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ぼくの小説を書くコーナー
4
:
深大寺正一郎
:2008/09/30(火) 22:28:02
記憶は脳の化学物質なんだってさ。
細胞とか化学物質とか、そういうもの。
要するに、記憶とは別の形をした、
丸かったり四角かったりする小さい物体が、記憶。
A一郎君とB子については、団長が買いたレポートってのがあって、
団長はみんなにそれを配布した。
たぶんB子も読んだんじゃないかな。
でもそれがB子と連絡が取れなくなった理由ではないと思うけれど。
レポート配布が30年前、B子と連絡が取れなくなったのは19年前。
A一郎君は30年前、22歳か。どうでもいいけれど。
団長のレポートなんて、今は誰も持っていないと思う。
みんな捨てたか、メモ用紙にでもしたに違いない。
書棚に大切に保管しているのは、僕くらいだろう。
でも、僕はA一郎君とB子の関係を客観的に考察したこの
レポートを時折読み返すたび、いろいろなことを思い出し、
いろいろなことに気づく。
僕自身、当時はこのレポートほどでないにせよ、
君たちの間柄を客観的に眺めていたけれど、
ここまで詳細な考察はしていなかった。
靴下のことから、柿ピーのことまで。
百科事典のようなレポート。A一郎君に関する。
後に団長は亡くなった。死因は分からないけれど、
家族以外に誰も葬式に出なかったと聞いた。
密葬でもないのに、誰も来ないなんて・・・。
とにかく、団長はそういうヤツだった。
なぜ彼があのレポートを皆に配布したのかも分からないし、
とにかく変な人だったな。
団長のことなんて、皆、とっくに忘れているのだろう。
目の前の食事、その後の食器洗い、風呂
・・・そういうことにかまけているうち、団長が必死で書いた
このレポートのことなんて、みんな忘れてしまっているに決まっている。
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