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ζ(゚ー゚*ζ 燐光を仰ぐようです

73 ◆W.bRRctslE:2024/01/18(木) 22:11:09 ID:A7rK2KdY0

 九檀が露骨に歩を早めると、それもまたおかしかったのかすぐ後ろで笑いを堪える気配がする。

(,,^Д^)「待って待って」

ζ(  *ζ「もう、知りません」

(,,^Д^)「そんなこと言わないでってば

 歩を緩めず、ため息も隠さず、あなたには呆れましたと態度で示す。
 どうせ表情は伝わらないのだ。
 だんだん九檀まで面白くなってきたけれど、そんな気持ちを突っぱねるようにすたすた歩く。

(,,-Д-)「ほんと、君は意外と素直だね」

(,,^Д^)「それでいて意地っ張り。どう?」

 巴祀屋はと言えば、一切気にするふうもなく得意げにそう言う。

ζ(  *ζ「それって両立するのかしら」

(,,^Д^)「っふ、はは、してるじゃん」

 「してない」「してる」とくだらない応酬を繰り返し、最後にはどちらからともなく黙り込んだ。
 夜の底はシンと冷えて、すぐ後ろの静かな息遣いが心地良い。
 バス停が見えるころ巴祀屋が口を開いた。

(,,^Д^)「あのね」

 前を歩いていた九檀は足を止めて振り返る。
 ばちり。
 ハッキリと、目の合ったような感覚に息を呑んだ。

(,,^Д^)「流星群を見に行く前に、君に伝えることがある」

ζ(  *ζ「伝えること…」

(,,^Д^)「君の〝未来視〟は災厄の前兆じゃない。それは恐らく……救うための眼だ」

 少しだけ悩んでから、確かめるような口調でそう言う。

ζ(  *ζ「恐らく?」

 九檀が繰り返すと「ああ」と頷いた。


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