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レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。
【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part3
1
:
名無しリゾナント
:2012/11/24(土) 11:55:51
アク禁食らって作品を上げられない人のためのスレ第3弾です。
ここに作品を上げる → このスレの中で本スレに代理投稿する人が立候補する
って感じでお願いします。
(例)
>>1-3
に作品を投稿
>>4
で作者が代理投稿の依頼
>>5
で代理投稿者が立候補
>>6
で代理投稿完了通知
立候補者が重複したら適宜調整してください。ではよろしこ。
953
:
名無しリゾナント
:2013/06/23(日) 21:23:45
>>746-753
の続きです
さゆみの前で、死んでいたはずの少女、小川紗季。
偶然現場に居合わせ、そして爆発に巻き込まれたのだという。彼女が持つ「不死能力」がなければ本当に死んでいたところだ
った、と当の本人はあっけらかんと話した。
「そうなんだ。あなたたちが、『エッグプロジェクト』の」
道重さゆみは、爆発事故で偶然出会った二人の少女。紗季、そしてもう一人の前田憂佳から話を聞き、そのプロジェクトの名
前を思い出した。
確かPECTの任務遂行能力に限界を感じた警察の上層部が、若い能力者を集めて育成するプロジェクトだったはず。
そういう動きがあることはさゆみも知ってはいたが、まさか実戦投入されるまでになっていたとは。警察も、各地で犯罪者の人
材バンクと化している反社会的能力者集団への対策に本腰を入れ始めたということなのだろうか。
「私たちも道重さんのこと、知ってますよ。リゾナンターって有名じゃないですか」
活発そうな少女・紗季が、笑顔で言う。
後ろでもう一人の少女である憂佳が、失礼だよぉ、と嗜めた。
「でも、憂佳たち、研修期間中ずっと聞かされてたんです。リゾナンターさんたちは、たった9人でダークネスに立ち向かった英
雄だって」
「そんな、英雄だなんて」
憂佳の言葉に、さゆみは照れくささと同時に居たたまれなさを感じる。
954
:
名無しリゾナント
:2013/06/23(日) 21:26:10
確かに自分達はダークネスという巨大な組織に対抗してきた。たった9人の能力者に対して、数百、いや末端組織まで含める
と数千の戦闘要員を抱えるダークネス。まるで巨象に立ち向かう小動物のような状況。それでも、諦めず、戦ってきた。
全ては、二度と自分達のような悲しい人間を生み出さないために。
「でも、『銀翼の天使』には負けちゃった」
「ちょっと紗季ちゃん!」
鋭い、紗季の一言。
闇に抗う意思が、砕かれたあの日。
一度は、目的を見失った。絵里が倒れ、小春や愛佳が能力を失い、ジュンジュンとリンリンが故郷に帰っても。リゾナンター
が解散しなかったのは、リーダーの愛の存在があったからだ。
その意志は、受け継がれる。
「そうだね。確かに負けちゃった。けど、1回の負けなんかでさゆみたちは終わらない」
さゆみは言いながら、強い光の宿る瞳で二人のことを見つめた。
「なるほど。さすがはリゾナンターのリーダーですね」
憂佳が、得心したように言う。そして。
「でも。ダークネスを倒すのは私たち『スマイレージ』ですから」
955
:
名無しリゾナント
:2013/06/23(日) 21:27:26
さゆみの視線を、挑戦的な態度で返す、紗季。
あえて言うなら、それは敵意にも似ていた。
「紗季ちゃん、ほら、お仕事お仕事」
「忘れてた。それじゃ私たち、負傷者の治療の続きをしてきますね」
展開された空気を収拾するように声をかける憂佳に、何事も無かった風な口調で紗季が挨拶をして立ち去る。それが逆に、先
ほどの時間の異質さを際立たせていた。
なんなの、あの子たち…
さゆみの胸に、いつまでも違和感が纏わりつく。
それを振り払うように、再び負傷者の救護活動に専念するのだった。
956
:
名無しリゾナント
:2013/06/23(日) 21:28:35
「もう紗季ちゃん、あんなこと言わなくてもいいのに」
崩壊したロビーの瓦礫の陰。
非難めいた憂佳の言葉だが、紗季はものともしない。
「かにょんだったらきっともっとひどいこと言ってたと思うよ。それに、どうせいずれは敵対することになるんだから」
「それはまだ、わからないよ」
憂佳は否定するが、その表情には暗い翳が差していた。
「そう言えばさ、『エッグ』の落ちこぼれたちがリゾナンターの子たちにちょっかい出したんだってさ」
「ほんとに?でもなんで…」
「さあ。どうせ手柄あげて復帰でもしたかったんじゃないの?みっともない話だよね」
紗季の、明らかに悪意のある口調。
「エッグ」と名づけられた若い能力者集団は、警察組織に登用されるに当たって、一種の篩い分けをされた。結果、紗季や憂
佳は残留し、7人の少女は組織から切り捨てられた。リゾナンターに奇襲をかけたのは、再評価してもらうための一手だった
のだ。
「よしなよ。昔の仲間のことを悪く言うのは…」
「憂佳は綺麗ごとばっかり。つまんないよ」
顔を顰め、苛立ちを見せる紗季。だが、すぐに笑顔になる。
957
:
名無しリゾナント
:2013/06/23(日) 21:29:32
「でも、これからはきっと面白くなる。名ばかりのリゾナンターなんかよりも先に、あたしたちがダークネスを倒すから。邪
魔をされたら、あいつらごと潰せばいい」
言いながら、紗季は足元の瓦礫を思い切り蹴飛ばす。
砕け散った建材の破片が、耳障りな音を立てて飛び散っていった。
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