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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part5

259名無しリゾナント:2014/10/31(金) 12:49:29

バックれていいならとっととバックれたいところだが、もしそうしたらいま感じている気の重さの何倍もの精神的負荷を味合わされることになる。
だから体調や気分に余裕があるいまのうちに済ませておきたいというわけ。

ああ、にしても憂鬱だぁ。
私は一軒のカラオケボックスの前に立っている。
建築法だか消防法だかを厳密に適用すればほぼ確実に指導を受けそうなボロっちいビル。
ここの四階にアタシを呼び出した当人がいるわけだが…。

このビルたった今崩れればいいのにと思いながら自動ドアを潜った私の目に映った物、それは…。
人外だ。
人外の化け物どもが、闇から這い出てきた魑魅魍魎どもがカラオケボックスのロビーにたむろしていた。
息を止め、黙ってムーンウォークで店外に脱出したアタシは深呼吸した。

これはもう、二週間ぐらい高飛びする覚悟で呼び出しを無視するしかねえ。
そんな私の思いを見透かしたかのよう、メールを受信した旨を知らせる着信音が鳴った。
多分早く来いという催促のメールだ。
こんなことならさっきの電話に出るんじゃなかった、まったく。
やっぱ着信音とか細かく設定しとかなきゃなあと後悔したところで手遅れだ。

しょうがない、もう一度だ。
もう一度だけ、店に入ってみて人外どもが跋扈していたら全速力で離脱してその足で高飛びしよう。
意を決して再度、自動ドアを潜ると意外なことに十二、三匹いた人外どもの影も形も無い。
どうやら客として上階のボックスに入ったのだろう。
かちあわないことを祈りながらエレベーターに向かう私を呼び止める声。

「カラオケチェーン CYOIKARA へようこそ。 お客様はお一人様アルかっ、おお前は…」

一応は客に向かってお前呼ばわりする不届きな店員を睨んで震え上がらそうとしたアタシ。
店員の顔を見て意表を突かれる。
向こうも同じ思いなのか暫くの間、睨みあう形になった。


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