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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part5

959名無しリゾナント:2015/05/04(月) 12:55:34
轟音を上げながら、終焉へと突き進む暴走列車。
その鼻先が、すぐ、側まで来ていた。
遥から車内の無人状態を知らされた里保は、すでに列車に向かって走り出している。
群集に車両が突っ込むという最悪の展開を避けるためにやることは一つ。終点の手前でレール
を切断するしかない。

ところが。
あることに気づいた遥が、里保の決断を大きく鈍らせる。

「鞘師さん!ダメです!あの中に、は、はるなんたちが!!」
「!!」

全ての物を見通す遥の千里眼能力だが、決して万能ではない。
高速で動いているものの中身を透視した場合、その精度はどうしても落ちてしまうのだ。
しかし車両がこちらに近づくにつれ、はっきりと理解できる。
車両の中に、春菜と香音とさくらの三人がいるのを。

「早く脱出させないと!」
「いや、香音ちゃんの物質透過でもあの速度から投げ出されたら、無事じゃ済まない!!」

里保たちは必死に中の三人に「心の声」で呼びかけるが、返答はない。
おそらく彼女たちは彼女たちで、必死に列車を止める方法を考えているのだろう。大して役に
は立ってはいないが、車両から下方へと突き出しているつり革付きの鉄棒もその内の一つであ
ることは明らかだった。

水、大量の水が近くにあれば。
里保は列車の行く手に何枚もの水の防御壁を築くことで、電車の減速を試みるイメージを描い
てみる。けれど、いくらリヒトラウムが湾岸エリアに建設された立地とは言え、今の場所から
海まではかなりの距離がある。不可能だ。


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