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ロシア連邦軍がファンタジー世界に召喚されますた

8名無し三等陸士@F世界:2016/09/20(火) 20:50:04 ID:dft9FLuc0
〜2017年5月12日 PM14:05〜

ウラジオストク、ウグロヴォエ空軍基地

2個飛行隊を擁する極東の小規模な空軍基地。その滑走路から2機の戦闘機が離陸した。第22親衛戦闘機航空連隊に所属するSu-27SM戦闘機だ。パイロンに偵察ポッドを装着している。現在連絡の途絶している中国国内への偵察飛行が目的である。2機は離陸後ある程度高度を上げてから左へ旋回する。中国への直線コースである。市街地から遠ざかり、山間部上空を飛行する。数分も飛行するともう国境の目の前である。編隊長であるシャムルック01ことゲオルギー・アルギニア大尉は29歳。Su-27戦闘機に乗って5年目になるが、いつも少し近づいただけでものすごい警戒をされる中国への侵入偵察という今回の任務に不安を感じていた。

「シャムロック01よりコントロール。国境線付近まで進出した。このまま前進してかまわないか?」

「コントロールよりシャムルック01。クリア。」

コントロールからはあっさりと許可が下りる。ゲオルギーはそのまま前進し続けた。



数時間後。ゲオルギーは困惑すると共に、この偵察飛行を命じられた理由がやっと分かった。いつまで飛んでも人工物が見当たらないのだ。地図上では町や軍基地があるはずの場所は深い森だったり荒野だった。いまは見渡す限り草原が広がっている。それらを偵察ポッドで撮影し、指令部に送っていた。

「大尉、何がどうなってるんでしょう?中国はどこに?」

僚機の少尉からの通信だ。

「さあな。俺にもわからんよ。それより燃料が限界だな。帰投するぞ。」

僚機に返事をしつつ少し操縦桿を動かして機体を傾け、帰る前に一面に広がる大地を見つめた。まるでアフリカのサバンナのようだ。ふと、低い草とまばらな木の中に白い線があるのが見えた。目を凝らしてよく見てみた。線というよりかはまるで・・・。道だった。

「道だ。道が見えるぞ。左前方だ。」

僚機も機体を傾けて道を見ているようだ。

「大尉、人がいます。後あれは・・・馬車です。馬車がいます。」

僚機の少尉が興奮気味に報告する。自機の偵察ポッドを操作し道をたどると数台の馬車とそれに続く数十人の人がコックピットのMFD(多機能ディスプレイ)に映った。それを撮影し、指令部に報告する。

「シャムルック01よりコントロール。現在位置より5km前方に道を発見した。複数の人間もだ。数十人はいる。それと数台の馬車だ。」

「コントロールよりシャムルック01。画像を確認した。接近して偵察は可能か?。」

「それはできない。燃料が足りない。一旦帰還する必要がある。」

「了解した。シャムルック01は帰投せよ。」

「シャムルック01、了解。」

大尉は機体を翻し、帰還した。


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