■掲示板に戻る■ ■過去ログ 倉庫一覧■
赤いてるてる坊主【オリジナルホラーSS】
-
SSスレでとりあえずの方針が決まったので、何か不都合あれば削除しちゃってください
(使いまわしですみません)
-
(最初に:「自己責任系」な内容になっていますがこの話は作り話なので安心してお読みください)
今日、友人の清水(仮名)と久しぶりに会ったんだ
清水ってのは高校生の時からの付き合いだが俺は大学に進学し、清水は就職したため
お互いあまり会うことはなかった。
メールやLine、スカイプでやり取りはしていたが、それも徐々に少なくなり
このまま疎遠になるんじゃないかと心配したとき、清水から遊びの誘いが来た。
駅で待ち合わせて、会うなり「久しぶり」と適当な会話をした後 映画や服屋を見て周り
夕飯ついでに飲み屋に入った。
お互い、チューハイで乾杯した後 仕事や上司への愚痴、大学でのサークルや友人の話をし
アルコールが回り始めた時
俺はニヤニヤしながら最新の怖い話は入荷していないか聞いた。
清水は怖い話が好きな性格で、掲示板で有名な話から架空の怖い話を作っては話をしてくれて
よくスカイプで話してくれたことを今でも覚えている
-
聞くと、清水の表情が暗くなり口をつぐんだ。
俺はな表情を察し、何かあったのか尋ねた
清水は「俺・・・ヤバいもの見たんだよね」とポツリとつぶやいた。
だったらその話を聞かせて欲しいというと、「駄目だ。あの話は聞いた人のところに来る・・・」
と震えながら言った。
それでも俺は酔いが回っていたこともあって、しつこくその話を聞こうとした。
「わかったよ、でも警告だけは守ってくれよ」と真剣な表情で言うものだから、
驚きながらも了承したんだ
少し咳払いすると、「ここの近所に、十字路があるよな 古いタバコ屋を右に曲がったところの
そこで、見たんだよ・・・全身足首までの長い赤い雨合羽みたいな布を着た人を・・・」
「しかも、十字路の真ん中に突っ立っていて直立不動で突っ立っているんだ。
しかも顔のあたりにマジックペンで、てるてる坊主みたいに目と口が描いてあってさ・・・
もう薄気味悪くてさ、左のほうにコンビ二じゃん。 だから落ち着くまでそこに逃げようと思ったの」
「んで、左曲がって少ししてから追いかけてこないか確認するために後ろ見たら・・・いないのあいつ」
「もう怖くてダッシュでコンビニに逃げたわ」
「そんで、この話をすると聞いた人のところにそいつが見えるんだわ」
「同僚はバスに乗ったときに一瞬ちらっと赤い布っぽいのが見えて、先輩は仕事の帰り道に
右側の道路にぽつんと立ってたんだって」
そんな話を聞いたんだ。
-
「気持ち悪い話だな・・・」と俺はつぶやくと
「だろ? お前も気をつけろよ」と忠告してくれた。
「あと、これは俺の直感だけど布の中身や下は絶対に見るな 多分ヤバい」
「なんでよ?」 「怪談でよくあるじゃん、真相を知ったら死ぬ系 多分それと同じ」
「おいおい、作り話かよ」と冗談っぽく笑いながら言ったら
「ちげぇよ! 実体験だよ!!」清水は声を荒げながら言った。
「とにかく、気をつけろよ・・・」と再度警告してくれた
その後、空気直しにアルバイトのねーちゃんの顔採点や
乳やケツ、足が色っぺーなーとかくだらない話をしていたら、
清水の勤め先の会社から急用が入り、来て欲しいとの連絡が入った。
-
清水は別れ際、真剣な表情で「帰り道気をつけろよ、絶対見るなよ」と言い残し店を後にした。
俺も怖くてさ、焼き鳥盛り合わせとビールを頼んで食ったあと店を出た。
正直言うと、後悔していた。 俺の家は十字路をまっすぐに行ったところにある。
「嘘だよな あいつが俺をびびらせるための作り話だ」と発破をかけながらタバコ屋を曲がった
俺は心臓が止まりそうになった 助けて
赤い何かが立っている 十字路の真ん中に直立不動でいた
-
大声を出したい衝動を抑えながら、早足で赤いやつの横を通り過ぎた
横を通るときもやつは微動だにせず、ただ前を見ていた
良かった、そう思いつつ後ろを振り返ると血走った2つの目が入ってきた
やつは描いている目とは反対をずっと見ていたんだ
いやだ
目が合うとゆっくりとこちらに歩を進めてきた
俺は怖くて走った、何度も後ろを向き家につけられていないか
後ろにいないのを確認すると家に転がり込んだ こわい
-
当然電気はつけず布団の中で震えていた
少し落ち着いたあと、
俺は窓からチラッと外を見たら あのあかいのがいるんだ
あと気がついてはいけないことに気がついた
肩がないんだ あいつ 腕があったら布にふくらみがあるはずなのにないんだ
啓太、俺怖いよ お前に頼むのもあれだけど助けてくれ
住所は ○○県 ××市・・・・・だ早く来てくれ
お父さん、お母さんごめんなさい
という4通のメールが男の元に送られてきた
-
「なんだよ、兄貴のやつ俺が受験勉強で忙しいのわかんねぇのかよ」
苛立ちながらも財布と携帯を持つと、家を出た
メールで書かれた住所に着くとあたりを見回したら人はおろか生きている空気がなかった
男はチャイムを鳴らしたが、中の住民は出てこなかった。
「んだよ、たく・・・清水って人とグルじゃねーのか」と苛立ちながらノブを回すと
キィーと音を立て、待っていたように大きく玄関が開いた
「馬鹿やろー 玄関空けっぱで・・・」とぶつくさ言いながら入っていった
「おーい、来てやったぞー」 と大声出しながらズカズカ入ると男の目に
恨めしそうな顔のまま首を吊っている男を見た
-
「あ、兄貴・・・うっ・・・」こみ上げてくる吐き気を抑えながら顔を見ると
確かに数年前に見た、変わらない兄の顔だった
「うそだろ・・・」涙目になりながら、変わり果てた兄の顔から目をそらし
机の上を見ると赤いてるてる坊主の絵があった
http://i.imgur.com/G0Us5td.png
「なんだよ・・・嘘だと言ってくれよ・・・」と泣きながら紙を丸めた
ふと、視線を感じ外を見ると 赤いてるてる坊主をした何かが血走った目で啓太をじっと見ていた
終わり
-
ヒエッ
-
で、出ますよ…(失禁)
-
ノーバかな?
-
こういう感じのけっこう好き
■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■