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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part6

615名無しリゾナント:2016/07/08(金) 23:00:54
「しかし、警備のほうは大丈夫なんですか? いくら厳重に結界によって守られてるとは言え」
「それは大丈夫。隠れ里と言っても、防衛に特化した能力者の人たちが何人もいるし、いざとなったら『空間転位』で隠れ里ごと移動
することもできるらしいから」
「里ごと…」
「それと能力を失ったとは言え、かわいい子はさゆみが身を挺して守ってあげるの。フッフフフ」

もしかして隠れ里にとって、さゆみが一番の脅威なのでは。
そんな疑念が愛佳の脳裏に過ったのは秘密の話。

一本道の道路はやがてゆるいカーブを描きながら、森を抜ける。
両脇に草原が広がる拓けた場所で、さゆみは愛佳にここでいいから、と声をかけた。

「え、ここなんですか?」
「うん。あとはさゆみ一人で大丈夫。それに危険な目に遭わせられないのは、愛佳もだから」

ほんの一握りの人間以外は、里がどこにあるのかさえもわからない。
「隠れ里」の安全性を、愛佳は改めて思い知らされる。

「落ち着いたら…またみんなでパーティーしましょうよ。その時は、ジュンジュンやリンリン、久住さんも呼んで」
「そうだね。愛ちゃんやガキさんに…絵里も」

別れが辛くなるといけない、とさゆみは足早に車を降り、愛佳が再びエンジンをかけるのを見送る。
遠ざかる車体はしばらく視界の奥に佇んでいたが、やがてそれも見えなくなっていった。


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