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暫定保管スレ【第105話61レス以降 作品・保全ネタ】

50名無しリゾナント:2015/12/23(水) 07:56:59
再び交戦が、動に入った。
さゆみは駆け出しつつ、執拗に襲い掛かる虫たちを回避する。

「避ける事しかできねえのかよ、虫はどんどん増えてくぞ!!」
「…馬鹿ね」

挑発しながら、使役する虫を増やしてゆく「金鴉」。
一度人間の肌に止まれば、皮膚を食い破り中の組織へと潜り込む獰猛な虫だ。
しかしさゆみは、そんな虫たちを嘲笑うが如く、動きを止めた。
喜び勇んでさゆみの白い肌に着地した虫は、触れた足から即座に灰になってゆく。

「忘れたの?さゆみの体全体にも、『滅びの力』が行き渡っていることを」
「…ちくしょう!!!!」

どのような力を用いようと、「滅びの導き手」を打ち崩すことはできない。
それが例え複数の能力を「ストック」できる能力擬態の能力者でも。
自棄になった「金鴉」が、さゆみ目がけて突っ込んでくる。まるで先に命を散らした虫と同じよ
うに。

「金鴉」が纏っていた羽虫たちの一部は、主人からはぐれ、リゾナンターたちの周囲を煩く飛び
まわっていた。しかし、積極的に害をなすことはない。
香音は、気づいていなかった。
いつの間に、はぐれた虫の一匹が、密かに。
自らの首筋に、小さな噛み跡が、ついていることに。

懐に飛び込んだ挑戦者が、拳を振るう。
速い。しかし、避けられない類のものではない。
回避行動に入るさゆみの身に、「それ」は起こった。


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