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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part6

35名無しリゾナント:2015/06/14(日) 01:22:52
防御の間に合わない、絶好の攻撃タイミング。誰の目からしても、そうとしか見えなかった。

「命と引き換えにしてでも…暗殺を成、功させる…暗殺者とは、そう、いう、ものだ…」

その冷徹な表情をして「Noel(静かな聖夜)」と仇名される沙弥香。
命と引き換えに、の言葉に嘘偽りはなかった。

「うん。立派立派。でもそろそろ終わりにするね」

指揮棒のように、右に左にと沙弥香の体を引き裂いていた翼が、ついに沙弥香の頭上で固定さ
れる。その時だった。悪魔は背後に別の気配を感じ、振り返る。

「…死にたくなければ、邪魔しないほうがいいよ。この子をやったら、ゆっくり相手してあげ
るから」

まるで少女と見紛う小さな体、幼い顔。
「エッグ」のリーダー・能登有沙は、悪魔の警告などものともせずに一歩、また一歩と近づい
てゆく。有沙の瞳には、悪魔の姿は映っていなかった。

「ごとー、そういうの、嫌いだな」

それまで気の抜けていた、悪魔の表情が険しくなる。
まるで特攻隊のような死を恐れない有沙。気に入らない。
命を捨てるのは、愚か者のすることだ。それは悪魔の美学に反する。侮辱とも言えた。
命は、燃やし尽くしてこそ輝くのだから。
その感情は、行動となってダイレクトに現れる。

細く伸びた翼が。
有沙の胸を貫通していた。
一撃。命のやり取りを至高の存在と考える悪魔が取った、侮辱への回答。
あっという間に命を奪われた有沙は、笑っていた。


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