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紀人・新しき神に関するスレッド

1言理の妖精語りて曰く、:2006/06/01(木) 12:19:25
このスレッドは主として紀人・新しき神に関する記述を行う場です。

157言理の妖精語りて曰く、:2007/07/22(日) 23:28:35
デレデレイアはデレデレやデレオンリーとも呼ばれる。

158言理の妖精語りて曰く、:2007/07/22(日) 23:29:34
鉄アレイを鉄のアレイと説明するな、ってか。

159言理の妖精語りて曰く、:2007/07/26(木) 00:06:23
鉄の蹄は牛歩の歩み

160言理の妖精語りて曰く、:2007/08/04(土) 10:19:56
「イーリィ……イーリィ
おまえは可愛い、お前が愛しい」

161言理の妖精語りて曰く、:2007/08/04(土) 12:14:51
「おまえはおかしい、お前は厭わしい、だと!
ああそうかい結構だ!こちらこそお前など、二度と顔も見たくないわ!」

二人にとって不幸なことに、彼の滑舌はあまりよくなく、彼女の耳も常より不自由だった。

162言理の妖精語りて曰く、:2007/08/12(日) 23:38:13
紀神と呼ぶべきはすなわち勝者。
なれば槍神たる少年を下した青髪の女もまた紀神か。

163言理の妖精語りて曰く、:2007/09/08(土) 18:01:41
カーズガンという名前の人はキャカラーン以外にもいる。
彼が紀人となったとき、カーズガンは草の民の勇者から
ゼオートの神々を崇める全ての民の勇者となったからである。

164言理の妖精語りて曰く、:2007/09/08(土) 18:29:17
同じゼオートの神を崇めているからといって、紀人の存在がすべての信徒に受け入れられているわけではない。
紀神聖教の教化地域とその周辺、その他ではゼオートの神話を宗教的ではなく文化的に受け止めている地域。このくらいか。

165言理の妖精語りて曰く、:2007/09/08(土) 19:45:41
紀人だってメジャーさん以外信仰している民族・団体・地域の人間にしか知られてない者もいる。

みんな自分達の祖だとか死んだ英雄とかを紀人と信奉したり認定するから毎年議論は白熱しています。

166言理の妖精語りて曰く、:2007/09/09(日) 18:51:54
議論が白熱しているのは、紀人の由来・出身地である、という事実を持って部族・部落の威光としたい、という考えがあるからだろう。
ゆえに不確かな出自や、不名誉的行動をした人間がおなじ扱いの「紀人」では困る、というわけだ。

紀神聖教中枢の名で出された「世紀人縁無き事(このよにきじんのえにしなきこと)」という令で「紀人に認定されたものは、一切の現世との繋がりが切れる」とされているのだが・・・。

167言理の妖精語りて曰く、:2007/09/24(月) 17:41:53
神には影がある。紀人もまた例外ではない。たとえば
あらゆる者の真実を体表に映し出し、その本性を試すカーズガンの銀色の影、
ティーアードゥが紀性を失い神の座から引きずりおろされる寸前に顕したという真紅の影、
などが世に知られている。後者が怨嗟と絶望により祟り神と化したことからも分かるとおり、
神の影が地上世界の住人に対して恵みを与える存在になるとは限らない。

168言理の妖精語りて曰く、:2007/09/24(月) 17:53:13
紀人と呼ばれたがる人間と、そうでもない人間がいる。

169言理の妖精語りて曰く、:2007/10/14(日) 21:10:31
カーズガンは聞き上手らしい。

170言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 00:16:51
ザリスは娼婦から信仰を受ける神となった。
聖句は「殺すと子宮がびくびくする」で唱えると客が増えるとか。

171言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 00:21:30
その様な聖句に不快感を感じるものもおり、
聖句が娼婦達以外に知られてから、ザリスへの信仰を弾圧する流れが起こった。

172言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 00:21:47
なんとなく詩集(黒遺物)に書きとめた言葉が後世に残ってしまう。
運命の悪戯というものもあったものである。

173言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 00:58:14
ザリス信仰の弾圧期においては多数の娼婦たちが火刑にされたが、娼婦たちは口々に聖句を唱えながら死んでいったという。

174言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 16:56:57
最古の武士道イクタチは、弟であるイクユミヤと共に睥睨する耀神に挑んだ
七日間に及ぶ戦闘の末、イクユミヤは倒れ、イクタチもまた片腕を失う事となった
睥睨する耀神は、二人の無謀なる愚者の健闘を称え、栄誉ある呪いを与えた
こうして彼らは、最古の紀人と成った。

175言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 17:19:29
ただし紀人となったのはイクタチの片腕であった。
紀人、いや紀腕ラウスの誕生である。

176言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 17:39:44
紀腕ラウスの半身であるイクタチもまた、半身であるがために【紀】へと繋がっていた
しかしその所為で、狂鍛冶師・観栄明の目に止まり、人鉄の妖刀へと変えられてしまう

177言理の妖精語りて曰く、:2007/10/28(日) 21:01:42
イクタチいね!めっちゃイクタチいぜ!!

178言理の妖精語りて曰く、:2007/11/04(日) 12:15:22
イクタチい:実力と無関係な幸運に恵まれすぎた結果、ろくでもない結末に陥る様子。

179言理の妖精語りて曰く、:2008/04/07(月) 19:26:31
紀元神群が他の神々と戦うのは、異神が紀元槍に触れ、紀人となるのを防ぐため。
他の神々が紀元神群と戦うのは、紀元槍に触れるため、紀元神群に代わり大陸を乗っ取るため、紀元神群に吹っかけられたため。
人間たちが紀元神群と戦うのは、神になるのではなく、神を超えるため。

180言理の妖精語りて曰く、:2008/04/08(火) 15:56:18
エアル・バクスチュアル・オーを崇める宗教団体。

最後の神オー。

エアルは「与える」の意、バクスチュアルは「尾」の意、オーとは「すばらしきもの」であるとされる。

その御名はエアル・バクスチュアル・オー「終末に輝きを与える者」


「我等の教義はまず一つオー。

語尾にオーを付けよ

であるオー。


わかったかオー?」

181言理の妖精語りて曰く、:2008/04/09(水) 00:42:15
>>180
オーは敬称だという説がある。

日本語における「様」や「殿」みたいなものであると同時に、敬語表現としての「です」「ます」に相当すると言う説だ。


文章の最後や固有名詞の最後にオーが付くのはこのためだとも言われている。

182言理の妖精語りて曰く、:2008/04/10(木) 16:11:41
イーリィが一番最初に紀人になった。
紀人といえば英雄カーズガン、その正対の呪祖レストロオセ、また末の紀人オーなどが有名だろう。
戦鬼神デーデェイア、金の鎖フラベウファ、虹色の弓レメス、赤き茨ティーアードゥ、砂の女帝フリグメルダ、大いなるラウスの右腕、文神ハレ、踏破者ナプラサフラスに美しきミエス・リヴァ。
紀人、すなわち新しき神々は数多くいるが、その中で序列や格のようなものが明確に示された事はない。
それは古き神にしても同じなのだが、こうまで雑然と、混沌とした神群はかつてそうはいなかった。
他の神群らが厳然とした力関係や関係性、血縁による上下関係に縛られていた事を思えば、これは異例である。

その中で、紀人イーリィの異質さは特筆に価する。
冥府の魔神ツィタシポナがレストロオセにけしかけられて古き神々を襲ったとき、矢面に立って戦ったのは古き神々の中でもっとも惰弱なゲヘナだった。
ゲヘナは冥府の魔神を打ち倒したが、消えぬ呪いをその身に刻まれた。
後に非業の死を遂げた後も、ゲヘナの両断された肉には呪詛が刻まれていた。
割れたからだの隙間から這い出た呪詛は、神の血を浴びて紀性を持つに至り、紀人となった。
これが呪詛の神イーリィである。

183言理の妖精語りて曰く、:2010/07/03(土) 03:23:06
そもそも新しき神とは、鏖殺のデーデェイアや神造の三面神ハザーリャを始め、その存在理由は紀元神群の勢力拡大である。
その為に、紀神によって召し上げられたり、あるいは相応しい力を持つ者が昇神したりする訳だが、イーリィはその出自からして特殊である。
空間に焼き付いた意志とも呼べぬ原始的な感情、並外れて強固な残留思念であった『呪い』が、神の血肉に触れることで神格を得たのである。
また、かの神は新しき神であると同時に古き神の力を身に宿している。こういった点がこの呪詛の神が紀元神群の中でも異質な存在として扱われる所以である。

184言理の妖精語りて曰く、:2010/07/10(土) 20:13:13
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185言理の妖精語りて曰く、:2010/07/12(月) 00:41:58
>>184
最近は家電製品まで【紀】性を獲得するようになったのか・・・そのうち何でも【紀】が付く様になっちまうのかな・・・・・・。

186言理の妖精語りて曰く、:2010/07/12(月) 01:09:15
・【紀】がつく
 人工物、単構造生物、単純概念など一般には紀を持たないとされる非永続存在が紀性を獲得する現象
 紀づく、紀づいた、とも

187言理の妖精語りて曰く、:2010/08/29(日) 10:41:18
>>180
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188言理の妖精語りて曰く、:2010/09/05(日) 13:15:58
ウィトクリテは糸繰り手(いとくりて)が語源となって発生した下級神である。
器用な者を好み、その庇護下にある者をますます器用にするという。
冒険者アルシャマの器用さはこれに起因する。

189言理の妖精語りて曰く、:2010/09/06(月) 21:41:35
ウィトクリテは自分の体を自分で編みかえることを得意とした。
文献に様々な姿が残されているのはそのためだ。
その体は微小な紐で構成されているのではないかと、研究家の間では考えられている。

190言理の妖精語りて曰く、:2010/09/07(火) 23:42:07
【ウィクトリテの鍵】
学術用語。どんな問題の解も導くことのできる、究極の公式のこと。
または、その公式の存在を予言する仮説のこと。
「ウィクトリテの鍵の証明」「ウィクトリテ問題」という未解決問題として有名。

191言理の妖精語りて曰く、:2010/09/07(火) 23:51:27
【人間問題】
暇をもてあました神々の遊び。
「果たして、人間とはいかなる存在か。」
「ある生物を指して、それを人間と呼ぶ根拠はなにか。」
「人間を人間たらしめるモノとは何か。」
など、様々に問いかけの形を変えながら、一部の神達の間で不定期に盛り上がっている謎掛けの一種。

192言理の妖精語りて曰く、:2010/09/07(火) 23:52:00
【人間問題】
セルラ=テリスの、
「私より弱い存在は人間と呼ばれても仕方ない。弱いから」
「しまった。神が私一人になってしまったなう」
という一連のツイートは物議を醸し、大きな祭りとなったという。

193言理の妖精語りて曰く、:2010/09/14(火) 01:42:49
人間問題に興じていた一柱の神は、あるとき、この問題の厄介さに気づいた。
人間よりも高位の存在である神が、人間存在を正しく定義づけることもできないわけがない。
しかし、現実には、この問題の「解答」を導き出した者は、人類誕生から数えても皆無だった。
神は、果たして本当に人間よりも高位であるのか?
人間について考えることは、神の存在をも揺るがすこととなったのだ。

194言理の妖精語りて曰く、:2010/09/14(火) 01:53:33
【『退屈をもてあました神々の遊び』】
文学史に名を残した歴史的作品。
人間に興味を持った神々が、「人間とはなにか」という問いかけについて考える、という筋が主軸の物語。
すべての神を納得させうる「解答」を出すことができない神々は、徐々に自分たちの存在を疑い始める。
「神とはなにか」「人間とはなにか」という二つの問いかけに翻弄される神々の葛藤を描いたことで、
「神々を冒涜する悪書」として宗教的政治的に発禁とされてしまった。
が、国外やアンダーグラウンドなどで少しずつ版を増やし、後世の研究家たちに評価されることとなり、
後に様々な国で出版され多くの人に読まれることとなった。

195言理の妖精語りて曰く、:2010/09/16(木) 06:01:37
かの書を読んだものの間では
「私だ」
「お前だったのか」
と呼びかけあうのがナラワシである

ちなみにナラワシというのは植物猛禽の一種で、非常に古くから姿の変わらない種として知られる
シキタリ、デントーと並び3大古生物として

196言理の妖精語りて曰く、:2010/09/29(水) 01:31:31
その時は、世界の誰にとっても唐突にやってきた。
デントーの大量死。
わずかに残ったデントーたちも、ひどく弱っていた。
彼らの種としての寿命が尽きようとしていることは明白だったが、その意味と理由は誰にもわからなかった。(根拠に欠けた憶測と、あらゆる文脈からの仮説が幾百も語られた)

1972:2010/09/30(木) 21:21:40
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198言理の妖精語りて曰く、:2010/09/30(木) 22:31:20
デーデェィア、電器屋始めたのか

199言理の妖精語りて曰く、:2010/10/01(金) 02:19:54
10月1日では遅すぎる、ってことだなデーデェィア。

200言理の妖精語りて曰く、:2017/02/17(金) 14:58:22
イパフィト・タルムキューサは全世界英雄協会で7大理事の一人をつとめるカーズガンを目撃し、
紀人として降臨した新しき神カーズガンを目撃し、両者が対峙するのを目撃した。

ジャーナリストであるイパフィトはこれを世間に伝えるべきか悩んだ。
協会はたしかにあのカーズガンを「本人」とは断言しない。しかし世間の人々は彼がカーズガンの再来であると信じている。
この事実を公表して受け容れられたら、彼はどんな扱いを受けるだろう。

自分の命を救ってくれた相手に、そんなことをしてよいのだろうか。
恩義を優先すべきか、真実を優先すべきなのか。

201言理の妖精語りて曰く、:2017/02/19(日) 01:01:18
理事カーズガンは己の道を貫け、と言った。

表現・報道の自由もまた、全世界英雄協会が支持する万人友和思想が掲げる権利の一つ。
虚偽はかえって地獄の悪魔どもにも餌を与えることになる。

202言理の妖精語りて曰く、:2018/02/08(木) 22:53:11
人であった頃の英雄カーズガンはハルバンデフにあと一歩のところで及ばなかった。
しかし、最も新しき神の一柱となった後のカーズガンは邪神ハルバンデフに完勝する。
これはハルバンデフがかつての経験からカーズガンを侮っていたせいでもあるが、
カーズガンの紀人としての力、そして所持する魔剣がハルバンデフはじめ地獄の軍勢に対して
圧倒的に相性が良かったからである。
邪神となったハルバンデフは事実上もはやどうやってもカーズガンに勝つことはできない。
それほどの相性優位差がついてしまっている。

203言理の妖精語りて曰く、:2018/06/10(日) 15:31:33
キュトス71兄衆、または【キュトス71兄弟】は、白眉のイア=テムから生まれた新しき神々である

元々は、キュトス71姉妹の誰かを犠牲にして新しい神々を創るというのが、白眉のイア=テムの計画であった。
そこで彼は「あらゆる男の憧れたる姫」としての属性を持っていたラプンシエルに目をつけた。
彼女を新たな神々のベースとすることで、男たちが異性を切っ掛けに激しく争う「闘争の世界」を形作ろうとしたのである。
そのために彼が用意した【触手母体装置】には、取り込んだ「ニエ」を新しき神の母体に変える機能と男性を誘惑してエネルギーの足しにする機能があり、それで準備は全て完了したはずだったのだ。
後は「ニエ」たるラプンシエルを捕まえるだけであった。

だが、その最後の段階において、問題が生じた。
イアテムは【装置】の作成に全力を尽くすため、ラプンシエルの誘拐を自分の息子である【イアー】に任せた。
イアーは、やがて新たなイア=テムになることが約束された英雄であったため、傲慢な男性神はその忠誠を疑わなかったのだ。
イアーが裏切るなど、決して起こりえないことのはずであった。

しかし、その息子は父を裏切ったのだ。
イアーは、あらゆるものに飽き飽きしていた。

彼は、やがて神に至る英雄として育てられたが、その育成法は虐待と言うしかない過酷なものであった。
それだけでなく、その鍛錬には多くの場合、不合理なものであった。
力強さを誇示するための無意味なウェイトトレーニング、単に闘争心を高めるためだけの不必要な争い、そして厳しい生活の拘束と思想や感情への干渉。
後にイアーの名前を与えられた少年には、たくさんの仲間がいたが、その仲間たちは一人、また一人とイア=テムの自己満足としか思えない試練によって殺されていったのだ。
後に残ったのは、空虚な名誉と、闘争心を煽られながらも父である神に逆らえないことから来る劣等感と、発散できない反抗心。
そして、イアーという名前だけであった。

そんなイアーは、自分と同じくらい絶望に満ちているキュトスの姫と会い、ひとつの思いを抱いた。
神を生み出すために生贄にされるこの姫と、神になるために拷問のような日々を送ってきた自分、二人は何も変わらないのではないか?
自分も彼女も、ただ単に使い捨てられる道具でしかないのではないか?
そして、彼はその思いつきを、ひとつの計略に変えて実行したのだ。

【装置】を完成させたイア=テムの前に現れたのは、ドレスを纏ったおさげ髪と暗い目をした短髪の二人組であった。
それゆえ、彼は大いに喜んだ。
ラプンシエルは、長いおさげ髪で有名だったから、彼はこれで自分の目的は完成したも同然だと判断したのである。
おお、息子よよくやった。お前こそ、次なる神にふさわしい。
あとは、この女を【装置】に入れ、新しき神々の卵を産ませるだけだ。
イア=テムは、粗末な服の短髪にそう語り、その手からおさげ髪の姫を奪い取った。
お前も、自分で獲得した女が惜しいだろうが、まあ少し待て。
【装置】にさえ入れてしまえば、後はこちらのもの。
何千万倍もの快楽を与えるなり、肉体を改造するなり、神を産む機械としていくらでも調整出来るのだから。
急に饒舌になったイア=テムに彼の息子は何かを言おうとしたが、成功の予感で有頂天になった神が、人間の語ることを気にかけるはずもなかった。
かくして、全ての運命はここに定まった。

イア=テムは、だまり続けるおさげ髪を投入口のある【装置】の上まで引きずりあげると、最後にその顔を見ようとした。
今は自分の獲得物である美少女の顔を確かめ、その成果を誇ろうとしたのである。
そうして彼が初めて見たラプンシエルの顔は整っており、かなりの美少女に思えた。
ただ、その目は暗く絶望に濁っており、姫にふさわしいような華やかさなどは欠片も無かったのは残念であった。
そして、少女は言った。
私の顔に見覚えはありませんか、と。

イア=テムは、ここで少し考えてみるべきであった。
しかし、彼の精神は、常に現実を自分にとって都合良く解釈することしかしてこなかったのだ。
イア=テムは、少女の言葉を自分への口説き文句だと解釈してニマニマと笑うだけであった。
そうして、彼が自身の都合の良い妄想に基づいた妄言を一言二言語ったとき、彼は完全に油断していた。
その油断は、おさげ髪の「少女」、すなわちかつらを被ってラプンシエルに変装していたイアーが、彼を【装置】に突き落としたその瞬間まで、続いたのであった。

204言理の妖精語りて曰く、:2018/06/10(日) 15:43:31
イア=テムの偏見に満ちた精神の中は、偏狭で頑固な定義に満ちていた。

男は、けっして女性的な服装をしてはならない。
男は、感情的にならないし、愛情を求めたりもしない。
男は、常に父親の言うことを忠実に守らねばならない。
そして、女が男に、とくに腕力で勝てるわけがない。

そうした思い込みと決めつけの数々が、イア=テムの命を奪った。
彼が作成した【装置】は、女性用に設計されていたとはいえ、それ以外は問題なく作動したのだ。
【装置】は、彼の全身を触手で拘束し、その快楽を何千万倍にも増幅させて、その動きを奪った。
そして、新しき神を産むための養分を集めるため、そこら中の男性を誘惑して、イアテムにエネルギーを注ぎこませたのだ。

ただ、イアーだけは、【装置】の起動と同時に、短髪になったラプンシエルを連れてどこかへ逃げていったという。
彼は、イアーの名を捨てて新しい人生を送ったとも、その後はキュトスの姉妹に加わったとも言われるが、詳しいことは分かっていない。

それでも、一つだけ分かっていることもある。
彼は、もう二度とイア=テムのような神になることも、英雄となることも無いであろうということだ。
凡人として市井に生きるも、かつて否定された「女々しい」趣味を取り戻すも、全て彼の意志次第。
彼の物語は、これから始まるのだから。

205言理の妖精語りて曰く、:2024/01/21(日) 11:30:14
ある辺境の山地に伝わる伝承によれば、世界の始まりにはただ巨人ラウスだけが存在したという
巨人は孤独を嫌い、その身を利き腕であった左腕で引き裂いて世界を創造した

我が身を犠牲にした創世は巨人に大きな力を与えたが、けれど彼をそのまま生かし続けることや紀神にすることまでは出来なかった
そのためラウスの左腕だけが紀人となって、後の世に残ったという

また別の話によれば、ラウスは紀元槍に到達して創世を成功させたが、左腕以外が耐えきれず破裂してしまった
その時散らばった肉片こそが、この現在の世界なのだという

206言理の妖精語りて曰く、:2024/01/27(土) 11:04:35
【呪言武者十人衆】は、伝説に残る十人の呪言武者(ジュゴンムサ)が神格化し、神として祀られた紀人である
十人は、それぞれ得意とする呪言の分野が異なる
その分野には諸説あるが、
1 歴史
2 悲劇
3 喜劇
4 協同歌
5 修辞・詩歌
6 交渉・商売
7 詐欺・言いくるめ
8 論理・刑法(ルール)・裁判
9 雑談

そして失われた零番は物語ること、ストーリーテリングを担当していると言われている


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