したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part5

416名無しリゾナント:2014/11/25(火) 23:52:03
「時間跳躍」。Dr.マルシェの壮大な実験の副産物としてさくらに残された能力だった。
もともと持っていた「時間編輯」に比べると、あまりに矮小な力。だがさくらは自らの能力の研鑽に
より、それを自分の必殺技に変えた。

陣取(じどり)、さくらはその行為をそう呼んでいた。
時間を跳躍し、相手の死角に移動する。それだけではない。彼女はそれまでに自分が得た経験から、
「どの角度に移動すれば自分の攻撃が最大限のダメージを与えるか」を計算し、その場所に移動す
る。まさに一撃必殺の、クリティカルヒット。

「無駄な努力、ご苦労様です」
「んなあっ!?」

まったくの予想外の場所に現れたさくらを、男は捉えきれない。
無防備な角度からの、鋭い蹴りの一撃。何が起こったのかすら把握することなく、ヘルブラザーズ
の片割れは意識の沼に沈み落ちた。

「小田のくせにやるじゃない」
「ふふ、向こうに気を取られてていいのか。お前は既に俺の術中に嵌っているというのに」

あっさりと大男を倒したさくらに対抗心を燃やす亜佑美。
しかしその体は蔦のようなものに拘束されていて。

小男の能力は、植物使役。しかも拘束を目的とした蔦状の植物を好むようだ。
おそらく亜佑美とさくらが話している間にこっそり種を蒔いておいたのだろう。

「へえ。でもこんな力があるなら、あっちの小田のほうも拘束してればあんたの相方は無様な負け
方してなかったのにね」
「生憎、一人を拘束するんで精一杯なんでな。だが、お前を倒してイーブンの状態で引き揚げるっ
てのも一つの案だな」

ちらと遠くのさくらを見る男。
どうやらさくらがこちらに来る前に決着をつけるつもりのようだ。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板