オイラの家は今池町（現天下茶屋北）だったので本当なら今宮校区だが、周りがみんな金塚へ行くので道路ひとつ越境していた。オイラん家から学校へは飛田遊郭の現カワイコちゃん通りを通り抜けて階段を上っていく。ま、ガキの頃から遊廓通いしていたってわけだ。放課後、ドッジボールなんかして校内放送で追い出されるまで校庭で遊び、渋々帰るころには、冬場なら日も傾き、飛田新地に降りる階段の上から北側を眺めると通天閣のネオンに灯がともっていた。もちろん飛田も営業開始、「ちょっと社長、ええコおるよ」遣り手の呼び声が飛びかう中をランドセル担いで帰ってたけど、それをなんも不思議に感じなかったのがいま思うと不思議だ。まあ、世の中それだけ大らかだったんでしょう。「にいちゃん、大きなったら遊びに来てや」艶っぽい化粧をしたキレイなおネエさんからそう声かけられることもしょっちゅう。良い時代でした。
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