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よくある質問と回答スレ

489JNTHED★:2012/01/05(木) 12:50:08
>>487

>幾何学的リズムに則った絵って?

線の角度の相性ってものがあります。絵って何も考えず描くと
同じ角度の線が近しい距離で沢山入っちゃう。てきとーに撮った写真もそうなんですけど。
そうすると、意図しない「ダメリズム」が生まれちゃうんです。なんで急にそこでそれを繰り返すの?
っていう。
音楽だったら、イントロまだ終わってないのにサビの途中が始まっちゃうみたいな。
それが意図されたものだったらいいんだけど、絶妙に不快なタイミングで入っているのが、
僕にとって「失敗してる画面」「作家が絵を認識できていない画面」で。
ただし自分でその本質に気づき、逆ギレしてそればかりを抽出してる場合はちゃんと
分かります。その場合はコンセプトとしてアリになる(パンクロック的)。

線の角度、空間の広がりには、美しく感じる法則があります。

三角形、四角系、マル、うずまき などを大きさと角度を変えて画面に配置してみると、
ああ、もうこれしかないよな!っていう構図が個人個人で出てくると思うのだけど、
その美しさの根拠っていうのは、万人に共通するもので、それが視線誘導、注視点操作
と言われる技術です。複数の注視点を、読ませたいラインに沿って配置すれば視線誘導と
なります。漫画もグラフィックデザインもテキストレイアウトも、この法則に則って作られています。
現代人は映画も漫画も本も読み慣れてるので、自然と注視点を追って視線誘導ラインを
追うスキルが身についてます。それゆえに、万人に共通する美しさの軸になりえている、と思います。

僕が言う「幾何学的リズム」は、その注視点操作や視線誘導を「さりげない裏方」としてじゃなく、
主役級に押し出した画面構成です。

それをするとどうなるかというと、描かれているモチーフ自体が、視線誘導ラインや注視点となる
形状、「円」や「三角」や「四角」、「らせん」に合わせて変形する事になります。
これを、幾何学スナップ(幾何学にそって変形する)とでも呼ぶことにします。

幾何学スナップしてるアニメーター
故・金田伊功氏 今石洋之氏 湯浅政明氏 森本晃司氏 西見祥示郎氏 etc

アニメの場合は幾何学というより、「エフェクト的、ローポリ的変形」に
留まる事が多いですが… あまりにぶっ飛んだ形状にすると視聴者がついてこれなくなるので。

画家ならそれこそ山ほどいますが、僕が最高に気持ちいいと感じるのはホルストヤンセン。
ピカソ、ブラックに代表されるキュビスムも、作家が理想とする形状や色彩に対象を添わせる
という点で、幾何学スナップと言えます。

そんなとこでしょうか。まあ、とにかく形状や色彩がシンプルにデフォルメされていて、
それでいてそぎ落とすとこと詰め込むとこのバランスが絶妙なリズムを生んでいる絵。
そういうのが好き、という事です。


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