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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part5

91名無しリゾナント:2014/08/16(土) 01:16:16
>>28-35 の続きです



一方、里沙の連絡で負傷者がいるという現場に駆けつけたさゆみは。
黄色と黒の防護テープで囲われた一角に踏み込んだ時に目に入ったその光景に、反射的に顔を背けてしまう。

一体何をどうしたら、このような状況になるのか。
路地裏のその現場には、赤い、大きな染みがあった。染みの中央にある「それ」は。

「あ…あがが…た…たすけ…て」
「こ、こ、殺してくれ…」
「おれはおれはしにしにしにたくない」

「それ」が同時に別のことを喋っている。いや、そうではない。
雑巾が絞られたかのような肉の塊りと化していた「それ」は恐らく元は、三人の別々の人間だった。その唯一の証拠が、肉体に捻じ込まれ、
または割れた半熟卵のようにぐしゃぐしゃになりながら。そして互いの頭と脳味噌と目玉を混ぜ合わせながらも辛うじて三つの意志がそこ
にあるということだった。

「治療はそっちじゃないよ、さゆみん」
「ガキさん」

肩に手を置かれ、振り向くさゆみ。
久しぶりに会ったはずなのに、まるで彼女がリーダーをしていた時のリゾナント時代に戻ったかのように。さゆみは自然と新垣里沙の後を
ついてゆく。さゆみが先頭に立ち後輩たちを率いている現状からすると、えらく新鮮な感覚だ。


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