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紀神に関する記述スレッド

325 言理の妖精語りて曰く、 :2017/03/13(月) 06:53:13
俺の名は、有瀬光一。
ごく普通の高校生…………と言いたいところだが、たぶん違う。
色々あったもんでな。

まあ、ひとつ、話を聞いていってくれないか?
これは、俺の話じゃない。俺の親友【木戸シュウ】
【女神キュトス】とか呼ばれるようになったアイツの話だ。


あれは、そう、ある年末の昼下がりだった。
年末ということで、世間はあわただしくなっていたが、俺たちには、健康診断の結果を受け取るぐらいしか用事は無かったはずだ。

少し寒いが、ごくごく普通の穏やかな昼…………のはずだったが、アイツの、【木戸シュウ】の姿は、どこにも無かった。
アイツと俺は、いつも一緒で、姿を見失ったことなんて、今まで一度も無かったのに。

いつもの絡んでくる連中を、適当にあしらって、アイツを探しに、町中を駆けずり回ったんだが、どうにも調子が悪い。
何か悪いモノでも食べたか、と考えながら最後の心当たり、アイツの実家である【木戸病院】に戻ってきた時には、もう夕暮れになっていた。

思えば、病弱で引っ込み思案なアイツが居られる場所なんて、そう多くはなかったんだ。
裏山、公園、学校、喫茶店、ファミレス、そしてこの病院。
こんな狭い範囲を探すだけなのに、随分と時間を食ってしまったもんだ。

しかしまあ、たどり着いてみれば【木戸病院】の様子は、随分とおかしかった。
どいつもこいつも寝ているし、廊下や階段は、ふさがれてるし。
この時、消防署や厚労省が見学に来たら、一発で営業停止だったろうな!

ともかく、俺はなんとか、【木戸病院】の屋上にまで上がることが出来た。
だが、そこで俺が見たのは、思いもかけないものだった。
アイツは、シュウは、そこに居た。
全身を物干し竿に縛りつけ、変な棒を手に持って。

あの時は、随分と混乱したよ。
なんで、こんなことしてるんだ、ってな。
俺とアイツは、赤ん坊の時から、いつも一緒だった。
アイツのことなら、なんでも分かってると思い込んでいたから、なおさら混乱したんだろうな。

俺が、あの時、何をアイツに言ったのか、そっちはよく覚えてない。
やめろ、とか、どうしたんだ、とか、そんなことをうわごとのように繰り返していた気がする。
だが、アイツが、俺に何を言ったのか、そっちの方は、よく覚えている。
アイツは、俺に言ったんだ。

「ボクは、君を愛している」

って。
そして、アイツは、先が尖った『棒』を【アルセスの槍】を自分の心臓に突き刺したんだ。
それが、アイツが【木戸シュウ】として、俺に言った最後の言葉だった。


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