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1.
吾輩はシューである 名前はまだ無い
間違えた、名前はシューである 花も真っ青の乙女である
私の顔はどちらかといえば白めなのである
lw´‐ _‐ノv 白めなのである
生まれてオギャンコオギャンコ鳴いていたらいつのまにやら15を過ぎた
私は本日より地元の高校へと進学する あっぱれ花の女子高生
しかしこれは記念すべき日ではない、闘争への一歩である
なにせ学校とは恐ろしい所だ、無闇に事物が角張っている 建物も黒板もドアも教科書も大抵が四角い
丸い地球の上へ無理矢理四角な敷地を作り、そこに生徒を押し込める これでは心も角張るばかりである
当然のことながら中学時代は中々に角ばってきたものだ 角張りすぎて顔が lw´‐ _‐/v こんなんになっていた
中学時代の過ちは決して繰り返さぬ 私は自由闊達に生きるのだ
そのためには断固として既成の枠組と戦わねばならん 闘争自体は角ばっているが、その裡には嫋やかな丸みへの理念がある
そして闘争には武器が必要である、私は武装をする
lw´‐ _‐ノv いざゆかん
懐へ短刀を忍ばせ、いざ学校へ
短刀がなかったのでマーガリン塗るやつ忍ばせた
服にマーガリンついた、んもう
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川 ゚ -゚) シューも今日から高校生ですね 一緒に登校出来て嬉しいですよ
lw´‐ _‐ノv ハッ! あなたは今日から高校二年の眉目秀麗文武両道なる我が姉クール!
川 ゚ -゚) 妹がなんかすんごい説明口調
このお淑やかレベルがカンストしていそうな美女は素直家三姉妹が一角クール
見給えこの「川」を! 小川の流れるような澱みなき美しい髪!
「 ) 」が描く無理のない輪郭線! 「 - 」が宿す仄かな温かみ!
無論画面を通して伝わっているだろう 伝わらないなら画面がおかしい、モニター買い替えろ貧乏人共
川 ゚ -゚) しかしもう登校する気ですか、ご飯も食べずに
lw´‐ _‐ノv おっと忘れていた 目前の高校生活に頭が囚われすぎていたようだ
川 ゚ -゚) パンが焼けていますよ、早速マーガリンを・・ あれ、塗るやつがないですね
lw´‐ _‐ノv それならばここにありますよ姉様
川 ゚ -゚) 妹がマーガリン塗るやつ持ち歩いてる・・ 悩みでもあるんですか・・?
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さらりとパンを平らげ最早準備万端
さらりと言ったが実際はもぐもぐ平らげた
さらりとものを食える奴がいたら拝みたいものだ
川 ゚ -゚) さあ、では行きましょう では忘れ物はありませんね
lw´‐ _‐ノv おや、そういえば素直三姉妹の萌え担当ヒートがいない ねぼすけさんだな
川 ゚ -゚) ヒート? 二年前に事故で死んでしまったではないですか・・
lw´‐ _‐ノv えぇ・・ 確実に不必要な設定がぶっこまれてきた・・ そうか、二人で回していくのか・・
うかうかしていると明日も我が身、現し世こそ地獄とはよく言ったものだ
しかし地獄を肯定してこそ浮かぶ瀬あるともよく言ったもの
言ってないかもしれない でも胸を張って言っていこう、これから言っていこう
そして地獄を歩むためには武装が必要である、私は武装をする
lw´‐ _‐ノv 姉様、マーガリン塗るやつ貸してください 持ってゆくのです
川 ゚ -゚) 妹がマーガリン塗るやつを欲してる・・ 学校にマーガリン無いのに・・
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【故ヒートさん本日の豆知識】
ノパ⊿゚)
マーガリン塗るやつの名前はバタースプレッダー!
姉さんたちに教えたくとも死んでしまっては教えられないのだ
〜続〜
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んもう←かわいい
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いいシューちゃん
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すんごく良い
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2.
lw´‐ _‐ノv 学校へ行きたくない
川 ゚ -゚) ・・え?
和やかな朝はこぼたれた
温かな陽光は砕け散り、朝鳥の歌声は千切れ飛ぶ
崩壊したそれらは我々の頭上へずんどこどこどこ重さを帯びて落ちてくる
ずんどこ降りかかる朝に姉様はうろたえた
表情は変わらぬ、しかし瞳を透して覗ける水面が揺れている
投ぜられた朝は波紋の中心にある、沈む気色は見えぬ、朝は厄介な奴である
川 ゚ -゚) ・・どうしたんですかシュー? もしかして嫌なことでもあったんですか?
lw´‐ _‐ノv やはり私に学校は合わんのです、もうダメです、これでは中学時代と同じです
川 ゚ -゚) 中学? 毎日元気に通学していたではないですか
lw´‐ _‐ノv 以前のように楽しもうと思えば楽しめるでしょう! しかしそれは偽りの楽しみに過ぎないのです!
私は本来なる私としての生活を過ごしたいのです!
川 ゚ -゚) うーん、よく分かりませんねえ・・ もう少し詳しくお願いします
lw´‐ _‐ノv >>1を御覧ください
川 ゚ -゚) 「吾輩はシューである 名前はまだ無い」
lw´‐ _‐ノv 音読は恥ずいのでおやめください
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川 ゚ -゚) ──なるほど あなたが何に悩んでいるのかは分かりました
lw´‐ _‐ノv 分かってくださいましたか!
川 ゚ -゚) とりあえずマーガリン塗るやつを武器として持ち歩くのはやめるように
lw´‐ _‐ノv 正論過ぎる 今後は改めましょう
確かにマーガリン塗るやつはマーガリン塗るための道具でありマーガリンなきところではその本質を欠く
本質を欠いた道具が頼りないのは当たり前である、果てはオブジェとして辱められることとなろう
実存状態に突き落とされ衆目に晒される道具らの悲劇! その末路への途を設けるとは罪である
lw´‐ _‐ノv 思えば悪いことをした・・ 今日はいっぱいマーガリンを塗ってやろう、そうれそれそれ
川 ゚ -゚) そんなことより学校の方ですよ 闘いはどうなりました
lw´‐ _‐ノv それがあの四角な敷地へ足を踏み入れた途端!
たちまちに闘争への意志は萎え、私は模範的女学生へと変わってしまったのです!
多くの友人ができ、教師には目をかけられ、入るべき部活動を考え! ああ!!
川 ゚ -゚) 大変いいことなんですがね・・
思い返すとあまりに情けない またもや闘いを放棄し、彼奴らの色を自分に塗ってしまった
染まれば失う、しかし染まらねば耐えられぬ 自身と調和した色ならば納得も出来ようがそうもいかない
校舎を満たす数々の色は私にとってあまりに硬く、冷たい
それに比べ、マーガリンが塗りたくられたパンは幸いである
マーガリンの色はあくまでパンのパンたる所以のパン色を引き立たせ彩る これぞまさに調和
一口もぐもぐするとほらこの通り
マーガリン塗りすぎてクソ不味い、全然調和してない、裏切られた
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川 ゚ -゚) しかし事情はわかりましたが・・ それでも学校へ行かないという訳には
lw´‐ _‐ノv そうは言いますが、行くことを考えただけで顔がカクカクとしてくる程に辛いのです・・
川 ゚ -゚) そういえば昨日顔がプレステ黎明期のポリゴンみたいになっていましたね
lw´‐ _‐ノv な!? 気付いていたなら少しぐらい心配してくれてもよろしいのでは!?
川 ゚ -゚) すみません、意図的にああいう顔してるのかと思って・・
lw´‐ _‐ノv 喜んであんなバーチャルフェイスになる奴なんていないでしょうが!?
何言ってんだ姉様は! ぷんすこですぞ!? ぷんすこゲージが1つ分溜まりましたぞ!?
川 ゚ -゚) まずい、超必殺技が出る前になだめなければ・・
ええと・・ ええっと・・ ほら、角砂糖あげますから
lw´‐ _‐ノv か、か、か、角砂糖!!? そんなんでなだめられる妹だと!? ぷんすこですぞ!?
2ゲージ分溜まっちゃいましたぞ!? 次で3ゲージ超必ですぞ!!?
川 ゚ -゚) まあまあまあまあ・・ ここは一つ私の顔に免じて、ね?
lw´‐ _‐ノv ううむ 「私の顔」を出されては流石に引っ込むしかありませんな・・ 全く、姉様は全く
ボリボリ
川 ゚ -゚) あ、食べるんだ・・
相手に顔を出されればこちらは顔を引っ込めるしかない、顔とはそういうものである
汚い顔ならまだしも姉様の御顔を出されては致し方なし この顔は印籠である
しかしあまりにあんまりなので「私の顔」は一日一度と定めておいた、危ないところであった ボリボリ
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川 ゚ -゚) ・・いいですかシュー 少し説教じみたことを喋りますが・・
ありのままの自分で生活するというのは、本来不可能なことなのですよ
姉様が静々と語り始める 私はボリボリと砂糖を虐め味わう
静々とボリボリは馴染み合わぬので一旦ボリボリはやめることとする、許せかし
川 ゚ -゚) 我々は意識的にしろ無意識的にしろ、何かを演じて過ごしているものです
そのことに気付かねば「ありのままを演じる」という事態になりかねません
lw´‐ _‐ノv む・・
川 ゚ -゚) 闊達の境地とは奥深いものです そこへ至るには深山幽谷へ長の年月遊ばねばならないでしょう
素質はあるかもしれません、しかしまだまだシューには早すぎる境地 もう少し仮面の下で学びませんか?
lw´‐ _‐ノv ・・やはり嫌です、嫌なのです! 仮面を付けての生活なぞ息苦しくて肺活量が鍛えられるばかりです!
川 ゚ -゚) いいではないですか いっぱい泳げるようになりますよ、ワオ!
lw´‐ _‐ノv もういっぱい泳げます! 姉様は私を海女にする気ですか!!
川 ゚ -゚) うーん手強いですね・・ そんなに行きたくないですか
lw´‐ _‐ノv いくら姉様の願いとはいえ、こうなってはテコでも動かぬ所存
川 ゚ -゚) テコでも!! わかりました、それでは仕方がありません 実力行使に出ましょう・・!
lw´‐ _‐ノv ぬ!?
姉様は感情が豊かである しかし不思議と表情を変えない
そのため思い詰めると何をしですか予測が難しい
そのままするすると居間を出ていき、私はボリボリと取り残される ボリボリ
-
lw´‐ _‐ノv ・・・・・・
ボリボリ
意地を張ったと思った
闊達を志していながらあの様では確かに遠い
やはり私が目指すには未だ早すぎたよう思える
──我々は役者に過ぎないのだろうか?
与えられた、もしくは見出した役割を演じる他ないのであれば、自由意志とはどこにあるというのか
今とて私は妹としての私を、それこそ無意識に演じているのでは
私は演者をやめたい
しかし仮に役を捨てられたとして、また別の役を演じるだけではないのか
舞台を降りた足、こいつの踏む地が次の舞台にならないと誰が言えるのか
仮面の下に、私はあるのか
姉様は深山幽谷へ遊ばねばならぬと言った
ならば是非とも遊ばねばなるまい しかし遊び方が分からない
蓬莱は絶えて久しい、仙人は皆寿命で死んだ、教えてくれるものはどこにもいない
lw´‐ _‐ノv ボーリボリボリボリ
角砂糖は既に4つ目に達す
このままボリボリしていては糖分のとりすぎで大変によろしくない
しかし考えはまとまらない ボリボリしながら考え始めたのでボリボリし続けなくては考えが続かぬ
段々と角砂糖に踊らされているような心持ちになってくる 誰か助けてくれ、破れた朝は沼へと変貌した
< ガチャッ
lw´‐ _‐ノv ! ねえさm・・
-
川 ゚ -゚)
─っ─っ─┐
lw´‐ _‐ノv
COOL
↓
川 ゚ -゚)
TEKO→ ─っ─っ─┐ ←TEKO
↑
TEKO
lw´‐ _‐ノv
川 ゚ -゚)
─っ─っ─┐´‐ _‐ノv
グニッ
─┐´‐ _‐ノv
川 ゚ -゚) ググ...
─っ─っ─┐
─┐´‐ _‐ノv ・・・・・・
-
川 ゚ -゚) ググ... グニグニ...
─っ─っ─┐
─┐´‐ _‐ノv ・・・・・・
川 ゚ -゚) グニグニ... グググ...
─っ─っ─┐
─┐´‐ _‐ノv ・・・・・
─┐´‐ _‐ノv ボリボリ...
川 ゚ -゚)
─っ─っ─┐
─┐´‐ _‐ノv
っ っ
っ っ
川 ゚ -゚)
─っ─っ─┐´‐ _‐ノv
lw´‐ _‐ノv 学校行きます
川 ゚ -゚) ホッ
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【故ヒートさん本日の注意喚起】
ノパ⊿゚)
テコは人を強引に動かすためのものではないよ!
テコもバタースプレッダーも、道具は正しく使わなきゃダメだよ姉さん!!
しかしいくら叫んだところで私の言葉は一つとして伝わらないんだ
〜続〜
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まったく愛おしい奴等だぜ
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乙
この雰囲気最高だ
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終始笑ったわ
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ヒートさん…
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なにこれ超かわいい
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つづきまだかなー
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ヒートさんが良いね
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3.
人間は自前の目でものを視ず、他人の目を以ってものを見る
この他者の視線の堆積が社会なる巨大人工山脈を築き上げた こいつが悲喜劇の中心舞台である
ここへ盲のまま入るに待ったをかけるのが哲学である、思想である、その芽生えが思春期である
しかしにわかに目を開けば目が眩む、どこに立ってるのだか判然としない
それを無理にと凝らしていけば、あなや我らが大地は光射さぬ空虚と気付く 眩んだ瞳は暗きに萎えよう
我らは死にゆく者であった、全てはかりそめだ、栄光も挫折も甲斐がない こうして倦怠が友人として迎えられる
そのうえ気を抜けばまた他者の目に取り込まれる、舞台に引きずり戻される、以前より一層悪い状態へ至る
lw´‐ _‐ノv こんぬつわ
(#゚;;-゚) くんぬつわ よろしゅう
彼女は倦怠ちゃんである 友の契を結ばんとやってきた
こいつ、私が寝転んでいると上に覆いかぶさってくる
適度な重みが心地いい
lw´‐ _‐ノv あ゙あ゙あ゙〜
(#゚;;-゚) あ゙あ゙あ゙〜
二人であ゙あ゙あ゙〜のハーモニーを響かせ数十分
あ゙〜に含まれるアンニュイな湿気に部屋は溺れた この水槽は私をどこへも連れて行かぬ
ここから土曜な世界をあ゙〜で満たしてやろう、そう決心すると倦怠ちゃんはにっこり微笑んだ
かわいらしいやつだと思った、今日から彼女だけを友として生きていこうとも思った よろしく倦怠ちゃん
川 ゚ -゚) シュー、暇ならどこか散歩にでも行きませんか
lw´‐ _‐ノv いざ!!!!!11
....::;::;;;;-") ぐごぎゃああああああああああ!!
倦怠ちゃんは滅んだ お散歩へいこう
お散歩大好きわぁいわいわい!!
-
春である 有象無象がこぞって息吹く季節である
春に息吹いた諸々は夏に喘ぐ、秋に息切れする、然して冬に息を引き取る
倦怠ちゃんならば秋冬ばかり取り上げんとするが、いかんせん春な外気に殺菌された
lw´‐ _‐ノv ウーム危なかった、あのまま今日を腐らせるところだった
川 ゚ -゚) ところであ゙ーあ゙ー聞こえましたけど何してたんですか?
lw´‐ _‐ノv あ゙ーあ゙ー言っていたのです
川 ゚ -゚) さいですか ・・そうそう、サンドイッチも作ってきたのでどこかで食べましょう
lw´‐ _‐ノv なんと! 姉様においしく作られるなんてサンドイッチの奴は幸せものですな
川 ゚ -゚) 最後は食べられるから不幸ものですよ
lw´‐ _‐ノv 人生かしらん
倦怠ちゃんがまた顔を出さんとしたが、はやセロトニンに消毒された
短い春なのだから春々しい春色に浸かっていたいではないか
サンドイッチくんの断末魔は春的ではない
lw´‐ _‐ノv サンドイッチがあるならば多少遠くへ行かねばサンドイッチに失礼でしょう
サンドイッチくんも遠くへ行きたいと言っておりますよ
川 ゚ -゚) それでは公園にでも行きましょうか 桜も咲き始めたそうで
△ < イコウイコウ!!
川 ゚ -゚) !?
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春といえばとりあえず桜であろう、こいつさえ見ておけば春を見たと言っても許される
とはもうせ桜は春が誘蛾灯、とにかく人が群がる 人肌に温もった風情は生臭な匂いを撒き散らす
鮮やかな桜を見ることは容易だが、桜立つ鮮やかな景色を見ることは難しい
しかしながら我々も蛾の一匹である
すると蛾が蛾を見て「ああ蛾がたくさんだ」と嘆くのも滑稽に違いない
ここは群衆の中に己もひっくるめ、一つの流れる世間を眺めるのが適当だろう
そんな算段をしながら、姉様の横にひっつき歩いている
川 ゚ -゚) すこぶる歩きづらい
lw´‐ _‐ノv ひっつきすぎた
算段も忘れてひっついたり、離れたり、石を拾ったり、たしなめられたり、石を拾ったり、
石を拾ったり、石を拾ったり、捨てたりしていたせいで中々公園にはつかない
春だから仕方がないのです、と言ったら姉様も仕方がない、と言ったのでそれはもう仕方がないことなのである
lw´‐ _‐ノv 春なのでそろそろお腹が空きました
川 ゚ -゚) 春なのでまだダメです
春は万能ではない
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きたぁーーー
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姉様と春を戦わせているとようやく公園についた
果たして景色は美しいものではなかった
五分程に咲いた桜は想像以上にたくさんな蛾をその下に流している
そうですこれが流れる世間なのです、とこれ見よがしの波にはいささか閉口した
川 ゚ -゚) おや、もうこんなに人が・・ お花見してる人もいっぱいですね
lw´‐ _‐ノv うーん酒臭い
怒涛の波も春なので仕方がない
仕方ないが、ただ先の算段はちょっと難しいことになった
喧騒も一呑にあはれ無常を観じてやろうと思ったが、余りの喧騒にあはれが実家へ帰ってしまった
lw´‐ _‐ノv なんにせよちょっと座りたいですな
川 ゚ -゚) そうですね ほら、あそこのベンチ空いてますよ
ベンチに腰掛け一息つけた
ニ息目には足を伸した、三息目にしてサンドイッチを思い出す
四息つかぬ間に△をばひっぱりだす、へへ
lw´‐ _‐ノv へへへ 時間だ、処刑してやる
川 ゚ -゚) あ、飲み物がないですね ちょっと買ってくるので処刑はまっててくださいな
lw´‐ _‐ノv 命拾いしたな
△ < ホッ
川 ゚ -゚) !!?
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喧騒の中、ベンチに一人とサンドイッチが残された
こうなると多少陽気も削がれる 削がれて残るは外出前の空白である
手持ち無沙汰にサンドイッチくんからはみ出たレタスを齧ってみる、レタスの味がした、なぜならレタスだから
lw´‐ _‐ノv ガジガジ
目前の春を眺める 花見客らが尻に敷いた青ばかりが印象に凝る
ブルーシートの濃すぎる色は真夏の下にしか合わない
青が春を屠っている、そう感じた
感じた途端、不調和の三文字に視界の一切が収まった
収まりがつくと同時、先日からの問題が頭をもたげる
大体において不調和だ、どこもかしこも不調和だ 己と外が噛み合わない
噛み合わせる技巧は持っている しかしその度、誠実さを殺していく
仮面の下に誠を確保できる余白があれば余程楽であろうと思う
すると仮面の有無より、己が呼吸で顔が蒸れるか否かの問題なのかもしれない
顔を蒸らして、甲斐なき人の山に分け入るのは随分な苦労だと思った
死ぬまで終わらぬ登攀を想像すると、なんだか少し気が遠くなった
しかしその裏で──
川 ゚ -゚) お待たせしましt・・ おや、もう食べちゃいましたか
lw´‐ _‐ノv あ
いつのまにかサンドイッチくんが召されて中身を晒している
やけに口の中が美味いと思った 空白感はサンドイッチくんの犠牲で少し満たされた
しかし味覚ばかりが理由でもなかった
-
家に帰る途中、姉様を先に帰して本屋へ寄った
四角に詰まった世界をいくつか、慎重に選んだ
今日は桜を見た つまるところ、世間的には春を見た
その春は屠られていたが、屠られた死骸の中から芽が顔を出した
厭世の裡に甲斐なき生を嘆いたが、穢土を養分に一個の決意が根を張った
蓬莱は絶えた、仙人も死んだ
それでもなお目を開き、光射さぬ空虚の、生の上で
必ずや太平を見つけ出さねばならん
lw´‐ _‐ノv 必ずや
人生はここに賭けられた
一人静かに、己の春を息吹いた
川 ゚ -゚) 今日はカレーですよ!
lw´‐ _‐ノv わぁい!
ルーはごはんにかけられた
二人朗らかに、春もどこかへ忘れた
-
【故倦怠ちゃん本日の弁明】
(#゚;;-゚)
人を追い詰めるのは不安ちゃんの方だよ
私は悪くないよ
【故サンドイッチくん本日の助言】
△
トマトヲイレヨウ!!
【故ヒートさん本日の嘆息】
ノパ⊿゚)
役を奪われ嘆く人間もたくさんいるんだ
〜続〜
-
今度から卵サンドにトマトをいれますね
-
シューの世界は不思議だなあ
乙
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倦怠ちゃん儚い
すき
-
くるくると踊るような地の文だな
-
乙
ヒートのコーナーに人数増えててふいたw
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ヒートさんかわいそう
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削除要請マン
【Sakujo Yousei Man】
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このやろう
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やだーーーー!!!
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