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英国(第二次世界大戦勃発直前)がファンタジー世界召喚されますた。

198HF/DF ◆e1YVADEXuk:2017/09/09(土) 20:23:04 ID:djAoqg920
「二人とも心配を掛けてすまない。だがもう大丈夫だ」

先に口を開いたのは自分たちの上官、その一言に二人はちらりと視線を交わし、意味深な表情を浮かべた。上官自身はその行為の意味するものに内心で気付くが、そのまま話し続ける。

「ファウナさんとの話で怪物の居場所についての手がかりが掴めた。これについては後で皆と詳しく話し合いたい」

一呼吸置き、力をこめて言葉を放つ。

「もう一度、あいつと戦う。今度はこちらからあいつの居場所に殴り込みを掛けるんだ」

その一言に喜色を浮かべる二人。攻撃という言葉、それはどんな時でも戦う男達の血を熱くするのだ。
そんな彼らにブッシュは質問する。

「状況はどうだ? 作業はどこまで進んだ?」
「エンジンについては手は尽くしました、幸い何とかなりそうです。トランスミッションについてはトップギアを使わず走行すればまあ大丈夫でしょう。他の部位については異常ありません」
「対戦車ライフルの整備は終わりました。現在手榴弾を幾つかばらして『ジャム缶』を製作中です。これが完成後焼夷弾の作成も行う予定です」

二人の簡潔な報告を聞き、大きく頷くブッシュ。
表情を引き締め、はっきりと宣言する。

「どのような結果が出るにせよ、次が最後の戦いになる」

そこで大きく息を吸い、言葉を発すると被っていたシュマグを取り、深々と頭を下げる。

「皆の力を私に貸してくれ、頼む」

再び頭を上げた彼が目にしたのは差し伸べられた三本の手。二つは油に汚れた節くれだった男のもの、一つはほっそりとした女性のもの。
彼は両手を差し出し、それを無言で握り締めた。


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