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創発発のキャラクター総合in避難所2
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創発発のキャラクターで創作するスレです。
もちろん新たなキャラを創作するのもアリ。
作品まとめ。
創作発表板@wiki - 創発発のキャラクター総合
http://www26.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/300.html
キャラまとめ
創作発表板 裏まとめwiki - キャラクター
http://www1.atwiki.jp/souhatsu_ggg/pages/35.html
現行スレ
【無限桃花】創発発のキャラクター総合3【H・クリーシェ】
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281113345/l50
関連スレ
【魔王】ハルトシュラーで創作発表するスレ 3作目
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1283782080/l50
ウーパールーパーで創作するスレ+(・─・)+2匹目
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1283595918/l50
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バーベキューw
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イイ雰囲気の絵なのに手前がw
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ありえないほど恥ずかしいミスを犯したので帰ったら訂正とお詫びのその7.5話投下します
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「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ここは不思議な世界の狭間。
野郎二人が焼死体の前で爆笑していた。
「ちょwwwwwwww何が鉄塔に登って合図だよwwwwwwwwwww」
「うるせーwwwwwwお前も気づけwwwwwwwwwwwwwwwww」
「だって流れってあるじゃんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「わかるけどwwwwwwwwわかるけどwwwwwwwwwwww」
「ライトwwwww要らねェwwwwwwwwwwww」
「僕たちwwwwwwwwwwそもそもwwwwwwwwwwww無線持ってたwwwwwwwwwwwww」
「普通にwwwwwwwwww避難所にwwwwwww連絡すりゃよかったwwwwwwwwwwwwwwwww」
「勝手に自分たち追いつめてたwwwwwwwwww」
「さっさと行くべwwwwwwwwwwwwww」
「あっwwwwwwwwwウラトさんのゾンビがいるwwwwwwwwwwwwww」
「あっwwwwwwほんとだwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「どうする?wwwwwwwwwwwww」
「元からwwwwwwゾンビみたいなwwwwwwwwもんだからwwwwwwwwwほっとけwwwwwwwwwwwww」
「ひっでwwwwwwwお前ひっでwwwwwwwwwwww」
「しゃーねーべwwwwwwwwwww」
「あっゾンビウラトがこけたwwwwwwwwwwww」
「まじウケるwwwwwwwwwww」
夕暮れ時、二人の気が落ちつくまで少々お待ちください。
続く
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何してんだwwwww
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安定と信頼のバーベキューラブ
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http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org715015.jpg
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扱いwww
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なんだろうゾンビなのにまったくゾンビっぽくないウラトwww
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「ったくあのバカめ……!」
千里眼で事の顛末を見ていたハルトは弟子の不甲斐なさに腹が立つやら情けないやらといった心持ちだった。一緒に見ていた発子は腹がよじれると言い、ハンヴィーの窓をガンガン叩いて笑いすぎで悶絶していた。
倉刀が避難所まで移動を始めたところで、ハルトは千里眼を切り、再び自分がいる血の海に目をやった。
「ふん、だいぶ深いところまで来たようだ。……いつまで笑っている駄女神! この! こっちを指差して笑うな!!」
発子はツボに入っていた。
「……ったくどいつもこいつも! 車から降りろ! ここからは歩きだ! それに笑っていられなくなるぞ!」
小さな体でとん、と飛び跳ねて、ハルトは血の海に立った。不思議と、靴は沈まなかった。表面に浮かんでいる、そんな雰囲気だ。次いで、発子がハンヴィーから降りてきた。こちらは普通に地に立ち、足を血で濡らした。
「ふん。気配は察したか」
「だってぇ……! こんな風景はさっきまでとは……プっ、げらげらげらげらげら!!!!」
「もうやめろ! 私が悪かったから! 私がもう少しヤツを厳しく鍛えていればこうはならなかったから!」
「はいはい。真面目にやればいいんでしょー」
まだ笑いをこらえながら、発子は周囲を見回していた。
一面、血の海。
それも遥か地平の彼方まで。もはや地上の風景ではなかった。天は完全な暗闇に覆われて、二人が立つところだけ、ぼんやりと足元が見える程度に光があった。あとは、完全な闇。暗黒に覆われた血の海だ。
「これが冥府よ。向こうに居る者がこれを作った。いや、向こうに居る者に合わせて、世界観がそれに応えたのだ」
「御大層なのがいるのね」
「とはいえいるのは桃花だがな。先ほどからゾンビ一匹いやしない。ぜんぶその桃花が喰らったのだ。そしてそれ相応の化け物になって私達を待っている」
「わぁー楽しみ!」
「お前最初からやる気ないな?」
「やらせる気もないでしょ」
「まぁな。その桃花は私が始末する。そいつの先に、目的のオリジナルの桃花がいるはずだ。闇が深すぎて千里眼でも見えないが、気配は見える」
「んで、そのオリジナルの桃花ちゃんを捕まえたらどうするの?」
「それはな」
ハルトは小声でそっと言った。聞かるのを恐れているかのようだった。
「げぇ、あんたマジ?」
「大真面目だ。だからお前を呼んだ。それまで休んでていいぞ」
「でもそれやったら、今より大変なことになるわよ?」
「かまわん。いい機会じゃないか」
「……まぁね」
ハルトが歩を進めて、発子が後ろに着いた。ぼんやりとした明かりは、頭上から二人について行った。
無言になっていた。ハルトはもちろん、発子ですら、普段は見せないような真剣な顔になっていた。この先、そしてその先にあるもの。
それに到達したとき、本当の終わりが来る。ハルトの覚悟は発子にも伝わり、いつしか、どこからか現れた女神の衣装を身にまとっていた。
そしてハルトは、戦いに向け血をたぎらせていた。
※
「で、様子は?」
「ご想像どうり」
気を落ち着けた二人はあらためて無線を使って避難所に連絡を取り、周囲の状況を聞いた。嫌な予感が的中していた。避難所の柵の周りはゾンビだらけで、いまも睨みを効かせているという。
近づくのは困難で、出ることも入る事も出来ない状態だった。避難所の中にいる人外や魔法使いや破壊神なんかが柵の内側から遠隔攻撃でゾンビの駆除にあたっているが、火力は圧倒的でも数が多すぎるとの事。万一を考えると強行突破も勧められない、と言われた。
ただし、抜け道はあるという。
「その抜け道って?」
裏刀の質問を、倉刀が代わって無線で問うた。
変電所、だそうだ。
「やっぱり行くことになるのか」
無線の先で答えてくれた関西弁の某監督によると、変電所の地下には高圧電線とは別の配線用のトンネルがあるらしく、トンネルの出口が避難所の内部まで続いている。まだ電気の供給はあるので、電力をそこから失敬していたようだ。ただし、ゾンビの侵入を防ぐために避難所側の出口は完全に封印していた。
「なら、とりあえず出口近くまで行くから、着いたら無線で連絡すると伝えてくれ。いや、地下だから電波も届かないか。とにかく何かしらの合図はする。それこそ、次こそモールス信号でも使ってな」
裏刀の言葉を無線で伝え、倉刀は通信を終わった。
やはりなんだかんだと変電所まで行かねばならないらしい。プロット的にも困るのだ。
「行こう」裏刀が言った。
つづく
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ほっしー居るのかww
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プロット的www
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http://download1.getuploader.com/g/6%7Csousaku/903/haruhatutotunyu.png
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わぁい!
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一本道の道路は、まだ五十メートル間隔で街頭が光を放っていた。周りは何もなく、途中で畑や田んぼが見えたりしたが、ほかは荒地と草原だけだった。
この長い直線に入ってから変電所まで、数キロ程度と聞いていた。あたりは暗くなっていた。途中、ゾンビ桃花やゾンビモブやゾンビ謎生物が居たりしたが、少し道から外れて迂回すれば簡単に回避できた。連中も例の避難所に向かっている様子だった。
どうやら、そこら中に居るゾンビ達が集結しつつあるようだ。
生きる者がいるところに集まる。それもまたゾンビの習性だ。オカルト系もバイオケミカル系も、目的はただ一つ。その生きる者を糧にするためだ。
例外が一つだけあって、それは二人の後ろをゆっくり歩いて、たまにビチビチと腐った汁をまき散らして走って着いてきた。
ウラトのゾンビだ。
途中で見つけた無人のコンビニから大量に盗んだプレミアムビールをビニール袋にこれでもかと詰め込んで抱えていた。ゾンビのクセに酒を飲むらしい。
「すごく恥ずかしい」
とは裏刀の弁で、彼とウラトは実態はボケとツッコミだが自称弟子と師匠の関係だ。その師匠のなれの果てが、腐って果てた先でもウラトのままだった。
あー、とか、うー、とかうめきながら、既に死んでいるはずなのに、それはそれは生き生きとした幸せそうな顏でプレミアムビールを飲んでいた。
「この腐れ貧乏が。ふだん発泡酒しか飲めない恨みを死んでから果たすか」
「なんでこのウラトさん襲ってこないんだろう……?」
ゾンビウラトはただ彼らの後をついてくるだけだった。
それどころか、ほかのゾンビに出くわすと彼らより早く逃げ、身をひそめていた。こちらにしてくる事と言えば、ピーナッツの殻を後ろから投げつける程度だった。
「なんなのあれ。ほんとなに? いいかげん殺してもいいよね?」
「でもなんにもしてこないし。ていうか攻撃しようとすると、それはそれで逃げるし……あっもう逃げてる!」
「どこへ消えた!?」
こんな調子で、ただの一直線の道路をてくてくと二人と一体で歩いていた。
やがて、にわかに出くわすゾンビの数が増えてきた。避難所が近い。ずっと遠くから、あー、とか、うー、とかうめき声が無数に重なって聞こえてきた。
こっちだ、と裏刀が言い、歩いていた道路から外れた。
よく見ると、舗装されていない砂利道があった。
「ここからはしばらく暗闇だ。でも、例の変電所はもう見えてるよ」
指をさす。
うすぼんやりした暗闇の向こうに、大きな鉄塔の影が見えて、その下に建物が見えた。
金網でフェンスが張られているのが遠くからでもわかった。そこだけ、照明で照らされていた。変電所だ。その横には二階建ての建屋も見えた。
砂利道は轍が出来ていて、車通りがけっこう多かったことが分かった。世界観も何もない、必要とあらば天国にも地獄にも変容する曖昧模糊な街にも、電力という概念はある。どこぞのモブ電力会社職員が日々点検などに訪れる際、この道を使ったのだろう。
ふと気が付いたら、ウラトがさっきまで歩いていた道路に居た。ほかのゾンビの群れにしれーっと加わっていた。ここからは、ゾンビとして避難所のほうを目指すようだ。
やっと行ったか、と倉刀はその様子を見ていたが、裏刀は興味はなさそうに先を急いで、倉刀をも急かした。
急に声を潜めて、変電所を指差した。
「見えるか?」
「うん」
「あの警告灯、たぶん、何か変電所であったはずだ」
赤いランプが点滅しているのが見えた。二人は静かに近づいていった。そして、十数メートルまで近づいて、異変の一部を見た。
金網のフェンスの向こう側に、焦げた死体があったのだ。人間のものではなかった。大きな頭に直接、脚が生えているような生き物だ。倉刀はすぐに、それが発こう類だと気づいた。フェンスには警告の看板が張られている。変電設備には高圧電流が流れているからだ。
あの発こう類はそれを知らずに中に飛び込んで、感電死したのだろう。
「一匹とは思えない」
「いや、まさにその通りだ。見ろ」
建屋の屋上を見た。
人間の顏、いや、とある駄女神にそっくりな、無表情な顔が見えた。そこから髪の毛にも見える脚が生えていた。全体の印象は駄女神の頭部にそっくりだ。
それも一匹ではなかった。他にも数匹の陰が見えて、そのうち一匹は証明の下を歩いていた。本来は蒼い脚も、毒々しい紫に変わっていた。
「ウラトめ、こいつらが居たから俺たちから離れたんだな。ゾンビのくせに勘だけはいいな。
「どうやらあそこに居ついちゃってるみたいだね」
つづく
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ウラトさんゾンビのくせに生き生きしとるなww
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ピーナッツの殻投げんなwww
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嫌がらせすんなwwww
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乙wますます楽しみだw
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不気味すぐる…w
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この謎生物なんだったっけ・・・
>>963
・・・何年ぶりだろう、女神モードの発ちゃん見るの・・・
あ、目から汗が・・・
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不気味www
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これ次スレ行きそうだなあ
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数匹の発こう類が変電設備の中にある感電死した発こう類の死体に群がっていった。脚の構造からして、発こう類の一種であるムカツクムカツクムカツクのようだ。一匹がそれを咥えると、ぴょん、と飛び跳ねてフェンスを軽々と飛び越え、変電設備の隣にあった二階建ての建屋のほうへ消えて行った。
二回の窓が破られていいた。そこから中に侵入しているようだ。
ほかの発こう類もそれに倣い、次々と建屋に消えていった。そのうち数匹はゾンビ桃花やゾンビモブやゾンビ謎生物を咥えていた。この紫に変色した発こう類は、狩りを行い、この変電施設を巣にしているらしい。
まだ生きているゾンビ桃花の一体が逃げ出そうともがいていたが、発こう類はそれを一度放して、体表の色と同じ紫の液体を口からスプレーした。それを受けたゾンビ桃花は、よろめいて、動きを止めた。そして、激しく吐血して、痙攣したあとに動きを止めた。毒を吐いたことは見るからに明らかだった。
「面倒くさそうなのがいるな……」
「露骨にモンスターに変身してるね」
「毒は厄介だな。もう発こう類と思わないほうがいい。毒ムカツクだ。うん、毒ムカツク」
「安直なネーミングだな」
「だいたい名称が言いにくいんだよ。なんだよムカツクムカツクムカツクって、一回でいいだろ」
「そりゃそうだけど。でもほかの発こう類の種類だとそんな言いにくい名前じゃないし」
「だいたい見た目が気に入らない。創発クリーチャーズで唯一、単純に気持ち悪い。化け物になっても違和感がない」
裏刀が手製のハンマーを強く握るのが見えた。このハンマーなら殴れば毒ムカツクくらいなら叩き殺せる威力があるだろう。しかし、先ほど口から毒を吐くのを見たばかりだ。殴れる距離は毒を喰らいかねない距離だし、しかも相手は複数だ。その上、連中は集団で狩りを行う可能性すらある。
だから、さっきは集団で獲物を巣に運び込んだ。
倉刀は懐の500マグナムを確かめた。
これなら離れていても毒ムカツクを倒せる。しかし、弾薬はあと十六発しかない。無駄には使えないし、相手が十六匹以上いたらお手上げだ。撃ち尽くしたら丸腰より少しマシだ、という程度の武装しかないのだ。
それに、SSPの件もある。さっきは倒せたが、他に似たような怪物が居ないとも言い切れないのだ。
「おい見ろ」
裏刀が言った。指を指していた。その方向に目をやると、赤い警告灯が消えていた。
直後、ぶぅーん、という音が響いて、変電設備のほかのランプがいくつか光るのが見えた。どうやら一度止まっていた設備が再稼働を始めたらしい。先ほど見た毒ムカツクの感電で安全装置が働いて停止していたようだ。
その毒ムカツクの死体が撤去されたので、再稼働のスイッチが入った。
ほかの照明も点灯した。おかげで変電設備がよく見渡せた。
コンクリートの地面の一部が、鉄板で蓋をされている。
「あれが地下の入口だよ」
裏刀はそれを見ていった。
「なんであんなあぶないところに入口を」
「そりゃ専門の資格と技量を持った職員が点検に入るための通路だからだろ。俺らや化け物が忍び込む事は想定してない。それにあのおっかない設備そのものとは、もう一つフェンスで仕切られてるしな」
「とにかく、あそこに行こう」
「しかしなぁ。あれ、たぶん建屋の中に一度入らないと無理だぞ」
地下の入口は一度、建屋の中に入り、そこから変電設備の中に入るドアを通らなければ無理だった。
フェンスの上は有刺鉄線が張り巡らされて、毒ムカツクのように鋭い跳躍力で飛び越えるようなことをしなければ、地下の入口まではショートカット出来ない。
「つまり、毒ムカツクがエサを持って入り込んだ建屋の中に入ることになる」
裏刀は、また手製ハンマーを強く握った。
戦いを覚悟していたようだ。
行くぞ、というので、倉刀はまだ決心がつかなかったが、仕方なく着いて行く。
建屋のドアの入口は鍵がかかっていた。しかし、窓は一階も二階も破られていたので、中に入るのは簡単だった。
一階は簡単な事務所で、操業日報の類が収められた棚と、スチールの机や椅子があるだけだったが、倉刀は棚の中にある物を見つけた。
「天の恵みだ!」
半ば興奮気味にそれを取り、裏刀に手渡した。
「ショットガンだよ。なんでこんなところにあるんだろ」
倉刀の疑問に、ショットガンに弾を込めながら裏刀が答えた。たぶん、テロの標的にされた時の自衛手段なのでは、との事だったが、詳しいことは理解できず、ただ武器が増えた安堵感が勝った。
つづく
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名前は言いにくいw
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おったなぁ発こう類w 懐かしいわ
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めんどくさいゾンビが増えるフラグじゃないですかやだー!
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裏刀は受け取ったショットガンを確かめると、ポンプを一回引いて弾薬を装填した。棚には箱に入ったショットシェルがあったので、ショットガンのベルトにあるホルダーに差し込んで、あとは持てるぶんだけポケットに詰め込んだ。
簡易ハンマーのほうは柄をベルトに差し込んだ。これでショットガンを構えたままでも持ち運びが出来る。
倉刀は棚を漁り、ほかにも武器はないかと探したが、ショットガンのとその弾薬以外は見つからなかった。
「もういいか?」と言われたので、諦めて「うん」と返した。自分の弾薬は補給できなかった。
事務所は狭く、建屋自体も大きくはない。先ほどみた地下への入口へ続くドアもすぐ目の前にあった。
「変だな。さっき見た毒ムカツクはどこに行ったんだろ?」
「二階か?」
「その割には静か過ぎるよ」
「だけど、確かめる気にはなれないな」
「それは同感」
裏刀はショットガンを構えて、目的のドアのノブを掴んで回そうとした。
「あれ」
鍵がかかっている。
「あっ」
異変に気づいて、ドアの鍵の部分を確かめた。
「鍵が壊されてる。見ろよ、サムターンが空回りしてるぞ」
そう言って、サムターンのつまみをくるくる回して見せた。鍵そのものはかかってるらしく、引いても押しても開かない。ショットガンで鍵ごと吹き飛ばそうか、と倉刀が提案したが、ドアは全金属製の頑丈なもので、おそらく無理だろうし、出来たとしても相当の弾薬を使うだろうから、と言われた。
映画のようにドアを撃って破壊するのは、強力なスラッグ弾が必要だ。さきほど手に入れたショットガンの弾は、標準的なダブルオーバックだ。金属製のドアを撃ち破るのは難しいし、仮にスラッグ弾だったとしても、この頑丈なドアには苦労するだろう。
「なんでこんな頑丈なドアにしたんだよ、ったく……」
「設備が設備だからじゃないかな」
「電気関係は詳しくないが、そんなもんか」
「なんで鍵が壊れてるんだろ」
「見てみろよ、これ」
裏刀が床を指差した。
「あっ」
「床が腐食してるんだ。ほら、この鍵穴のあたりから何かが垂れた跡がある」
「やっぱり毒ムカツクの仕業か」
「腐食性の毒まで吐きやがる。なんでもアリだな。しかも丁寧に鍵そのものは壊さないで、ちゃんと閉じたまま封印してあるんだ。小癪な連中だよ」
「でもなんで? ……って思ったけど、やっぱり巣にしてるから、かな」
「たぶん。その割には中には簡単に入れたけどな」
「窓は割れてたもんね」
倉刀は、自分たちが入ってきた窓を見た。あっ、と声を上げた。とっさに500マグナムを取り出して、窓に向かって構えた。
「外!」
叫ぶ。
裏刀もショットガンを構えて、窓のほうに向けた。
紫色の体表が見えた。窓の外から毒ムカツクがこちらを覗き見ている。そして、聞いたこともないような鳴き声をあげ、そして二階が騒がしくなった。
「嫌な予感がする」
「俺もだ」
窓の反対側にある階段からどたどたと転げ落ちるような音がして、途中で折り返す踊り場のあたりに、数匹の光る眼が見えた。折り重なるように毒ムカツクがこちらを見ている。窓の外にも、いつの間にか数匹の毒ムカツクが居た。
「なんでドアを封印したかわかった」
「僕も」
「巣に迷い込んだエサを逃がさないための罠なんだ、これ」
階段と窓、それぞれに互いに別れて銃口を向けた。毒ムカツクは動かない。そのまま数秒膠着して、ついに左右から毒ムカツクが飛び跳ねるように迫ってきた。反射的に二人とも発砲し、至近距離からのショットガンの銃撃で二体が穴だらけになり、倉刀の500マグナムは、毒ムカツクの頭部を完全に粉砕して、別たれた脚が左右に床に転がった。それで毒ムカツクも一瞬動きを止めたが、またすぐにじり寄ってきた。
倉刀と裏刀は反射的に封印されたドアから離れて、その反対側にあるドアへ向かった。おそらく隣の部屋へ続くものだろう、木製のドアだった。追いつめられて、倉刀はドアノブを回した。今度は開いた。封印されていない。開けると、簡単な給湯設備とテーブルがあった。休憩所らしい。ドアを後退しながら通った。毒ムカツクが追ってドア通ろうとするので、裏刀は腰に刺したハンマーを素早く抜き、思い切り頭を打った。頭がひしゃげて倒れ、紫の体液が床に広がった。
さらに後退して、部屋の真ん中のテーブルのあたりまで来る。
毒ムカツクは追ってこなかった。
そして、突然に床が崩れて、二人とも地下に落ちて行った。本当の罠は、ここに追いつめ地下に落とす事だと、倉刀はすぐに悟った。
つづく
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おおうピンチだ…
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乙。
避難所通いが楽しいなんて久しぶりだ。
わくわく
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無駄に賢くてムカツクなw
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そして背中を地面に打ちつけた。転がって、ぱらぱらと瓦礫が顔に降りかかった。縦も横もわからないくらい視界をかき回されて、気が付いたら土の上に寝ていた。見上げると、目算で五メートルほどの高さに穴があり、光が差し込んでいた。
あそこから落ちたのだ。
一緒に落ちた裏刀が横で同じく寝転がっていたので「大丈夫?」と声をかけたら、返事はなかったが手を挙げて答えた。無事のようだ。
頭上の穴から、聞いたこともない鳴き声が複数聞こえて、それはまるで会話をしているようだった。毒ムカツク達だ。見上げていると、一匹の毒ムカツクがこちらを覗き込んで、そして口から粘液を吐き出して穴の周りを濡らした。そして別の毒ムカツクがブロックを持ってきて、その濡らした面に張り付けた。
落とし穴の補修をしている。
「こりゃ駄目だ。登るのは無理だ」
「倉刀、お前登って出る気なのか?」
裏方が寝ながら言った。
「変電所のライトの話、覚えてるか?」
「え? 思い出したくないけど。中の人的に」
「しっかり貰ってきた。穴の中をよく見てみろよ」
裏方は寝転がったまま、単一電池四本を使う細長いライトを手渡した。上で落とし穴の補修がほとんど終わり、中が真っ暗になりかけた瞬間、倉刀はライトを点灯させて、中をよく見た。
「落ちながら周りは見てたんだ。最初から地下に潜る気だったし手間が省けたよ。問題はあるけど」
中は大きなトンネルになっていた。ただ穴を掘っただけではない。表面が滑らかに舗装されている。触ると、樹脂のようなものでコーティングされている。おそらく毒ムカツクが粘液で固めたのだ。奥からは風が吹いてきている。通気もされている。そして、少し奥のほうでトンネルの壁の様子が変わっていた。右側だけ土ではなかった。
「ありゃコンクリートだ。俺たちが入ろうとしていた配線用のトンネルの壁だよ、たぶん。ただし、外側だと思うけど」
「つまり、目的のトンネルの真横の、別のトンネルに居るってこと?」
「たぶん、だけどな」
裏刀が起き上がる。帽子もメガネも土と埃にまみれていた。
「でも出ないと始まらないな」
「さっきまで風が吹いてた。なら出口はあると思う」
「いまは吹いてないよ」
「上がふさがれたからな。ただこんな深いところにあんだけの風、ただ穴を開けただけとは思えない。隣のトンネルから失敬してるんじゃないか」
「ここと、隣のトンネルが繋がってるってこと?」
「たぶん、だけどな」
裏刀は懐から一回り小さいライトを取り出した。机にあった腰袋付きの安全帯から取ってきたというペンライトだ。光は細いが、トンネルを見渡すにはこれでも十分なくらいだった。
「どっちにしろ上からは出れない。出たとしても駄女神顏のキモい化け物だらけだ。進むしかない」
裏刀はショットガンを構えた。倉刀はそれに倣い500マグナムを持ったが、それはしまっておけ、と言われた。狭いトンネルの中なら、ショットガンの制圧力で十分のはずだ、と言った。代わりに、倉刀は使い込んだ鉄パイプを握った。既に多数のゾンビを葬った武器だ。
「よし、行こう」
「その前に一つ聞いていい?」
「どうした。何か気づいたことでもあったか?」
「いや、ただ単に、なんで裏刀はそんな冷静なのかな、って」
「ああ」
「確かにキャラ別けという意味でも、そっちは最初からクレバーっぽい役だったよ。でもこの状況下でも肝が座りすぎというか」
「お前、マッスルリベンジャーって技、喰らったことあるか?」
「なんの話?」
「言い訳しろと言われて言ったら、黙れと言われたり、どれほど状況を説明しても理解されず刀を持ったヤツに追い回されたり、雷を落とされたりアルパカをけしかけられたり炎の天使を呼ばれたりロードローラーで轢かれたり数千の怨霊に取りつかれたり鬼畜安価を撃たれたりしたことがあるか? それに比べたら、いまのほうがよっぽどマシだよ。ご機嫌取るのにどれだけ苦労したか」
「どういうことだよ」
「ぜんぶTSしたテメェが俺の家に来た後の彼方の行動だよバカヤロー」
倉刀は土下座を余儀なくされた。
そして、本命のトンネルに繋がっているであろう場所を目指して前進を始めた。
「そもそも、なんで連中は俺らをここに落としたんだ? 保存食のつもりか?」
「さぁ。そういえば獲物のゾンビを運んでいるのは見えたけど、地上にはなかったね。臭いもしなかったし」
「じゃ、ここか。でも、ここも別にゾンビの腐った臭いはしないな……」
「まだ嫌な予感、する?」
「する」
つづく
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そんな事されてたかw
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最初あたりのミスをむりやりねじ込んでここまでひっぱったけど次からはちゃんとバイオハザードになる。が、その前にマジで次スレ行きそうだけどどうしましょ
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じゃあ立てとくわ
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わぁい!
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ほいほい
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/3274/1454428877/l50
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おつ
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ススス
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まて埋めるな大事に使えw
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埋めるなと言われると埋めたくなる・・・これが人のサガ、か・・・
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意外と進みが早いので投下はもう次スレにしよう
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>>1000ジャストで投下して感想は次スレにすると盛況なスレに見える
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きっと>>1000には夕鶴さんとハヤブサさんとめいちゃんの水着絵がくる
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寒い時期におなごの体を冷やす格好はさせられないので描けないのだ…しかたがないのだ…
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ならきっと鬼コスの夕鶴姉さんとハヤブサ姉さんにしばかれる円川ちゃんが来るはずだ……!
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(描いたけど、何故かNGワードが有るとかでURLが貼れない…)
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たまにソレなるけど数回ためしてみたら書き込める場合あるよ
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