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糖質VS長文

1名無しさん:2022/06/25(土) 20:39:00
糖質と長文が競い合ってる。ここには糖質と長文しかいない。長文可哀相w

2名無しさん:2022/06/25(土) 23:35:49
当時は高校生が携帯を持ち始めたくらいの頃で、18歳のその子は携帯を持っていなかった。
今のうちからバイトをして、大学生になったら自分で買うんだと言っていた。

俺は彼女より年上で、二年長くそのバイトをやっていたので、会うとよくバイトや勉強のことで話しかけられていた。

ある日バイトを終えて控室に戻ったら、先に上がっていたはずの彼女が、まだ椅子に座っていた。
それも一人で。

時間も時間だし、なんだか思いつめたような感じだったから声をかけた。

「最近夜にバイトあがると、誰か後ろからついてくる感じがするんです」
「一人でお店出るの怖くて・・・・・・もしよかったら、途中まで一緒に帰ってくれませんか?」

なんか適当に明るいことを話しながら家まで送った。
男の俺がいるせいか、今日はついて来られてる感じがなかったとお礼を言われた。

その一週間後、同じ時間にバイトをあがると、また控室に彼女がいた。
先週と同じか、もっと暗い顔をしていた。

「窓から部屋を覗かれてる気がするんですけど、怖くて確認できないんです」
「先輩と一緒に帰った日に後をつけてこなかったのは、もしかすると、もう私の部屋の外で待ってたからかも」

彼女の家は一軒家で、部屋は二階。
そんなところからどうやって覗くのかというと、塀から隣のマンションの物置?みたいな小さな建物によじ登れる。
そもそも地面の高さが違うので、その上からなら木の枝に身を隠しつつ覗けそうだという。というか、その辺りから見られている気がすると言っていた。

一応その日も同じように家まで送った。
彼女が言っていた場所には、誰もいなかった。(下から見ただけだから、確実じゃないけど)
俺は今ある貯金で携帯を買ったらどうかと勧めた。
夜道で家族と話しながら帰るとか、いざとなったら俺や友達を呼べるようにって。

それからは、その子は日に日に窓や人影に怯えるようになった。
明るくて可愛い子だったんだけど、笑わなくなって身だしなみを気にしなくなって、別人みたいだった。

ある日俺が出勤すると、控室にバイトを終えた彼女がいた。
幽霊みたいでギョッとした。

「先輩、ベランダに、いるんです。ストーカー。家族にカーテンを開けてもらうと、いなくなってて。家族が出ていくと、上からにゅっと覗くんです・・・・・・」

上から。
そんな所、誰もいないはずだった。

彼女の家の屋根に登るなんて、それこそ長いはしごが必要だろう。
帰るためにはかけたままにしておかなきゃならないだろうし。
ずっといるって言うなら、俺だって人影を見ているはずだ。

「あと、わたし携帯買ったので、先輩の番号とメルアド教えてくれませんか」
とりあえず連絡先を交換した。

その晩さっそくメールがあった。

「今誰かがいます、怖いです」
「先輩は家ですか?もし今バイト先だったら、ちょっと私の家の前まで来てもらえませんか?」

「電話してもいいですか」

たてつづけにメールがきて、途中になんとか一回「いま家だよ」と返事ができた。

すぐに着信があった。
ひそめた声で、もしもしとなんとか聞こえる。

「帰ってるってバレるのが怖くて、昼から一度も電気つけてないんです」

そのときは夜の0時だった。

「そうしたら、隣のマンションの電気で、カーテンの向こうが明るくて、影が」

そこまで言って黙る。
泣いているみたいだった。

「やっぱりベランダにいるんです。それに、なにか言ってるんです・・・たぶん、『いるんだろ』って・・・・・・」

ぶつ切れで話されるので、なんて言っているのかよくわからなくて、何度か聞き返した。

彼女はベッドの頭側の装飾板の陰に隠れているそうだ。
窓からはたぶん姿が見えない。
隠れているベッドの装飾は穴が少しあいていて、なにか感じた彼女がその穴から窓の方を覗いたそうだ。

カーテンには大きな男の影がかかっていた。
ほとんど窓にぴったりくっついているくらい、影はくっきりしているそうだ。
驚いて壁に肘をぶつけると、その後からぼそぼそ声が聞こえたのだという。

「いるんだろ」と。

その声が聞こえているんだから、この電話の声も影の男に少しは聞こえているかもしれない。
でもベッドの陰から出ていくのが怖くて、男が諦めるのを待っていると言う。

「先輩、お願いです、助けてください・・・。うちの前に来て、人影がいたら、警察に電話してくれませんか?もう家族も信じてくれないんです、覗かれてるって」

すごく必死な訴えに、俺はわかったと言って電話を切った。

それから頃合いを見計らって、「見に行ったけど、誰もいなかったよ。今ならリビングに移動できるよ」とメールを送った。

見に行かなかった。
でも、本当に誰もいるはずがない。
彼女の部屋のベランダには、木を登ったって入れっこない。
屋根と一緒で、堂々とはしごでも使わなきゃ無理だ。

だってストーカーしてたのは俺なんだけど、もう彼女に興味なくなって家にいたし。
いたとしたら、きっと人間じゃないと思う。

3名無しさん:2022/09/14(水) 00:39:40
糖質の勝ち!長文の負け!正義は勝つ!真面目に生きてきてよかった。

4名無しさん:2022/10/01(土) 14:33:17
糖質だけど長文に勝って嬉しい。

5名無しさん:2023/02/06(月) 00:20:30
個人的に怖かったというか不気味だった話。

高校を卒業する直前の話なんだけど、俺はなんとか大学も決まって、そろそろ引っ越しの準備でもするか、と呑気に過ごしてた。
ただそのとき気になることがあって、急に自分の部屋の中にアリが出るようになったんだ。
別に噛まれたりとかはなかったんだけど、良い気はしない。
まず原因がわからない。自室に食べ物は持ち込まないし、掃除しても次から次へと出てくる。
こいつら何を見つけてやってきたんだ?と疑問に思って、あるときアリをひたすら追いかけてみた。

よく見ると、何匹か歩いてるアリ、全員同じ方向に向かってる。その先は俺のベッド。
マジか、と思いながら見ていると、アリ達はベッドを通り越して窓際の壁に向かった。
そしてそいつらは壁に打ってあるベニヤ板の隙間に入り込んでいった。
その壁にはもともと穴が開いていて、うちの親がベニヤ板を打ち付けて塞いでいたんだ。
中古の一軒家で価格もそれなりだったからいろいろとボロかったわけ。
とにかくアリの出所がわかったので親に穴の中のことを聞いてみた。
何か心当たりはないか?と。

すると両親揃って穴って何?と笑う。
板を打ち付けただろと言っても、そんなことはしてないし穴のことも初めて知ったという。
親が忘れているだけかと思ったけど、二人とも本気で知らない様子だったので話は諦めた。
板の話も親から聞いたはずだったから???って感じだった。この時点でちょっと変な感じがしてた。
俺はどうにかしようと思ってベニヤ板を無理やり剥がしたんだ。
ベリベリッと音を立てて板が落ちると確かに穴が開いていた。そのとき本気でビビった。

穴の中に絵が入ってたんだよ。版画だと思う。取り出してみたら本当にただの絵だった。
その絵にはすごく不気味な顔が描かれてて・・・みたいなことはなくて、小学生が図画工作の時間に作るようなかなりお粗末な感じのやつだった。
でも不気味なことに変わりはなかった。
俺はその絵の隣で5、6年眠ってたんだからな・・・

親も驚いてた。
それで話してくれたんだけど、前の住人は某有名新興宗教の熱心な信者だったらしい。
ただその宗教に関係するものならもっとちゃんとした物のはずだし、何より置いていくわけがない。
それに、俺一人で簡単に取り出せるものなのにわざわざ板を打ち付けて置いていくのも変だ。
その辺りは謎のまま、結局絵は捨てた。気味悪いし。

でもその日からアリはまったく出なくなった。
俺に知らせようとしてくれてたのかな?アリに優しくしようと思った。
ただそれ以外の変化もあって、この家は結構怪奇現象が多くて、母親が白い光の玉を見たり、夜中に妹の部屋のドアが勝手に閉まったり、俺も深夜にリビングで白い女(のような何か)を見てパニクったこともあったんだけど、そういうことが一切なくなった。

つい最近、四年ぶりにこの家に戻って住むことになったんだけど、なんか全体的に雰囲気が軽くなってる気がする。
前はなんだかどよんとした重たい空気があったけど。絵が関係してるのかはわからない。
けど、新たに天井の隙間から見える謎の広い空間を見つけたりしたんで、まだ何かあるのかもしれん・・・

はっきりした怖い話でもないしこれといったオチもないけど、ふと思い出して書いた。
大学時代に別件で色々と怖い目にもあったけどそれはまたの機会に。


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