爆発し化物は粉微塵になる。大撤退するが間に合わず衝撃に備えきれていない吠與も吹っ飛ばされた。
「何とかなったか…」
武器を用いる。人類を地球(ほし)の頂点に押し上げた要素はやはり何時であれTierが高い。
しかし忘れてはいけない。武器はこの場においては有限だ。いずれは肉体のみで相対しなければならない。
1000kmを踏破する中でその瞬間は確実に来る。吠與はどんな戦場が待っているのか恐怖を深めながらゴールへと橇を引き始めた。
私窩子乍(しかしながら)、だ。2521時間後(吠與の体感時間。実際は5日間程か)彼は戦闘狂(ワーカーホリック)の領域に身を掠らせることになる。
33
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:35:31
「ン゛ッ!」
動きを止められふらつく。吠與は弾丸が抉った化物の傷にやけくそ気味に手榴弾を投げ込んだ。
ズグッ(吠與驚異的投擲音)。
デッドボール。爆発する魔球だ。
直後爆発し化物は粉微塵になる。大撤退するが間に合わず衝撃に備えきれていない吠與も吹っ飛ばされた。
34
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:35:48
「何とかなったか…」
武器を用いる。人類を地球(ほし)の頂点に押し上げた要素はやはり何時であれTierが高い。
しかし忘れてはいけない。武器はこの場においては有限だ。いずれは肉体のみで相対しなければならない。
1000kmを踏破する中でその瞬間は確実に来る。吠與はどんな戦場が待っているのか恐怖を深めながらゴールへと橇を引き始めた。
私窩子乍(しかしながら)、だ。2521時間後(吠與の体感時間。実際は5日間程か)彼は戦闘狂(ワーカーホリック)の領域に身を掠らせることになる。
35
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:39:30
「は…」「アアそれと、だ」
焦る吠與の言葉を遮りマルマルは続ける。
「食料や水分、装備なんかの持ち込みもお前はOKだ。橇の上の保温箱に物資を乗せていくといい。箱開けッ放しにして迂闊に凍らすんじゃねェぞ」
「基本的に一本道だから迷うことはねェとは思うがもし迷ったら危険そうな、困難そうな方へ行け。大体そっちが正解だ」
「田丸君達は…?」
「俺と739は先に行ってゴールで待ってるぜ。一応レースだからな」
「ンじゃ・・・・流れ解散だ。吠與、死ぬなよ」
「吠、柳の下にいつもDS(でうす)はいない。気を戒驕戒躁(ひきしめ)ろ」
36
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:41:14
「は…」「アアそれと、だ」
焦る吠與の言葉を遮りマルマルは続ける。
「食料や水分、装備なんかの持ち込みもお前はOKだ。橇の上の保温箱に物資を乗せていくといい。箱開けッ放しにして迂闊に凍らすんじゃねェぞ」
「基本的に一本道だから迷うことはねェとは思うがもし迷ったら危険そうな、困難そうな方へ行け。大体そっちが正解だ」
「田丸君達は…?」
「俺と739は先に行ってゴールで待ってるぜ。一応レースだからな」
「ンじゃ・・・・流れ解散だ。吠與、死ぬなよ」
「吠、柳の下にいつもDS(でうす)はいない。気を戒驕戒躁(ひきしめ)ろ」
37
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:42:44
そう言葉を残し2名は彼方へと消えていった。
呆然と現状を確認する吠與。マルマル達の言葉が無作為に頭を廻っていた。
「逃げッ―」吐きかけた言葉を飲み込む。
この時点で吠與の思考は戻りつつあった。此処から逃げたところで何もない。襲い掛かってくる化物への対抗手段を得なくてはならない。
田丸君や739は守ってはくれるだろうが片時も離れず常に守ってもらうことなんてできない。
この修行と呼べるかわからない程無茶苦茶なことをすれば力を得られるのではないか…非日常への対抗策は非日常の中でしか得ることはできない。
吠與は腹を決め近くの山小屋へ向かい装備を整え始めた。夜明け前には装備を揃え終わり橇に積み、スタートラインに立つ。そして出発する。
吠與の修行が始まった。
日の入りの少し前なので周辺ははまだ薄暗い。しばらく歩いていたら日の入り、辺りに光が満ちる。
「――光だ!!」
周囲の雪に朝日が反射し今までにないほど壮麗な景色が浮かび上り、大きな感動に吠與は声を上げる。
38
:
名無しさん
:2017/10/22(日) 13:43:20
そう言葉を残し2名は彼方へと消えていった。
呆然と現状を確認する吠與。マルマル達の言葉が無作為に頭を廻っていた。
「逃げッ―」吐きかけた言葉を飲み込む。
この時点で吠與の思考は戻りつつあった。此処から逃げたところで何もない。襲い掛かってくる化物への対抗手段を得なくてはならない。
田丸君や739は守ってはくれるだろうが片時も離れず常に守ってもらうことなんてできない。
この修行と呼べるかわからない程無茶苦茶なことをすれば力を得られるのではないか…非日常への対抗策は非日常の中でしか得ることはできない。
吠與は腹を決め近くの山小屋へ向かい装備を整え始めた。夜明け前には装備を揃え終わり橇に積み、スタートラインに立つ。そして出発する。
吠與の修行が始まった。
日の入りの少し前なので周辺ははまだ薄暗い。しばらく歩いていたら日の入り、辺りに光が満ちる。
「――光だ!!」
周囲の雪に朝日が反射し今までにないほど壮麗な景色が浮かび上り、大きな感動に吠與は声を上げる。
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