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暫定保管スレ【第105話61レス以降 作品・保全ネタ】

32名無しリゾナント:2015/12/23(水) 02:20:26
>>23 の続きです



核シェルター級に厳重な警戒態勢を敷いている、「天使の檻」。
その肝である防護壁が、自動ドアのようにやすやすと、開いてしまう。
つんくが帯同させている二人の能力者のうちの一人・石井の能力によるものだった。

「ここまで来たらもう少しや。調子は…ま、聞かんでもええか」
「……」

石井は。
全身から絶え間なく漏れ出している血によって、体を朱に染めていた。
自らの使役する電流を利用して、防護壁のセキュリティシステムと同期する。つまり自らをカ
ードキー化することで、防衛装置を作動させることなく建物内を通過することができるという
仕組みだ。

ただし、肉体への損傷は計り知れない。
事実、石井の体は限界に達していた。体組織は破壊され、全身からの血が止まらない。免疫系
統が機能停止した何よりの証拠だ。
そんな姿を見ても、つんくは進むことをやめない。まるで最初からこの程度の犠牲は織り込み
済みだと言わんばかりに。


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