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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part6
250
:
名無しリゾナント
:2016/02/10(水) 03:54:03
まるで文字が刻まれたテープのように、明日香の脳裏に情報が駆け巡っていた。
それを、心の手が拾い上げ、刻まれた内容を読み取る。
明日…取引…護衛…相手方も能力者…
順調に情報を拾い上げていた明日香、しかし心の手は急に情報を読み込むのをやめてしまう。
背後に誰かに立たれていたこと。
そしてその相手が明日香の後頭部に昏倒の一撃を放っていたことを、叩き付けられた冷たいアスファ
ルトの感触で知ることとなる。慢心していたわけではない。先ほどのなつみの存在について気付かな
かったのと同様に? それは違う。今回は、標的とは別に自らの周囲にすら気を配っていたはず。
いや、気を配るどころの話ではない。
精神操作の能力に長ける明日香は、精神干渉の触手を応用することで自らの周囲に自らの知覚と直結
するバリケードを張っていた。それはさながら、蜘蛛の巣を構成する糸のように。
どれだけ陰形に優れた者でも、精神の蜘蛛の糸からは逃れることはできないはずだった。
それが相手の接近を許したばかりか、攻撃までされてしまうとは。
薄れゆく意識の中で、それができる相手のことを考える。そうだ、なぜその可能性を考えなかったのか。
時を操る能力者・保田圭…
三人目の後輩の名を呟きながら、明日香は完全に気を失ってしまった。
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