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竜神信教スレッド

1言理の妖精語りて曰く、:2007/08/07(火) 19:19:22
竜神信教に関する記述を行うスレッドです。

2言理の妖精語りて曰く、:2007/08/07(火) 19:30:28
カンダル・ミント「竜神信教は、竜神信仰の中でも最も謎めいた宗門である。」

3言理の妖精語りて曰く、:2007/08/07(火) 20:27:10
九柱の創生竜

一位 界竜ファーゾナー
二位 調停竜エル・ア・フィリス
三位 守護竜クルエクローキ
四位 威力竜オルゴー
五位 龍帝ガドカレク
六位 矛盾竜ロワスカーグ
七位 魔竜レーレンターク
八位 焔竜メルトバーズ
九位 大機竜オルガンローデ

4言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 00:38:36
「んあ〜電波が伝播してきたきたきたー。 ピコペコポ」
ゆらゆらと。危うい足取りで板張りの廊下を渡る巫女姿。右袖に矛、左袖に盾の意匠が描かれた、
真紅を基調とした派手な色の礼服。頭部に束ねられたお団子頭に小さめの鈴が幾つかつけられ、
巫女の少女がゆらふらと歩むたびにりんりんと軽やかな音を鳴らしている。
「ナット! ナットとボルトがポニーでぎゅんぎゅん!! ドキッ! 巫女さんだらけの大運動会?!」
まともな理性が存在すれば決して言わないであろうその奇怪な言動の数々。しかし通路を擦れ違う人々はそんな
巫女には頓着せず、さも当然の日常であるかのように無視して通り過ぎていく。
否、その中には少なからず「かかわりたくない」という意思が隠れているようだが、しかし。
周知であった。
その少女が、電波なるものを常に受信し、奇々怪々な言動を繰り返す竜神の巫女のひとりだということは。
「ぴこぴこ、納豆パンおいしいよピコピコ」
「六位様っ」
鋭い声。背後から駆け寄ってくるのは、年若い青年だった。少年を出たばかりといった軽やかでいて幼げな風貌、
変声がなされなかったかのような高い声域、女性と見紛うばかりの美貌。
その黒生地の男装がなくば、彼が巫女を守護する従者であることなど誰も思い至るまい。
「いけません。 勝手に出歩いては皆に迷惑がかかりますよ。 さ、帰りましょう」
「おやつがオレンジドーナッツ?」
「ピポパ。おやつはおまんじゅうですよ」
「ぴこぴこ。行く行く」
奇妙な言動にも慣れたもので、冷静に対処する従者。
名を持つことを許されぬ竜神のしもべ、九頭竜の巫女たちはその位階か役職で呼ばれる。
しかし、従者たる青年には名前があった。
彼の名前は・・・・

5言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 01:07:49
六位の巫女。矛盾竜ロワスカーグの巫女。

矛と盾。攻撃と防御、破壊と維持、戦いの象徴たる竜と交信する巫女。
余りにも優秀な交信能力ゆえに、常時簡易竜接中の巫女になってしまった。
竜覚状態になったときの安定度は最も高く、常時軽度の竜覚になっているといっても
過言ではない。
電波を発することで周囲の人間の闘争能力を高めることができる。
cp/40 指定範囲(12マス):DEF25%up ACT25%up

初っ端がロクィたんという罠
界竜の巫女やクィもよろしくなんだぜ。

6言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 01:41:19
>>5
続きに期待

7言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 01:42:48
cpってなんだ?

8言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 01:51:08
>>7
巫力。
訳は適当に考えてください。

誰か他の巫女のことも書いてあげてください。一位とか九位書いてた人まだいるかなあ。
ハミハミ。

9言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 01:54:04
巫力が変換できんw
巫、ってどう読むんだ

10言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 01:55:50
たぶん「ふりょく」。
でもうちのIMEだと変換できない。

11言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 01:57:50
>>10
オレのPCもできない。
常用漢字なんだよな?

12言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 02:10:07
「ぬこきゃわいいよぬこ」
「いや貴方仮にも竜神の巫女でしょう」
「ぬこー。 ぴこぴこ」
「おーい」
「猫神の巫女に転職する!」
「やめなさい」

13言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 16:31:15
巫力は「みりょく」とも読める。

14言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 20:49:30
巫女たちは自らのみりょくを代償に力を行使する。
彼女達が力を振るえば振るうほど、その身はやつれ、老いていくのである。

15言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 20:52:25
>>14は若者にしか興味がないと見える。

16言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 20:53:47
ふむ。
やつれ老いたものに「みりょく」が無い、とする理由は無いな。

17言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 22:12:46
竜神信教のとある神官はとてつもないロリータコンプレックスであった。
彼は巫女たちの特殊な能力を解き明かすのに多大な貢献をしたが、
その研究はひどく彼の思想に影響を受けていた。
彼は、老いた者にはみりょくは存在しないと断言し、力を使い果たし衰えていく
巫女たちを容赦無く切り捨て、新たな若い巫女を次々と登用し、ついには巫女の候補を
養成する機関まで設立してしまったのだ。

18言理の妖精語りて曰く、:2007/08/08(水) 22:33:54
「ねえ、パトゥーサって知ってます?」
「・・・異教の太陽神でしたね。 自然崇拝のひとつの形であり、また非常によくある人名でもあると理解していますが、それがなにか」
「いやさ、それがなんか、最近本殿の近くにその信者たちが集まってきてさ、すっごいバッシングを」
「? 何故そのようなことが?」
「うん。なんか、この土地は古来より至高神パトゥーサのものであり、竜神などという不確かなものを崇める者が居ていい場所ではない、
うんたらかんたら、うんぬん」
「・・・・・・なんです、最後のは」
「いや私もよく聞いてなかったんだけど。 たださあ、ヤバげだよね。ただでさえ竜導師長最近キレ気味なのに」
「確かに、それは私も感じていた事です。此度の竜零祭、あるいは大荒れになるやもしれません」
「うわーやっだなあ。めんどくさいー」
「まあ、大丈夫ですよ。 いざとなれば我らが何とかします故」
「きゃーかっくいー、惚れちゃいそう、火傷するぜ!」

19言理の妖精語りて曰く、:2007/08/09(木) 02:22:21
「…えっと、最近、他信教の方の抗議運動が頻繁で、本当に参りますね」
「そうですか」
「その所為で、竜導師長様も機嫌が悪くなる一方ですし」
「そうですか」
「…そ、そういえば、あの騒がしい少年を最近見ませんね」
「そうですか」
「え〜と、なんていったかな、一位様と仲の良い…」
「閃樹さん」
「……え?」
「名前、閃樹さんです」
「あ、そうなんですか…数日前、この門から急いだ様に出て行ったんですが…あ、彼とは親しいのですか?」
「いえ、まったく面識無いです」
「は、はあ、そうなんですか…あ、でも、名前は知っているんですね」
「先日、八位さんと九位さんが噂していました」
「噂、ですか?」
「何でも閃樹さんを近頃、見かけないのは浮気相手に会いに行っているからだと」
「う、浮気!?」
「男性は目を離すと、すぐに浮気をするから頻繁に会って監視していなければと…」
「え、ええ!? いや、そんな事は…というか、えっと閃樹君?も、浮気目的で居ない訳じゃないですよ多分」
「そうですか」
「え、ええ…何となく、そういう雰囲気ではなかったので…いえ、まあ確信は出来ませんが」
「そうですか」
「……えっと、もしかして信じてません?」
「いえ、護弥さんが言うのなら、そうなのでしょう」
「……」
「どうしました」
「あ〜、いえ、自分なんかの名前を巫女様が知っていたのが少し以外で…」
「……人の名前を覚えるのは得意です」
「は、はぁ、なるほ…ど?」
「………」
「えっと……」
「……時間です」
「えっ?」
「今日は帰ります」
「あ、はい、お気をつけ…って、もう行っちまったかぁ、しかし毎日毎日こんな場所に巫女様が何の用なんだろうなぁ…」
「お〜い、護弥、そろそろ交代の時間だぞ!」
「ん、ああ、もうそんな時間か、そんじゃ、今日もお疲れ様でしたっと…」

何故かある日を境に、正門前に頻繁にやって来ては決まった時間まで、そこに居座るという謎の行動をとる三位の巫女と、そんな彼女に微妙に困惑気味な門衛の青年とか。

20言理の妖精語りて曰く、:2007/08/09(木) 12:41:26
三位は他人の言う事を何でも鵜呑みにしてしまう素直な娘
あと、無表情属性持ち、でも無感情では無い。

口癖は「そうですか」

21言理の妖精語りて曰く、:2007/08/09(木) 12:54:54
門番の方は名前が無くてもいいんじゃ。新ジャンルの「男」みたいに「彼」「あいつ」「貴方」「門番」などで一括するとか。

22言理の妖精語りて曰く、:2007/08/09(木) 12:55:29
竜神の巫女達のキャラがいまいち判らないんですが

23言理の妖精語りて曰く、:2007/08/09(木) 14:36:05
>>22
自分で決めればいいと思うよ
・・・とか言うと意味が無いので、とりあえずまとめ。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/7039/1149017164/56
ここを参照してみてもいいかもしれない。

一位 界竜の巫女 九頭竜の巫女のリーダー格。祭儀や対外向けの活動の際に面に出て活動する。冷静沈着で自他共に厳しく、常に敬語。
その発言の一つ一つが巫女のイメージそのものを左右しうることを自覚している為、滅多に己の意思を見せず、竜神信教の教義に乗っ取った杓子定規な意見しか述べない。
そのことから、信教の狗だの鉄面皮の人形だのと揶揄される事が多い。また極めて優秀な武人でもあり、界竜より賜った特殊な異能を保有する。

二位 調停竜の巫女 生真面目で潔癖。仕切り屋で感情的。教義から外れた事を何より嫌う、典型的な「竜的信者」である。竜神信教の教義を過度に盲信する傾向があり、
その点では理想的な信徒といえるのだが、たまに信仰が行き過ぎて暴走する事もある。何よりも秩序を重んじる。 ちなみに視力が悪い。

三位 守護竜の巫女 >>20  追記:写真記憶の能力を持つ。 語学に堪能であり、喋るのは苦手だが、読み書きならばほぼ大陸全土で通用するレベル。

四位 威力竜の巫女 御主たる威力竜オルゴーの敬虔な信徒。極めて優秀な交信能力を持ち、月に一度の感覚で極めて的中率の高い予言を行っていた。
御主たる威力竜の信徒らしく、自らに弛まぬ鍛錬と苦難を課し、自らを磨く事をけっして怠らなかった。尚威力竜と親交が深いとされるゼオート神群のセラティスに
対しても彼女は深い理解と信仰を持ち得ている。ヴィジターが一、虫神ダレッキノに仔の胎盤とされ、死亡した。

五位 竜帝の巫女 自分が九頭竜の巫女に選ばれた事に過度の自尊を抱いており、他の一般巫女や神官を見下す傾向にある。自らの特権的立場を誇示したり、
竜帝の権威を傘にするような発言が目立つ影には、養成機関で巫女候補生たちから嫌がらせを受けていたという背景がある。ツンデレらしい。

六位 矛盾竜の巫女 極めて高い交信能力を持った為に常時頭が竜と接続され、電波受信中な巫女になってしまった。
従者は御主たる矛盾竜ロワスカーグを一度殺したという戦士であり不信人ものであるが、矛盾竜に関しては何をしても許容されるのでOKらしい。
全ての創生竜の中でもっともいい加減な竜と巫女と従者、それが六位である。

七位 魔竜の巫女 実は竜より猫が好き。巫女たちの中では交信能力が低く、そのことにコンプレックスを抱いている。軽い鬱状態になることがあり、常に周囲に絶望しネガティブな思考を展開しては
後ろ向きなことを呟き続ける。リストカッター(縦)であり自殺未遂を幾度も繰り返しては周囲に止められる。ヤンデレらしい。
幼少のころ共に過ごした幼馴染の影響で自分のことを男性形一人称Ⅱ型(ボク)と呼称する。幼馴染とは巫女になって以来会っていないとか。

八位 焔竜の巫女 幸福感、喜怒哀楽の「喜」と「楽」が欠落した巫女。権力を欲した貴族が娘を巫女にしようと当時の竜導師の一人と癒着し、適性の無い貴族の娘が巫女着任の儀を受けてしまう。
不適格者として竜神の裁きを受けた貴族の娘は死亡し、焔竜の魂は相応しい器を求めて周囲を破壊し尽くし、最後に分娩間近の胎児の中に入り込む。母親はショックで死亡し、生れ落ちた赤子は
強引な竜性受け入れによって感情の一部を失ってしまったのだという。失った感情を埋め合わせるべく、自分の感情を偽る演技に秀でるようになった。

九位 大機竜の巫女  能天気、破天荒、アホの子。端的に言えば、子供っぽい。天真爛漫で感情豊か。明朗快活はた迷惑。戒律を破っては一位や二位の頭を悩ませている。
竜神巫女ネタはこの巫女から始まった。竜墓守ダイロとはアルキュトの如くいちゃついている。クィって呼んでいいのはダイロだけです。
ちなみにこのクィとダイロの記述が出たとき、九頭竜の巫女はじまったな、とか思った。一番好き。

24言理の妖精語りて曰く、:2007/08/09(木) 15:15:06
皆表面的なキャラ付けのレベルを脱していない、というか記述が全然無いから当たり前か。

25言理の妖精語りて曰く、:2007/08/09(木) 15:34:10
文化は純和風な感じがするが、西欧的な要素も大分含まれている。
煉瓦と瓦が違和感無く組み合わさった寺院は一見の価値アリ。

26言理の妖精語りて曰く、:2007/08/09(木) 17:33:17
現在の竜神信教総本山を武力で侵略しようとしても無理くさいよな
一位、従者、閃樹と、伝説級の力を持つ人物が最低でも三人は居るし
廻転竜、螺旋竜、吸血竜みたいな上位紀竜とも繋がりがあるし
キャラ的に竜導師長あたりなんかが、こっそり強力な私兵集団とかを持ってそうだしw

それが分かってるから、周辺のゼオーティア教国家は口を出しても手は出さないのかも、とか。

27言理の妖精語りて曰く、:2007/08/09(木) 18:04:49
実際の所少数の人間が強くても戦争で効率的に活用できるかっていったらそりゃ無理なわけで、
一位とかが強いのは象徴としての側面が強いんじゃ。
相当数の信者が各地に存在しているわけだから、当然竜神信教が国教の国もあるだろう。
そういった国を敵に回す可能性がある以上手出しは出来ないはず。
国は宗教の後ろ盾を、宗教は国の後ろ盾を得るってのはこの世界と一緒。
ただ決定的に違うのは、竜神信教が竜という種族を実際に崇めていて、味方に付けている事。
この所為である程度独立した戦力が確保できているわけで、その分だけ立場は強いんじゃないかと予想。

28言理の妖精語りて曰く、:2007/08/09(木) 18:26:32
ゼオーティア教にとって目の上の瘤のような存在である竜神信教総本山。
周りを列強国家に囲まれながらも、周辺に広がった大自然による天然要塞や
強大な力を持つ紀竜に護られ、頑なにゼオートの教えを受け入れようとしない祖国。
この様な存在に対し、とあるゼオーティア司祭は明確に憎しみを覚えていた。
もちろん、一度ならず大神院へと報告を送りはしたが未だに返答は無く
ただ時間だけが無益に消費されてゆく状況に、彼の黒い感情は沸々と溜まっていく。
そんな折に、彼のもとに一つの情報がもたらされた。
異端の神の一柱である虫神ダレッキノと九頭竜の巫女との間に産まれた魔獣、竜頭の虫。
その魔獣は、邪神の仔でありながらも巫女の持つ竜覚を喰らった為に、神性と竜性という
二つの紀性を孕んだ類稀な存在であるのだという。
さらに彼にとって僥倖であったのは、竜頭の虫はその性質の為か竜の力を殆んど
受け付ける事が無いという、まさに紀竜にとっての天敵であったという事だ。
こうして竜頭の虫の存在に目を付けた信仰に狂いし一人の司祭は、その日のうちに姿をくらませたという。
その後、彼がどういう行動を取り、どのような結果を招く事になるのかは未だ誰も知らない。

29言理の妖精語りて曰く、:2007/08/10(金) 21:09:02
四位(威力竜の巫女)は虫神ダレッキノに無惨に殺された。
だが、何ゆえ竜神信教はそれを許してしまったのか。
仮にも竜の威光を借りる巫女に、たかだか下賎の虫神などが手を出すことを、何故
誰一人として察知できず、止める事も出来なかったのだろう。

30言理の妖精語りて曰く、:2007/08/11(土) 01:13:39
アザミ機関の陰謀を疑う声もあった。
候補者探しや情報提供等で多くの利益を与えてはいるのだが、
彼らへの反発もないわけではないのだ。

31言理の妖精語りて曰く、:2007/08/12(日) 08:28:13
何も、信者だけが彼らの味方ではありません。

彼らを守護するものは、真なる意味では信仰を持たぬものたちなのです

32言理の妖精語りて曰く、:2007/08/12(日) 13:03:29
数百年前の竜神信教について。

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/37735/1180380288/83-84

33言理の妖精語りて曰く、:2007/08/12(日) 18:06:50
『涎』とは精神をある状態に変容させる薬物だとも言われている。
その製法は謎に満ちているが、当該の寓話を解してみるならば、
巫女たちによって作られていたのだろう。

34言理の妖精語りて曰く、:2007/08/12(日) 18:15:42
現代の竜神信教においても、竜との交信には主に涎を用いるという。
真偽の程は定かではない。

だが、部外秘である竜との交信方法は噂だけが人々に広まり、民間伝承となったそれは
竜との交信を目論む愚かな者たちによって大いに用いられてきた。
即ち、涎狩りの始まりである。

35言理の妖精語りて曰く、:2007/08/22(水) 01:02:51
停滞・行動・花瓶・私/融=割った。
鳴・音/から=金属的。水=落下。
四位=威力竜の巫女・行動・机/上=触った>雑巾・私/融=探した・行動。
視認。
掴・布=感触/四位/向/床=拭き取る=回る。
嘆息=吐息=疲労蓄積。
四位=訓練=連日>疲労。
空間/融=視・呆然=疲労>表面。
四位・意/行動・自室>四区画/離=遠<帰る。
雑巾・被/行動・濡れる>絞る>乾す。
待機部屋>帰還>私/発=無人=違和感。
無人・視・周囲。
悪寒。
四位・恐怖・感/氷的=背。
羽音。羽音。羽音。虫的。
禁/行動=振り向く。恐怖>危機。
禁>禁>禁>背後!
私/融=背後/空間>振り向く。






・・・・・・・・・・・・蟲。

36言理の妖精語りて曰く、:2007/08/23(木) 21:53:58
物・視・陽。色=橙的赤・染・地面。
砂・在・黄>赤=麗。

37言理の妖精語りて曰く、:2007/09/03(月) 09:39:01
巫女が夜伽、で考えた。


ドラゴンファック!!

38言理の妖精語りて曰く、:2007/09/03(月) 10:18:46
竜神信教は数人の「涎巫女」たちがある存在と交信を行える事が発見されたことから始まります。
当時は九人も巫女はいませんでした。竜導師(神官)たちを名乗り、巫女を担ぎ上げて宗教を作り上げようと
考えたのが当時の竜導師長である綜簾であり、巫女長を一人擁立して竜神信教のおこりとなりました。
巫女長と竜導師長の間に力関係の差は無く、頂点となる地位は存在しない,ということになっています。
頂点は実在する神である竜神であると定められているからです。
実質は竜導師長が全体の実権を握っていますが、巫女たちの託宣を中心に行動指針を決定する為、
平の竜導師たちより巫女たちのほうが発言権などに関しては上になります。
権力と言うか、階級というか、そういう系統が竜導師と巫女で二つに分かれていると考えられます。

39言理の妖精語りて曰く、:2007/09/03(月) 11:37:01
ドラゴニックファックの方がいい。

40言理の妖精語りて曰く、:2007/09/03(月) 13:54:55
その光景を前に、彼は目を疑った。
今や彼の友人であり、そして七天八刀最強とも謳われる黒猫武士道。
無双朧月の二つ名で知られる夜彦が、自身の愛刀と同じ名であるという理由で彼に付き纏うようになってから数年が経つが、これまで、夜彦の刀が相手に受け止められるなどと言う事は初めての事であった。
今まで夜彦と立合った人間は、相対した次の瞬間には目にも止まらぬ速さの居合いに反応どころか意識する間もなく地に倒れ伏す事になっていたのだ。
もし此れが現在の彼等が追う人物――大陸東部において生ける伝説と化し、彼の所属する組織では第一級災役者に指定された殺戮者、夜彦と同じく七天八刀に数えられる武士道でもある通称【鏖殺戦鬼】の名無し――であったのならば、彼も納得する事が出来ただろう。
しかし今現在、夜彦の放った壱の太刀を受け止めているのは、最凶の剣鬼ではなく名も知らぬ少年武士道であったである。
唖然とする彼の目の前で、しかし彼の友人である黒猫は何故か楽しそうに笑みを浮かべていた。

「その身のこなし…てめぇ、伐辰のジジイに連なる輩だな?」

41言理の妖精語りて曰く、:2007/09/03(月) 14:15:03
伐辰一刀斎が幼少の頃に出会った神の名は山神ツカバネである
現在、この神は崇り神として先代の界竜の巫女によって調伏され
竜神信教総本山に置かれた小さな祠に祀られ、時に使役されている

42言理の妖精語りて曰く、:2007/09/03(月) 17:36:11

「おいおい、夜彦だって?
Night Johnをそう訳すとは、お前も愉快なことをやってくれるな」

「まあそう言うなよ。
そもそもこのNight Johnって名前にしたところで似たようなもんさ。
何をどう訳してこうなったかなんて誰も知りやしないっていうのに」

43言理の妖精語りて曰く、:2007/09/03(月) 19:41:45
>>42
ひょっとして42の記述者は?
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/7039/1187448762/14
これ、書いた人?

44言理の妖精語りて曰く、:2007/09/04(火) 17:15:31
訳出の癖や傾向を抽出してその翻訳者を特定しようと言う試みが当時アマチュアらの間で流行した。
翻訳者、即ち異界文や海外の文などを翻訳する職業は希国では恥ずべき行為とされ、
翻訳者についての情報は秘匿され、名前を明かされることが無かった。
それに反発した翻訳者たちのファンは翻訳者たちにも脚光を浴びせるべきだと主張し、
その特定を開始した。結果としてそれは確証の得られない、非効率的な試みになったのだが、
その行為が反動となりあの忌まわしき翻訳者弾圧の引き金の一要因となったことは確かである。

希国にて最終的に翻訳行為そのものが廃絶されるようになることについては、また別の段で語る。

45言理の妖精語りて曰く、:2007/09/04(火) 18:03:15
翻訳が希国で禁忌とされているのは、大量に流入して文化侵略を行う竜神信教の脅威に
対抗して文化鎖国政策を取った為です。

46言理の妖精語りて曰く、:2007/09/04(火) 19:51:48
>>44
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/7039/1153030084/131
44がかつて書いたものか?

47言理の妖精語りて曰く、:2007/09/04(火) 22:14:13
竜神信教の信徒は「竜神」ではなく「竜神信教」を信仰している。
この辺が他国からきたものには戸惑いの元になるようだ。
まあ、御神体である竜神像が野ざらし雨ざらしで苔むして、信仰組織本部は三重造りの御殿なのだから、妙だといわれても仕方あるまい。

48ダメ巫女と言理の迷子:2007/09/04(火) 22:52:01
『祖国』、鋸山脈(別名ヴーアミタドレス山脈)
竜神信仰最果社(そとやしろ)
創世竜とは別に信仰を集める高位の紀竜達を祭る神宮から脇道にはなれた場所にその社は有る。
ドマイナー……もとい知名度がそれほど高くない紀竜達を祭る社である。
その社は小さく、すすけた様な木の柱に瓦は何枚か皹割れている。
よく言えば素朴な社、悪く言えば地味。
比較してしまえば絢爛な九頭竜院や竜奉院とは比べ物にならないみすぼらしさである。
する仕事といったら全く知られていないような紀竜の像の錆落としと境内の掃除である。
そのためだけではないが最果社の巫女、瞑(めい)はやる気がない。
元々此処の社の管理は創世竜の巫女の選別とは違い世襲制で
神主や巫女で代々受け持っていて、よほど何かやらかさない限り役目を解かれる事も無い。

49ダメ巫女と言理の迷子2:2007/09/04(火) 22:52:35
「めんどい……」
瞑がどういう巫女か説明しよう。
ショートへヤーに蓮っ葉な言葉遣い。
それでもってやる気は一位の巫女の胸よりも薄い。
ひたすら仕事を良くサボる。
何故なら彼女の信仰心は限りなく薄く竜神の教えに懐疑的だからである。
他にやるべき事も無いからただなんとなく、家の仕事を継いだのみ。
それを口に出したりはしないが。
そんなやる気のない彼女も…、流石に一位、二位の巫女が見回りに来る直前や竜零祭直前くらいは働く。
事件は彼女が社の真ん中に据えられた像に付いた錆を乱暴に落としている時に起こった。
隻眼の黒竜を象った像だった。名前も由来もちゃんと合ったはずだがやる気のない瞑が覚えているわけがない。
「くっそー。なかなか此処の汚れがとれねーな」
思いっきり乱暴な手付きで竜像の目をゴシゴシとこする。

――ガシャン
小気味良い破砕音が辺りに響いた。
それに混じってかすかにささやきが聞こえる。

―のろいはたしかにはじまった

50ダメ巫女と言理の迷子3:2007/09/04(火) 22:53:06
紅い波璃で作られた竜の眼が外れ、床に落下して割れていた。
「……やべ、こわしちゃった……納豆でくっつかねーかな?」
「……ダメ竜を祭るのに相応しいダメ巫女だな」
何処からか、瞑を揶揄する声が。
「あ、いや。これはその!不幸な事故っす!」
一位の巫女や竜導師が来たかと思い慌てふためき、割れた竜の眼を隠そうと、祭壇の下に無理矢理押し込む。
辺りには誰も居ない。
「あ、あれ?」
キョロキョロと再度確認するがやっぱり誰も居ない。
「も、もしかして全く信じてないけどマジで竜神様がいたの…?わーん仕事サボってごめんなさいいぃぃ」
「阿呆、この竜の像の由来を知らないのか。
この竜…魔眼竜は自分が崇められようが貶されようが興味の欠片も示さん。
食うことにしか興味がないんだよ」
「竜神様じゃない?……隠れてないで出て来なさいよ!」
「隠れるも何も俺は既に此処に居る」
「意味が分からないわ。あんた誰なのよ!」
「人に名前を尋ねるなら、まずは自分から名乗ったらどうだ?」
しばし沈黙が社に落ちた後、瞑は口を開いた。
「……私は瞑(めい)最果社(そとやしろ)の巫女よ」
「俺様はウィアド・ヴィジランディエ。言理の迷児(メイジ)」
「???」
「かつては言理戦争に参加した深飛鳥の128人の言理魔術師の一人だ」
「言ってる意味が良く分からない…て言うか良い加減に姿を見せなさいよ!」

51ダメ巫女と言理の迷子4:2007/09/04(火) 22:54:52
「俺は自らの肉体を持たない。数千年前に自らの肉体を言理と情報に変換して半永久の命を得たからだ」
「言ってる事の半分も分からないけどよーするに…幽霊ってこと?」
「まあそういうことだ」
「その幽霊が何でこんな所に?」
「俺は肉体を持たない代わりに他者の観測が有れば存在でき情報量がポテンシャルに反映する。
つまり俺様を知る人間が居る限り俺は存在できる…しかし有るとき中枢情報核…つまり魂、だな。
だが、魔眼竜の傍にあった食物の構成情報を喰らったのが不味かった。
キレた魔眼竜の眼光を受けた為紅い石にされてしまってな。
石化の解除を行おうとしたが力の根源の周辺情報が経年劣化により散逸して…
ようするに俺を知ってる人間が時代の流れとともに皆死んじまったからな。
力が弱まって自力では封印を解けなくなった……で、魔眼竜に纏わる物品として
赤い石は此処に飾られた訳だ」
「よくわからない」
「分かりやすく言うと……お前が魔眼竜赤い石を割って俺の封印を解いたのさ」
「ふうん…まあ、封印された幽霊ならこわかないや。一位様には敵わないだろうし」
「……俺様は弱いが殺すのは無理だな。『ウィアド』は魂と記憶に感染する言理にて情報。
知った時点で呪いは確かに始まったのだ。
『ウィアド』を知った物の頭の中に、紀憶のなかに住んでいる。
俺を抹殺しようとするのなら、『俺の事を知らずに』俺を知った人間を皆殺しにして露出した中央情報核が他者に憑依する前に破壊するしかない。
具体的な手段としてはセラティスの槍などによる領域ごとの殲滅などが上げられる。もしくは魔眼竜の凶視による封印や天眼竜の聖眼による滅殺だな」
「……私ってひょっとして魔眼竜が封じたとんでもないやばい物の封印を開放しちゃったのかしら?」

52ダメ巫女と言理の迷子5:2007/09/04(火) 22:58:10

「…ま、それはともかく」
「?」
「お前の恐れる『一位様』とやらがお前の仕事振りをチェックするついでに竜神信仰の知識を問いに来るみたいだぞ」
「うわああああああやべえええええ!!!目の前の変な幽霊よりこっちの方が百倍やばああああいい!!」
ジタバタと床を転がる瞑。
「今度こそサボってるのがばれたら殺されるー!
竜像を壊したのがばれたら殺されるー!
お仕置きはいやああー!一位様に殺されるー!死にたくないー!」
「……その情報なら教えてやれるぞ」
「マジで!…そういえばなんであんた一位様が来る事が分かったの?」
「ほう、妙な所で察しが良いな。俺様は『言理』であり『情報』だ。依代の周囲の情報を吸い上げる事など造作もない」
「とにかく、この周辺で起こったことは知ってるのね」
「理解が早いな。こちらとしてもお前と情報をやり取りする事は存在の強化に繋がるので教えるのはやぶさかではない」
「でもこの壊れた像ときったない境内どうしよう」
「そのくらいなら幻覚で誤魔化せるさ…周囲の構成言理情報に干渉してな」
境内にはくもの巣は張っていない。落ち葉もゴミも落ちていない。
壁も柱も賽銭箱もちゃんと掃除がしてある。
新品同様といかないが竜像は丁寧に磨かれ、オンボロの薄汚れたやしろは小さいが落ち着いた佇まいの清潔感のある社となった。
「すっ…ごーい!!!便利便利!」
「あくまでも重要度の低い情報に対する誤魔化しに過ぎん…
さあ、今度はお前に見せてやろう。竜神信仰の情報を。
知らなければ成らない情報、知ってはいけない情報。人の会話、言理の妖精の囁き、場所の紀憶……色んな物をな」
「ほむー、よろしく頼むわ」

53ダメ巫女と言理の迷子6:2007/09/04(火) 23:09:53
ウィアドは瞑に語り始めた。
「まず『竜神信仰』とは何か。
竜を神と考え、崇め奉る信仰で有り宗教だ。
界竜ファーゾナーを主神とし、調停竜エルアフィリス、守護竜クルエクローキ、威力竜オルゴーの三柱がその下に付く。
ちなみに界竜ファーゾナーなる竜は現在確認されておらず、信者達の想像上の竜だとする説が有力である。
まあ、ファーゾナーは存在している。ただ人間に認識されていないだけでな」
「そうなんだ」
「ファーゾナーを見つけるには竜か猫の協力が必要不可欠だ」
「ほむう」
「次に【竜環教】の説明だ。
竜神信仰の一派で、界竜ファーゾナーを円環竜と呼び、頭と尾が融合した巨竜であると信じる。
ファーゾナーの体によって全宇宙が支えているとされ、ファーゾナーの姿が見られず
信じられていないのは、あまりにも巨大で人の想像を絶した存在であるから、とする。
この説は半分当たっている。ファーゾナーは巨大すぎて地上から存在確認する事はほぼ不可能だからな……」
「ねむい・・・・・・」
「竜神信教で『創世竜』と呼ばれる残りの八頭の竜はファーゾナーの仔であり、
円環となったために牙を失ったファーゾナーを守護するとされる
竜環教は、竜神信仰系宗教の中でも輪廻転生を説き、これを強く打ち出していることで知られる。
この宗教の影響は一時期ヘレゼクシュにも届いていた。その地でリーグス系アルセス教と
結びついてできたのが、リーグシル派と並ぶアルセス教系カルトの雄『ギランディアン派』である。
この宗派では前世が重視され、今生での不幸は前世での本人の悪や不信心のためとする。
不治の病や重病等のシャレにならない事柄ですら過去生での不法の罰であると本気で説いてしまう」

54ダメ巫女と言理の迷子7:2007/09/04(火) 23:10:18
「突き(憑き)抜け具合から「西のリーグシル派、東のギランディアン派」と呼ばれる。

竜環教の教団はヌアランダーラの『株』をかくまい、彼らとのつながりを持つようになった。
しかしこのことでナルマミンガ(ヌアランダーラと同類の生物)の『株』によって
甚だしい害を受けていた大神院やキュトスの姉妹から敵視されていた時期がある。
ヌアランダーラやその『株』と接触をもった以降の伝承文書には
メビウスゼロやウロボロスなど聞き慣れない単語が現れるようになる。
猫の国の言葉でメビウスゼロ。或いは、ウロボロス。
その中には未だ意味が判然としないものも少なくない。
「zzz」
竜環教の教団はかつてヌアランダーラらとつながりを持ったものの、
信者がみな手放しに良い感情を抱いているわけではない。ヌアランダーラが語ったという
『天地に比類なき力をもつがゆえに退屈に苛まれ、心の底で自分の破滅を望む超越神』
(一説には、これがメビウスゼロだという)の神観の影響を受けた異端宗派が生まれたからである。
またヌアランダーラとの関わりがきっかけで大神院やキュトスの姉妹との対立が
起こったという事と合わせて、ヌアランダーラと『株』を疫病神のように考えるむきもある。
その異端が生まれたのは、終末思想の流行する乱世だった。
破滅を試練に、世界の死を楽園という形での再生に結びつけるその宗派は、
ヌアランダーラの語った神観の影響がなくても生まれていたかもしれない。
「あ、ごめん寝てた」
「……次いくぞ」

55ダメ巫女と言理の迷子8:2007/09/04(火) 23:46:58
「じゃあ次は【アザミ機関】と【巫女】そして【竜覚】について説明しようか」
「うい、お願い」
【アザミ機関】【浅見】とも呼ばれる東亜大陸に存在する九頭竜の巫女候補生育成組織だ。
アザミ機関はかつては竜神信教とは別個の組織であったが、
竜神信教に取り込まれる(あるいは入り込む)ことでその一部となった。
各地の施設で才覚を持つ巫女候補生達が数々の試験を経て総本山に送られる。
基本的に巫女候補生は番号で呼ばれる。
「ほむー」
「ほんとやる気ないなお前」
「アザミ機関本来の目的を話す前に【竜覚】について説明せねばな」
「あ、それは知ってる。確か創世竜と意思を交わすのに必要な素質でしょ」
「そうだ。巫女。即ち、神子。
それはつまり、神を降ろす為の器。
この宗教における神とは何か?それは竜だ。
彼女たちは、竜を降ろす為の器なのだ。
「竜が降りる」という事は「竜の戦闘力」を身につく事ではなく、ましてや「竜に変身する」でもない
彼女達の「ドラゴニックトランス」、俗に言う「竜覚」とは即ち「竜の紀性をその身に宿す」という事なのである。
【竜覚】(ドラゴニックトランス)とはそのための素質だ。
これによって巫女は創世竜からの託宣を受けるわけだな。
「ふうん…そういえば、創世竜の巫女様の名前がなくなるのはどうして?」
「九頭竜の巫女着任の儀式によって「竜覚」した巫女は、創生竜の紀に触れる事によってその身に内在する
『人』性を『竜』性へと上書きされる、その際に世界に記されていた彼女達の人としての「名」も失われる事となるからだ。
人間の名はすべからく紀元槍に記され死ぬと削除される。……紀元槍に名前のない奴もいるがな」
「どゆこと?」

56ダメ巫女と言理の迷子9:2007/09/05(水) 00:24:34
「……迷子どもには名前がないのさ。迷子は紀元槍ではなく紀元錘に名前が記されているからな」
「迷子?」
「脱線するが構わないか…それにお前もいずれは知っておくべき事だ」
「……どうぞ」
「迷子ってのは九人の【人間】だ。九匹の創世竜創生猫…九姉でも紀神でも紀人でもない……
紀元錘の「稀」性を帯びた人間……端的に言えば『魔人』ちょっぴり竜神にも関係が有る」
「どんな?」
「迷子は紀性を帯びた物の反存在だ。迷空、迷語、迷時、迷威、迷精、迷歪、迷夢、迷熱、迷機」
「………それぞれの創世竜が持つ紀性?」
「迷子たちは……それぞれの創世竜が持つ、世界を支える主要な九つの属性、論理、概念、秩序を破壊改変する事で力を振るう。
創世竜、創生猫、そして紀神と紀元槍がしいた世界を支える秩序に従わぬ。
当然だな……紀元槍ではなく紀元錘から力を得るエアルを目指すものなのだから。
迷威メクセトはやりすぎて自らの破滅を招いたがね…
高みを目指す魂の衝動と定められた人間の限界を破壊し何処までも成長するのがその力だった……
…アルセスの策謀も彼の死の一因だが、な。だが紀元錘に触れていればあの戦いの結末はどうなっていたか分からん」
「………」
「己が迷子と知る奴も知らない奴もいる。迷子は代替わりする奴もしない奴もいる。
迷空、迷語、迷時はその反紀性により永遠を生きるが……他の六人の迷子はわりと早死にする。
反紀性である「稀」性は魔人の如き強大な力と引き換えに、紀によって創造された物質である肉体をも蝕むのよ。
減る寿命は宿る反紀性の強さによっても違うがな。
これを回避するには他の迷子を押しのけ錘に触れて、世界変革のときをむかえるしかない」
「………いいの?そんなこと私に喋って」
「かまわん。お前も既に言理の迷子だ…ようこそ歴史に語られぬ迷子達の世界へ。
ウィアドの依代、225番目の言理の迷子の代行『瞑』よ」
「まじっすか。キャンセルできない?」
「言っただろ?のろいはたしかにはじまった。とな」

57ダメ巫女と言理の迷子10:2007/09/05(水) 00:33:29
「てゆーか私も早死にするの?」
「いや、単に永遠の歴史の語り部になるだけさ…迷空、迷語、迷時は不老であって不死ではない。
死ねば他の人間に転移するのみ」
「ふーん、ま、とりあえず死なないなら良いや」
「軽いなーお前」
「さ、続き話してよ」
「こほん……続きは竜覚の話だったな。
儀式を迎えた巫女の名が消えるのはこれはむしろ、
創生竜の竜性のコピー、巫女の『器』というファイルに紀されていた『人性』
というデータに上書き保存する為の『竜性』という名のバックアップデータなのかもしれない。
あるいは竜覚を持つ、他とは違う生命に『竜』性が原初的な興味を覚えたのか、
それとも竜覚自体に『竜』性を引き寄せる性質があるのか。不明な点は多い。
「ほむ」
「ならば竜覚が強いものを選び出し、人為交配を重ねれば、やがては創世竜をも従えられる者が出るかもしれないな。

竜覚を創世竜の恩寵とし宗教的に尊いものとする竜神信教
竜覚を人が持つ潜在能力の一つとし研究の対象とするアザミ機関
竜神信教は竜が人の上に立つというケールリング的思想。
アザミ機関は人が竜を従えるというヨンダライト的思想。
これには、本大陸東部全体に蔓延る人間種の苦境と、東亜大陸における人間の繁栄とが関係している。
竜覚探求の意義、それは竜神信教の一部となる前からあった、アザミ機関本来の目的にも合致している。
「なーんか立場的にヤバイ話聞いちゃったなあ……浅見の目的が竜の隷属なんて話したら殺されるよ」

58ダメ巫女と言理の迷子11:2007/09/05(水) 00:52:31
「次いくぞー。重要度の低い情報なので読み飛ばしても構わんぞ」
「ういー」

【ラギル・ナ・ケブーヌ】
『祖国』に移住し、竜神信教に改宗したボーステンタクス人を祖先に持つ男。
竜神信教の総本山にいる兄は2枚目だが、彼自身は2,5枚目くらいでやや老け顔。少し狐っぽい。
アザミ機関の一員として東亜大陸で九頭竜の巫女の候補者を探している。
候補者を指導する任もおっているため、指導に必要な知識と武術を中心とした技術も修めている。
仕事柄、多くの夢に敗れた候補者たちを見てきた。創生竜を受け入れるために必要な『竜覚』を
持たないために夢に挑むことすらできないことを彼女たちに告げてきた。

「残念ですが……あなたに巫女着任の儀式に参加させるわけにはいきません。」
「そんな……私は、これまで儀式のために文武の鍛錬に励んできました。
自分で言うとおこがましい感じがすると思いますけど、剣術なら他の候補者にも負けません!」
「でも最も重要な部分が欠けている。
       ドラゴニック・トランス
われわれが『竜 覚』と呼ぶ、創生竜と意志を交わすための才が……
あなた自身も薄々気付いていたはずです。もし貴女がそれでも儀を受け、
創生竜をその身に降ろそうとするなら、間違いなく『壊れ』ますよ。
あなたは別の意味で『器ではなかった』のです。」
「そんな……私はいったい何のために……どうすればいいの!?」
「辛い役回りをさせてしまいましたな、西のお方。それで、もう行ってしまうのですか。
今夜ぐらい泊まって行けばよろしいのに。」
「ええ。それが我らの規則ですから。それに、彼女と顔を合わせるのも辛いんです。
九頭竜の巫女になるという彼女の目的を潰してしまったのは間違いないのですから。
それでは、お祖父さん、失礼します。どうかお達者で……」
「そちらこそ元気で。西のお方。」

59ダメ巫女と言理の迷子12:2007/09/05(水) 01:00:07
「何か…その時の光景が頭に流れ込んできたー」
「こんな風に一気に詰め込んでいくぞ!次、八位、焔竜の巫女について」
「ほむ……竜神信仰の結構陰惨な事件だね……」
『九頭竜の巫女』となった者はそれまで持っていた名前を失う。
竜神信教やアザミ機関の膝元で生まれ、生まれながらに強い『竜覚』がみられた場合は
最初から名前をつけられることすら無い。
九頭竜の儀式を行った際、その巫女のもつ器の容量が少しでも、宿される
『竜』性の大きさを下回った場合、文字通りその巫女は『壊れる』事となる。
竜神信教の歴史において一度だけ巫女が『壊れる』という事件が起こった、
本来ならば厳選に厳選を重ね、竜覚の才が特に強いものに儀式を施すはずが
ある貴族の一人が自らの名声の為に、当時の竜導師と癒着し自身の娘を九頭
竜の巫女に仕立て上げようとしたのである。
だが、娘に宿された『竜』性は、その器に収まりきらず溢れ出すと娘の身体はその場で四散。
世に放たれた剥き身の『竜』性は、周辺の人、物を問わず破壊し続け三日三
晩暴れ廻った後、とある分娩間近であった胎児の娘の中へと納る事となった、
しかし、創生竜を源にする『竜』性に母体が耐え切れる筈も無く、その結果、
母親はその場で肉片と化し、ただ一人生まれたばかりの娘だけがその場に残される事となったのである。
その竜性の凶暴さに耐え切った胎児は、しかし精神の一部が壊れてしまった。
強引な受け入れに胎児の未熟な精神は傷を負ったのだ。
そうしてその巫女は感情のある一部分を欠損して生まれる事になった。
竜神信教”第八位”焔竜の巫女には欠落している感情がある
それは「幸福感」、喜怒哀楽でいうところの喜と楽が存在しないのである。
この障害によって彼女には一生『幸せ』にはなる事は出来ない筈だった。
「わたしゃー創世竜の巫女だけには成りたくないわねー」
「…安心しろ。お前に竜覚は無い…有るとすれば魔眼竜や天眼竜との相性や適性はあるだろうな」
「それって役に立つの?」
「…………」

60ダメ巫女と言理の迷子13:2007/09/05(水) 01:07:19
「続き、いくぞ」
「――またこれか」
瞑は頭を抑えてうずくまった。
誰かの心が見える。誰かが心の中で喋っている言葉が聞こえる。

幸福の定義だ。
愛は要らない。安らぎも要らない。
幸福感など、所詮は常識に縛られただけのもの。
彼女の怒りは他者へ発散する事で安堵となっていった。
彼女の悲しみは被虐的な快感を彼女に与えるようになった。彼女は、与えられるように自分自身に適応した。
【幸せの定義】を、彼女は自ら捻じ曲げた。
そして、異なる幸せの価値観で生きるニンゲンが、誕生した。

(これは、八位様の記憶なのね)

61ダメ巫女と言理の迷子14:2007/09/05(水) 01:09:53

場面がまた、変わる。
今度は竜神信仰の総本山で行われた会議の様子だ。
(お偉いさんたちが喋っているみたい……)
「失くしてしまったのなら取り戻せばいい。そうでなくとも、他のところから代わりを
探してくれば良い。違いますかな?」紳士のような、山師のようなあの男が祖国に現れた。
異端の疑惑により総本山への出頭を命じられた、竜神信教の聖職者であった。
そして彼は『きっかけ』を彼女に与えた。このことにより、彼の異端疑惑は取り下げられることになる。
全ては裏で行われ、表に出ることは無かった。
「幸せは心が死なないためにある。死に屈することを防げれば、最低限の定義は満たせていると言えましょう」
このとき件の男『竜参属・大潤』が施したと言う『西方の秘術』
これが一体何であったのか、詳しいところはよくわかっていない。
英盛人である彼は、まもなく祖国の山中にて消息を立った。
遭難したと記録は伝えるが、秘密漏洩を防ぐため、総本山の手の者によって殺されたという説もある。
そしてもう一つの説、これは彼が再び西方に向かい、竜環教のある異端宗派の発祥に関わったというものである。
「六歩進んで五歩下がる。感情を確かめるためとはいえ、今のままでは
このような状態です。成長に従い、下がる歩みのほうも増えてきています。
当然ですね。ここでいう下がる歩みとは良心や他者への配慮でもあるのですから。
ですが、このままではじきに人生の前進が止まるということにもなりましょう。
最終的には自己の感情を確かめるために自分の心を押しつぶすことになるのです」
「だから彼女の心のある部分をそぎ落としてしまうと?それでは彼女が……」
「巫女は聖女でなくてもいい、と仰ったのは貴方がたではありませんか。
ご存知の通り九頭竜の巫女はそう易々と替えのきく存在ではありません。これでも
潰れるよりはましですし、何よりも彼女が心から幸せを噛み締める事ができます。
そして、これ以外に彼女が生きる方法はありません。」
「うむ。焔竜の巫女の生存と幸福と……世界の安寧のため、大潤殿の方策を認めるとしよう」
「……殿、そして皆様の賛同に感謝します。私も必死です。全身全霊でやらせていただきますよ」

―場面がまた転換する。

62ダメ巫女と言理の迷子15:2007/09/05(水) 01:13:33

日が暮れ始めた。小高い丘に立ち、地平線近くに見える人家の煙を見つめて居るところに
「竜参属・大潤さまですね?」
後ろから声がかかった。強くはっきりとしたものであったが、紛れも無く老婆の声であった。
「ええ、そうです。聖職者として九柱の創生竜さまに仕えさせて頂いている竜参属・大潤ですが、どうして私の名前を?」
「八位様に伺いました。焔竜の巫女様の話では貴方様は巫女様の命の恩人だそうで……巫女様は
四日ほど前にお目覚めになられたのですが、大潤さまが西に向かわれたと聞いて残念がられておりました。
せめて褒美だけでも受け取ってもらいたいと、こうしてこの私めをおつかわしになられたのです」
二週間も早く出発した壮年の男の足に、四日前に出発した一人きりの老婆が追いつく?
身なりも汚く、馬やその他の足を借りる金があるようにも見えない。
それ以前に九頭竜の巫女はたとえ一般人でなくともそう簡単に会える存在ではない。
それとも正体は老婦の姿をした妖怪・ズーズヤサ(山婆)だとでもいうのか。
ズーズヤサ、あるいはズージャス、個体数はさほど多く無いものの、その生息地は広く、
西方や東亜大陸でも目撃証言がある。その正体は零落した山の女神とも、
心がねじくれた悪魔に永遠の命を与えられた魔女だとも言われている。
女神や魔女に関連付けられることからもわかるように強大な魔力を持つが、
その何よりの特徴は、駿馬をも凌ぐ健脚。目の前の老婆がズーズヤサだとすれば、
自分に追いついたのにも説明がつく。それとも地元の老婆が気まぐれと暇潰しにからかっているのか。
あたりは暗く、彼女の衣も黒ずんでいる。ささくれた髪の毛に隠れて表情もよく見えない。
だがその手に持った袋には逆に光があった。これが褒美のつもりなのだろうが、貨幣や貴金属にしてはやけに赤い。
人か妖かを見極めるため、大潤は相手の出方を待った。
「ではこの袋の中身を受け取ってくれますね?」
老婆があけた袋の口を思わず覗き込むと、そこにあったのは燃え上がり、もがき苦しむ蛇か百足にも似た真っ赤な炎。
なぜか袋自体を焼くことは無いそれには、ヒルかミミズのようなぬめりがあるように見えた。
「これはいったい、なんですか」と聞くと、
「『幸福』だと聞」
老婆が言い終わる前に逃げだした。
(これは……まさか『ツカバネ』!そして大潤のその後!?)
(赤い炎、逃げ出した老婆………続き、考えたくないわ、多分、八位様にはあんまりにも気の毒な結末に成った気がするわ)

63ダメ巫女と言理の迷子16:2007/09/05(水) 01:23:12
「次。場所の因果の濫觴クィとダイロについて語ろう」
「九位様とあの餓鬼のこと?」
「そうだ」

竜の墓場である【竜骸の森】には数多くの竜騎士の墓が並ぶ
そして森に存在する墓の全ての管理を一手に引き受ける竜が存在する
その竜の名は、螺旋竜カラコール
また彼が化身するのは騎士ではなく、竜墓守ダイロである
シャベルを担ぐ薄汚れた少年の姿をした竜墓守ダイロは薄暗い森の中
たった独りで、同胞達の墓を守り続けているという
南東からの脅威の眷属たちはオルガンローデ開発の為、サンプル(竜の屍骸)採集を目的としてこの地を訪れた。
しかし、眷属たちは為すすべなく撤退する他は無かった。
竜骸の森へ派遣された尖兵、猩々の精霊セングスは率いていた部隊諸共にカラコールの螺旋の牙の餌食となったのだ。
眷属たちを屠り、セングスを退かせた螺旋竜は自身も傷つき命の灯火を徐々に弱らせていく
負った傷を満足に癒す事も叶わぬダイロは、しかし死の淵で一人の少女と出会った
本来、森には死した竜と竜墓守であるダイロ以外は近づく事を禁じられているはず
それは有りえない邂逅、だが彼らは出会った
少女の名はクィ、掟を破り竜骸の森へと足を踏み入れた竜神の巫女の一人であった。

「ある寒い冬の日、竜神の巫女の一人、大機竜の巫女であったクィは長の戒めを破り、竜骸の森の中へと足を踏み入れてしまった」

64ダメ巫女と言理の迷子16:2007/09/05(水) 01:24:03
(また場面が変わった……)
「う…儂は一体…」
「あ、気が付いた」
「なっ…何者だっ!」
「キミの、命の恩人」
「命の、恩人だと?」
「そそ、キミが血塗れで死に掛けてたのをあたしが助けたの、感謝しなさい」
「なるほど…しかし、お主は何故ここにいる、この森は何人たりとも足を踏み入れてはならぬという掟を知らぬわけでもあるまい?」
「む…何よ〜、キミだって森に入ってるじゃない、同罪でしょ」
「儂は墓守だ」
「はぁ? 何言ってるの、ここの墓守って竜だよ竜! しかも螺旋竜カラコールっていう紀竜! それが、キミみたいな小汚いガキな訳ないじゃん!」
「こ、小ぎ…いや、そう言われてもだな、儂が墓守というのは事実なわけで…」
「はいはいワロスワロス…で、キミの名前は? 何でこんな場所で死に掛けてたの?」
「だから…はぁ、もう良い…儂の名はダイロ、この傷は侵入した眷族から森を守るために戦った為だ」
「ふ〜ん…てことはキミも竜なんだ? あ、もしかして螺旋竜の弟子の見習い墓守とか? で、螺旋竜に留守番を任されてた時に丁度、運悪く眷属がやって来て…うわぁ、かわいそう」
「何だそれは、妄想も程々にろ小娘…」
「小娘って、失礼な! キミもそう変わらない歳のくせにさ〜」
「竜と人の寿命を同じに考えるな、儂はお主の何千倍も生きておる」
「ふ〜ん、でも見た目は子供じゃん」
「……」
「………?」
「…み、見た目が子供で何か悪いか」
「あれ、もしかして、気にしてた?」
「そ、そんな事は無いぞ」
「え〜、そうかな〜」
「うむ、そうだ、そうに決まってる」
「ん〜…やっぱ、気にしてるでしょ?」
「気にしてないっ!」
「ぷぷ〜、やっぱ、気にしてるんだ、可愛い〜」
「なっ…き、気にしとらんと言っとるだろうが!」
「は〜いはい、わかったわかったってば」
「ぐぬぬ、本当にわかっているのかお主!」
「わかってるよ〜…もぅ、しつこいなぁ……あ、飴舐める?」
「ぬぅ…まあ、わかっていれば良いのだが……む、頂こう」
「……」
「……(コロコロ)……ほれへ、ほふひは…」
「こら、口に物入れたまま喋っちゃ、めっ」
「む……」
「……」
「……(コロコロ)」
「……〜♪」
「よし舐め終わったぞ…、それで、お主は何者だ」
「…え、なに?」
「だから、お主は何者で、何故この森に立ち入ったのだと聞いておるのだ」
「あれ、言わなかったっけ?」
「聞いていない」
「え〜、そうだったっけ?」
「そうだ」
「ん〜、そっか、でもナニモノって言われてもなぁ…イキモノ?」
「馬鹿にしているのかお主…」
「いやいや、そんな事無いよ?」
「…では、この森に立ち入った理由は?」
「え〜…なんだろ、何となく?」
「馬鹿にしているのかお主…」
「だから、そんな事無いってば〜」
「…では、お主の名前は?」
「…え、あ〜…え〜っとぉ…それは…」
「どうした、まさか自分の名を知らぬわけでもあるまい?」
「え、あ〜…あは、まさか〜、自分の名前を知らないなんて…そんなこと普通ないよ、ねぇ?」
「うむ」
「そ、だよね…えと、ね…その、周りからは、九…位って呼ばれてるんだけど…」
「……何?」
「だ、だから、九…ぃ…って…、へ、変だよね?」
「ふむ、クィか…確かにこの辺りではあまり見かけん名前ではあるが、別に変ではないと思うぞ?」
「え? でも、九…位だよ? 変じゃない?」
「む? クィだろう? 別にそこまで変ではないと思うが」
「え〜、変だって! だって、九位だよ、九位!」
「へ、変か? 儂にはクィという名が特に悪いようには思えんのだが…」
「変だよ! 変、変、変っ! ダイロの感覚、絶対おかしいよ!」
「い、いや、しかしだな…儂の記憶が確かなら、ここより北東の地域ではクィという名は…」
「えぇ何それ、クィなんて名前…あれ、クィ? 九位…だよね?」
「…あ? ああ、クィ…だろう?」
「え、あれ? だって九位……クィ?」
「どうした? クィがお主の名なのだろう?」
「ん〜? え〜と…クィ? 九位?」
「む? なんだ? どうした??」
「ん、ん〜…クィじゃなくて九位…じゃなくてクィ? あれ? あれ〜??」
「????」

65ダメ巫女と言理の迷子18:2007/09/05(水) 01:24:54

「これがクィとダイロの濫觴だ。
傷を負い死に瀕した竜墓守ダイロを助けたのが
まさに、諸悪の根源であった南東からの脅威の眷属の庇護者でもある
大機竜の巫女であったのは、真に皮肉であると言わざるを得ない」

「ほむー…しらんかった。あの薄汚れた餓鬼が紀竜の化身だとは」
「完全な人型をとる紀竜もいるのだ。人間形態の字が『竜騎士』と成っていない竜にそういうのが多い」
「でも九位様が禁を侵して竜骸の森に行くなんて結構まっずい事知っちゃったかも」
「まだまだ序の口だ。次、いくぞ。お前の興味のありそうな情報から抽出する」
「うい」
「次、一位と閃樹」

一位とは界竜の巫女の事だ
九頭竜の巫女のリーダー格。祭儀や対外向けの活動の際に面に出て活動する。冷静沈着で自他共に厳しく、常に敬語。
その発言の一つ一つが巫女のイメージそのものを左右しうることを自覚している為、滅多に己の意思を見せず、竜神信教の教義に乗っ取った杓子定規な意見しか述べない。
そのことから、信教の狗だの鉄面皮の人形だのと揶揄される事が多い。また極めて優秀な武人でもあり、界竜より賜った特殊な異能を保有する。

「此処までが一般的な定義だ」

「そんなこと知ってるわよ」
「彼女は【竜覚】に目覚めていない」
「嘘でしょ!?」
「吸い上げた情報をそのまま伝えているだけだ」

これが証拠だ。
竜と竜と白の巫女
《物語スレッド》http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/7039/1152717733/
[139-143][157][173-174][223] 竜と竜と白の巫女

「ファーゾナーから授かったとされる『鉄塊ノ武』も単なる異能だ」
「じ、自分の首が納豆糸でじわじわと絞まっていくのを感じる……」
「俺様の前ではどんな秘密も進軍できず存在できない」
「こんな事を喋った日には間違いなく消されるわね」
「彼女一位は「双頭竜業黒」を殺害した剣客伐辰一刀斎を殺害した」
「ええっ」

詳しくは此処を見ることだ。
《つなぎの神話》http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/7039/1157553177/
[15-19]立会い


「竜を害する物を殺すのが彼女のもう一つの仕事でも有る。
ちなみに「双頭竜業黒」は
青洋に棲む二つ首の竜にて海の秩序を守る守護者とされ、
膨大な水圧を吐息として吐き出し、海を荒らす邪悪な海魔たちを切り裂くとされる」
「ほむ。どーでも良い知識だね」
「閃樹の説明に移ろう。彼は剣客伐辰一刀斎の一番弟子だ」
「ほむ」
「最初は師の敵を討とうと来たのだが……」

66ダメ巫女と言理の迷子19:2007/09/05(水) 01:29:11
竜殺しの一人として名高い、七天八刀"第五位"の伐辰一刀斎は、竜神信教"第一位"である界竜の巫女の手により殺害された。
伐辰一刀斎の持つ銘刀は観栄明の作である【五重剋】。一位の巫女は伐辰一刀斎を殺害しその刀を奪った。
その時点で、七天八刀の第五位は界竜の巫女のものとなった。
七天八刀の称号は、その称号を持つ者を倒した者に受け継がれるのだ。
竜神信教"第一位"は九人の巫女の中でただ一人のみ武力を持つ。
その強大な力は、竜に仇なす者を断罪する為に界竜ファーゾナーから与えられたものである。
まあ実際は単なる異能だがな。
伐辰一刀斎の強さを支えていたのはその強健なる脚だった。
その健脚は一足で一里を踏破し、一度跳躍すれば雲の高さにも達するという。
しかし一位の巫女は彼の神速の踏み込みを真正面から受けてたった。
彼女の「武力」は相手の圧倒的な「速力」を凌駕したのだ。
伐辰一刀斎には閃樹という名の弟子が居た。
閃樹は仇討ちの為、一の巫女に立会いを申し込んだ。

閃樹「師の仇、尋常に勝負!」
一位「…私は竜に仇なす者以外と戦う気はありません」
閃樹「くっ、だったら今から竜を殺してきてやる、その次は貴様だ、首を洗って待っていろ!」
一位「……」
数週間後
閃樹「竜を殺してきたぞ此れが証拠の竜の首だ、さあ勝負しろ!」
一位「……これ、亜竜の首ですね」
閃樹「な、なに? でも、これも竜だろ?」
一位「いえ、私達が奉する紀竜とはまったくの別物です」
閃樹「えっと……じゃあ、勝負は…」
一位「できません」
閃樹「……」
一位「……」
閃樹「く、くそぅ、絶対勝負させてやる、覚えてろよバカやろぉぉ…」(走り去り)
一位「やれやれ…(溜息)」

(言理の妖精のささやきが聞こえる…)
わざわざ竜を狩りにいく閃樹がwww
何だかんだで一生、勝負できなさそうwww
最初は敵同士(片方は全くやる気なし)。でもなんだか最近アイツのことが・・・。
命の盗り合いするのになんだかほのぼのしてるなw
一位が激しくツボな件。
そんな彼女の宿敵は同じく一の位を持つ女、キュトスの姉妹ヘリステラ。
忘れ去られた事実だが、実はヘリステラ、糸竜グレイシスが紀竜グレイシスとなったところを撃破した紀竜殺しであったのだ。
(せ、閃樹ってそうとうなアホと言うかホームラン級の馬鹿ね……)
瞑は深々とため息をついた。

67ダメ巫女と言理の迷子20:2007/09/05(水) 01:37:42
「続きいくぞー」
「あいあい」

閃樹「我が仇討ちの為にその命、頂戴するぞ…」
紀竜(兄)「くっ…まさか、人間に…」
紀竜(弟)「に、にいちゃん!」
紀竜(兄)「く、来るな、俺に構わずお前は逃げるんだ…」
紀竜(弟)「でも、でも!」
紀竜(兄)「に、人間よ、私の事は良い、だが弟だけは…」
紀竜(弟)「そんなの駄目だよ! ねえ、お願いだよ、僕はどうなっても良いから兄ちゃんを助けて!」
閃樹「え……あ〜、え〜っと……」
一位「で、結局、殺せなかったと…」
閃樹「………」
一位「まぁ…何ですか、お茶でも淹れましょうか…」
閃樹「………頼む…」
(なんと言うほのぼの………)
「2週間後だ」
閃樹「たのも〜!」
一位「また来たのですか…」
閃樹「当然だ、師匠の仇をとるまで俺は諦めん!」
一位「そ…」(ガラッ)
九位「ねえ、一位居る〜って、わぁっ!」
閃樹「な、何だ?」
一位「九位…?」
九位「わ、わ、わ! この人だれ! 一位の彼氏っ?」
一位「あなたは…また馬鹿なことを…」
閃樹「おいおい、お嬢ちゃん、それは例え世界が引っくり返ろうとありえんないって」
九位「え〜、そうなの?」
閃樹「そうそう、それに、こんな無表情な上に化物じみた怪力女を好きになる奴、この世に居るのかどうか…」
一位「………」
九位「……エット、ソレハ、イイスギジャナイカナ?」
閃樹「いやいや、こんなもの序の口ですよ? 大体この女は…」
一位「…閃樹殿」
閃樹「ん、どうした…」
一位「気が変わりました、今から勝負して差し上げましょう」
閃樹「本当か! では早速、しょう… 一位「死ね(ボソ)」…ぶエェアァァッ!?」
九位(うわ…容赦な…、そんなにショックだったのかな?)
一位「………何か?」
九位「イ、イエ、ナンデモナイッスヨ〜」
(ノ∀`)アチャー
つか、何気に九位がいいキャラしてるな
閃樹「く、良く覚えてないが後一歩という所で負けてしまった様だな、だが俺は諦めん!」
九位「あ、生きてたんだ」

(……なんというか背筋がこそばゆくなる展開ね)
「そして閃樹は間違いなくギアーグカールだな」
「うむー一位様も自分の気持ちに気付かない辺り鈍感と言うかなんと言うか」

68ダメ巫女と言理の迷子21:2007/09/05(水) 01:44:01

さらに時は過ぎる。

閃樹「やはり武器だな、あいつは魔刀『五重剋』を持っている、この差は大きい」
九位(素手でボコボコにされてた気がするけど…)
閃樹「実力はそう変わらんはずだしな、俺も何か良い刀を見つけなければ…」
ダイロ「で、何でコイツは此処に居るんだ?」
九位「いや、何かついてきちゃって…」
閃樹「という訳で少年、君は螺旋竜の弟子らしいな少し頼みがあるのだが」
ダイロ「だから、違うというのに……何だ頼み?」
閃樹「そう、どうせ何か螺旋竜の秘蔵の名剣とかあるだろ、ちょっとパクってきて俺に譲ってくれ」
ダイロ「お前、もう帰れ」

(言理の妖精のささやきが聞こえる)
お前本気で仇討ちする気あんのかwwww
閃樹、アホ過ぎて良いww
愛すべき馬鹿野郎って、こういう奴の事を言うんだろうなwww
閃樹って、なんかイクタチと相性良さそうな馬鹿だよな

(なんというあほ…………)
最初は情報が脳内に強制的に刷り込まれる不快感に身もだえしたが
瞑もすっかりなれたもので今ではお茶を啜っている。

閃樹「一位、一位は居るか!」
九位「あ、一位なら今、禊の最中で…あ」
一位「………っ!?」
閃樹「さあ、尋常に勝負しろ…って、おや?」
一位「……閃樹殿……何か言い残す事はありますか?」(フルフル)
閃樹「え〜と…お、お前もまだ若いし、まだ望みはあ…
一位「死ね」
閃樹「…るぶギャウッ!?」
九位「う、うわ…泉の水が真っ赤に…」

ブフッー!
瞑は盛大に茶を吹いた。

閃樹「う〜む、今日一日の記憶が思いだせん何故だ?」
ダイロ「儂が知るか」
(お茶返せっwww)
(ツボに入ったな、瞑)
(ウィアドぐっジョブ!例え竜神信仰の作法や儀礼覚えてなくてもこのネタだけで一位様はぐらかせそう!)

69ダメ巫女と言理の迷子22:2007/09/05(水) 01:58:36
「次いくぞ」
「あいあい」
一脚閃覇の流派は一撃必殺を信条とする流派である。
その鍛錬は剣術よりもむしろ脚力を鍛えるためのものであり、【踏み込み】という一点を突き詰めた流派なのである。
その流派を極めたものは一里を一瞬で渡り険しい山脈を一足で踏破し水面を走り抜けるという。
彼らにとっては速度こそが第一であり、剣の太刀筋や技の組み立てなどは二の次なのである。

「閃樹、起きろ」
「痛っ、あ〜…また負けたのか」
「おうよ、見事なまでのワンツーフィニッシュだったぞ」
「やっぱ、武器の差か?」
「相手は素手だぞ…」
「じゃあアレだ、イクタチ、お前が手を抜いてるだろ」
「そんな訳あるか、純粋に相手がお前よりも圧倒的に強いだけだ馬鹿者」
「まぁ、そうだろうなぁ、師匠も適わなかった相手だし」
「どうする期限はとうに過ぎているのだろう、お前の兄弟子達も既に動き出している頃だ」
「分かってるよ、まぁ勝てなくても…殺す事は簡単そうなんだけどな…」
「ほう…?」
「例えば、人質を取る」
「ふん…あの九位の巫女か?」
「いや、あの娘は無理だな近くに上位の紀竜が居る、あんな化物を相手にはできん、
 人質に取るなら一般の信者たちだ、少なくとも兄者達はそう考えている」
「なるほどな、それで殺るのか?」
「どうするかな…」
「師の仇を取るのがお前の望みなのだろう、その為に俺を手に取った筈だ」
「粗大ゴミ置き場でな」
「茶化すな」
「……すまん」
「………」
「これは、裏切り…になるのかな?」
「さあな、そんな事を俺に聞くな」
「悪い……少し、考える…」
「時間はもう無いぞ…」
「分かってるさ、ちゃんと分かってる…」

(おおっ、人鉄の魔剣イクタチとなにやらシリアスなふいんき)

70ダメ巫女と言理の迷子23:2007/09/05(水) 02:00:58


場面が変わる。
閃樹は数人の剣客に取り囲まれている。
(これは……一脚閃覇の兄弟子と閃樹の戦いね)

「がっ…き、きざま…ぐはっ……」
「くっ、私を裏切る気か、閃樹…」
「すみません、兄者…」
「師匠に一番懐いていたお前だからこそと思い、仇討ちの機会を与えたのだがな…」
「……もう、止めることは出来ないのですか?」
「無理だな、我らが振り上げたこの刃は界竜の巫女を切り裂くことでしか止められん」
「なら、俺はその刃を叩き折ってでも止めてみせる」
「ふん…餓鬼が吼える、いいだろう今から貴様は我らの敵だ…死ね!」
「一脚閃覇一刀流、閃樹…いざ押して参る!」

閃く閃光、凌ぎを削る死闘が始まった。
(おおっ手に汗握るバトル!)

 一方その頃

「最近の一位元気ないわね、男にでも振られたのかしら?」
「そ…んな訳、無いでしょう、それよりも九位が見当たらないのですが知りませんか?」
「あぁ…、そういえば何でも今日は、男の所に泊まりに行くとか行ってたわね」
「男って…また、あの娘は……」
「はあぁっ!八位その話は本当なの!?」
「ええ本当だけど、何を怒っているの二位、別に良いじゃない好きな男の家に泊まるくらい」
「いい訳あるか!あの娘はまだ13歳なのよっ!!」
「あんな小さな娘にも彼氏はいるのにボクは未だに独り……欝だ死のう…」
「ちょっ、七位っ!ロープなんか持って何処に…って、こら待ちなさぁい!?」
「………」
五重剋の手入れをしながら界竜の巫女は一人、溜息をつく…
一位(最近、閃樹殿が来ない…もしかして飽きr…いえ、諦めたのでしょうか…)
九位「って訳で、ここのところ一位ってば元気が無くてさ〜」(ごろごろ)
ダイロ「さよか…まあ、それはさておき、そろそろ体を離してくれんか? 暑苦しくて適わん…」

71ダメ巫女と言理の迷子24:2007/09/05(水) 02:13:42
(良い感じに混沌とした人間関係ねー)
「面白かったか?」
(とっても。こんな身近にこんな面白い事が有るなんて。)
「ちなみに竜導師長である葛と九頭竜の巫女の第六位は生別れの姉弟である。
だが、その事実を当人達は知らされていない」
(へえー。人が知らない事を知るってのは……
やばいことしっちゃったと恐怖を覚える反面、変な優越感が有るわね)
「マンネリ気味だったこの関係も有るキャラの登場で変わる。と」
【吸血竜ケルクツェック=竜騎士ノスフィ・ラトエ】の説明だ。
螺旋竜カラコールの従妹、趣味は逆セクハラとダイロ弄り、たまたま知り合った閃樹に案内されて竜神信教本山に現れる
閃樹曰く「けしからん程に大きかった、一位も少しは見習ってうわなにをするやめくぁwせdrftgyふじこlp」
不死の属性を持つノスフィ。
彼女は竜騎士形態の時、ニンゲンに近い形態になる。
他の竜騎士たちが戦闘に特化した『鱗鎧』を身に纏っているのに対し、彼女は竜形態・竜騎士形態共に鱗を持たない。
純白の滑らかな肌は両形態共通であり、彼女はその純白の肌から特殊な波長の光を放ち、周囲の視線を逃れる事ができる。
その能力を使い、男女問わず色々な秘密を収拾している。
吸血竜ケルクツェック
好物はいい男の血液。
可愛い娘の血液も好き。
可愛い動物の血液も好き。
可愛げが無くても血液は好き。
つまり血液ならなんでもいい。
「鱗を持っていない竜ってのもいるのね」
「竜騎士と冠名が付いていない竜に人間に近い形態をとるものが多い…」
「ふーん」
「具体的には戦闘のための竜頭竜鱗の竜騎士形態より
人間形態の方が都合のいい場合にそういう特例が生まれるということだな……竜墓守ダイロ、竜籠守ムーラン、餓竜姫アルマリデル。
ノスフィ・ラトエは恐らく諜報のためだろうなあ」



ノスフィ「やあ久しぶりだねダイロ、元気にしていたかい?」
ダイロ 「ちょ、久しぶりなのは良いが、あいさつしながら体を撫で回さんでくれ…」
一位  「ね〜…閃樹さん? あの巨乳女は誰なのかな〜?」(ピキピキ)
閃樹  「い、いや…先日、街でナンパ中に知りあってな、何でもダイロ君の従妹だと言うので連れて来たんだが…」(ビクビク)
一位  「ほぅ、ナンパですか…閃樹殿、確かここ数日は修行の旅に出ていたと聞いていましたが…その辺、少し詳しく話をしましょうか…」(ピキピキ)

(一位様意外と嫉妬深い…けど堅物な性格が邪魔してるわねー)

72ダメ巫女と言理の迷子25:2007/09/05(水) 02:29:05
(………)

閃樹  「なあなあ、この部屋に九位ちゃん泊めたってマジなん?」
ダイロ 「ぶっ、何故お前がその事を知っている!?」
アルセス「あ、それ僕が教えた」
ダイロ 「ちょ、それこそ何でアンタが知っている…」
アルセス「いやぁ、ほら僕って一応、偉い神様だし?」
閃樹  「何いってんの?ただのストーカーだろ」
アルセス「酷いなぁ、純愛に生きる恋の狩人と言っておくれよ」
閃樹  「はいはい、アルセスおつ、で、どうだったよ?」
ダイロ 「いや、特に何も…ただ飯食って寝ただけ、あ、別のベットでな?」
閃樹  「ちょ、マジで?それは無いわぁ…」
ダイロ 「煩い黙れ、お前こそ界竜の巫女と何も進展が無いくせに」
閃樹  「ばっ、別に俺と一位はそう言うんじゃっ…」
アルセス「とか言いながら、今週末は彼女と一緒にデートなんでしょ」
閃樹  「ぶはっ、何でアンタがその事を!?いや、それは別にただの買出しに付き合うだけでデートでは…」
アルセス「ふふっ、僕の情報網を甘く見てはいけない、君、新作映画の当日券を二枚購入したでしょ?」
ダイロ 「ほほぅ? それは詳しく聞かせてもらおうか?」
閃樹  「いや、だからそれは…」

(言理の妖精のささやきが聞こえる……)
いつの間にか結構親密になってる男三人とか…って、あれ何でアルセスが居るのん?
閃樹とダイロは違和感に気付いていない、アルセスは人がイチャイチャするのが妬ましくて人の恋路を邪魔する気なんだね。
と言うか閃樹、お前仇討ちはどうした
もう復讐なんてどうでもよくなってきたんじゃ。

「ち、違うぞ、あの、これは断じて色事に現を抜かしているわけでは・・・・・・
そう!憎しみは新たな憎しみを産む、この不毛な連鎖は誰かが断ち切らなくてはならないのだ、
我が師、一刀斎老を草葉の陰でそう思っているに違いないのだ!」

(おじいちゃん可哀想……)
「人間も神も竜も所詮欲望の塊だな」
しししっ、と歯の間から空気を押し出すような音を立てて
ウィアドは嘲笑った。
「まあ、皆欲望の塊ってのは認めるわ。アルセス恋の欲望に踊らされて今でも沢山の悲劇を作ってるし。
ラヴァエヤナやグレンデルヒやティアテラの知識欲や探求欲、セラティスも強くなりたいとう向上欲。ぺルケテンヌルは悪意。
レナリアの物欲、メクセトやハルバンテフの支配欲。マグドールの金欲。そして私は怠惰欲。
ウィアド…あなたもそうよ。貴方の欲望は愉快な言理そのものに対する欲望。
「これは痛いところを突かれたな」
「というか今適当に口を付いて出た名前の人、半分もわかんないというか知らないのに自然に出てきた」

73ダメ巫女と言理の迷子26:2007/09/05(水) 02:35:33
「さ、続きにいくか」


一位「貴方がナンパ等という不埒な行為をするのは別に私には関係ありませんが、
えぇ、まったくと言って良いくらいに関係ありませんが、
その事を嘘を吐いてまで隠すのは悪質ではないですか、
いえ私に隠し事をしていた事に怒っているのではなく貴方が嘘を吐いた事に怒っているのです、
嘘を吐くのは盗人の始まりとも言いますし、私は閃樹殿にその様な犯罪者にはなって欲しくないのです、
ですから嘘を吐いた罰として今週末に行う街への買出しの荷物持ちとしてついて来る様に、
あ、そう言えば丁度今週末に新作の映画が公開されるのを知っていますか、
そうあの騎士と魔女の悲恋物語の、いえ、別に催促している訳では無いのですよ、
別にただの世間話で、ただ少し興味があるだけで巷でも話題の恋愛巨編だそうじゃないですか、
いえこれはまぁ九位からの受け売りなんですけど、そういえば閃樹殿はここ最近、云々…」

(一位様って意外と可愛らしいわねー。
映画の内容はソルダとコルセスカの物語は私も見に行きたいなあ……)
(言理の妖精のささやきが聞こえる)
見える見えるぞ俺には、一見何でもないような振りをしながらも内心は週末デートの事で一杯でソワソワしまくりングな一位の姿が見える。
あれ一位ってツンデレ?
映画の内容がソルダとコルセスカの話な件
実は映画、ノンフィクションだから。アルセスが破局させましたから。
その映画の総監督はアルセス、大好評な新作映画のお陰で印税ガッポガッポ
人の恋路を邪魔した上にそれを食い物にするアルセス映画監督はテラ鬼畜。
(……アルセスは主神だけど死ねば良いと思うよ。
でも無駄にズル賢く主神の座にいるうえに紀元槍まで持って手が出せないってのは腹立たしいというのはわかる)

74ダメ巫女と言理の迷子27:2007/09/05(水) 02:43:35
「さて、そろそろ情報も終盤に差し掛かってきたぞ」
「ういうい」
「纏めていくか」
ダレモ      古き竜騎士。物忘れが激しい。先代の竜墓守。
ノスフィ・ラトエ ダイロにセクハラするのが趣味。性格はエロおやぢ。
ウトナ      ラトエのライバル、飄々としているけど内心ダイロ狙ってる。
(ウトナって誰?猫?きょぬーの猫耳少女?)

九位「えっ、ダイロとなら昨日も会って…(思い出して真っ赤に)…や、べ、別に…ふ、普通だよぅ?」

(なにをやってるんだ九位)

ノスフィが来てからというものクィの様子が変でな、何かに焦ってるような感じで
前にも増して引っ付いてくるというか、今までとは違う感じで甘えてくると言うか
最近は一日のうち身体を離してる時間の方が少ない気がするし、
抱き合ってる時とか何かを訴えるような表情で顔を摺り寄せてきたりして、
もうね、そろそろ儂の理性もマジでヤバスなんだが…なぁ、どうすれば良いと思う?
などと、久しぶりに出会った友竜カラコールに相談なのか惚気なのかよく分からんことを語られて
ついつい、奴の顔面に全力の衝撃波を叩き込んでしまった俺を一体だれが責められようか? by.廻転竜ヴィントミューレ

(あんたは英雄だ)

螺旋竜は紀竜の墓場である竜骸の森を守り
廻転竜は紀竜の揺籠である竜卵の谷を守る

『廻転竜ヴィントミューレ』
輪っか。
ヴィントミューレは四枚の羽を持ち、それを風車のように回転させる事により周囲の大気を操る事が出来る。
ヴィントミューレの化身する姿は竜籠守ムーラン、
ノスフィ・ラトエに淡い恋心を持っていたり持っていなかったり
ダイロとムーランは仲が良いんだか悪いんだか微妙な関係。
かつて螺旋竜カラコールが棲む竜骸の森に猩々のセングスが侵略してきたように、
ヴィントミューレの守護する竜卵の谷にも南東からの脅威の眷属の魔手が伸びた。
竜卵の谷におけるオロガンローデサンプリング採取作戦
指揮官:大海星「浅瀬に引きずり込む」ラバム
副官:海栗の双子ジザザ・ズザザ
以下二百体
竜卵の谷を襲撃の際、副官であった筈の海栗の双子の突然の裏切りによってラバムは敗走する事となる
…(ウィアドの力によりスィーリアとの記録が再現された)
練習・チラシの裏・書き殴りスレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/7039/1149186602/l50
[851-852]

後は……
【ツカバネ】
民間信仰の女神(山の神)だったが、ゼオート神群系宗教に信徒を奪われ零落した。
ズーズヤサ(山婆)と化し、自分たちに叛き新しい神々についた人間
たちを祟っていたが、竜神信教の巫女によって鎮められたと伝えられる。
竜神信教の総本山には彼女を祀った祠がある。
使い魔として確保されたのだ。その地の領主との取引により、
『巫女』として伝えられる人物あるいは集団は、ツカバネを捕獲し、
総本山に設置した『祠』に封じた。祠が空になっているときは、
誰かが彼女を使役しているということだ。

75ダメ巫女と言理の迷子28:2007/09/05(水) 02:56:34
「最後の重要な言理について語ろう、【千呪と閃樹】だ」
「閃樹はギャグキャラだよね」
「千呪は違う。異世界より呼び出された剣妖そのもの」
「おなじ「せんじゅ」でもえらい違いね」
「しししっ、そうともいえぬ。【千呪と閃樹】は違う分岐をたどった並行時空同一存在だからだ」

――【千呪】
それは、異なる世界線より呼び出された存在
憎しみに狂った、ある魔男が現界へと召喚した悪鬼
自らを妖刀に呑まれ、自らも妖刀を呑み込んだ剣魔
猫神魔竜を尽く斬り殺し喰らい死滅させる人ならぬ非徒
彼の名は千呪、千の呪いを身に纏い閃の訓えを棄てた修羅
その死呼ぶ刃が向かう先には一人の

「こんな歌が有る」
「ほむ」
「とある平行世界を支配していた神々…
【純神族】【猫神族】【竜神族】【魔神族】【人神族】
それぞれの種族を取り込み、その種族の支配に特化した神々。
5種の神々は皆、『千呪』という存在によって滅ぼされた。
千呪は文字通り、千の呪いが形をなしたものだったと聞く。
まさか「たかが」呪いによって滅びる羽目になるとは、
神々も思ってなかった。その平行世界にはその神々しかいなかったから。
この世界と違って、実在する神はその一群しかいなかった。
自分達に匹敵する相手なんて他にいなかった。
だからこそ能天気に同じ神々の御世が続いたわけだが。
生まれるはずだった男児が一人まるごと世界から抜け落ちた。
そのあとには『男児|少年|青年|壮年|中年|老年』の形をした
時空上の空洞が残った。そこに千の呪いが流入すると、
空洞は鋳型となって呪いに形を与えた。
こうして、生まれるはずだった男児と同じ姿形をした『千呪』が産声をあげた。

「………」

76ダメ巫女と言理の迷子29:2007/09/05(水) 03:15:35
「千呪は閃樹なの?」
「そうだ。此処と良く似た違う世界の……
異なる世界では閃樹が抜け落ちた空洞に千呪が入った。
あるいは……向うの世界の閃樹は一位を殺してしまったのだ
そして妖刀【五重剋】を手にし、その妖気に中てられて、
千呪に変貌、猫神魔竜を殺しつくし人をも滅す悪鬼と化した……
「何だか理屈が通らないし………どちらにしても救いがないわ」
「千呪は世界を蝕む致命的バグという言理も存在する。
並行世界から閃樹が抜け落ちてこちらにやってきた事が全ての始まりだったのかもしれないな。
そして千呪の存在を知ったある男の手により、
我々の知る閃樹が居る世界へと召喚された……
千呪が七天八刀三位に数えられた
そして【五重剋】の真銘こそが【五重剋塵芥屑切】
(歌が聞こえる………)
「剣鬼を継ぐ者に異界の肉を授けん……剣鬼よ、剣魔となれ。
その骨は凶意を支える柱。その血は他者より流れ込む慟哭の支流。
剣と合一し、剣の意志のまま、剣を牙とし生類を喰い尽くせ」
「……千呪を呼ぶ歌ねこれ」
「こんな予言も有る。千呪は同じ名を持つ者に倒されるだろうとな」


五重剋は五つ重ねることを剋つ。
それは世界を蝕む致命的なバグが具現化した姿。
五重剋は五重剋自身でしか破壊する事が出来ず、世界に唯一の存在である為、破壊は不可能…
その為、ある別平行軸上の世界においては万物の存在が五重剋を持つ一人の剣鬼に斬り捨てられる事になった。
しかし、何の因果であろうか、今この世界には二つの五重剋とその振るい手が存在するのである。

「魔男はその為に千呪を召喚したのかもな」

五重剋を造った鍛冶師はこの刀にある呪いを課した。
「  」を五つ積み重ねる事。
それによって五十剋は完成し、真の力を発揮する。
千呪は五つ積み重ね、一刀斎は一つ積み重ねた。
この世界の五重剋は、未完成なのである。
一刀斎は竜、千呪は猫と竜と神と魔と人。
千呪はこの世界に移った後も妖刀を振るい目に映る全てを斬り続けた
ある時は街を斬り滅ぼし、またある時は国を斬り滅ぼした
そんな中で、ふらりと立ち寄った小さな村があった
そこは既にある山賊達の手によって蹂躙されていた
千呪は山賊たちをいつもの様に皆殺しにした
その後に残ったものは死に絶えた山賊と村人の骸
黒煙を上げる村と荒らされた田畑
そして、奇跡的に生き延びていた一つの命
血みどろの剣鬼の姿に、ただ震えるしかできない矮小な存在に
何故か、千呪はその凶刃を振り下ろす事はなかった
その後、ただ一人生き残った幼子を拾い上げ育てたのが一刀斎であった。
彼の刀「五重剋」を目にしたとき、幼子は奇妙な顔をしてこう言った。
「似てるけど違う」と。

77ダメ巫女と言理の迷子30(おわり):2007/09/05(水) 03:36:09
「千呪を召喚したのはアルセスだという説も有る」
「ろくなことをしないわね」
「何かゆえあってかもな」

千呪は目に映る全てを斬り続け、その内東亜大陸で優れた剣客に送られる称号七天八刀の第三位を襲名することになった。
もっとも、千呪はそんなのことを知らないし、どうでもよいくらい些事なことだった。
だって、奴は見た奴を殺す声を掛けた奴を殺す近づいた奴を殺す挑んだ奴を殺す逃げる奴を殺す追いかけてくる奴を殺す
命乞いをする奴を殺す立ち向かう奴を殺す。とにかく殺し続ける。
双満月の夜、決まって彼は山の麓の泉へと訪れる、彼はそこで何をするでもなく、月明かりの下、掲げた大太刀の刀身を眺め続ける、
その瞳はただ刃だけを見つめ続け、例え声をかけようとも反応はない、事実その耳には私の声は届いて居ないのだろう、
ただ一途に妖光へ魅入る彼の姿は何故か悲愴に見えて、いつしか双満月の夜を待ち焦がれている自分に気付き、そして私は今日も泉へ向かう。
七天八刀の頂点ともいえる無双朧月と鏖殺戦鬼、エイプリルは「リハーサル」の能力で彼等の虚像を作り出そうとした。
まず始めに生み出したのは無双朧月の虚像、だが自らが作り出した虚像と目が合った瞬間、気が付けばエイプリルは倒れていた、
圧倒的な力の差に何が起きたのかすら分からなかった。
次に生み出そうとしたのは鏖殺戦鬼、だが何故か彼の虚像は作り出すことが出来なかった。
それから数年、偶然にも鏖殺戦鬼の噂を聞いた、何でも近くの小村を襲っていた盗賊団を村人ごと皆殺しにしたらしい、珍しくたった一人の幼子だけを残して。
その話を聞いたエイプリルは鏖殺戦鬼を探す事にした、何故そのような行動に出たのかは彼女自身も分からなかった。
そして、ある双満月の晩、遂に彼女は見つける事となる、澄んだ泉の辺で月光の元に佇む彼の姿を。
千呪は何故か双満月の夜の間だけ無防備になる、その時を狙って現れる【社会】(やしろかい)の刺客をエイプリルは影ながらに葬り続けていた。
【社会】(やしろかい)とは東方地域を拠点とする秘密結社の一つである。
その活動内容は人々に災いをもたらす者の排除、その中には千呪の抹殺指令も含まれている。
六位の巫女の従者が巫女に仕える以前の頃、【社会】から脱会した際に序でにルインオブパンテオンを盗んだ。
従者が裏切り盗み出すまでの間、社会はルイン・オブ・パンテオンを使用し様々な悪魔や神々、そしてキュトスの姉妹達を滅した。

瞑は目を閉じ、開く。
「随分色んな事が分かったわ」
「そうか」
「中でも重要なのは最後の千呪の話」
「どうしてだ」
「やることわかったのよ。何としても一位と閃樹にはくっ付いてもらって、千呪を閃樹が倒すの」
「………」
「何となくだけど、五重剋をこれ以上血で染めてはいけないような気がする……」
「しししっ!なかなか面白い事を考える」
「だって、この世界の一位様と閃樹には悲劇が起こって欲しくないじゃない……
悲劇なんて一回見れば十分よ!」
そして丁度一位の巫女が最果社にやってきた。
「瞑!貴方また仕事をサボってないでしょうね?
貴方も巫女の端くれ。今から竜神様に仕える巫女としての礼法作法や教義について……」
一位の話が終らぬまに瞑は一位に近付くと、こう囁いた。
「一位様はもっと自分の好きって気持ちに素直になれば良いよ!それできっと全部上手くいくんだから!」
「なっ!」
心を見透かされた事に驚愕し、真っ赤になって固まる一位の虚を突き、すり抜けて瞑は走る。
「いろいろあったけど、つまらなかった此処も面白くなりそうね!」
瞑は晴れやかな笑顔で、嬉しくて跳ねるように石段を駆け下りていった。

78言理の妖精語りて曰く、:2007/09/05(水) 15:30:08
ダイロとクィがアルキュトの構えを会得している事からも分かるように、
竜神信教の中でも紀元神群のネタ振りはOKなのである。

というかむしろネタとして消化することを推奨している。威厳低下の為に。

79言理の妖精語りて曰く、:2007/09/05(水) 19:01:35
四位の巫女は威力竜オルゴーの加護を受けており、つまりセラティスの庇護下にあるとも言える。

つまり、四位の巫女はょぅι゙ょである。

80言理の妖精語りて曰く、:2007/09/10(月) 02:38:19
即ち、竜との交信の際には見た目が幼女になる

81言理の妖精語りて曰く、:2007/09/19(水) 09:45:14
「しししっ…黒い風が鳴いている」
歯の間から息を押し出したような嘲笑いの声と共に、ウィアドが呟いた。
「あんた性格宜しくないよね」
そう答えたのは、最果社の巫女、瞑。
正確には巫女ではなく社守(やしろもり)という役職なのだが面倒なのでウィアドは巫女と呼ぶ。
主に「ダメ」の冠詞をそえて。
風の唸りのようなウィアドの声は瞑にしか聞こえない。
ウィアドは言語魔術師が肉体と引き換えに永遠を得た情報生命体だからである。
「あんたが楽しそう、ってことはまたなんか良くないことでも起こるの?」
「ししっ……前代の第四位の巫女を襲った凶事が後を引きそうだ」
「…………」
「近いうちに信仰に狂ったゼオーティアの司祭が、前四位の巫女を喰らった
竜頭の虫を使って何か行動を起こす」
「それってかなりまずいじゃない!」
「シシッ、しかもな、その竜頭の虫は邪神の神性と四位の巫女から喰らった竜性と、二つの紀性を持つ」
「それって、どういうこと?」
「神の力と竜の力に強力な耐性を持って居るということだ…シシシッ!」
お気楽な顔をしている瞑の顔が青ざめた。
「つまり……その竜頭の虫は神の力も竜の力も効かないって事?」
「その通り!創世竜クラスやセラティスやアルセスなどの紀神クラスのパワーとスピードで押し切るならまだしも……
ツカバネ程度の神性や螺旋竜も吸血竜も輪転竜も攻撃の効果が限りなく薄くなると思っていいだろう…
それに竜と神の力を持つ怪物に対してはただの人間の兵士なんぞ便所紙の役にもたたないな
ま、ゼオーティアの司祭は竜神信仰そのものを此処から消す気で居るからな……」
「そんな!何とかなんないの!?」

(……ま、そんな怪物を本気で制御できると思うその司祭にも俺様は笑いが止まらんが!シシシシシッ!)
しばし笑いをかみ殺した後、ウィアドは答えた。
「少しは自分で頭を回せ!まだ三つ竜神信仰には戦力が残ってるだろ?」
「良い性格してるわね」
「お褒めに預かり光栄至極」
「褒めてないわよ。えっと三つの戦力…って一つは閃樹?」
「シシ、そこまでは出たな。閃樹は狂鍛治師観栄明が、紀人を人鉄の魔剣にした
妖刀イクタチを持って居る上に剣術の達人だ。そこそこはいけるだろう。
もう一つは一位の巫女だ。あやつの力は竜神とは何の関係も無い単なる異能だからな……
奴が持っている五重剋を使うのは最後の手段だ。あれは紀性を吸収させ過ぎると非常にまずい」
「……そしてもう一つは…だれ?」
「我等だよ」
「……マジで?」
「折角寄り代を手に入れたのにすぐ壊されてはたまらないからな!
竜神信仰とやらに興味も無いが……お前が俺の事を黙っているせいで一行に俺の力が強くならん!
この状態で巻き添えを食って竜神信仰総本山が壊滅しお前が死んだら今度こそ消滅の危機だ!」
「あんなやばい情報ばかり話せるかっ!流石に私が幾らやる気も信仰心もゼロでも
一応竜神信仰の関係者でエアーくらい読めるわっ!流石に洒落にならん知ったら消されるネタばかり掴ませやがってからに!」
「シシ……まあ、こっそりかげながら何とかするしか有るまい。それもまた面白い言理に繋がるかもしれんし一興よ」
「はあ……マジで呪われてるわね、私;;」

82言理の妖精語りて曰く、:2007/09/19(水) 22:33:53
>>まだ三つ竜神信仰には戦力が

六位の従者と、新四位の魔獣の事も忘れないで上げてくださいw

83言理の妖精語りて曰く、:2007/09/20(木) 17:59:39
ウィアド「………ちっ、アルセスの野郎」
瞑「どったの?悪態なんかついて」
ウィアド「なんでもない、見落とし回収し切れなかった情報が言理の妖精の囁きで見つかっただけの事よ」
瞑「…ウィアドも全能って訳じゃないのね」
ウィアド「俺も元人間……生まれていない記述は分からないし隠された記述を見落とすことも有るさ」

(すんません度忘れしてました;)

瞑「今誰か喋った?」
ウィアド「いや。名も無い言理の妖精だろ」

84言理の妖精語りて曰く、:2007/09/22(土) 11:24:16
閃樹は千呪に対抗するために師である一刀斎と同じく、山神ツカバネの力によって神の足を手に入れた
また、鍛治師観栄明の子孫を探し出し、師の形見である五重剋と、千呪によって砕かれてしまったイクタチの欠片を掛け合わさせ「五重剋一絡幾断」を手に入れた

双満月の晩、閃樹と千呪は異形の魔虫達の残骸が散らばる竜神教本山で立ち会うこととなった。
勝負は一瞬でついた、二刀の五重剋が閃いた瞬間、血飛沫と共に閃樹の片腕と千呪の首が地に堕ちた。

しかし、それで終わりではなかった。
突如、五重剋塵芥屑切が妖しい光を放ち、千呪の身体を包み込みだす
そして、その光が収まった時、千呪の骸は異形の姿へと変貌していた

――世界の全てを斬り喰らうモノ――

ワールドイーター

85言理の妖精語りて曰く、:2007/09/22(土) 11:28:47
ただし、狂鍛冶師の妄執が造りだした贋物であるそれは、伝説にある【世界喰い】程の力は無く、人の骸が元となった為に脚が四本あったという。

86言理の妖精語りて曰く、:2007/10/01(月) 01:52:24
竜神信教に関係しそうな記述で時期が明記されているものを探してみた。(他にもあるかも)
以下の事から、閃樹や一位やクィの居た時代が新史暦417年〜新神代2007年であると推定できる。
因みに( )内は記述内容に対しての疑問点や考察的な蛇足。

新史前2750年:焔竜大戦、創生竜八位・焔竜メルトバーズが冬の魔女によって殺害される。(当時の界竜の巫女は傍観?その後も八位の巫女が代々存在している事から創生竜が死亡しても竜覚は可能?竜覚が創生竜の竜性のバックアップを保存するのが目的であったなら後の焔竜復活時にも関係が?)
新史暦50年頃:義国にて後の大神院の母体である宗教的集会が開かれる。(大神院=ゼオーティア教圏の総本山か?)
新史暦157年〜?:冬の魔女が松明の騎士に殺害される、後にアルセスにより映画化、祖国にて上映される。(冬の魔女が殺害された場所は【銀の森】の遺跡の奥地であり、【銀の森】が【竜王国】の時代に【死人の森】と呼ばれていた事から殺害された時期を【竜王国】建国以降と推定)
新史暦200年:ボーステンタクスが建国される。
新史暦417年:ボーステンタクスの北方で黒色の民【プリスタ】によって【祖国】が建国される。(黒色の民=黒髪=猫の国で言う黄色人種?)
新神代2007年:有背市フリッカー現象災害が勃発、地獄門開放に伴い創生竜八位・焔竜メルトバーズがメルトパーズ=リピーテッドとして復活、神剣ロウォイラス所持者の少年と社会(やしろかい)所属の異能者の少女、当代の界竜の巫女が再度滅ぼす。(紀竜を奉ずる界竜の巫女が何故、復活したメルトバーズ殺害に協力を?)
同時期、偽ワールドイーターが召喚され、【五重剋一絡幾断】を所持した一脚閃覇一刀流皆伝者の青年と紀竜グレイシスを操る青年により退治される。(召喚された偽ワールドイーターは千呪の成れの果て?一脚閃覇の青年は閃樹の子孫だろうか?そして紀竜を自在に操る謎の青年はアザミ機関が待ち望んだ竜を隷属する程の竜覚の持ち主?)

87言理の妖精語りて曰く、:2007/10/01(月) 01:55:37
抜け部分は意図的な省略か?

88言理の妖精語りて曰く、:2007/10/01(月) 01:59:17
抜け部分?

89言理の妖精語りて曰く、:2007/10/03(水) 20:55:12
抜けてる部分。

90言理の妖精語りて曰く、:2007/10/03(水) 21:27:06
どこ?

91言理の妖精語りて曰く、:2007/10/22(月) 02:45:37
【伏士(ふくし)】
東方の秘密結社、社会(やしろかい)の中で、主に戦闘行為を行う者達の呼称。
伏士には三つの階級があり、その階級ごとに決まった色の制服を身に纏っている。
その色の内訳は、三級伏士は茶色、二級伏士は灰色、一級伏士は黒色である。
また、それとは別に特級伏士と呼ばれる階級が存在し、その制服の色は紅色。
その為、彼等は別名【紅剣(こうけん)】と呼ばれている。
特級伏士である紅剣(こうけん)は全て異能者であり、一人一人その能力にちなんだ呼称が与えられている。
その力はたった一人で、一級伏士の一個中隊に勝るとも言われている。

現在までに確認されている紅剣

【紅】:社会(やしろかい)史上、最強の紅剣、紅の名は通称であり本名は不明。矛盾竜の討伐任務を終えた後、社会(やしろかい)の至宝であり五大紀剣の一つである【ルイン・オブ・パンテオン】を盗み出し逃亡、以降消息不明。

【此岸】:此岸の名は通称であり本名はユーゲン・ナ・コナタ。七天八刀の一人である無双朧月の夜彦とは友人の関係、彼と共にナナシ討伐へと向かう。

【氷血】:氷血の名は通称であり本名は不明、2007年次においての社会(やしろかい)に所属する紅剣の一人。限定条件内における「絶対凍結能力」を持ち、その異能力が伝承に伝わる【氷血のコルセスカ】に酷似する事から【氷血】の呼称が付けられた。

92言理の妖精語りて曰く、:2007/10/27(土) 22:32:21
ゲルシェ――――


                  ネスナッ!!!!!

93言理の妖精語りて曰く、:2007/10/27(土) 23:47:46
竜神教本部にゲルシェネスナが叩き込まれました。

94言理の妖精語りて曰く、:2007/10/27(土) 23:48:20
ただし偽の。

95言理の妖精語りて曰く、:2007/10/27(土) 23:50:26
連中は単なるミサイルにゲルシェネスナと名づけよる。

96言理の妖精語りて曰く、:2007/10/27(土) 23:51:53
ミサイルは20歳の幼女を原料にして作られます。
よく当たると評判です。

97言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 00:06:32
幼女はその後どうなるというのだ……!

98言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 00:07:22
二十歳の幼女ってなんだよ・・・

99言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 00:13:23
M・サイサリス
学名「Missilenium Sceisaris」
憎粘多糖類性の放射状神秘生物。100年かけて成熟し、20歳の幼女はミサイルの原料として知られる。

100言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 23:49:15
幸無しの巫女

第七位の巫女の別名。
幸福感を喪失した彼女は。
その言動に異常性を伴う。

101言理の妖精語りて曰く、:2007/11/04(日) 12:04:44
もっとも、異常である、と主張しているのは本人以外では一人もいない。
周辺の人物たちにとっては「ちょっとトロイ子」程度の認識であった。

本人には大問題なのだが。

102言理の妖精語りて曰く、:2007/11/08(木) 02:19:53
クィって、ある言語だと「鬼」という意味らしいよ。

103言理の妖精語りて曰く、:2007/11/08(木) 07:22:59
それを言い出しちゃうと紀神ども自体本来は闘争の鬼しn(パンゲオストライク

104言理の妖精語りて曰く、:2008/02/09(土) 21:45:41
六位様の従者の本名はタナスというようだ
しかし、本人はこの名前を嫌っていて誰にも明かそうとしない
その理由は、どうやらタナスという名の由来に関係するらしい
そういえば、ある古代語では『清らかなる乙女』の事をタナスティアと…
おや、誰か来たみたいだ、まったく、こんな夜分時に一体誰が…

そして次の日の朝、若き竜導師長がボロ雑巾の様になって倒れているのを門衛の青年が発見したとか。

105言理の妖精語りて曰く、:2008/02/09(土) 22:05:04
青年はその竜導師長の采配ミスで家族を殺されたうえ、無実の罪を着せられて永久強制労働の身の上でした。

だというのに青年は男を助けるため、医師のいる山頂の教院へ続く険しい山道を駆け抜けました。

106言理の妖精語りて曰く、:2008/02/09(土) 23:06:22
教院にいた名医師のお陰で、竜導師長は辛くも生き延びる事が出来ました
そして門衛の青年は、その時、名医師の口から驚くべき事実を教えられる事となりました。
それは彼の両親の事、今まで竜導師長の所為で死んだと思っていた両親は
実は竜導師長のミスで死亡したのではなく、青年自らの手によって殺害されていたのだというのです。

107言理の妖精語りて曰く、:2008/02/09(土) 23:42:32
青年「いや意味がわかりませんが先生。当時僕は生後3ヶ月だったはずですよ?

108言理の妖精語りて曰く、:2008/02/09(土) 23:46:41
なんということでしょう。卑劣な悪漢は生まれて間もない赤子の手に遅効性の毒を擦り付けていたのです。
ミスどころか完全なる殺意・・・!

109言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 06:40:21
葛と護弥って似たような年齢だろ…
生後三ヶ月前後で殺意を抱いて毒殺とか…

110言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 07:25:00
とても早熟ですね(^^)



なわきゃない。
結論に齟齬があるときは前提を疑う。これ鉄則。
つまり殺意を持っていたのは青年ではない。
そしてこの時点で「青年が殺した」という証言は医師のものしかない。
くわえて殺害手段が毒殺。
これは扱いに専門性が必要という点もあるが、何より腕力に自信の無い者でも人を殺すことができる。

つまり真犯人は・・・この老医師!

111言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 11:38:32
医師「私はまだ40代だ……たしかに若くは無いが、老人扱いされると凹むな……」

112言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 13:10:19
竜神信教専属の医師・老名、『老』が名、『名』が姓である
代々、名一族は竜神信教に仕える医師の一族であり信頼も厚い
そんな老名医師の最近の悩みは自分に付けられた『老』という
名前の所為で、よく老人扱いされてしまう事。

因みに護弥の両親を最終的に毒殺したのは彼だが、それは葛の采配による安楽死である。
護弥とその両親は、どれだけ身体が破損しようとも死ぬ事ができず、
放置しておくと徐々に精神が獣と化していくという奇病【獣化病】に冒されていたのである。

113言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 14:06:13
だが投薬された薬物では死ななかった。

114言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 14:08:23
ところでクズってだれだ?
流れ的には若い怪我人のことでいいのか?
どこかで設定を前決めしたのならそう書いてくれよ。萎えた。

115言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 14:10:19
老医師は患者の名前を覚えるのが苦手です。
あと口癖は「萎え萎えだ」。

116言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 14:20:08
竜神信教では独自の言語体系を作って使用している。
これは元々は竜神との交信のために考案されたものだったが、やがて交信は巫女が引き受けるようになり不要となった。
しかし教団だけで通じる言語、というものは信教全体の神秘性を高める上にまた機密保護の観点からも有用であった。
それゆえ、以降も高官内で使用され続けている

ただし、信教内部での生活が長いものは一般の文字の読み書きにうとくなるという弊害が報告されているため、近年では専門の通訳職に限定して使用させてはどうか、という声もある。

117言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 16:09:12
>>114を見て、竜神信教関係が改めてマイナーな記述だと実感。

118言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 16:15:42
>>113
何故なら、老医師が投薬した薬とは身体を殺すのではなく魂を殺す薬だったからだ。
未だ生き続けている護弥の両親の身体は厳重に教院の奥に封印されているという。

119言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 16:33:57
>>117
なあに、検索もかけずに愚痴をこぼす>>114が悪いのです。
不信心者はほうっておいて続ければよろしいのです。

くっくっく。

120言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 16:42:45
教院の通路を夜中に歩いていると、どこからかうめき声が聞こえてきます。
それは決まって月が三つ昇る晩だけで、院士たちの間では「竜神様に封じられた悪しき地霊がわずかなあがきを講じているのだ」と言い聞かせられています。



【獣化病】は昔からありました。教院がこの地に立てられるよりも昔から。
【薬】のもとになる鉱石は付近の鉱脈で採れましたが、誰もそれが病気の対策になるとは知りませんでした。
教院ができて、お医者さまがやってきて、病気の人は見かけなくなりました。

121言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 16:59:54
しかし、【薬】では獣化病患者の撲滅は可能でも、治療は不可能でした。
なぜなら、その薬は【治療薬】ではなく【毒薬】だったからです。

葛と老名は、護弥もまた【獣化病】に侵されている事に気付き
無実の罪を着せて、永久強制労働を名目に【獣化病】の完全治療の研究を進めていました。
他の門衛とは違い、護弥にだけしょっちゅう健康診断が行われるのはその為です。
つまり、その都度に三位の巫女が護弥に会えなくて悲しい思いをするのも、まあ仕方が無い事なのです。

122言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 17:59:58
巫女ごときたいした問題ではない。
それよりも何故、患者本人に病気を隠すのかが問題。

だがその答えはもう出ているようなものだな。
【獣化病】を地上にもたらしたのは竜神信教だ。

123言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 18:38:41
【獣化病】の発生と【涎】には密接なる関係が…

124言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 18:57:08
>>122
竜神信教において信仰の偶像となる九頭竜の巫女に対して『ごとき』とは何たる暴言か!

125言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 19:19:57
ごときだよ。
巫女は竜神様の御力を天地へ広めるためにだけ在る。
そして教団もその神事を永続させ給うためにだけ在る。
巫女や教院が信仰の対象であるなどと・・・勘違いも甚だしい。

今一度言おう。
巫女も教団も、いや人民も国家さえも、竜神様の御力で天地を照らす神業にくらぶれば何の価値も無い。
我ら教団は、ただ竜神様を御助けするためだけに存在し、生き、そして死ぬのだ!

126言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 19:27:00
狂信者め。
いや、原理主義者か。

だが、神事の存続が目的であれば、たしかに巫女の個性や人格を重視して余計な障害要素を持ち込むのは理念に反する。
「人間的な感情を廃する宗教に価値があるのか」といいたい所だが、……目的が信仰ではなくあくまで竜神の介助行為であるならば反論にはならない。
逆に「任務が果たせないならば巫女を廃めよ」といわれるのがオチか。

127言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 21:24:47
【獣化病】とは、嘗て竜神信教が発足して間もない頃、創生竜と交信する為に使用していた不完全な【涎】の副作用である。

本来の【涎】の効能である【精神の変容】が不完全な【涎】を使用したために歪み【獣性への変容】という別の結果を孕んでしまったのである。
また、この薬害の発症者の子供は80%以上の確率で紀伝子変異を受け継ぎ、結果【薬】が発見されるまでの長い間、被害者はその数を増やしていったのである。

128言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 21:32:14
>>127
しかし博士、「獣化病は教団の誕生以前より存在していた」という発表も出ているようですが・・・この点についてはどのような見解を?

129言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 21:39:43
博士「私が知るわけ無いだろう! こちらは渡された資料を解析しただけだ!」

130言理の妖精語りて曰く、:2008/02/10(日) 22:49:53
竜神信教やその前身である宗教団体が発足以前にも涎巫女は少数ながら居たからな。

竜神信教が出来て、竜覚の儀式を頻繁に行使することで爆発的にその数を増やしていったが
それ以前にも、少なからず発症者は存在しただろう。

131言理の妖精語りて曰く、:2008/02/12(火) 16:31:29
竜神信教には九頭竜の巫女達や竜導師長でさえ、その存在を知らされていない【龍籠会】という謎の上部組織が存在する。

132言理の妖精語りて曰く、:2008/02/12(火) 16:40:15
訂正> 龍籠会→龍牢会

133言理の妖精語りて曰く、:2008/02/13(水) 02:29:02
この小さな記載ミスが竜牢会の崩壊に繋がったのだとわかるのは、因果遡求法が発明されて後のこと、である。

134言理の妖精語りて曰く、:2008/02/13(水) 09:48:50
秘密の組織だったので、名前の誤記が世間で行われても
「それはちがうよ、龍牢会だよ!」と指摘するわけにもいかなかった……のか?

135言理の妖精語りて曰く、:2008/02/21(木) 19:47:07
そうそう、そういうことにしよう。
いやいや、それはだめだ。

136言理の妖精語りて曰く、:2008/02/22(金) 22:22:42
竜神信教では今日も紛糾している。
何が紛糾しているかって?

当事者にだってわかっちゃあいないさ。

137言理の妖精語りて曰く、:2008/02/23(土) 07:03:37
ああ、例の特殊言語で言い争っているんですね。
で、通訳さんが今ちょっとトイレに行ってる、と。
よくあります。

138言理の妖精語りて曰く、:2011/09/04(日) 10:30:34
竜殺しランディバイス

その名は竜神信教にとって最恐にして最悪の神敵である

139言理の妖精語りて曰く、:2011/09/14(水) 23:19:31
殺される程度のやつを神にするほうが悪い、と
【猫】には珍しく正論を吐くのもポイントだ。
そこがまた憎らしい。

140言理の妖精語りて曰く、:2011/09/17(土) 15:41:09
かつて竜神信教史上最強と謳われた9代目界竜の巫女を殺害したのもランディバイスである
最悪の異能として恐れられていた、彼女の「崩界之武」ですら彼にはかすり傷一つ与えることが精一杯であったという。

141言理の妖精語りて曰く、:2011/09/24(土) 15:44:59
しかし低位の【竜】がランディバイスを傷けた例は存在する。とはいえ、
その低位の【竜】と9代目界竜の巫女がぶつかり合えば、9代目のほうが勝っていたはずだ。
ここにランディバイス撃破の鍵が秘められているような気がしないでもない。

142言理の妖精語りて曰く、:2011/10/05(水) 12:37:16
【歌】とランディバイスには何か関係があるのかもしれない。
吟遊詩人のランディバイスを讃える歌は、後の世に多くの竜殺しを名乗る剣士を生み出した。
もっともその多くは、竜をその目で見たこともない紛いものではあったのだが。

143言理の妖精語りて曰く、:2011/10/05(水) 12:44:13
魔剣オデドラクは、持ち主に「竜を殺せ」と囁き続ける。
いかにして殺すのか?なぜ殺すのか?そもそもどこに竜がいるのか?
そんな小さな疑問さえも剣士が抱かなくなるまで。

144言理の妖精語りて曰く、:2011/11/12(土) 11:04:34
「思弁なき哲学者」は竜を殺す、という格言はこの挿話に由来がある。

145言理の妖精語りて曰く、:2018/02/23(金) 08:26:26
竜の頭頂眼の中心に輝く瞳は常に天を指し示す。


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