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【ムツケー5周年】六実っ子ちゃん綜合☆2★17【清純/ビッチ】
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「小西先生さようならー」
「おう、気をつけて帰るんだぞ」
私が松戸六実高校に赴任して一ヶ月が経った。前職では弁護士として恵まれない女性の支援にあたってきたこともあり生徒たちとの関係づくりはうまく行っていると思うが、慣れない授業の方はそうもいかない。今日も教科書の説明をトチってみんなに笑われてしまった。
「ふう、ちょっと一休みするか」
明日の授業に向けて教材の準備や小テストの採点に追われているが、コーヒーでも淹れてリフレッシュしようか。
「失礼します、小西先生いらっしゃいますか?」
「六実くん、なにか用かい?」
彼女は私が受け持つクラスの生徒だ。清楚でおとなしい印象の子で、初めはいじめなどに遭わないだろうかと気にしていたが、生徒たちの人間関係が見えてくるにつれてそれは間違いだとわかった。進んで目立つ行動をとることはしないが、いつもクラスの中心におり友達も多いようだ。さりげない気遣いも上手い。
「先生、ちょっと今日の授業でわからないことがあって。質問いいですか?」
「もちろんだ、なんだい?」
職員室に招き入れ、隣の空きイスに座らせる。
「ここのところなんですけど」
今日の授業で私が説明に詰まった部分だ。明日の授業にも関係してくるため、いま教材を作っていたところだ。
「ああ、これはだな、えーと。うーん。ここをこうして…?」
「…」
まずい。教師としての威厳が保てなくなる。
「えーっとだな…。これが…」
ペンを走らせるが上手い説明が出てこない。もたもたしていると六実くんが声をあげた。
「あ、わかっちゃいました!これが、こうなんじゃないですか?」
「うん?あ、そうだそうだ!明日の授業でもこう説明すればいいんだな。いや、六実くんには助けられてしまったな。はっはっは…!」
「いいえ、良かったです。それじゃあ小西先生、風紀委員の活動があるので失礼します」
負うた子に教えられるとはまさにこのことだ。私も精進しなければならない。戸口で一礼して去っていく軽やかな後ろ姿を見送った。
「それにしても六実くん、最近よく質問にくるな。勉強熱心でいいことだ」
「あ、六実ちゃんなのです」
「六実ちゃん、いま帰りンマ?」
「うん、一緒に帰ろうね。ふふ♪」
「どうかしたンマ?何だかうれしそうンマ」
「んー、なんでもないよー♪」
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