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アイシャの時間

1アイシャ:2020/07/24(金) 20:13:44 ID:BXstIA5o0
『勘違い女神様編』

 どれ程昔の話だったかは覚えていないが、アイシャはとある絵画を見て思い出したことがある。

「アイシャ、それは何だ?」

 とある休日の昼間のド・レインの自室、アイシャの追従型ゲート空間、通称『ゲートバック』。空間自体は四畳半のワンルーム位のサイズ空間で、その中にアイシャの自前の物が色々と入っている。その中を一旦出して整理していたところ、一枚の絵画を手にしていたところを、やってきたレアニウスに問いかけられた、ここまでの流れはそんな所だ。

「これはね、私が昔にエッチした人が描いてくれた絵なの」

 少しニヤつきながら答える。少しレアニウスの表情がムッとしたような気がしたが、それはそれで楽しんでいるような表情でアイシャが続ける。

「サキュバスとしてお邪魔したはずだったのにね、何故か女神様とかって勘違いされちゃったのよ」

「ん、まぁ、確かに・・・」

 おかしな話ではあるのだが、なんとなくアイシャが言うと納得する。レアニウスが複雑そうな顔をしているが、アイシャは話を続ける。

「元々は教会の若手司祭を堕落させるつもりだったんだけどね〜・・・・・・」

 絵画を抱きしめ、アイシャは過去の出来事を語り始めるのだった。





 昔、そうまだアイシャがサキュバスとしてサキュバスらしい仕事をしていたころ、上からの指令により、一人の若手司祭を堕落させ、自分達を信奉させる闇司祭にさせるようにする命令を受け、町中のとある住宅に降り立った時だ。

「天に召します我らが主よ・・・・・・」

 若手、年の頃としては20代前半の司祭、家に作られている簡易的な祭壇の前に跪き、両手をあわせて祈りを捧げている。そんな彼の姿を後ろの窓、さらにその外から眺めているアイシャ、空中にプカプカと浮遊し、衣服は白いシーツを纏っているような清楚系ロングワンピーススタイルだ。

「こんばんは・・・・・・」

 ゆっくりとして動作、そして穏やかな声、ゆっくりと窓を開けながら窓辺に降り立つ。この時期のアイシャは割と清楚系だったのかもしれない。

「あ・・・・・・ああ・・・・・・」

 司祭『ライア』が言葉を失っている、それもそのはずだ、神に祈りを捧げていたら、突然窓、しかも二階の窓があき、言葉を失うほどの絶世の美少女(外見年齢約17)がそこに笑みを浮かべていたのだ。全身から放つ妖艶な雰囲気、それでいて慈愛に満ちた笑顔、それでいて少女の儚さと可憐さといって二律背反を絶妙なバランスであわせもっているのだ。到底この世の物とは思えない、自分を惑わしに来た悪魔の類である認識し、反抗してくる。その反抗を全てぶち壊して精神的に屈服、さらに肉体的快楽による更なる屈服させることによって初めて闇司祭への道は開く。

 そんな筋書き、相手の全てを退けて尚かつ勝利する。悪魔らしくはない相手へのリスペクト精神にある作戦(恐らくこの頃からアイシャは変人だった)だった。

「め・・・・・・・・・女神様っ!?」

「・・・・・・・っ!!??」

 司祭の口から発せられた全く予想だにしない言葉に、今度はアイシャが驚愕し言葉をなくすのだった。


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