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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part6

279名無しリゾナント:2016/02/12(金) 20:36:52
「中身のほうを見せてもらおうか」
「そちらのほうが先だ。商品が見えなければ金を払う道理もない」
「なるほど、仕方ない」

肥満体が再び部下に指示を送る。
地にしゃがみアタッシュケースを開けると、中にはびっしりと薬品のアンプルが詰まっていた。

「取引成立だ」
「いいのか。中身を調べなくて」
「この期に及んで偽物を持って来るような愚かな真似はしないと信じてるよ…では、こちらも」

マッチョの言葉を聞いた紗耶香が、床に置いたケースをゆっくりと開く。

「受け取りなよ…あたしのかわいい蟲たちをなぁ!!!!」

ケースから、黒い煙が漏れ、溢れる。
いや、それは煙ではない。夥しい数の、羽虫。狭い空間から解放された小さな肉食獣たちは、一斉に生ある者たちに向けて群が
り始めた。

蟲の大群が鋭い羽音を立て一瞬のうちに標的に取りつき、皮膚を食い破り、肉を抉り血を啜る。
ある者は痛みと恐怖でのた打ち回り、ある者は食い込んだ蟲を剥そうと必死に顔を掻き毟る。
その様は、まるで地獄絵図。

「ちっく…しょお!やりやがったな!!!!ぎっ!ぶっ殺し…てやる!!!」
「だ、だめだ!能力が…あああ!!!つ、使えねえ!!!!」
「お、おれもだ!!がっ!ぐっ!血、血が止まらねえ!こいつら、血管まで、ぎゃ、ああっふっふぅ!!!!!」

先手を打たれた黒づくめの男たちは、自らの能力を使って蟲たちを迎撃しようと試みるが。
彼らはすでに、真里の放つ能力阻害領域に取り込まれていた。
それはすなわち、なす術もなく貪欲な蟲たちに食い殺されるがままということ。


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