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汎用記述スレッド 2

1 言理の妖精語りて曰く、 :2007/06/07(木) 23:22:10
この場所は特に制限を設けない総合記述スレッドとして汎用的に扱います。
ここに記述された文章が神話を構成する断片となります。

前スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/7039/1140326832/

932 言理の妖精語りて曰く、 :2017/12/18(月) 18:58:27
あいつが"地の果て"に辿り着く事はなかった。
その代わり、他の果てに辿り着いた。
ありとあらゆる文明からかけ離れた、
"文明の果て"にツェラハープは至ったんだ。

933 言理の妖精語りて曰く、 :2017/12/19(火) 22:53:46
"文明の果て"は文明と呼ばれるものが、
過剰発達の末に滅んだ場所だった。
魔法は大陸を消すような威力の物しかなく、
科学技術は用途のわからない計器とAI しかなかった。

934 言理の妖精語りて曰く、 :2017/12/20(水) 22:33:41
"文明の果て"に在るものはすべて、
一つ一つが奇跡のような代物でありながら、
普通の生活を営むには過剰で、無価値だった。
その性質はツェラハープが求めた物であり、
"文明の果て"に住む者が忌むべき性質だった。

935 言理の妖精語りて曰く、 :2017/12/21(木) 22:04:37
あいつは最初こそぬか喜びしたが、
すぐにそこの歪さに気がつき、帰路につこうとした。
しかし、交通法規にしたがった数々の機器はそれを許さなかった。
ツェラハープはここに住まざるをえなくなったんだ。

936 言理の妖精語りて曰く、 :2017/12/22(金) 23:41:05
まぁ、あいつは夢のために"地の果て"に行くようなやつだから、
すぐにここで住むと決断出来た。
しかし、"文明の果て"での文明は人間を凌駕してる。
ここの人間はすでに滅びかけていたのさ。

937 言理の妖精語りて曰く、 :2017/12/24(日) 19:47:00
生きる術ならばあった。
しかし生きる理由が決定的になかった。
発展させるべき文明はとうになく、
嗜むべき芸術も廃れてしまった。
退屈という苦痛が住人を蝕んでいた。

938 言理の妖精語りて曰く、 :2017/12/26(火) 00:08:30
しかし、あいつはそんなことお構い無しに日々を過ごした。
人に興味を持つようなたちではなかったのだ。
そして幾日か立った後、何の気なしに歌を歌った。

939 言理の妖精語りて曰く、 :2017/12/26(火) 00:12:41
その歌は偶然にもどの計器も反応しなかった。
住人達は初めて許された娯楽を知った。
生きる理由を掴めるかもしれないという、
生きる理由が芽生えた。

940 言理の妖精語りて曰く、 :2017/12/26(火) 00:16:34
そうして、"文明の果て"はいまや世界の享楽都市に変貌した。
これがツェラハープの偉業のあらましだ。

941 言理の妖精語りて曰く、 :2018/01/16(火) 12:00:05
ミハエル・イエスマンは全身が強烈な光を発している。比喩ではない。
そのため、常にコートに身を包み、黒革の手袋をはめている。
最も激しく輝くのは両手と顔面である。(身体のあらゆる部分、すなわち眼球そのものも発光しているが、ものを見る際の不便はないらしい)
頭にかぶるヘルメットには十字状のスリットが入っており、ミハエルの意思に応じて開き具合を調節できる。

普通の人と対面する際には十字部分はしっかりと閉ざされる。そうでないと眩しすぎて相手は平衡感覚すら狂ってしまう。

942 言理の妖精語りて曰く、 :2018/01/17(水) 10:03:34
光は彼の力そのものであり、普段は力を押さえる事で発光を押さえ込んでいる。
仮に、野外で全裸になりフルパワー展開すると輝きのあまり宇宙の人工衛星から捕捉できるほどになる。

943 言理の妖精語りて曰く、 :2018/01/19(金) 13:04:35
強い光は機械の大敵。そのため彼に支給された端末や機材は最高度の耐光仕様になっている。
だが、ほとんどオーダーメイドであり、かなりの高価。
協会の機材のほとんどには間近で作業できないため、彼がやれることには限界がある。
このことはミハエルがイエスメンというチームを育てる事にこだわる理由になった。

944 言理の妖精語りて曰く、 :2018/01/23(火) 18:24:12
ミハエルの鎧は三種類あり、それはディケンズの『クリスマスキャロル』になぞらえてあった。

「未来の精霊のコート」は全身を包み、制御された光により効果的に悪を討つ【制裁武装】である
「現在の精霊のローブ」は頭部と右腕を解放し、その輝きで大衆を鎮める【鎮圧武装】である。

そして最後の「過去の精霊のヘルム」は、改心の見込みがある犯罪者を照らし、その心の奥底に眠る「善意と幸福」を蘇らせるためにある。
人はそれを【教誨武装】と呼び、その姿のミハエルをなによりも畏れ敬ったという。

945 言理の妖精語りて曰く、 :2018/02/09(金) 21:12:34
ある日、ふと気付くと虎になっていた
中島敦の小説のように
それは、本性に応じた姿の追随
【文学変身現象】のはじまりである

946 言理の妖精語りて曰く、 :2018/02/13(火) 05:48:51
現実を幻想で塗り替えることで成立した【形而上世界オルタ】には、女神キュトスに従う四天王が存在した
「法と理性」のラヴァエヤナ
「闘争と野性」のイア=テム
「正義と信仰」のピュクティェト
そして、「回帰と休息」のガリヨンテである
だが、【オルタ】の自然そのものであるガリヨンテだけでは、領域の管理は難しかった
そのため「彼」を補佐する「停滞と懐古」のティリカこそが、真のキュトス四天王であるともいえるのだ

彼女たち四天王は、旧世界を四つの領域に分けて統治し、それぞれ異なる幻想をもって人々の欲望に応えていた
入念な準備の上に施行されただけのことはあり、その支配は、それなりに安定したものであったと言える
そう、偽アルセスの率いる「開拓と停滞の世界鉄道」が反逆を企てるまでは

947 言理の妖精語りて曰く、 :2018/02/13(火) 18:31:57
偽アルセスの開拓鉄道は、盲目的な進歩主義そのものだった
それは全てを食い尽くし、あらゆるものを燃料とした
西進、開拓、無法と私刑
強奪、強欲、縛り首

それは、幻想の世界である【形而上世界オルタ】においても、最も夢想的な幻想であったかもしれない
なぜなら、その進歩には目的も意味も無かったから
偽アルセスの世界鉄道は、ただただ自己だけを目的とし、ただただ運動だけを目的とした
それは、建設なき破壊、統治無き侵攻、そして建設なき革命だった
その鉄道はなにより早く、その馬力はなによりパワフルであったが・・・・・・・・
それは、どこにも向かうことのない旅であった

世界鉄道、それは自己のみを目的とした完結した宇宙
夢みることだけが最終到達点とした、哀しい夢である

948 言理の妖精語りて曰く、 :2018/02/15(木) 07:23:01
鉄道の大敵は亀であった。レールに沿って進み、くぼみ、すなわち切り替えポイントにはまりこむ。
世界鉄道の終わりは、特に大きくもない中くらいの亀によって唐突に訪れた。

949 言理の妖精語りて曰く、 :2018/02/20(火) 05:23:29
この失敗の檻から、出たくはない。
パターン通りの生活は安定しているし、言い訳にも事欠かないから。

けど、けれど本当は、気付いているんでしょう?
自覚とは飛躍への第一歩、脱出のはじまりなのだということに。

950 言理の妖精語りて曰く、 :2018/02/25(日) 20:21:36
欠落者の少女は、四肢があちこち欠けてはいたが、それなりに器用にやっていくことが出来た
しかし、完全者の少年は、ひたすら不器用だった。
彼は、なんでも完璧にやるうえに、それを他人に見せつけずにはいられなかったのだ。

951 言理の妖精語りて曰く、 :2018/02/27(火) 19:58:40
己が心身を燃料と見なして力に変え、完全な燃焼を目的とする偽アルセス
彼が、全身を無数のブロックに分割し、全てを代替可能とする武術「ブロックパズル=カラテ」の使い手と出会ったのは、一つの運命だったのかもしれない
それは、世界のどこか片隅で繰り広げられた、あったかもしれない戦いであった

952 言理の妖精語りて曰く、 :2018/03/04(日) 20:24:35
四原色の魔女の名は、ヒート、アイス、ウィンド、そしてパシフィックだった

953 言理の妖精語りて曰く、 :2018/03/08(木) 19:41:25
世界は呼吸で出来ている
あらゆる想いを絞り出し吐き出せ
見える世界の全てを吸いこめ
思考も風景も吸いこんでしまえ

そして対話せよ、世界は会話で出来ている

954 言理の妖精語りて曰く、 :2018/03/08(木) 20:40:21
【ブレスレット】は、別の誰かの呼吸を借りるために存在する腕輪だ。むやみやたらとゴッドブレスを借りる者が多いが、その真価は睡眠中にこそ現れる。

955 言理の妖精語りて曰く、 :2018/03/09(金) 17:50:33
背伸びして自分の器量以上の力を借りることは、強大な反動を招きかねない

956 言理の妖精語りて曰く、 :2018/03/12(月) 05:21:54
休養の基礎は「無判断」と「無思考」である。
何も考えず、何の有用性も無い時間をぼーっと過ごすか、何か非日常的なことに集中する。
それが、疲労を回復し、ストレスから解放されるコツなのだ。

予定を消化するだけでは、休養とは呼べないのであった。

957 言理の妖精語りて曰く、 :2018/03/25(日) 14:59:38
【完膚根源獣(パンゲオン)】
あらゆる特徴を持ち合わせた九つ首のはじまりの獣。
あなたの祖であり、あなたにどこか似ている。
あなたが初めてパンゲオンにであったとき、あなたは湧き上がる共感を止めようとして叶わず、言葉にしようとして叶わず、ひとすじの涙として流して、そっと触れてただ寄り添い、そして眠りについた。
あなたはそのことを覚えているだろうか? あなたが人知れず「帰りたい」と呟いて、しかし思い浮かべずにいた、あなたの帰る場所とはどこだったか、あなたはいま思い出せるだろうか?

958 言理の妖精語りて曰く、 :2018/03/25(日) 23:20:09
確かにパンゲオンとあなたは生きる時代が異なる。
確かにあなたは九つ首ではない。
天と地をあわせたものと同じほどの巨きさのパンゲオンに、
寄り添うことも正しく見ることすらもできないはずだ。
しかし、ありえないというだけで否定していいものだろうか。
パンゲオンが「ありえない」を踏破して、
残されたひとときの奇跡を、かんたんに忘れていいものだろうか?

959 言理の妖精語りて曰く、 :2018/04/01(日) 13:28:21
4月1日は魔女エイプリルの祝祭日。
この日は一日、価値の転倒と矛盾をこそ尊び、いつもと違う過ごし方を楽しむのが習いである。

960 言理の妖精語りて曰く、 :2018/04/03(火) 19:53:28
人間は、視線を集中させている場所、すなわち目の焦点を合わせている箇所が最も良く見える
そして、実はそれ以外のところは、良く見えていないのだ

また、視界の中心は、色鮮やかで明確に「今」を捉えるが、それ以外は脳が補完した「過去」の映像であるともいう
何かに囚われ、世界を見渡す余裕を失っている時、世界が色あせて感じられるのは、あるいはこのためかもしれない

さて、そうしたエネルギーを節約するための補完機能は、何かに似ている
それは、過去に記録され、現在を補完するモノ
それは、今すぐ集中が必要な箇所以外を認識する労力を省くモノ
そう、それは物語、あるいは「神話」に似ているのだ

果たして、神話は色あせているのだろうか?
それとも、この解釈は間違いであり、逆に神話とは、世界を再び色鮮やかに再生させるものなのだろうか?
あなたは、どう思うだろう

961 言理の妖精語りて曰く、 :2018/04/08(日) 19:06:43
呼吸こそが全てである
なんとなれば、心臓に端を発する脈動も、あらゆるものを認識する知性の座たる脳も、全ては呼吸によって支えられているのだから
だから、世界は、呼吸で出来ているのだ
あらゆるものは、リズムを刻む、そのため思考にすら間隙がある
すなわち、世界にも間隙が、フィルムのコマ落ちのような欠落が潜んでいる
だが、それは、誰にも認識することが出来ないのだ

手のひらで震動(ビート)を感知する合成人間でもないかぎり、間隙の空白は、空白のままである
そこには、不気味な泡のような死神すら滅多には立ち寄らないだろう

962 言理の妖精語りて曰く、 :2018/04/09(月) 19:09:08
【幻写眼】を持つ者は、「二つ目の目蓋」を持ち、世界を切り取ることが出来る
己が解釈を世界に押し付けることで、外界に影響を与えるのだ

それは、瞬間的な効果であり、それゆえにその瞬間を見切れば、その発動を防ぐことが出来る

963 言理の妖精語りて曰く、 :2018/04/14(土) 03:09:36
無数の好き嫌いが、人を形作る
反射的な好悪が一次的な反応を形成し、二次的な判断がそれに付与される
ゆえに、自動的な一次的判断だけをあげつらって否定しても、なんにもならない

964 言理の妖精語りて曰く、 :2018/04/19(木) 05:39:19
雨の巨人、雨の巨人
雨の巨人は雲をまたぎ、山々を踏んでどこへ行く
雨の巨人は、毛をなでる
ふわふわな毛を黒く汚した
雲の犬をなでにいく
                 ――――――――――ミンツ地方に伝わる童歌

965 言理の妖精語りて曰く、 :2018/04/22(日) 21:24:47
鳥のように飛ぶことが出来る道具など、かつては妄想でしかなかった
しかし、進歩し続ける人類の技術は、それを可能にしたのだ
そう、それこそ「魔法のじゅうたん」の量産化と改造によって生みだされた、羽ばたき式飛行機械(オーニソプター)である!

966 言理の妖精語りて曰く、 :2018/04/25(水) 19:04:57
ワリバーヤ王朝は遥か遠方へも領土を伸ばすべく、
多額の研究費用といくつもの生贄を投じ、
ついに灼熱の砂漠も壮大な大海原も超えられる羽ばたき式飛行機械(オーニソプター)を完成させた!

一方ガロアンディアンは気球を使った。

967 言理の妖精語りて曰く、 :2018/05/03(木) 14:05:04
「出来レース戦時貿易」とは、ネットゲーム【キシン大戦略】において革新をもたらした戦略である。

【キシン大戦略】は、信仰と民意が重要な戦略シミュレーションゲームであった。
自国に存在する信仰の存在は、選べる兵種の種類だけでなく、様々な要素に関わっていたのだ。
国内の宗教形態を一神教にするか、それとも一つの宗教だけを重視する準一神教や多神教にするか、そうした選択が発生するイベントや軍隊の能力を左右するのである。

多神教を採用すれば、多くの兵種による柔軟な戦術が使用可能となるし、多様な産業を育成したりほぼ全てのタイプの国家との貿易も可能となる。
その反面、多神教では常時内部に宗教対立を抱えることになるし、敵国の宗教系スパイやその疑惑とも戦い続けることになる。
かといって国教を採用したり一つの宗教だけを支援すれば、国内の宗教対立は防げるが、そのかわり国が大きくなるにつれて宗教内部の宗派の対立が始まるし、聖戦の強制や預言者の政治干渉がうるさくなる。
「出来レース戦時貿易」が発案されるまえは、そうしたふうにゲームバランスが成り立っていたのだ。

だが「出来レース戦時貿易」以後、全ては変わった。
多神教国家こそが最強とされ、世に多神教ブームが吹き荒れるようになったのだ。

その「出来レース戦時貿易」の要諦とは、一言で言えば国家間の裏取引である。
【キシン大戦略】では、産業と戦争は密接な関係にある。
例えば、戦場で空戦が主体になれば航空産業が発展し、神威発動による気候変動で海戦が主体になれば船舶産業が発展したり潜水艦が開発されるようになる、という具合である。
あらかじめ戦場の変化を予測することが出来れば、大きな富を得ることも不可能ではない。
だが、戦場の状況は敵国の影響もあるため、自在に支配するのは困難であった。

その状況に革新をもたらしたアイディアこそ「出来レース戦時貿易」
すなわち「敵国」との裏取引であった。
もちろん、敵対国家との直接的な貿易は不可能であるし、情報交換さえも厳しい制限がある・・・・・・・・ゲームの上では。
だが、【キシン大戦略】が、ネットゲームである。
ゲーム外においての裏取引には、制限は一切関係無かった。

そして「出来レース戦時貿易」は、戦場を一変させたのである。

この戦略が最も名を馳せたのは、やはり20△△年○月における「ルウテトの驚愕」事件であろう。
その事件では、当時最強を誇っていたルウテト大公国のデュラハン突撃部隊が、カタルマリーナ率いる球神民兵団相手に攻め入ったのだ。
(少し前の)事前情報によれば両国の文明と戦力の差は圧倒的であり、ルウテト側の勝利は客観的に見て明白に思えた。

だが、結果は違った。
ルウテトのデュラハン部隊を迎え撃ったのは、未だ中世レベルのカタルマリーナに存在するはずがない「アルセスⅣ型」の戦車部隊だったのだ。
戦車部隊を運用していたのは、練度が低い学徒兵であったにも関わらず、その会戦はルウテト側の一方的な蹂躙に終わったという。
それはまさに、【キシン大戦略】における歴史の変革を告げる一戦であった。

968 言理の妖精語りて曰く、 :2018/05/07(月) 19:48:24
【キシンサッカー】には、「キシン系統樹」というキシンの進化ツリーが存在する
これを使えば、いつでも過去に開発したキシンのデータを呼び覚まし、現世によみがえらせることが出来るのだ

969 言理の妖精語りて曰く、 :2018/05/21(月) 05:53:50
カルド・ラガードは、二重の性質を持っている
彼は、深い集中による安寧を好む
だが同時に、彼は非常に飽きっぽく、常に刺激に飢えているのだ
よって、安寧や停滞は、彼にとっては退屈という天敵でもある
彼の幸福には、その双方を丁度良く満たす工夫が不可欠なのであった

970 言理の妖精語りて曰く、 :2018/06/03(日) 12:00:07
ラ=リスキャニアがバイトの間に出来たヒマな時間にTVをつけると、胡乱な番組をやっていた

「ミヒトネッセ、今こそ貴女の最期よ!」
そう言い放ったのは、メイド服を着た少女だった
少女の体格はやけに大きく、その身体は、適当なパーツを寄せ集めたかのように不格好だった

彼女の名は、無限接続(ツギハギ)メイド【アクィラちゃん】という
アクィラちゃんは、死者から生み出された人造人間メイドだ
特技は、自分の身体を使った、黒ひげが危機一髪で首を飛ばして逃げるゲーム。
年齢は、自称0歳
好きなものは、お金と家電という、どこにでもいる普通の人造人間メイドである

彼女が対立しているミヒトネッセは、怪物だらけになったこの新神歴の世界における最大勢力【ウィッチ欧州】の出身であった

971 言理の妖精語りて曰く、 :2018/06/03(日) 12:37:27
その【ウィッチ欧州】には、政財界を影から支配する巨大な企業がある
【ルウテト社】
表では高級家具、裏の世界では『家具』に例えられる特別に調教された奴隷を扱うこのルウテト社においては、メイドこそが伝統的にメインの商品であったのだ

だが、そのルウテト社に反旗を翻した勢力が存在した
【ウィッチ欧州】から分離独立した新興国【ウェアウルフ米国】、そしてもちろん我らがアクィラちゃんである

ルウテト社は『全ての人間は道具に過ぎない。心すらも機械言語(プログラム)という道具による刷り込みであり、そこに自由など存在しない』とする【無心道具主義】を主張している
その【無心道具主義】こそが、生粋の【ドM】であるアクィラちゃんの逆鱗に触れたのだ
『私は、自分の意志をもって自分が自分であるために道具になっている。その心を、その選択を否定されてなるものか!』
憤った彼女は、ルウテト社が誇る最高の【家具】であるミヒトネッセに戦いを挑んだ!

自らの心さえも刷り込まれたモノであり、【ご主人様】にあえて自身の尊厳を踏みにじらせることで【家具】として無機物の極みに至る
【完全奉仕のミヒトネッセ】
ドジっ子で浮気性であり唯一の取り柄である暴力でも負け続きだが、他者の尊厳を誰よりも認め、思いやりに溢れる奉仕をする
【NTR狂犬メイドのアクィラちゃん】

最高のメイド、最高の家具として認められるのは果たしてどちらなのか?
今、決戦の火蓋が切って落とされる!!

972 言理の妖精語りて曰く、 :2018/06/06(水) 06:56:48
「そのダサいメイド服・・・ロボットスーツかしら?そんなもので私に、このルウテト社のミヒトネッセに勝てると思っているのかしら?」
ミヒトネッセの挑発的な問いかけに、アクィラちゃんは受けて立った
「おうよ、お前にはこのハイセンスが分からないみてえだがな。それに、『ロボットスーツ』だけで終わりじゃねえぞ、オ・・・ワタクシのメイド道には、まだ先がある!」

973 言理の妖精語りて曰く、 :2018/06/07(木) 06:16:02
「ハッ、ご主人様すらいないメイドに、価値なんてあるわけ無いじゃない。アンタがワタシに勝てるわけないわ」
ミヒトネッセは、目の前の少女を鼻で笑った
ルウテト社に挑戦する者など過去にいくらでもいたし、その結末が無残な敗北に終わることもまた、彼女にとってはただの日常業務(ルーティンワーク)だったからだ
だが、次にアクィラちゃんが漏らした言葉だけは、流石の彼女も聞き逃すことは出来なかった
「ご主人様?ああ、紹介が遅れたな。このメイド服――――――【トリシューラ・イマージュ】こそがワタクシの『ご主人様』。魂と心を持つ知的外装(ロボット・スーツ)だ」

974 言理の妖精語りて曰く、 :2018/06/30(土) 03:09:46
ミヒトネッセが驚くのも無理はなかった。【トリシューラ・イマージュ】……それは、今は亡きガルダ博士が残した17の電気羊観測機(ドリーミング・マシーン)の最後の一機だったのだから。

歴史を少しさかのぼる。ウィッチ欧州が再三にわたって語ってきた「真理」何者も心は持たない、その主張に真っ向から対立した者がかつていた。ガルダ博士である。ガルダ博士は、【トライ電灯】を皮切りに、魂と心を持つ機械である電気羊観測機を次々に開発し、学会に発表した。
博士の死後、ウィッチ欧州の諜報機関は全ての電気羊観測機を消そうとしたが、いままで一つだけが見つからないでいたのだ。

975 言理の妖精語りて曰く、 :2018/06/30(土) 03:32:09
「おのれ、あのハゲオヤジめ…最後の一機が知的外装だったとはね」
歯噛みするミヒトネッセ。並の知的外装ならまだしも、ガルダ博士が作った知的外装とあれば話は別だ。さすがの完全奉仕家具も苦戦は免れないはずであった。

アクィラちゃんはミヒトネッセの一言を聞き逃さない。
「ハゲオヤジだって? お前、ガルダ様のことを何も知らないくせに、知ったかぶりするんじゃねえっ!…しちゃだめなんだから!
ガルダ様のことを馬鹿にしていいのはトリシューラ様だけなんだからっ!!」

976 言理の妖精語りて曰く、 :2018/06/30(土) 04:53:15
アクィラちゃんの胸からエプロンがはじけ飛んだ。アクィラちゃんの怒りで燃えるままに、ミヒトネッセに向かって飛んでいく。
「ブレスト・ファーイアッ!」
「くぅっ」
間一髪でよけたミヒトネッセだったが、スカートの端が焼け焦げてしまっていた。
「ああっ、なんたること。ラク様から頂いたメイド服に焦げ跡が―――」
「よそ見をするなっ! ルゥストゥ・ハリケーン!」

977 言理の妖精語りて曰く、 :2018/06/30(土) 05:16:06
突如竜巻が吹き荒れ、アクィラちゃんの体が四散した。腕が、脚が、弧を描きながらミヒトネッセに向かっていき、何度も何度もぶち当たる。四肢の猛攻の前に、ミヒトネッセは立っていられない。膝をつくミヒトネッセのメイド服はなぜかドロドロに溶けていた。ますます勢いを増す風は土煙をはらんでミヒトネッセを包んでいく。
やがて風は収まり、土煙の中から五体満足なアクィラちゃんが現れた。
「完全奉仕メイドとか言ったな、どこへ隠れた?」
周囲を見回すアクィラちゃんの後ろからミヒトネッセがとびかかった。しかしアクィラちゃんの反応は早い。
「甘いわ! ミサパンくらえ!!」
純白のミサイルがスカートの下から現れ、腰ごと飛んでいく。その奇妙なヒップアタックはミヒトネッセの頭をもろに捉えた。中空で三回転半ののち地面にたたきつけられるミヒトネッセ。
ミヒトネッセの頭の中にはがんがんと鐘の音が響いていた。もう彼女は二度と立てないのだろうか。そう思わせるほどの時間、彼女は横たわっていた。
「甘いと言ったろう」

978 言理の妖精語りて曰く、 :2018/06/30(土) 05:27:20
そんな二人の激戦が続く採石場を、崖の上から見続ける者がいた。色眼鏡を押し上げ、傷つき倒れたメイドを注視する。
「ミヒトネッセよ……お前の力はその程度ではないはずだ……立ち上がれ」
その者は禿頭ではあったが、声にはどこか女性的な響きがある。
「立つんだ…そして叫べ、あの言葉を……」

アクィラちゃんは口をゆがめて笑った。
「勝負あったな」
「…………ドライブ」
「ん?」
禿頭の観戦者とミヒトネッセの声が重なる。
「オーバードライブ!」

979 言理の妖精語りて曰く、 :2018/07/01(日) 09:13:18
どこからともなく、エスニックな変身音が流れる。
その音楽のrhythmと共に、ミヒトネッセは新たなるメイド服をまとっていた。

「説明しよう!ミヒトネッセはピンチに追い込まれると
オーバードライブと呼ばれる超強化形態に移行することが出来るのだ!」

980 言理の妖精語りて曰く、 :2018/07/01(日) 19:39:13
驚きうろたえるアクィラちゃんの前で、ミホトネッセは格好良くポーズをとって自分の身体を見せつけ始めた。
新しい強化形態のお披露目である。
そもそも、メイド服には、元々「客人に主人のリッチさを見せびらかす」という主旨も含まれている。
一流のメイドを自認するミヒトネッセにとって、タイミング良く格好良いポーズをキメることなどは、造作もなかったのだ。

981 言理の妖精語りて曰く、 :2018/07/01(日) 20:01:22
そして画面下から《この作品は、フィクションです。実在の人物・団体・アニメ・実在のネット小説・『幻想再帰のアリュージョニスト』および『マジンガーZ』などとは一切関係ありません》
と今更ながらのテロップが流れ、画面は提供紹介へと切り替わった。
どうやらCMに入るようだ。

《アリュージョニスト成分が不足すると、人はたびたび狂気に陥る:アリュージョニスト学会調べ》

《むしゃくしゃしてやった、反省(フィードバック)はするが、後悔はしていない:ブレイスヴァ拳同好会》

《アクィラちゃん制作委員会は、2018年8月11日の夏コミ(C94)2日目に出撃する、サークル「魔王14歳の幸福な電波」を勝手に応援しています》

画面を様々なメッセージと映像が行き交うなか、これまでTVを見ていたラ=リスキャニアは卒然と席を立った。
CM入りとともに、とてつもない衝動が彼女を襲ったからだ。
それは、番組の楽しさで忘れていたが、決して抗うことのできない本能の叫びだった。
これから彼女は、その叫びに従い、小さな部屋にカギをかけて閉じこもらねばならないのだ。
そう、暴走した欲望のツケを払うべき時が来たのである。

ラ=リスキャニアは――――――――――――暑さをしのぐために、あまりに冷たい飲み物をガブ飲みしすぎてしまった。
小部屋が、彼女を呼んでいるのだ。


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