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キュトス71姉妹2

1言理の妖精語りて曰く、:2007/05/05(土) 23:10:54
このスレッドは主としてキュトスの姉妹に関する記述を行う場です。

467言理の妖精語りて曰く、:2017/08/21(月) 20:50:52
【コキュートス】は、プリズムの魔女であった。
彼女は、71が定数である【キュトスの姉妹】に影響を与え、同じ番号の姉妹が複数同時に存在するようにしたことがある。

それは、禁じられし言語で『小キュトス』を意味する名を持つ彼女ならではの技であった。
だが、それはまた別の話。
いつかまた、別の機会に話すとしよう。

468言理の妖精語りて曰く、:2017/08/22(火) 20:49:40
【T・リールエルバ族】は、ここに滅亡する。
我々だけではなく、DNAを主体とした生命体は、この災厄によって、全て滅ぶのだ。

そこで私は、この世界の未来を、この赤毛のアンドロイドに託すことにした。
このアンドロイドには、試作型の【世界律変動エンジン】を搭載してある。
さらに、表皮構造に、単純な生命を構成し得るような、あらゆるパターンを刻んでおいた。
上手く行けば、これに接触したRNAは、大きな変化を起こし、DNAに頼らない新たな生物種を組み上げるであろう。
いわば、【RNA生物】だな。
ウイルスには、RNAだけで活動しているものもいる。
決して不可能な話ではないはずだ。

そして、もしかするとこのアンドロイド自体もそれによって生命体として確立を…………
いや、それはあるまい。
元々、趣味で面白半分に組み立てたものなのだ。
過度な期待をかけるのは、止めておくべきだろう。

それにしても、【永劫線図書館】で借りてきた本があまりにベタベタだったので、腹立ち紛れに手近なスクラップを組み上げたことが、ここで役立つとはな…………世の中は、分からないものだ。
そういえば、このスクラップもといアンドロイドは、元々、誰がどんな目的で造ったものなのであろうか?
外見はオンボロなくせに、やけにフレームは頑丈だし、メインシステムのあちこちに解析出来ない部分があるのも解せない。
こいつが出てきた地層は、測定が確かなら有史以前のもののはずなのだが…………?
まあ、どうせこの間の地震で、軍の廃棄物がたまたま古い地層に紛れ込んだだけだろう。
やれやれ、もはや世界の滅亡だというのに、下らない思索に時間を費やしてしまった。
これも、学者のサガというものか。
ともあれ、運が良ければ、このアンドロイドが、新しいRNA生物種の母体となってくれるであろう。
願わくば、こいつが我々【T・リールエルバ族】がこの世に生きた証を残してくれんことを。
オンボロだろうが、元スクラップだろうが、こいつだけが我々に、いやこの世界に残された最後の希望なのだ。
あと我々に出来るのは、祈ることだけだ。
ふむ?そうなると、急にこいつが、女神像か何かのように見えてきたな。
女性型に造っておいて、正解だったか。
どうせなら、バストパーツも追加しておくべきだったかな?

さて、あと少しで【ギ・シティ】の【世界律変動エンジン】も暴走を開始するだろう。
試作型ではない全ての【世界律変動エンジン】は、一定期間の稼働を経た後に、暴走してDNAを分解する波動を発する。
【ギ・シティ】の【エンジン】もその例外ではないだろう。
我々【T・リールエルバ族】の歴史は、これから終わるのではない。
全てのエネルギーを【エンジン】に頼ってしまった時点で、もう既に終わっていたのだ。
まあ、私も、この事態を止めることが出来なかったのだ。
偉そうなことを言う資格など、何も無いのだがな。

お、来たか。



ああ、光が、終末の光が見える…………。

あ、しまった。
あのアンドロイドの本を【図書館】に返し忘れていたな。
『メイドロボットはどこから生物となるか』だったか、異世界人は、奇妙な本を読むものだ。
小説としては色々と失敗しているような本だったが、異世界では、これが売れ筋なのだろうか?
…………最後まで、疑問ばかりだな、私は。
なんにせよ、この世界と私にとっては…………あのぎこちない本だけが、唯一の…………救いだ…………った…………

469言理の妖精語りて曰く、:2017/09/05(火) 18:36:08
ラ=リスキャニアは、落ち目の女優である。

彼女の実家はとあるカルト宗教だったが、ある日壊滅した。
高名な物理学者と乳が無い助手が、カルトの『奇跡』を暴いたためであると言われているが、良くは覚えていない。

まあとにかく、家業が潰れたおかげで、ラ=リスキャニアは、夢である女優になることが出来た。
だが、しかし。
芸能界の荒波は厳しく、彼女は、今や落ちぶれてしまったのだ。
再起のためには、落ち目の芸能人たちが集う芸能人リサイクル企画である特番『雪山☆さばいばー』に参加するしかない。
どう見ても、ヤバい企画ではあるが、残された手段はこれしかないのだ。
あの、副業がアイドルである男性グループでさえ断ったとか、危険だから参加させてもらえなかったとかいうヤバい特番。

だが、今のラ=リスキャニアの立場も、それと同じくらいヤバい。
デビューして早々、枕営業を押し付けられてしまった彼女は…………家業の技術や脱法なキノコを応用し、様々な番組プロデューサーやディレクターをせんの、いや、お友達にしてしまったのだ!
幸い、彼女に繋がる証拠は最後まで出なかったものの、今では、彼女の『お友達』は、みな病院か監獄行き。

ラ=リスキャニアには、もう後がない!

「どうせなら、デスクイーン沖木島とかいう南の島の方が良かったなぁ…………」
選ばれなかった別のステージを羨みながら、食い詰め女優は、一路雪山へと向かうのであった!

470言理の妖精語りて曰く、:2017/09/19(火) 19:34:26
【リールエルバ】とは、ミトコンドリアの異名である。
一説によると、リールエルバは地球外生命体であるという。
それは、外宇宙から地球に飛来した侵略者であり、それまで存在していなかった『酸素で生きる生物』である。
リールエルバは、葉緑体という毒ガス作成工場を用いて、当時酸素に適応していなかった地球上の生物を、大量に殺戮したのだ。

あるいはそれは、宇宙からの難民である彼なりの『環境改善(テラフォーミング)』だったのかもしれない。

リールエルバ、それは原初の寄生体(パラサイト)

471言理の妖精語りて曰く、:2017/09/25(月) 18:12:36
クレアノーズは、痛みの魔女だ
彼女は、痛みで出来ている
クレアノーズは、ある大富豪の秘密の研究所で産まれた
大富豪は、痛みを怖がった
そして死ぬのが、怖かった

だって痛みは、欠けること
自分が侵され、奪われる
そうしたときに、痛みは感じる

そして『死』とは、全ての喪失
だから、それは、何より痛い
何も自由、でなく、何も守れない
叫びも届かず、助けも、来ない

だから、誰もが『死』を恐れる
自由とつながり、求め続ける

そんなところに、彼女は産まれた
そう、それは不老不死のために
痛みを苦痛を、無くすために
クレアノーズは、そうして産まれた
ただ一人の恐怖を、癒すために
未来への痛みを、消すために

472言理の妖精語りて曰く、:2017/10/21(土) 21:11:36
【グリムポーカー】とは、生きた呪文そのものである。
かつて、あるところに愚かな魔女がいた。
魔女は、世界を救えるほどの強大な力、救世の力を追い求めていた。
魔女が世界を救うために力をつけようとしたのか、その逆に、力の証明のために世界を救おうとしたのか、それは不明である。
おそらくは、未来永劫不明のままであろう。

ともかく、魔女は『世界を救える力』を追い求め、そして失敗した。
彼女は、『究極の呪文』だと考えたのだ。
あらゆる神秘は、公開と共有によって零落する。
魔術の根元であり究極の技術である呪文も、またその例外ではない。
ならば、決して共有されることがなく、そして、たとえ公開されても意味を為さない呪文を作ろう。
それこそが、究極の呪文、『世界を救える力』と呼ぶにふさわしいはずだ。
それが、魔女の発想であった。
だが、それは失敗に終わることになる。
彼女は、確かに誰の手も借りずに自律する呪文を作りあげることに成功した。
それは、自動的に自らを組み替え続け、自分自身を再構成し続けた。
不規則かつ、高速で変動し続けるその構造は、確かに、誰にも解読することは出来なかった。
まさにそれは、魔女の目論み通りであり、そうした意味に限れば、確かにそれは成功作であった。
だが、同時にそれは、否定しようもなく限りない失敗作でもあったのだ。
なぜなら、その呪文は、『世界を救える力』であったはずのそれは…………呪文として成立していなかったからだ。
誰にも解読出来ず、誰とも共有出来ない呪文とは、すなわち狂人の繰り言に他ならない。
確かに未知と未踏は、神秘の条件ではある。
だが、誰とも通じ合えない、いわば『誰にも見えない』モノに、一体誰が未知を感じるのだろうか?
そして、そもそも到達の可能性を夢想することすら出来ない地に、一体誰が未踏を想うのだろうか?
魔女の目論みは、試す前から失敗していたのだ。

目論みが失敗し、その愚かさが露になった魔女は、己への絶望と怒りのあまり、狂って死んだ。
あるいは、その行いこそが、彼女の最も愚かなところであったのかもしれない。どれだけ無様な失態を晒したとしても、彼女はまだ生きてたのに。
生きることが、出来たというのに。

ともかく、そうして【グリムポーカー】は生まれた。
そこには何の意味もなく、そして、何の期待もなく。
彼女は、何の未来もなく、何の保証もないままに、ただひたすらにこの世をさまよい続けている。
彼女の旅が、終わることはない。

あるいは、ひょっとしたら愚かな魔女の試みは成功していたのかもしれない。
【グリムポーカー】自体は、呪文として通用しなくても、こうして、【グリムポーカー】についての呪文を紡ぐ(かたる)ことは出来るのだから。
それは、豪雨の中に立つ、透明人間のようなものに過ぎないのかもしれないが。
【グリムポーカー】は、どこかで踊る。
何の期待も、叶えずに。
何の意味も、背負わずに。
世界の全てを救わずにいて、ただ、一人の魔女の足跡を残す。
誰にも、何にも、語れぬままに。
何とも、誰とも、通ぜぬままに。
それこそが、唯一の救いであると、言いたげにして。

473言理の妖精語りて曰く、:2017/10/29(日) 13:43:57
【コルセスカ】は悪魔の花嫁である。
遥か遠い彼方より来た悪魔に見初められた彼女は、自ら望んで悪魔と婚姻し、幸せに生きたとされる。
この悪魔は「竜と戦った」「泥だった」「孤独を好んだ」「隻腕である」などの説があり、
一説には猫騎士ニャー=ラソテプその猫であるとも言われている。

474言理の妖精語りて曰く、:2017/10/29(日) 17:34:17
【コルセスカ】は、自らと結婚した悪魔を氷漬けにした
そして、そのまま棚に飾ろうとしたのだ

ところが、その時その場に突如として、まるで迫撃砲が撃ち込まれたかのような謎の震動が走ったのだ。
更に続けて、ガトリング銃が掃射されるかのような謎の騒音と、ドローンの大群から小型バンカーバスターが投下されたかのような謎の轟音が、その場に鳴り響いた。
更にそこに、謎の人工衛星から射出された謎の戦略級反応弾と謎のソーラーレイが、極めて謎な感じに降り注いだ。
そして、その爆撃跡に、謎のスポンサーに雇われた民間警備会社のシークレット殲滅部隊が、謎の狼型無線誘導ロボット軍団を引き連れ、謎の襲撃を予算の範囲内で実行した。
最後に、これは別に謎でもないコルセスカの結婚式ブーケが、リボン付きの防弾ケースに納められたまま焼け跡に返品されてきた。

ただし、これだけの破壊が行われても、コルセスカには傷一つつかなかった。
彼女は、日頃から用意していた徹ゲー用シェルターに引き込もっていたからだ。
このシェルターは、防弾、耐刃、ゾンビに弾幕、猫リセットに、集金や急な仕事の呼び出し、果ては核やお母さんのごはんコールを想定した頑強な作りであり、それはこの状況においても、十分に彼女を守り抜いた。

しかし、その加護は、冷凍された悪魔にまでは、及ぶことはなかったのだ。
悪魔は、粉みじんになった。
そして、砕け散った悪魔の身体は、全世界にバラ撒かれ、その一つ一つが各地の有力者(ステージボス)に守られるようになったのだ。
衝撃的な状況である。

コルセスカは、この事態にうち震えた。
この状況は…………この状況は、あまりに、そうあまりにも…………楽しそうだったからだ!

勢いづいた彼女は、リュックに大きなパンとムチとツルハシと妖精捕獲用の瓶を詰め込むと、とりあえず青いツナギに緑の帽子をかぶって旅立つことにした。
武器は、道々檜の棒でも拾うとしよう。

こうして、長い彼女の旅が始まった。
一方その頃、別の魔女は無花果の樹と犬の骨から悪魔を再構成しようとしていたのだが、そんなことは、コルセスカには関係無い。
彼女は、出発前から二週目の以降の攻略プランを立てながら、まだ見ぬ明日へ向かって思いを馳せるのであった!

そう、彼女にとっての、人生の門出(うらすてーじ)は、今この瞬間にこそ始まったのだ。

475言理の妖精語りて曰く、:2017/10/30(月) 05:48:09
そう、コルセスカとは、光の屈折が形成する竜なのだ
それは、東の氷原にも、西方砂漠の上空に漂う蜃気楼にも見出だすことが出来る
コルセスカとは、ゆらぎのを骨格となし、観測する者の気分を外装となす、光の竜である

476噂神エーラマーン、語りて曰く:2017/11/07(火) 05:48:29
「リールエルバには、【パンドラフォーム】という必殺技があるんだって」

「ぱんどらふぉーむ?」

「そう。リールエルバは、ふだん引きこもることで己を『封じられた不幸の化身』と化して厄鎮めの財宝を捧げられているわけなんだけど、その財宝をあえて投棄することによって通常の数倍の力を発揮するんだよ」

「それが【パンドラフォーム】?」

「そうそう。そして、その強化率は、手放す財宝の量と質に比例する。つまり――――」

「つまり?」

「彼女は、脱げば脱ぐほど強くなるのだ!」

「オイ、それって、らしんかっさつけ」

477言理の妖精語りて曰く、:2017/11/07(火) 18:39:08
【リールエルバさん】とは、『箱魔女』である。

それは、女の子の間だけで語られる怪談の登場人物であり『つねに頭に段ボール箱をかぶっている』という奇妙な少女なのだ。
怪談が主に語られているのは、制服がブレザーのきゆら第二中学校だが、【リールエルバさん】は、真っ白な夏服のセーラー服を着ているという。
そして、そのスカーフは血のように赤いのだ。

【リールエルバさん】は、旧校舎の二階、一番奥の女子トイレの向かって一番右の個室に『出る』
彼女は、まるでランプの魔神のように、呼び出した者の願いを叶えるのだ。

彼女を呼び出すには、そのトイレで

「リールエルバさん、リールエルバさん、ひとつお願いしたいのです」

と三回唱え、三・一・二・四の順で個室のドアをノックすれば良い。
そうすれば、彼女はあなたの前に現れ、何でも一つだけ願いを叶えてくれるだろう。

ただし、【リールエルバさん】にお願いする際には、三つのルールがある。
そのルールを守らねばならないことを、決して忘れてはならない。
そのルールは、以下の通りである。

・一つ、【リールエルバさん】に願いを叶えてもらったことを、誰にも言ってはいけない

・二つ、【リールエルバさん】のところへ、大勢で押し掛けてはいけない

・三つ、【リールエルバさん】のかぶっている段ボールを『絶対に外してはならない』

以上の三つのルールを破ってしまった者には、恐ろしい災いが降りかかるであろう。

もう一度言う。
【リールエルバさん】のルールを、決して破ってはならない。
もし、破ったりしたら……………………







「ねえ、知ってる?この間見つかった『首無し死体』のこと。あれって…………」

478言理の妖精語りて曰く、:2017/11/08(水) 05:34:13
リールエルバは、町をさまよう箱をかぶった少女だ。
そう、彼女は、箱男ならぬ箱魔女なのだ。

479言理の妖精語りて曰く、:2017/11/11(土) 11:20:11
リールエルバとは、瓶詰めの魔女だ
彼女は、大型艦隊や台風、誰かの初恋の思い出に、歴史に隠された禁断の秘密を瓶詰めにすることもある。
だが大抵の場合、彼女は、自分自身を瓶詰めしている。
彼女は、自分が入った瓶を揺さぶって、ミニチュアの町に雪を降らせ、桜を舞わせ、木の葉を踊らせる。
そして、それを見ながら干したナツメや杏をつまんで、まだ見ぬ新たな季節に思いを馳せるのだ。

480言理の妖精語りて曰く、:2017/11/13(月) 18:54:08
ラ=リスキャニアは、商売中だ
なにせ、彼女には金がない
ついでに言えば、家もない
少し前までは、タレント用の女子寮(という名のボロアパート/コンサートホールより音が響く)にちゃんと住んでいたのだが、先頃の番組編成によって彼女は、職にあぶれてしまった。
よって今のラ=リスキャニアは、住所不定無職の魔女タレントである。

そこで追い詰められた彼女は、自ら起業することを決意したのだ。

かの有名な魔女アイテム【究極美肌洗顔フォーム・フラウ・キリエ・桜子】のようなヒット商品を売ることが出来れば、自分でも一発逆転を狙えるかもしれない。
苦心惨憺の末、どうにかそれらしい製品を開発した彼女は、どうしたことか、アイドルのライブ会場に足を運んだ。
なぜ、ライブ会場、それも女性アイドルのライブに足を運んだのか?
それには、彼女ならではの目のつけどころがあった。
有名な例え話に、『靴を履かない国に派遣された二人のセールスマン』というものがある。
片方のセールスマンは
「誰も靴を履かないなんて、靴が売れるわけがない!」
と悲嘆して帰国した。
しかし、もう一方のセールスマンは
「まだ靴を履いていない人がこんなにいるなんて!ここはなんて素晴らしいフロンティアなんだ!」
と欣喜雀躍したという。
粗雑な例えではあるが、ラ=リスキャニアは今回、そこにヒントを得た。
ライブ会場であろうと、いや、だからこそ男性アイドルのファンは、確実に化粧をしているだろう。
だが、女性アイドルのファンは、どうだろうか?
彼らは、グッズを買い漁るだろう、法被を着るだろう、応援グッズを用意するだろう。
だが、待ちに待ったライブのために興奮したその体は、グッズやCDの購入のために不摂生を続けたその肌は、激しくオイリーなのではないか?
むしろオイリッシュ、著しくオイリスト、脂まみれのロウソク男になっているのでは?
そして、女性アイドルといえば握手会だ。
待ちに待った憧れの彼女との触れ合い。
しかし、そこに向かうファンは、興奮でオイルキング、いや邪神オイルゴッドとして降臨してしまうのでは?

――――――――本当に、それで良いのか?


いや、良いわけがない。
そこにこそ、ラ=リスキャニアの商機はある。
もはや、彼女に作られたステージはいらない。
出番も、スポットライトも、欲しくはない。
今、必要なのは、ただひたすらに――――――――

「売って、売って、売りまくることじゃー!!!」

ラ=リスキャニアは、走る。
西にヒョロガリなアイドルオタクがいれば、行ってチークを塗りつけ。
東にふくよか(業界的な表現)な応援団がいれば、石鹸の山が出来るまでマジカル洗顔フォームで脂を搾り取り。
北に転売屋がいれば、通報中断と引き換えに、洗顔フォームの販売ノルマを押し付けた(奪ったチケットは、タダでそこら中に配りまくった)

不法投棄CDの山にあえば、投棄犯と一緒に実家へ送り返し。
札束の殴り合いによる応援合戦にあえば、行って、まず身綺麗にするのが先だと言い。

(人いきれで)暑さの時は、オタク積乱雲に消臭スプレーを吹きつけ。
(暖房がケチられてるせいで)寒さのときは、防寒効果を訴えながら化粧クリームを売った。

ドルオタ・スウェット・レインにも負けず。
ドルオタ・大移動・ストームにも負けない。
ヤキ入れにも、ナッツなバカどもにも負けない丈夫な触手ボディを持ち。
欲は大海のように深く。
ひたすら怒り。
いつも金勘定ばかりしている。

誉められたいし、(憎いライバルの)苦悩の源でありたい。
そんなラ=リスキャニアは、今日もどこかで、元気に生きている。
いまも、そしてこれからも。

481言理の妖精語りて曰く、:2017/11/16(木) 19:36:47
「ミヒトネッセ>>トーカーズ」とは、演劇の一形式である。

それは、舞台に座る人形に様々な役者が話しかけるだけのものであったが、それだけに、多様で豊かな演劇空間をもたらすことになったのであった。

生活に疲れた主婦が、家出娘が、帰る家のないサラリーマンが、筆を曲げたゴーストライターが、性別不明の不思議な人物が、姫キャラをやめようか迷う女子大生が、酔った税務署職員が、様々な役者が、様々な役が、ミヒトネッセに話しかける。
誰ひとりとして同じ人間はおらず、誰ひとりとして同じ話をする者もいない。

こうして、ミヒトネッセは聞き続け、沈黙の中に語り続ける。
今日、ここにしか
舞台と客席、この空間にしか現れることのない物語を

482言理の妖精語りて曰く、:2017/11/20(月) 19:46:48
コルセスカの悪魔とは、野菜の一種である
【猫の国】には「空心菜」という野菜があるそうだが、こちらはその近縁種なのかもしれない。
その俗称を「空魂菜」という。

この野菜は、寄生虫がつくことこそ多い。
だが、その処理さえ誤らなければ、どんな料理にも使うことが出来るうえに、大層美味しいのだ。

?????「天ぷら、炒めもの、塩漬けに丸焼き!叩いて、刻んで、ねじって、串刺し!どんな風に料理するか、今から楽しみだね!」


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