[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
('A`)ほのぼの地縛霊神殿のようです
1
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:11:15 ID:ATSzi63k0
/ ,' 3「教義、第1章『みんなで仲良くあそぼう』」
ここはブーン教の総本山であるブーン神殿。
ブーン教とは、数十年前に発足し急速に広まった宗教だ。
ブーン神殿の朝は、アラマキ教皇による聖書の朗読から始まる。
/ ,' 3「ブーン様、今日も私たちをお導きください」
そしてブーン様のクソデカ石像に祈りを捧げ、毎朝の礼拝を締めくくる。
( -A-)人
( ^ω^) ※ブーン様のクソデカ石像
( 'A`)人
( 'A`)人(……いやでかくない?)
( 'A`)人(ブーン様の石像マジででかすぎない……?)
( 'A`)人(高さ30mはあるくない? 室内に置く大きさではなくない?)
( 'A`)人(教義もなんか幼稚園みたいじゃない?
教義が『みんなで仲良くあそぼう』なことある??)
( 'A`)人(司教に就任して長いのに今まで疑問に思わなかったの怖ぁ……)
〜〜 <_ ^ω^ プー゚)フ ※ブーン様のクソデカ石像
( 'A`)人(あとなんか幽霊がブーン様のクソデカ石像で遊んでるし……)
( 'A`)人
(;'A`)人「幽霊!?」
/ ,' 3「……ドクオ司教、祈りの最中だぞ」
( 'A`)人「あ、はい……すみません……」
2
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:12:00 ID:ATSzi63k0
('A`)ほのぼの地縛霊神殿のようです
教義 第1章「みんなで仲良くあそぼう」
.
3
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:12:34 ID:ATSzi63k0
('A`)「うーん、幽霊……幽霊だったよなぁ……」
(´・ω・`)「ドクオ司教、なにブツブツ言ってんの?」
('A`)「ああ、ショボン……。あのさ、驚かないで聞いてくれるか?」
(´・ω・`)「うん」
('A`)「実は、さっきの礼拝の時……」
(´・ω・`)「うん」
(;'A`)「……幽霊がいたんだ!」
(´・ω・`)「うん」
('A`)「本当に驚かずに聞いてくれた……」
4
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:13:26 ID:ATSzi63k0
(´・ω・`)「そりゃあ、僕は幽霊がいるのは知ってたし……」
(;'A`)「知ってたの!?」
(´・ω・`)「いっぱいいるよ? 幽霊」
(;'A`)「いっぱいいるの!?」
(´・ω・`)「神官見習いのレモナって子いるじゃん。あの子も幽霊だよ」
(;'A`)「そうなの!?」
(´・ω・`)「うん。で、ドクオ司教がさっき見た幽霊って丸いオレンジの人魂でしょ?」
(;'A`)「ああ、丸くてオレンジだった。あの幽霊も前からいたのか?」
(´・ω・`)「うん」
(;'A`)「そんな……マジかよ……」
(;'A`)「……」
('A`)「まあ、幽霊くらいいるか……」
(´・ω・`)「爆速で順応した」
5
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:14:43 ID:ATSzi63k0
('A`)「でも、前から幽霊がいたなら何で急に見えるようになったんだろう……」
(´・ω・`)「うーん、たぶん僕の霊感に影響されたんじゃない?
僕、昔から見える体質だから」
('A`)「ショボンの霊感が移ったって感じ?」
(´・ω・`)「そんな感じかな。
僕はドクオ司教の補佐だし、一緒に行動することも多いしね」
('A`)「そういうもんかぁ……。この神殿に幽霊は何人くらいいるの?」
(´・ω・`)「数えたことはないけど、結構いるよ。この神殿って事故物件だしね」
(;'A`)「神殿が事故物件でいいの?」
(´・ω・`)「しかも結構な人数が亡くなっているし」
(;'A`)「なんでそんな事故物件を神殿に……」
(´・ω・`)「ここは元々ブーン様のお屋敷なんだってさ。
それをリフォームして神殿にしたんだと」
(;'A`)「ブーン様のお屋敷を勝手にリフォームしていいの?」
(´・ω・`)「さあね。生前のブーン様の意向とか?
アラマキ教皇なら何か知ってると思うけど」
(;'A`)「ああ、アラマキ教皇って生前のブーン様の友人なんだっけ……。
ブーン様のお屋敷が事故物件で神殿にリフォーム……?
何がどうなってそんなことに……」
川#゚ -゚)「おい、ドクオ司教!!」
(;'A`)「うわ、びっくりした……。どうしたんだ、クー」
(´・ω・`)「出た。クソ真面目司祭のクーだ」
6
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:15:43 ID:ATSzi63k0
川#゚ -゚)「うるさいぞ、ショボン。クソとはなんだ。
教義にも『悪口はやめよう』とあるだろう!
お前は教義に背いてばかりで、同じ司祭として恥ずかしいばかりだ!」
σ(´・ω・`)∂「あ〜うるせ〜〜クソ真面目クソ真面目〜〜〜〜」
川#゚ -゚)「おい、耳をふさぐな!」
(;'A`)「喧嘩すんなって……。教義にも『けんかしたら仲直り』と……」
川#゚ -゚)「ドクオ司教、教義を語る前にさっきの礼拝中の態度はなんだ!
全く集中していなかっただろう!」
(;'A`)「あ、いや……幽霊がいて……」
(´・ω・`)「うん、いたよ幽霊」
川#゚ -゚)「幽霊なんているわけがないだろう! 言い訳をするな!
司教ともあろう方がこんな体たらくでは示しがつかな……」
<_プー゚)フ"「いるぞ!! 幽霊だぞ!!」ヒョコッ
('A`)「あ、さっきの……」
Σ川 ; -;)三三「ぴゃあああああああ!!!!!?」ズサーッ
(;'A`)「ぴゃあ!?」
川 ゚ -゚)「は? 何?」
(;'A`)「いやお前が何!?」
7
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:16:50 ID:ATSzi63k0
(σ*´・ω・`)σ「『ぴゃあ』!!? 『ぴゃあ』だって!!!!!
まさか怖いんでちゅかー??
クーちゃんおばけ怖いんでちゅかーーーー????
頭なでなでしてあげまちょうかーーーーーー??????」
(;'A`)「ここぞとばかりに煽り始めた!」
川 ゚ -゚)「怖い……? 誰が何を何……??? 何ひとつ分からない……」
(;'A`)「この短時間でそんな記憶の失い方ある?」
川 ゚ -゚)「そもそも幽霊など存在しないし、本当にいたところでこの私が恐れるわけが」
<_フ;゚ー゚)フ"「驚かせちゃったかー? ごめんなー?」ヒョコッ
壁| ; -;)三三「ぴゃーーーーーーーーー!!!?!?
おば、おばけ!!!!! おばけーーーー!!!!!!!!!」ズサーッ
(;'A`)「めっちゃ逃げるじゃん! 恐れてるじゃん!!」
(*´;ω;`)σ「キャハハーーーーーーーーッッッ!!!!!
キャハ、キャッハーーーーーーーーーーッッッ!!!!!!」
(;'A`)「こっちは喧嘩相手の弱みを握って最悪な笑い方してるし……」
8
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:17:40 ID:ATSzi63k0
(;'A`)「クーは幽霊が苦手なのか……意外だな」
壁| ゚ -゚)「は???? 苦手? 誰が何を苦手だって??」
(;'A`)「苦手じゃないなら壁に隠れてないで出てきなよ……」
壁| -゚) ))「……」
(;'A`)「更に逃げるんだもんなあ……」
/ ,' 3「騒々しいぞ。何かあったか?」
川;゚ -゚)「あ、アラマキ教皇! いえ、何も……」
/ ,' 3「叫び声やら笑い声やら聞こえたが……」
(;'A`)「えっと、幽霊が……」
川#゚ -゚)「幽霊などいないと言っているだろう!」
/ ,' 3「幽霊? ああ、そこのオレンジの?」
〜<_ ´・ω・` プー゚)フ「おう、幽霊だぞー!」
(;'A`)(ショボンで遊んでる……)
9
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:18:50 ID:ATSzi63k0
川#゚ -゚)「アラマキ教皇、幽霊なんていません! 教皇ともあろう方が妄言はやめてください!」
/ ,' 3「いや、実際そこにいるし……」
川#゚ -゚)「いません!!」
/ ,' 3「いや、そこに……」
川#゚ -゚)「いません!!!!」
/ ,' 3「う、うん……」
(;'A`)(アラマキ教皇が押し負けた……)
<_フ;゚ー゚)フ「ごめんなー、おれが驚かせたせいで怖い思いさせちゃったなー?」
川;゚ -゚)「ヒッ……いや、何も聞こえない! 何もいない!!」
(*´・ω・`)σ「うわーーークーちゃんひっどーーーーい!!!
無視するなんてひっっどーーーーーい!!!!!
ブーン様が見たらどう思うんだろうなぁーーーーーー!!!!!!!」
川;゚ -゚)「クーちゃん呼びやめろ……」
(*´・ω・`)σ「教義にもあるよね!? 『仲間はずれはやめよう』って!!!!
クーちゃんはブーン様の教義を蔑ろにするんだーーー!!!!!
いーけないんだーーいけないんだーーーー!!!!!!
ブーン様に言ってやろーーーーー!!!!!!!」
(;'A`)「煽り方がクソガキのそれなんだよな……」
10
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:19:44 ID:ATSzi63k0
/ ,' 3「こら、やめんかショボン司祭。教義にも『悪口はやめよう』とあるだろう」
(´・ω・`)「アラマキ教皇、これは悪口ではなく煽りで……」
/ ,' 3「屁理屈をこねるでない。同じことだ。
ブーン様はいたずらに人を傷つけることを良しとはしなかった」
(´・ω・`)「……」
/ ,' 3「ブーン様は常に相手を尊重し、寄り添うことを信条とした尊い精神をお持ちになっていて……」
/ ,' 3「ブーン様は……誰よりも広く美しく優しい心を持っていて……………………!!!!」
/ ,' 3「ブーン様は…………ブーン様は……………………!!!!!!!!」
/ ,' 3「ブーン様………………………………!!!!!!、!!!!!!!!!!、!!!!!!!!!!!!」
(´・ω・`)「出た……アラマキ教皇の発作……」
<_フ;゚ー゚)フ「発作!? 病気なのか!?」
('A`)「うん、ある意味……。ブーン様への感情が大きすぎて定期的に限界になるんだよ……」
11
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:20:29 ID:ATSzi63k0
/ ,' 3「ということで、一緒に遊ぶぞ」
('A`)「どういうこと??」
/ ,' 3「かくれんぼをしよう」
(´・ω・`)「全てが唐突」
/ ,' 3「教義を忘れたのか? 第1章は何だ?」
('A`)「『みんなで仲良くあそぼう』」
/ ,' 3「そういうことだ」
(´・ω・`)「仕事してください教皇」
/ ,' 3「ブーン教の教義に従うのがワシの仕事だ」
('A`)「なんて清々しい職務放棄だ……」
12
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:21:29 ID:ATSzi63k0
/ ,' 3「よし、ではワシが鬼をやるからエクストたちは隠れてくれ」
<_フ*゚ー゚)フ「やったー、かくれるぞー!!」
川;゚ -゚)「わ、私は仕事があるから参加しない!
ツン司教の仕事を手伝わなければ……」
(´・ω・`)「ツン司教は食事当番でしょ?」
川;゚ -゚)「料理の手伝いを……」
(´・ω・`)「野菜もパンも洗剤で洗うわ、
あらゆる調理器具で流血するわでクーは厨房出禁になったでしょ」
/ ,' 3「野菜は百歩譲ってまだ分かるが、パンを洗剤で洗う発想だけは理解できないな……」
('A`)「ゴムヘラとか計量カップでも流血したのは才能だなって思った」
(´・ω・`)「クーが料理の手伝いなんて任されるわけないでしょ。危ないもん。
どうせまた怪我するんだから厨房に入らないでよ」
川;゚ -゚)「心配されている……」
(´・ω・`)「別に心配してねーし」
13
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:22:59 ID:ATSzi63k0
川;゚ -゚)「なんかその……あの……ツン司教の料理を応援する仕事が……」
(´・ω・`)「そんな仕事はないよ」
/ ,' 3「なんかそのあの言ってる時点で言い訳を諦めてほしい」
('A`)「応援ですら流血しそう」
川;゚ -゚)「否定できない……」
<_フ;゚ー゚)フ「……おれが一緒だからかくれんぼ嫌なんだよな?
おれは参加しないからみんなで楽しんでくれ!」
川;゚ -゚)「は!? お、おい……」
('A`)「エクストが抜けたらこのかくれんぼ本当に虚無だから……。抜けないで……」
<_フ;゚ー゚)フ「でも……」
(´;ω;`)「クーちゃんってば酷い!!!! エクストに気を遣わせて!!!!
かくれんぼを喜んでたエクストの気持ちを踏みにじって!!!!!!
クーちゃんはみんなで仲良くあそばないんだ!!!!!!!
ブーン様の教義なんて無視しちゃうんだ!!!!!!!!」
川;゚ -゚)「うぐ……こ、この私が教義に背くなど……!
いいだろう、望むところだ!! 私も一緒にかくれんぼをしよう!!!」
三三<_フ*゚ー゚)フ「やったー! クーも一緒に遊んでくれるんだな!?」
川;゚ -゚)三三「ま、まだあまり近くには来ないでくれ!」
14
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:23:56 ID:ATSzi63k0
/ ,' 3「では、30秒数えるからその間に隠れてくれ」
<_フ*゚ー゚)フ「よーし、どこに隠れよっかなー!」
/ ,' 3「あ、神殿の外には隠れないように。庭も含めると範囲が広すぎるからな」
<_プー゚)フ「わかった! そもそも、おれ神殿の外に出られないから大丈夫だぞ!」
('A`)(……外に出られない? 地縛霊ってやつ?)
('A`)(この神殿は事故物件ってショボンが言ってたよな……。
彼はここで亡くなった幽霊……?)
/ ,' 3「い〜〜〜ち、に〜〜〜い、さ〜〜〜ん、じゅ〜〜〜う、じゅ〜〜〜いち」
三(;'A`)(うわ、3秒で既に数えることに飽きてる! 早く隠れないと!)
15
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:24:43 ID:ATSzi63k0
(( ( 'A`)(隠れる……といってもどこに……)ウロウロ
('A` ) ))(厨房……はツンが料理してるんだっけ。邪魔するのは悪いし……)ウロウロ
ξ゚⊿゚)ξ「さっきからなにウロウロしてんのよ、ドクオ」
('A`)「あ、ツン」
ξ゚⊿゚)ξ「暇ならご飯作るの手伝ってよ」
('A`)「いや、暇なわけじゃ……」
ξ゚⊿゚)ξ「仕事中? 一体なにして……」
< もういいかーーい?
∩('A`∩;)「あ、ヤバ……まーだだよー!!」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「本当に何してんのよ……」
(;'A`)「うん……何してるんだろう……」
16
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:26:38 ID:ATSzi63k0
ξ゚⊿゚)ξ「まあ、察しはついたわ。
どうせアラマキ教皇がかくれんぼしようとでも言い出したんでしょ?」
('A`)「うん……」
ξ#゚⊿゚)ξ「まったく、教皇がへらへら遊んでたら示しがつかないわ。
あの人は教皇になんてふさわしくないわよ」
('A`)「相変わらずアラマキ教皇に厳しいな」
ξ#゚⊿゚)ξ「だって毎日生前のブーン様と友人だったマウント取ってくるんだもの!!!!
私の方が絶っっっ対ブーン様のこと好きなのに!!!!!!」
('A`)「マウント取ってくる教皇、嫌だな……」
ξ#゚⊿゚)ξ「『ワシはブーン様と友人で旧知の仲でフレンドで親しかったけど、
ツン司教は会ったことすら……(笑)』
じゃねーーーーーのよ!!!!!!!!」
('A`)「それは普通にうざいわな……」
ξ゚⊿゚)ξ「腹いせに、私とブーン様の夢小説に悪役令嬢役でアラマキ教皇を登場させたわ」
('A`)「悪役令嬢なんだ……アラマキ教皇……令嬢……」
ξ゚⊿゚)ξ「そして今日のお昼ご飯はラブラブなブーン様と私を表現した料理よ」
('A`)「またアラマキ教皇が姑みたいな顔になっちゃうよ……」
17
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:27:25 ID:ATSzi63k0
< もういいかーーーい?
∩('A`∩;)「あ、また……まーだだよーー!!」
< はよせい!!!
(;'A`)「ごめん、俺そろそろ隠れなきゃ」
ξ゚⊿゚)ξ「まだだよって一生言い続けたらいいじゃない」
(;'A`)「アラマキ教皇とのかくれんぼに生涯を捧げたくないよ……」
18
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:28:03 ID:ATSzi63k0
('A`)「隠れる場所……やっぱりここかな」
( ^ω^) ※ブーン様のクソデカ石像
('A`)「ブーン様の石像の影なら簡単には見つからないんじゃないかな。クソでかいし」
(´・ω・`)「あれ、ドクオ司教」
('A`)「あ、ショボンもここに隠れてたんだ」
(( <_プー゚)フ「おれもいるぞ! あとクーも!」
川;゚ -゚) ))「じ、じりじりと寄らないでくれ!」
('A`)「全員同じ場所に隠れちゃったよ……」
19
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:29:01 ID:ATSzi63k0
(;'A`)「俺、隠れる場所変えようかな……。さすがに全員で同じ場所はちょっと……」
(´・ω・`)「別にいいんじゃない?」
川;゚ -゚)「待て、ドクオ司教! それなら私が別の場所に隠れよう!」
( ´・ω・`)っ「クーちゃんったらどこ行くの!!!
エクストにビビるクーが面白……エクストと仲良くなるためにここにいようよ!」
⊂川;゚ -゚)「腕を掴むな面白がるな!!」
<_プー゚)フ「なーなー、おれ気になることがあるんだけど……」
('A`)「気になること?」
<_プー゚)フ「あの爺ちゃん……アラマキきょーこー?だっけ」
(´・ω・`)「ああ、アラマキ教皇がどうしたの?」
<_プー゚)フ「アラマキきょーこー、おれの名前知ってたんだよな。
おれ、自分の名前言ってないのに」
('A`)「……そういえば」
(´・ω・`)「たしかに、エクストは自己紹介してないよね」
20
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:30:14 ID:ATSzi63k0
<_プー゚)フ「なんで知ってたんだろー?」
('A`)「……エクストはこの神殿から出られないって言ってたよな?」
<_プー゚)フ「おう、なぜか外には出られないんだぞ!
バリアに弾かれるみたいな感じ!」
('A`)「やっぱりエクストはここで亡くなった地縛霊ってこと?
だから外に出られないのかな」
(´・ω・`)「その可能性は高いだろうね。生きてた時のことって何か覚えてる?」
<_プー゚)フ「なーんにも覚えてない!!」
('A`)「なーんにもかぁ……」
(´・ω・`)「まあ、少なくともアラマキ教皇が生前のエクストを知ってるのは間違いないだろうね」
('A`)「じゃないと名前が分かるわけないもんな」
(´・ω・`)「もしかしたら、エクストは生前のブーン様とも知り合いなんじゃない?
ブーン様のお屋敷で亡くなったなら、エクストとブーン様が無関係とは考えにくいよね」
('A`)「あーたしかに。エクストとブーン様が知り合いだとしたらすごいな」
<_プー゚)フ「すごいのかー?」
('A`)「例えるなら、芸能人と知り合いみたいな……」
<_プー゚)フ(ドクオにとってブーンさまって芸能人感覚なのか……)
(´・ω・`)「まあ、推測だから本当のことは分からないけどね」
('A`)「クーはどう思う?」
川;゚ -゚)「幽霊などいない!!!!」
('A`)「まだ言ってる……」
21
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:31:14 ID:ATSzi63k0
/ ,' 3「ドクオ司教みーつけ……全員おる……」
(;'A`)「あ、アラマキ教皇」
/ ,' 3「かくれんぼで全員同じ場所に隠れる奴らがあるか……鬼の楽しみを奪うな……」
川;゚ -゚)(ちゃっかり楽しんでいたのか……)
('A`)「あの、アラマキ教皇は生前のエクストを知ってるんですか?」
/ ,' 3「……なぜそう思う?」
<_プー゚)フ「アラマキきょーこー、おれの名前知ってたから!」
/ ,' 3「……そうか、お主は名乗っていなかったな」
(´・ω・`)「やっぱり知ってるんですね。エクストのこと」
/ ,' 3「……さあな。さて、そろそろ食事の時間だ。ツン司教に皆を呼んでこいと言われていてな」
(´・ω・`)「うわー、逸らし方が露骨」
<_フ*゚ー゚)フ「ごはん!!! おれも食べたい!!!!」
('A`)「あ……ツンとエクストはまだ会ってないよな?
ツンはエクストのこと知らないから……」
(´・ω・`)「あー、エクストの分は用意してないかぁ」
<_プー゚)フ「ごはん……」
('A`)「俺のを分けるよ」
<_フ*゚ー゚)フ「いいのか!? ドクオ、ありがとう!!」
/ ,' 3(幽霊も食事をするのだな……)
22
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:32:18 ID:ATSzi63k0
三<_フ*゚ー゚)フ「オムライスだ!! うまそー!!」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「え、なに……なにこのオレンジの……」
<_プー゚)フ「おれはエクスト!!」
ξ゚⊿゚)ξ「エクスト」
(;'A`)「そりゃ戸惑うよな……。エクストはここの地縛霊で、さっき仲良くなって……」
ξ゚⊿゚)ξ「エクストもご飯食べるの?」
<_フ*゚ー゚)フ「食べたい!!!」
(;'A`)「事前に言ってなくてごめん。エクストには俺のを分けるから」
ξ゚⊿゚)ξ「いや、アラマキ教皇の分をわければ大丈夫よ」
(;'A`)「さすがにそれは……って、アラマキ教皇の皿だけ山盛りだ!」
ξ*゚⊿゚)ξ「私のブーン様への愛を込めた料理だもの。
アラマキ教皇にはたっぷり味わってもらって私のブーン様への愛を知らしめなきゃ!」
/ >,' (「……」
(;'A`)「アラマキ教皇がまた姑みたいな顔になっちゃった……」
(´・ω・`)「海外の顔文字」
23
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:33:21 ID:ATSzi63k0
('A`)「そういえばレモナは?」
ξ゚⊿゚)ξ「仕事がキリのいいところまで終わったら来るって言ってたけど……遅いわね」
川 ゚ -゚)「じゃあ私が見てこよう」
('A`)「あ、レモナは幽……」
(´・ω・`)b「ドクオ司教、シーッ! 黙ってた方が面白いから!!」
(;'A`)「えー……」
川 ゚ -゚)「レモナの仕事が長引いているなら手伝ってから来る。
だから先に食べていてくれて構わないぞ」
ξ゚⊿゚)ξ「分かったわ」
(*´・ω・`)「レモナが幽霊だと知ったクーの顔を想像するだけでテンションが最高潮に…………!!!」
('A`)「最高潮にキショいよお前……」
24
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:34:11 ID:ATSzi63k0
ξ*゚⊿゚)ξ「アラマキ教皇のオムライスには、ラブラブなブーン様と私の絵をケチャップで描いたわ!」
/ ,' 3 グチャア
ξ#゚⊿゚)ξ「何の躊躇もなく私の絵だけ潰した!」
/ ,' 3 グシャ
ξ#゚⊿゚)ξ「しかも真っ二つにして私とブーン様を引き離した!」
/ ,' 3「ほれ、エクスト。お主の分だ」
<_フ*゚ー゚)フ「わーい!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「ちゃっかりブーン様が描かれた方を自分用にしてる……」
/ ,' 3 "「少し塩気が強いな……。
ブーン様は甘い味を好んでいたが……ツン司教はそんなこと知らないか(笑)」モグモグ
ξ#゚⊿゚)ξФ"「ムカつく〜〜〜〜」メモメモ
('A`)(メモは取るんだ……)
25
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:35:14 ID:ATSzi63k0
/ ,' 3「ドクオ司教の作るお菓子の方がブーン様の胃袋を掴めると思う」
ξ#゚⊿゚)ξ「はぁ〜〜〜〜〜〜????
私だってドクオに負けないくらいお菓子作り上手いんですけど!!!??」
(;'A`)「人を勝手に嫁姑バトルに巻き込まないで……」
/ ,' 3「ならば、後でツン司教とドクオ司教でお菓子作りバトルをしてはどうだ?
お題はクッキーで」
ξ#゚⊿゚)ξ「望むところよ!!!!」
(;'A`)「アラマキ教皇がクッキー食べたいだけでしょう……」
/ ,' 3「ツン司教はバタークッキーで、ドクオ司教はチョコクッキーで」
(;'A`)「しかも種類を食べたがっている……」
26
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:35:57 ID:ATSzi63k0
ワイワイガヤガヤ
<_プー゚)フ(なんか懐かしいな、こういう賑やかなの)
<_プー゚)フ(……懐かしい? いつの記憶だっけ……)
<_プー゚)フ(……)
<_プー゚)フ(わかんねーからいいや!)
('A`)「あとでクッキー作るんだけどエクストも食べる?」
<_フ*゚ー゚)フ「食べるー!!」
教義 第1章 おわり
27
:
名無しさん
:2023/01/01(日) 01:20:33 ID:HTnsssgA0
乙乙
可愛い
28
:
名無しさん
:2023/01/01(日) 02:00:05 ID:xdfVrK8Q0
期待
29
:
名無しさん
:2023/01/01(日) 08:24:50 ID:fkWmtgfs0
笑った
めっちゃ好き
30
:
名無しさん
:2023/01/01(日) 11:17:58 ID:gI60EvzU0
可愛い好き
31
:
名無しさん
:2023/01/01(日) 22:18:28 ID:jZjd2Eq.0
荒巻のマウント(笑)
32
:
名無しさん
:2023/01/13(金) 11:29:05 ID:jr2AT5Q60
乙乙
荒巻のマウント滅茶苦茶面白い
33
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:08:04 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ^∀^)〜♪
川 ゚ -゚)(む……あそこにいるのはレモナか)
川 ゚ -゚)(厨房で一体なにを……いや、普通に考えて料理だよな)
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚)(あれ、レモナって一人で料理するなって言われてたような……。
すぐドジして危ないからって……)
(( 川 ゚ -゚)「なあ、レモナ」
|゚ノ ;^∀^)「クー司祭さま!? ダメですわ、厨房に入っては!!
モンスターハウスに足を踏み入れたかのごとく全ての調理器具が降り注ぎますわ!!!
ポケモン不思議のダンジョンですわ!!!!」
川;゚ -゚)「そんなわけがあるか!
いくら私が全ての調理器具で流血したからといって……」
三|゚ノ ;っ^∀^)っそ「きゃあ! 転んで調理器具の入った棚にぶつかってしまいましたわ!!」ガシャーン
川;゚ -゚)「うわー!!
モンスターハウスに足を踏み入れたかのごとく全ての調理器具が降り注いできた!!!」ドサドサドサ
34
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:09:02 ID:e2WGYZbo0
('A`)ほのぼの地縛霊神殿のようです
教義 第2章「すすんでお手つだいをしよう」
.
35
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:09:51 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ;^∀^)「ごめんなさい、クー司祭さま……。お怪我はありませんか?」
川;゚ -゚)「ああ、私は大丈夫だ。レモナこそ怪我はないか?」
|゚ノ ;^∀^)「ありませんわ」
川;゚ -゚)「ならいいが……レモナは一人で料理をするなと言われていなかったか?」
|゚ノ ;^∀^)「そうなんですけれど……どうしてもクッキーを作りたかったんですの」
川;゚ -゚)「クッキー?」
|゚ノ ^∀^)「先ほど、ドクオ司教さまとツン司教さまがクッキーを作っていらしたでしょう?」
川 ゚ -゚)「ああ、なんかお菓子作りバトルだとかって……」
|゚ノ*^∀^)「お二人の作ったクッキー、わたくしもいただきましたの。
すっごく美味しかったですわ!」
川 ゚ -゚)「私も貰ったがたしかに美味しかった」
|゚ノ*^∀^)「ツン司教さまのクッキーはハート型でとてもかわいらしかったですし!」
川 ゚ -゚)「ブーン様への愛を表現したと言っていたな。
アラマキ教皇はわざわざ半分に割ってから食べていたが……」
36
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:10:35 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ*^∀^)「それで、わたくしも愛をこめたクッキーを作ってみたくって……」
川 ゚ -゚)「ああ、モナーさんに贈るのか」
|゚ノ;*^∀^)ノシ「べ、別にモナーさまに贈るためじゃありませんわ!
ま、まあ、モナーさまにはお世話になっていますし、贈らないこともありませんが……」
川 ゚ -゚)「いいじゃないか。喜んでくれると思うぞ」
|゚ノ ;^∀^)「ですが、問題があって……」
川 ゚ -゚)「問題? 流血していないだけで料理の天才だと思うが……」
|゚ノ ;^∀^)「それは基準が低すぎますわ……」
37
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:12:01 ID:e2WGYZbo0
川 ゚ -゚)「問題とは一体なんなんだ?」
|゚ノ ;^∀^)っ●「その、どうしてもクッキーを焦がしてしまうんですの……。
この通り、黒焦げですわ……」
川 ゚ -゚)「なるほど、真っ黒だな……。では、発想を変えてみてはどうだ?」
|゚ノ ^∀^)「発想を変える……?」
川 ゚ -゚)「ああ。どうしても焦がしてしまうのなら、そもそも焼かなければいいんじゃないか!?」
|゚ノ ;^∀^)「そ……その発想はありませんでしたわ……!!」
川 ゚ -゚)「生地を作って型を抜いたら完成だ!!
なんか……たぶん……砂糖とか入ってるし……焼かなくても美味いはずだ!!」
|゚ノ ;^∀^)「間違いありませんわ!」
川 ゚ -゚)「そうと決まればさっそく焼かないクッキーを作ろう! 私も手伝うぞ!」
|゚ノ ^∀^)「あ、それは結構ですわ……。危ないので……お気持ちだけで……」
川 ゚ -゚)「あ……うん……」
('A`)「焼いて〜〜〜〜〜〜!!!!」
|゚ノ ;^∀^)「ドクオ司教さま!?」
38
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:13:33 ID:e2WGYZbo0
('A`)「焼いて!!!!! 焼いてーーーーー!!!!!!」
川;゚ -゚)「お、おい、ドクオ司教!?」
('A`)「焼けーーーーーー!!!!!!!」
|゚ノ ;^∀^)「村でも焼きに行くかのような勢いですわ!
分かりました、焼きます! 焼きますわ!!」
('A`)「よろしい」
川;゚ -゚)「な、なんなんだ……」
('A`)「クッキーはちゃんと焼いて……」
川;゚ -゚)「でも、焼かなければ焦がす心配はなくなるぞ?」
('A`)「火をね……通していないとね……菌とかね……危ないからね……」
|゚ノ ;^∀^)「た、たしかに……!」
川 ゚ -゚)「殺菌が必要なら洗剤を使えばいいだろう? クッキーを一枚一枚洗えば……」
('A`)「すごい才能だ……食に対する才能が無さすぎて逆に天才だよ……」
|゚ノ ^∀^)「クー司祭さま……洗剤は体内に入れてはいけないんですのよ……」
川 ゚ -゚)「洗剤は洗い流すものだろう? 綺麗に洗い流せば平気なはずだ」
('A`)「野菜とパンを洗剤で洗ってツンにブチギレられたはずなのに……。
何も理解していなかったのか……」
|゚ノ ^∀^)「あの時はショボン司祭さまですら真顔で優しく諭していたというのに……」
39
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:14:22 ID:e2WGYZbo0
('A`)「クー……どうして自分が厨房出禁なのか分かってる?」
川 ゚ -゚)「調理器具で怪我をして危ないからだろう?」
('A`)「そうだけど……そうじゃない……それだけじゃない……」
川 ゚ -゚)「私は調理器具の扱いが下手なだけで他は普通だと思っているが……」
('A`)「他ってなに……? 食に関する一般的な知識のことを言ってる……?」
川 ゚ -゚)づ「調理器具にさえ触らなければ厨房にいても問題はないだろう?
私はレモナを手伝いたいのだが……」
|゚ノ ;^∀^)「そのお気持ちだけで嬉し……手が洗剤を探して彷徨っていますわ!」
40
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:15:13 ID:e2WGYZbo0
川 ゚ -゚)「皿だって洗剤で洗って流して乾かして使うじゃないか。
どうしてクッキーはダメなんだ?」
('A`)「クッキーのこと食器だと思ってる……?」
川 ゚ -゚)「クッキー……食器……そうだ!
クッキー生地で皿を作ってプレゼントするのはどうだ!?」
|゚ノ*^∀^)「食べられるお皿……面白い発想ですわ!」
川 ゚ -゚)づ「洗って何度でも使えるクッキー皿……!」
|゚ノ ^∀^)「あら? 認識が違いますわ……。しかも手が洗剤の在処を探って……」
('A`)「ちょっと一回厨房から追い出そう。そうしよう」
|゚ノ ;^∀^)( 'A`)ノシ 川;゚ -゚)
厨房←|→廊下
41
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:16:30 ID:e2WGYZbo0
('A`)「で、誰かにプレゼントするためにクッキーを作ろうとしているのか?」
|゚ノ ^∀^)「はい……。モナーさ……皆さまに贈りたくて……」
('A`)「あー、モナーさんに渡すのか」
|゚ノ;*^∀^)ノシ「ち、違くて! 皆さまに贈った余りなら贈らないこともないかなってだけでして!」
('A`)「贈るためにクッキーを作るのはいいと思うけど……。
レモナって一人で料理しないようツンに言われていなかったか?」
|゚ノ ;^∀^)「わたくしの愛をこめたクッキーを作りたかったんです……。
ツン司教さまみたいなかわいらしいクッキーを……」
('A`)「ああ、ツンが焼いたハート型のクッキーのことか……」
|゚ノ*^∀^)「ええ、ツン司教さまのブーンさま愛を感じるクッキーでしたわ!
ツン司教さまがブーンさまを想いながら作ったこと、伝わってきましたわ!」
('A`)「あれ、アラマキ教皇が材料を混ぜるの手伝ってるぞ」
|゚ノ ^∀^)「え?」
('A`)「ツンに『私のブーン様への愛をこめたクッキーなんだから丁寧に混ぜてよね』
って言われて鬼の形相で混ぜてた」
|゚ノ ;^∀^)「ゆるキャラみたいなお顔のアラマキ教皇さまが……」
('A`)「怨嗟に満ちた表情だったよ……ツンのブーン様愛でも相殺しきれないくらいに……」
42
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:17:25 ID:e2WGYZbo0
('A`)「ツンのクッキーにはアラマキ教皇の怨念がこめられているけど、
ツンのクッキーからはちゃんと愛が伝わってきただろう?」
|゚ノ ^∀^)「そうですわね……。
アラマキ教皇さまの怨恨がこめられているなんて、思いもしませんでしたわ……」
('A`)「だから、一人で作ることにこだわらなくてもちゃんと気持ちは伝わるよ」
|゚ノ ^∀^)「それにしても、アラマキ教皇さまを手伝わせるとは……」
('A`)「クッキー食べたいって言い出したのアラマキ教皇だしなあ。
食べたいなら作るの手伝えってツンが引っ張っていったよ」
|゚ノ ^∀^)「流石ですわね、ツン司教さま……」
('A`)「あ、でもツンがクッキーを焼き始めたらそそくさと退散してたな」
|゚ノ ^∀^)「あら、お手伝いが嫌になったのかしら?」
('A`)「ツンがオーブンの前でずっとブーン様への愛を呟いていたからかも……ブツブツと……」
|゚ノ ;^∀^)「絶対それですわ……」
('A`)「呪文かと思ったよ……」
|゚ノ ;^∀^)「怨嗟といい呪文といい、クッキーに似つかわしくない単語ばかり出てきますわ……」
43
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:18:57 ID:e2WGYZbo0
('A`)「んで、クッキーを作るなら俺が手伝おうと思うけど……」
|゚ノ ^∀^)「ぜひお願いしたいですわ!」
('A`)「オッケー。じゃあまず味とかトッピングを決めようか」
|゚ノ ;^∀^)「あ……その前に洗い物をした方がいいかもしれませんわ……」
('A`)「洗い物?」
|゚ノ ;^∀^)「転んで調理器具をぜんぶ床に落としてしまったので……」
('A`)「シンクが山盛りだぁ……」
44
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:19:50 ID:e2WGYZbo0
川;゚ -゚)「……」
(´・ω・`)「クー、厨房の前で何してんの?」
川;゚ -゚)「ああ、ショボン……。ドクオ司教に追い出されてしまってな……」
(´・ω・`)「妥当」
川;゚ -゚)「洗って何度でも使えるクッキー製の皿、いいアイデアだと思ったんだがな……」
(´・ω・`)「全然意味分かんないけど、ドクオ司教の判断が正しいことは分かったよ」
川;゚ -゚)「今頃レモナはドクオ司教と一緒にクッキー作りをしているのだろうか……」
(´・ω・`)「ドクオ司教、またクッキー作ってるの? さっきもツン司教と作ってなかった?」
川;゚ -゚)「レモナがクッキーを作りたいらしくてな……。私が手伝うつもりだったのだが……」
(´・ω・`)「ドクオ司教、英断」
川;゚ -゚)「クッキーで作られた皿だぞ!? 洗って何度でも使えるんだ!!」
(´・ω・`)「繋がらないよ。一言目と二言目、繋がらない」
45
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:21:23 ID:e2WGYZbo0
川;゚ -゚)「私が手伝いたかったのだがな……」
(´・ω・`)「別に料理を手伝わなくたって、クーは普段からレモナを手伝ってるじゃん。
さっきだって、ご飯前にレモナの仕事を手伝ってたんでしょ?」
川 ゚ -゚)「レモナはすごく慕ってくれるから、頼られたくなるんだ。
年下の後輩だからというのもあるかもしれないな」
(´・ω・`)「アラマキ教皇もドクオ司教もツン司教も年上だもんね。僕とクーは同い年だし」
川 ゚ -゚)「そうだ。年下はレモナだけで、お前とは同い年で……」
川#゚ -゚)「……同い年で同じ司祭だというのに、お前はいつも教義に背いてばかりで、
そのくせ私を煽る時ばかり教義を持ち出して……!!」
(´・ω・`)「うわ急に説教モード入った。クソ真面目クソ真面目めんどくせ〜〜」
川#゚ -゚)「またクソと言ったな!? 『悪口はやめよう』と教義に……」
(´・ω・`)「ところでさ、レモナって年下じゃないよ」
川;゚ -゚)「……え?」
46
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:22:40 ID:e2WGYZbo0
川;゚ -゚)「レモナが年下じゃない……? でも、前に自分で12歳って言って……」
(´・ω・`)「享年じゃない? 彼女、幽霊だもん」
川;゚ -゚)「ゆっ……!!?」
(*´・ω・`)「あっ知らなかった!!? やっぱ知らなかったよね!!!!?!?
レモナが幽霊だって知らなかったよね!!!!?!?!?」
川;゚ -゚)「レモナが幽……? え??」
(*´・ω・`)っ「今って厨房にレモナいるんだよね!!?!?
教義に忠実なクーちゃんならレモナを怖がったりしないよね!!!!!
じゃあさっそく会いに行こうか!!!!!!!
お邪魔しまーす!!!!!!!!!!」ガチャッ
|゚ノ ;^∀^)っ♩「お玉で水道水を反射させちゃいましたわ!!!!
お玉スプリンクラーですわ!!!!!!!」ビシャーッ
Σ(;´>ω<`)っ「高圧洗浄機!!!?」ビッシャーー
川;゚ -゚)「ショボンが急に水浸しに!?」
('A`)「因果応報だ」
47
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:24:08 ID:e2WGYZbo0
(;´・ω・`)「高圧洗浄機……? え、高圧洗浄機……!?」
|゚ノ ;^∀^)「ショボン司祭さま! ごめんなさい、怪我はありませんか!?」
(;´・ω・`)「あ、ああ、うん、大丈夫……。
顔の肉こそぎ取られたかと思ったけど……平気……。
高圧洗浄機なんていつ買ったの?」
|゚ノ ;^∀^)っ♩「高圧洗浄機ではなくお玉スプリンクラーですわ。
わたくしが洗い物中にドジをしてしまって……」
(;´・ω・`)「ドジで高圧洗浄機の威力出るの危険な技術だな……。
シンクからここまで距離あるのに……神エイムじゃん……」
|゚ノ ;^∀^)「早く着替えないと風邪をひいてしまいますわ!
クー司祭さまは大丈夫ですか? 水はかかっていませんか?」
川;゚ -゚)"「っ……だ、大丈夫だ……」
|゚ノ ^∀^)「? クー司祭さま?」
48
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:25:11 ID:e2WGYZbo0
('A`)「あー……クーはな、幽霊が苦手なんだよ」
川;゚ -゚)「こ、この私に苦手なものなど……!」
|゚ノ ^∀^)「あら、苦手でしたの? でも今までそんな素振りは……」
('A`)「レモナが幽霊って知らなかったからなあ」
|゚ノ ;^∀^)そ「わ、わたくし、幽霊であるって言っていませんでした!?」
('A`)「言ってないね」
|゚ノ ;^∀^)「てっきり皆さま知っているものだとばかり……。
ごめんなさい、クー司祭さま。怖がらせてしまいましたわね」
川;゚ -゚) ))「い、いや、別に怖くなどないが!?」
(( (ノ*´・ω・`)ノ「あれれ!? クーちゃんったら怖くないのに後ずさっちゃってるよ!?
おかしいなあ!? おかしいねえ!!? 僕が押し戻してあげようか!!!」グイグイ
|゚ノ ;^∀^)「ショボン司祭さま、おやめなさいな!」
49
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:26:07 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ^∀^)「幽霊が苦手でも怖くてもいいんですのよ。
わたくしだって、怖いお話は得意じゃありませんし」
('A`)「レモナ的には怖がられても気にならないの?」
|゚ノ ^∀^)「平気ですわ。怖いと感じるのは普通のことだと思いますし」
川;゚ -゚)「レモナ……」
|゚ノ ^∀^)「でも、わたくしはクー司祭さまともっと仲良しになりたいですわ!
ですので、少しずつでも慣れてくださったらわたくし、とっても嬉しいですわ!」
川 ゚ -゚)「……ありがとう、レモナ。
私もレモナともっと仲良くなりたい。
怖いなんて思わないように克服してみせるから、待っててもらえるか?」
|゚ノ*^∀^)「もちろんですわ!」
50
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:27:34 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ^∀^)「ですのでショボン司祭さま、あまり煽るのはやめてあげてくださいまし」
(´・ω・`)「……悪かったよ、クー」
川 ゚ -゚)「ショボン……」
(´・ω・`)「……」
川 ゚ -゚)「……」
(´・ω・`)「……なんか言ってくんない?」
川;゚ -゚)「いや……お前がしおらしいと違和感が凄まじくて……」
(´・ω・`)「はぁ〜〜!? なに!? はぁ!!?!?」
川;゚ -゚)「いや、すまない。だが、お前が喧嘩腰じゃないと調子が狂うというか……」
('A`)「それはそうかも」
川;゚ -゚)「あと、顔が濡れたままなのがずっと気になっていてな……。
早く拭いた方がいいぞ。風邪をひいてしまったら大変だ」
"∩(´・ω・`)「はぁ〜〜〜!? 言われなくても拭くし!!!?!?」ゴシゴシ
川;゚ -゚)「袖で拭くな! 待ってろ、今タオルを持ってくるから」
三┏( ´・ω・`)┛「いらねーし! 自分で取りに行くし!! クーの怖がり!! クソ真面目!!」ダッ
三川;゚ -゚)「おい、廊下を走るな! しかもまたクソと言ったな!?」ダッ
三┏( ´・ω・`)┛「自分も走ってんじゃん! バーカバーカ!! バーーカ!!」
三川;゚ -゚)「バカとはなんだバカとは!!」
51
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:28:29 ID:e2WGYZbo0
('A`)「行っちゃった」
|゚ノ ^∀^)「仲良しですわね、お二人は」
('A`)「うん、ああやって言い合ってるのが二人なりのコミュニケーションなんだろうね」
|゚ノ ^∀^)「わたくし、余計なことを言ってしまいましたかしら……」
('A`)「そんなことはないよ。ショボン煽りすぎる時あるし」
|゚ノ ^∀^)「常に煽りに全力すぎますわ」
('A`)「違いないな。さて、洗い物を済ませてクッキーを作ろうか」
|゚ノ ^∀^)「はい! あの、ドクオ司祭さま、作りたいクッキーなんですけれど……」
.
52
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:29:38 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ^∀^)「クー司祭さま! ショボン司祭さま!」
川 ゚ -゚)「レモナ。どうしたんだ?」
|゚ノ ^∀^)「思ったより平然としていましたわ。幽霊が怖いのはもう克服しましたの?」
川 ゚ -゚)「ああ、この私に克服できないものなどないからな」ガクガク
(´・ω・`)「足めっちゃ震えてるけど」
|゚ノ ;^∀^)「生まれたての子鹿ですわ!」
川 ゚ -゚)「いや、震えてなどいないが?」ガクガク
((((´・ω・`)))σ「足めちゃめちゃ震えてますけどーーーーー!?!?
じゃあ僕は上半身だけ震えてバランス取っちゃおーーっと!!!!!」ガクガクガクガク
|゚ノ ;^∀^)「どういう煽り方ですのそれは!?」
53
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:30:34 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ;^∀^)「ショボン司祭さま……あまり煽るのはおよしになってと……」
川 ゚ -゚)「ああ、いいんだレモナ」
|゚ノ ;^∀^)「よろしいんですの?」
川 ゚ -゚)「だって、ショボンが大人しい方が怖くないか?」
|゚ノ ;^∀^)「それはたしかに……」
川 ゚ -゚)「なんなら幽霊よりも怖い」
|゚ノ ;^∀^)「たしかに……!!」
(´・ω・`)「え、そんなに? ……そんなに??」
54
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:31:30 ID:e2WGYZbo0
(´・ω・`)「ていうか今、幽霊が怖いって認めたね?
頑なに『怖いものなどない』って言ってたのに」
川 ゚ -゚)「ああ、まずは自分の弱さを認めることからだと思ってな。
さっきも言ったが私に克服できないものはない。必ず克服してみせるさ」
(´・ω・`)「……ふーん」
川 ゚ -゚)「なんだ、煽らないのか?」
(´・ω・`)「はぁ〜? なに、煽られたいの?
僕のこと全自動煽りマシーンだとでも思ってる?」
川;゚ -゚)「なんだ、その機械は!? そんなものがあるのか?」
(´・ω・`)「ねーわ」
55
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:33:29 ID:e2WGYZbo0
(´・ω・`)「そういやレモナ、何か用があったんじゃないの?」
|゚ノ ^∀^)「そうですわ!
ドクオ司教さまとクッキーを作ったので、お二人にも食べていただきたくて……」
(´・ω・`)「お、すごい。ラッピングもしてある」
川 ゚ -゚)「これは……クッキーの皿か?」
|゚ノ*^∀^)「そうなんです! クッキープレートをお皿に見立てたんですの!
ドクオ司教さまに、クッキープレートでお皿を表現するアイデアをいただきましたわ!」
(´・ω・`)「クッキー皿の上にハート型のクッキーが乗ってるね。オシャレだ」
川*゚ -゚)「すごいな! 本当にクッキーの皿を作るとは……」
|゚ノ*^∀^)「クー司祭さまとドクオ司教さまのアイデアのおかげですわ!」
川*゚ -゚)「ありがとう……! これから私の食事はこの皿に盛りつけてもらうことにしよう。
初めて使う食器はまず洗った方がいいんだよな?」
|゚ノ ;^∀^)「案の定わかっていませんわ〜〜!!」
(´・ω・`)「クーが洗おうとする前に僕が無理やりにでも食わせるよ」
56
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:34:35 ID:e2WGYZbo0
川 ゚ -゚)「で、モナーさんには渡したのか?」
(´・ω・`)「モナーさん? ああ、あの聖騎士の人ね」
|゚ノ;*^∀^)「その……モナーさまにはまだ……」
川 ゚ -゚)σ「モナーさんはさっき大聖堂で見かけたぞ。渡してきたらどうだ?」
|゚ノ;*^∀^)「で、でも、お仕事中に迷惑じゃないかしら?
モナーさまは神殿の警備中ですのに……」
(´・ω・`)「平気平気。この平和な神殿で警備の仕事なんて暇に決まってるから」
川;゚ -゚)「なんてことを言うんだ!」
57
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:35:31 ID:e2WGYZbo0
足| ゚ -゚)
足|´・ω・`)
('A`)「何してんの……ブーン様のクソデカ石像の足に隠れて……」
足|;゚ -゚)b「ドクオ司教、静かに!」
足|´・ω・`)σ「あれあれ」
('A`)「あれ……?」
|゚ノ;*^∀^) ( ´∀`)
('A`)「ああ、レモナがクッキーを渡そうとしてるのか……。
二人はそれを覗き見して……?」
足|;゚ -゚)「ち、違う! 何かサポートができないかと思って……。
そうだよな、ショボン!?」
足|´・ω・`)「僕は面白そうだから見に来ただけだよ」
('A`)「ショボンらしいなあ」
58
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:36:45 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ;*^∀^)「あ、あの……っ! モナーさま!」
( ´∀`)「モナ? あ、レモナさん!」
|゚ノ;*^∀^)っ「その……これを!」
(*´∀`)「わあ、僕にくれるモナ? ハート型のクッキーかわいいモナね!」
足|*゚ -゚)「そうだ、レモナの想いがこもったハート型の……」
|゚ノ;*^∀^)「ハ、ハートではなく桃ですわ!!!!!」
足|;゚ -゚)「レモナ!?」
(;´∀`)「桃クッキー……?」
|゚ノ;*^∀^)「そもそもこの世にハート型なんて存在しませんのよ!!!
モナーさまがハートだと思っていらっしゃるその形は桃なのですわ!!!!!
またひとつ賢くなれましたわね!!!!!!!」
足|'A`)「どういう照れ隠し?」
|゚ノ;*^∀^)「桃から男の子が産まれるおとぎ話がありますわよね?
大切に育てられた彼は悪い鬼の噂を聞き、勇敢にも退治の旅へと出る……。
桃の形は、勇気ある子に育ってほしいという願いがこめられた形なのですわ!!!!!」
(;´∀`)「知らなかったモナ……!! そんな願いが……!!」
足|;゚ -゚)「なぜ信じる!?」
足|'A`)「あの人なんでも信じるから……」
足|´・ω・`)「いつか壺とか買わされそう」
59
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:39:16 ID:e2WGYZbo0
(;´∀`)「つまり、レモナさんは僕に勇気ある子に育ってほしいと願って……?」
|゚ノ;*^∀^)「その通りですわ!!!!!
勇気ある子に育つがいいですわ!!!!!!!」
( ´∀`)「僕もまだまだ成長の余地があるってことモナね……!
あ、このクッキープレートにもチョコペンで桃の絵が描いてあるモナ!
たくさんたくさん願ってくれているモナね!」
|゚ノ;*^∀^)「スクスクと成長するがいいですわ!!!!!!!!!!」
(*´∀`)「ありがとうね、大事に食べて成長するモナ!
レモナさん、なんだかお母さんみたいモナ!」
|゚ノ ;^∀^)「お、お母さん……」
足|;゚ -゚)「おい、これはまずいぞ! レモナの想いが全く伝わっていないぞ!」
足|'A`)「そりゃそうでしょ……」
足|;゚ -゚)「ショボン! なんか……大声上げながら躍り出ろ! 空気を変えるんだ!」
足|´・ω・`)「任せて」
足|'A`)「任されないで……」
60
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:40:35 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ;^∀^)(お母さんて……お母さんて……!!)
|゚ノ ;^∀^)(たしかにわたくしは愛をお伝えしたかったのですけれど、母性愛じゃありませんわ!!!)
|゚ノ ;^∀^)(いつもありがとうと……お慕いしていると……伝えたくて……)
|゚ノ ;^∀^)(わたくしのおバカさま!!
でも、モナーさまも大概ですわ! あんな嘘を信じてしまうだなんて!!
悪い人に騙されてしまったらどうするんですの!!!)
(;´∀`)「レモナさん? どうしたモナ、黙り込んじゃって……」
|゚ノ ;^∀^)「モナーさまのおバカさま!!!!!」
(;´∀`)「モナ!?」
三三|゚ノ ;^∀^)「ですがわたくしもおバカさまですわー!!!!
いっそのこと皆さまおバカさまですわーー!!!!!」ダッ
(;´∀`)「レモナさーん!? ……行っちゃったモナ」
(;´∀`)「皆おバカさま……。つまり人類は皆、未熟な存在であると……!
さすがレモナさん……! 深いモナ……!!」
足|'A`)「なんか納得しちゃったよ……」
三卍´・ω・`)卍「ウオーーーーーーーーーー!!!!!!」ドゥルルルル
足|'A`)「流れの変え方が奇っ怪すぎるよ。もう遅いし」
三卍川;゚ -゚)卍「私も行くぞショボン!!! 共に流れを変えるぞ!!!!」ドゥルルルル
足|'A`)「お前も行くんかい」
(;´∀`)「なにごと!!?」バッ
ミっ
(´・ω・`)「あっやめて剣に手を伸ばさないで」
61
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:41:32 ID:e2WGYZbo0
(;´∀`)「なんだショボンさんとクーさんか〜。敵襲かと思ったモナ」
(´・ω・`)「敵襲て」
(;´∀`)「さっきのはなにモナ? 腕を振り回して猛ダッシュして……」
川;゚ -゚)「その……流れを変えようと……」
(;´∀`)「流れ?」
川;゚ -゚)「あのー……空気を……」
( ´∀`)「空気……なるほど、空気を循環させていたモナね!」
川;゚ -゚)「え?」
( ´∀`)「でも、空気を循環させるなら窓を開けて換気しながらの方がいいと思うモナ!」
川;゚ -゚)「いや……あの……」
( ´∀`)「よし、僕も見習って空気を循環させながら警備をするモナ!」
三卍 ´∀`)卍「モナーーーーーーーーーー!!!!!!」ドゥルルルル
川;゚ -゚)っ「待ってくれモナーさん!! 待っ……行ってしまった……」
(´・ω・`)「向こうでアラマキ教皇が五度見して宇宙猫みたいな顔してる」
足|'A`)「知ーらない……」
教義 第2章 おわり
62
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 23:48:52 ID:nFgx.hVs0
好きです
乙
63
:
名無しさん
:2023/03/18(土) 00:07:04 ID:JxwzPJlk0
オツ
64
:
名無しさん
:2023/03/18(土) 01:07:33 ID:bhHJ68AM0
ショボン司祭様すき
奇っ怪な流れの変え方が特に笑った
65
:
sage
:2023/03/18(土) 19:26:39 ID:1mG8JtFs0
面白い続き楽しみ
66
:
名無しさん
:2023/03/18(土) 21:23:12 ID:hZtHhqnQ0
乙乙
ドゥルルルル好き
67
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:22:00 ID:SOoE98Ng0
( ´∀`)"「ん……? 何か落ちてるモナ」
( ´∀`)っロ「これは……手帳モナ? 名前は書いてないモナね……」
(;´∀`)「勝手に中を見たら悪いモナね……。
でも、誰のものか分からないと返せないモナ……」
/ ,' 3「……」
( ´∀`)「あっ、アラマキさん! いいところに! ……なんで遠巻きに見てるモナ?」
/ ,' 3「いや……奇行に走ってて怖かったから……」
(卍 ´∀`)卍「奇行? あ、もしかしてこれのことを言ってます?」ドゥルルル
/ ,' 3「それなに……? 意味わかんなくて本当に怖い……」
( ´∀`)「腕を振り回して空気を循環させていましたモナ!」
/ ,' 3「やっぱり奇行だ……」
68
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:22:54 ID:SOoE98Ng0
('A`)ほのぼの地縛霊神殿のようです
教義 第3章「本をたくさん読もう」
.
69
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:23:54 ID:SOoE98Ng0
( ´∀`)っロ「そうそう、アラマキさん! この手帳が落ちていて……。
誰のものか分かりますモナ?」
/ ,' 3「ああ、それはツン司教が持ち歩いているものだ」
( ´∀`)っロ「持ち主が分かってよかったモナ!
アラマキさん、ツンさんに会ったら渡してもらってもいいですか?」
/ ,' 3「ああ、渡しておこう」
ξ;゚⊿゚)ξσ「アラマキ教皇、モナーさん! この辺に手帳が……って、それ!」
( ´∀`)「あ、ツンさん! ちょうどよかったモナ!
いま落ちているのを見つけたところモナ!」
ξ*゚⊿゚)ξ「ありがとう、拾ってくれたのね!
私とブーン様の夢小説を書いた手帳!」
/ ,' 3「破こう」
(;´∀`)「アラマキさん!?」
70
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:24:46 ID:SOoE98Ng0
ξ#゚⊿゚)ξ「は!? 私とブーン様のノンフィクションの夢小説よ!?」
/ ,' 3「矛盾してる」
ξ#゚⊿゚)ξ「悪役令嬢役でアラマキ教皇も出してるっていうのに!」
/ ,' 3「なに勝手に出し……れ、令嬢……?」
(;´∀`)「アラマキさん、女性だったモナ!?」
/ ,' 3「違う……」
ξ#゚⊿゚)ξσ「愛し合う私とブーン様の仲を引き裂こうとする悪者よ!!」
(;´∀`)「ツンさん、ブーンさんと恋仲だったモナ!? 知らなかったモナ!!」
/ ,' 3「違う本当に違うそれだけは絶対に違う」
(;´∀`)「アラマキさん、恋人同士の仲を引き裂くのはひどいモナ!!」
/ ,' 3「引き裂いてはいるけど恋人ではない」
ξ#゚⊿゚)ξ「アキネイターで『たぶんそう部分的にそう』を選ぶ時みたいな答え方すんな」
71
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:25:39 ID:SOoE98Ng0
( ´∀`)「ツンさんがいつも花嫁さんみたいなベールをつけているのは、
ブーンさんと恋仲だからだったモナね!」
/ ,' 3「ねえ違う本当に違うお願いだから話を聞いて」
ξ*゚⊿゚)ξ「いつかブーン様と結婚式を挙げるための予行演習みたいなものね」
/ ,' 3「一生来ない機会のために……」
ξ#゚⊿゚)ξ「何よ、ブーン様の恋人の私に嫉妬してんじゃないわよ!
自分がブーン様の恋人になれないからって僻まないでもらえますー?」
/#,' 3「ツン司教のそれとワシの感情は違う!!!!!
そもそもブーン様はワシに恋愛感情など抱かない!!!!!!
ワシとブーン様は友人に過ぎず、
お優しいブーン様はワシ一人を特別扱いなどしない!!!!!!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「アンタが特別扱いされたことないだけでしょーが!!!!!
私は恋人だからブーン様に特別扱いしてもらえてるのよ!!!!!!
ただの友人さんは黙っててもらえますー????」
/#,' 3「ツン司教がブーン様の恋人だというのは、ぜんぶ妄想だろう!!!!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「アンタだって、ブーン様はこういう人だって決めつけてるじゃない!!!!!」
(;´∀`)「け、喧嘩しないでモナ……」
三 (( <_プー゚)フ ))「うおーーーーーーーーーー!!!!!!」モチモチモチ
ξ゚⊿゚)ξ「え……なに……」
/ ,' 3「なんかモチモチしながらきた……」
72
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:27:11 ID:SOoE98Ng0
ξ゚⊿゚)ξ「エクスト? 今のなに……」
('A`)"「俺が仕込みました」ヒョコッ
<_プー゚)フ「しこまれました!」
('A`)「空気ヤバかったので……エクストにしか中和できないと思って……」
(( <_プー゚)フ ))「中和しました!」モチモチ
/ ,' 3「そのモチモチした動きはなんだ?」
<_プー゚)フ「うでが短くてまわんなかった!」
ξ゚⊿゚)ξ「関節とかなさそうだものね……」
/ ,' 3「そもそもなぜ腕を回そうと……」
(卍 ´∀`)卍「もしかして、その動きってこれモナ?」ドゥルルル
<_プー゚)ニア「それそれ!」
( ´∀`)「空気を循環させてたモナね! えらいモナ!」
(( <_プー゚)フ ))「これ、くーきのじゅんかんっていうのかー?」モチモチ
/ ,' 3「空気の循環ではなく、奇行と言うんだぞ」
<_プー゚)フ「きこー! 覚えたぞ!
ドクオにしこまれたきこー! ドクオに教えてもらったきこー!!」
('A`)「いたいけな幽霊に奇行を仕込んだ変態司教になっちゃった……」
(;´∀`)「ドクオさん、変態司教だったモナ……!!?」
('A`)「終わった…………モナーさんの中で俺は一生変態司教だ……………………」
ξ゚⊿゚)ξ「迂闊な発言をするからモナータトゥーを彫られるのよ」
('A`)「モナータトゥーって呼んでんの……?」
(;´∀`)「アラマキさんは女性だったし、今日はびっくりすることが多いモナ!」
('A`)「アラマキ教皇も彫られてた……」
/ ,' 3「それよりもツン司教の妄想を信じていることの方が嫌」
('A`)「ブレないなあ」
73
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:28:09 ID:SOoE98Ng0
ξ#゚⊿゚)ξ「さっきから妄想妄想ってうるさいわね」
/ ,' 3「だって妄想じゃん」
(;'A`)「ああもう、また喧嘩して……。
二人とも、教義に『けんかしたら仲直り』とあるでしょう。
教皇と司教が喧嘩してたらブーン様に顔向けできませんよ」
ξ;゚⊿゚)ξ「う……悪かったわよ……。でも私とアラマキ教皇には直る仲がないのよ」
/ ,' 3「分かる!! ないよね〜」
ξ゚⊿゚)ξ「ね〜」
('A`)「良いんじゃない……? 仲……」
<_プー゚)フ「そもそもなんでけんかしてたんだ?」
ξ゚⊿゚)ξ「アラマキ教皇が、私とブーン様が付き合っていることを頑なに認めなくて……」
/ ,' 3「だって完全に嘘だもん……」
<_プー゚)フ「ブーンさまっておれと同じで、死んじゃってるんじゃないのかー?」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなの、私の愛の前では些細なことよ。
私がブーン様を愛していることに変わりはないもの」
( ´∀`)「かっこいいモナ!」
ξ゚⊿゚)ξ「私が教皇になった暁には、私の書いた夢小説を聖書にするから」
/ ,' 3「絶対にドクオ司教に継ご〜っと」
('A`)「私情で人事を決めないでくださいよ……」
74
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:28:52 ID:SOoE98Ng0
<_プー゚)フ「ゆめしょーせつ?ってなんだ?」
ξ*゚⊿゚)ξっロ「愛し合う私とブーン様のノンフィクション小説よ! 読んでみる?」
<_フ*゚ー゚)フ「読むー!」
/ ,' 3「破く」
<_フ;゚ー゚)フ「やぶいちゃったら読めないぞー!」
/ ,' 3「じゃあ食う」
('A`)「『じゃあ』じゃないですよ……」
(;´∀`)「アラマキさん、山羊だったモナ!!?」
/ ,' 3「雌の山羊だと誤解されても構わん。
絶対にこの世から存在を消したい……ツン司教の小説を……」
('A`)「覚悟が違えや」
75
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:30:06 ID:SOoE98Ng0
<_フ*゚ー゚)フ「ツンの書いたしょーせつ読みたい! ドクオ、読んで読んで!」
('A`)「俺が朗読していいの?」
ξ゚⊿゚)ξ「いいわよ。
アラマキ教皇の聴覚からも、愛し合う私とブーン様を刷り込まなきゃだもの」
/#,' 3「かくなる上は……! ワシの鼓膜を潰す……!!」
(;'A`)「モナーさん! アラマキ教皇を羽交い締めにしてください!
本当にやりかねない顔してる!!」
(;´∀`)「分かったモナ!」
(;'A`)「教義にも『自分のことを大事にしよう』とあるでしょう!
自分の鼓膜やツンの小説に加えて、ブーン様の教えまで破ってもいいんですか!?」
ξ゚⊿゚)ξ「上手いこと言おうとしてんじゃないわよ。
私の小説は破られていないし、教皇の鼓膜だってまだ破られていないわよ」
<_フ;゚ー゚)フ(『まだ』……?)
(;´∀`)
っ/ ,' 3「その教義はワシのオリジナルだし……」
ξ゚⊿゚)ξ「え? 教義って全部ブーン様の教えなんじゃないの?」
/ ,' 3「ブーン様の教えとかワシのオリジナルとか色々混ざってる」
('A`)「初めて知った……」
76
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:31:05 ID:SOoE98Ng0
ξ;゚⊿゚)ξ「ブ、ブーン様の教義にアラマキ教皇が考えたものが混ざってるの……!?
不純物だわ……!!!」
('A`)「ひどい言いようだ」
ξ;゚⊿゚)ξ「ちょっと、アラマキ教皇!
どれがブーン様の教義で、どれが教皇のオリジナルか教えてよ!」
/ ,' 3「ご想像にお任せします」
ξ>;゚⊿゚)ξ>「最悪の人狼ゲーム!!!!」
('A`)「そんな頭抱えるほど嫌……?」
/ ,' 3「やーいやーい」
(;'A`)「しょうもない煽りやめてください。ショボンのこと注意できないですよ」
<_プー゚)フ「煽りはショボンの方がうまいな!」
('A`)「煽りは上手くなくていいんだよ……」
77
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:32:11 ID:SOoE98Ng0
ξ>;゚⊿゚)ξ>「せめて知らずにいたかった……。いちごミルクの着色料みたいなものよ……」
('A`)「同カテゴリなの……?」
ξ;゚⊿゚)ξ「同じよ! ねえ、モナーさんも嫌だと思わない!?」
( ´∀`)「え、僕? うーん、僕はそもそもブーン教の教徒じゃないからなぁ」
('A`)「あ、そういえばそうでしたね」
( ´∀`)「でも、ブーン教の教義はやさしくて素敵だと思ってるモナ!
子どもにも分かりやすいし、僕もブーン教やブーンさんが好きモナよ!」
ξ*゚⊿゚)ξ「ふふふ、旦那を褒めてもらえて嬉しいわ」
(;´∀`)「だ、旦那!? ツンさん、今この瞬間にブーンさんと結婚したモナ!!?」
ξ*゚⊿゚)ξ「結婚式にも来てね。
アラマキ教皇にはブーン様の友人代表スピーチをお願いするわ」
/#,' 3「ア゛ーーーーー!!!! ア゛ーーーーーーーー!!!!!!」
(;'A`)「怒りが限界に達して自分の耳をちぎろうとしている!!!!
モナーさん!! モナーさん止めてー!!!」
78
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:33:12 ID:SOoE98Ng0
(;´∀`)
っ/#,' 3" ジタバタ
(;'A`)「教義とか関係なく、自分のことは大切にしてください!
模範となる存在の教皇であれば尚更ですし、そもそも俺らが心配します!」
/#,' 3「友人代表スピーチは……キレるだろ……」
(;'A`)「心中お察ししますけど……」
<_プー゚)フ「なーなー、おれ、ツンのしょーせつ読みたい!」
(;'A`)「うーん、アラマキ教皇が耳をちぎりかねないからなあ……」
<_プー゚)フ「ちぎるのは痛そうだなー……仕方ないかー……」シュン
/ ,' 3「……構わん、読むといい」
(;'A`)「え、本当に大丈夫ですか」
/ ,' 3「ああ、エクストが読みたいなら読ませてやりたい」
ξ゚⊿゚)ξ(エクストに甘い……)
('A`)「えーと、じゃあ、読むぞ?」
っ⌒/⌒/
<_フ*゚ー゚)フ ワクワク
79
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:34:27 ID:SOoE98Ng0
('A`)σ『ツン=ジキキョーコー公爵令嬢、君に婚約破棄を申し込む!!』
('A`)「もう既に待ってほしいもんな〜」
<_プー゚)フ「ツンのしょーせつ、ドクオがいる!」
('A`)「なんで俺が元婚約者なの……?」
ξ゚⊿゚)ξ「そこの配役は誰でもよかったから……ドクオでいいかなって……」
('A`)「名前に願望が現れまくってるのは何?」
ξ゚⊿゚)ξ「いい名前が思いつかなかったから、事実を書いておけばいいかなって……」
('A`)「事実と願望は違うんだよ……」
/ ,' 3「次期教皇は絶対にドクオ司教を指名するからな……」
('A`)「だから私情で決めないでくださいって……」
(;´∀`)「ツンさんとドクオさんは元婚約者だったモナ!?
ツンさんがご令嬢だったことも、フルネームも初めて知ったモナ!」
('A`)「もうこの人は放っておこう……」
/ ,' 3「読み終わる頃には無数のモナータトゥーが彫られているだろうな」
80
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:35:21 ID:SOoE98Ng0
ξ;゚⊿゚)ξ『ジキキョーコー公爵令嬢である私と婚約破棄……!? どうして……』
('A`)『身に覚えがないとは言わせないぞ、ジキキョーコー公爵令嬢』
ξ;゚⊿゚)ξ『ジキキョーコー公爵令嬢には、身に覚えなんて……』
('A`)「名前の主張が激しくない?」
ξ゚⊿゚)ξ「強調していこうかなと……」
/ ,' 3「くどい」
ξ#゚⊿゚)ξ「は? 事実なんだから何回言ってもいいんですけど?」
/ ,' 3「事実じゃなくて願望じゃん……」
ξ#゚⊿゚)ξ「仮に願望だとしても、何回言ったっていいんですけど??」
/ ,' 3「この人無敵でヤダ〜〜」
81
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:36:23 ID:SOoE98Ng0
('A`)『アラマキ=マウントマン伯爵令嬢に嫌がらせを繰り返していたそうだな?』
<_フ;゚ー゚)フ「マウントマン!?」
('A`)「マウントマンは笑う」
/ ,' 3「命名の方がよっぽど嫌がらせだろ」
ξ゚⊿゚)ξ「思いつかなかったから事実を書いておこうと……」
('A`)「マウントマンは事実だから、まあいいかなぁ……」
/ ,' 3(まあいいんだ…………)
<_プー゚)フ「思いつかなかったら事実を名前にするルールなんなんだ……」
82
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:37:30 ID:SOoE98Ng0
ξ;゚⊿゚)ξ『嫌がらせ……なんの話?』
('A`)『とぼけるな! マウントマン伯爵令嬢が孤立するよう仕向けたり、
マウントマン伯爵令嬢の持ち物を盗んで壊したり、
マウントマン伯爵令嬢に足を引っかけて転ばせたりしたのだろう!!」
('A`)「俺、マウントマンマウントマンうるさいなあ……」
/ ,' 3「ゲシュタルト崩壊しそう」
ξ゚⊿゚)ξ「強調しようと思って繰り返してみたのよ」
/ ,' 3「強調の仕方が雑」
('A`)「マウントマンを強調する必要ないでしょ」
ξ#゚⊿゚)ξ「強調するわよ……」
('A`)「そういや、マウントの腹いせで悪役令嬢のアラマキ教皇を登場させたんだっけ……」
83
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:38:40 ID:SOoE98Ng0
/ ,' 3『とぼけるだなんて酷いですわ……ジキキョーコー公爵令嬢……。
マウントマン伯爵令嬢はジキキョーコー公爵令嬢に傷つけられたのに……』
ξ;゚⊿゚)ξ『だから、ジキキョーコー公爵令嬢には心当たりがなくて……!』
/ ,' 3『酷いですわ! タダノシキョー侯爵令息もそう思いますわよね!?』
('A`)『ああ、ジキキョーコー公爵令嬢はマウントマン伯爵令嬢に謝罪するべきだ!』
('A`)「名前鬱陶しい〜〜〜〜」
<_プー゚)フ「みんな名前がながい……」
('A`)「『ツン様』とか『アラマキ様』って呼べばいいじゃん……」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様と同じ敬称を他の人に使いたくない」
('A`)「だからってジキキョーコー公爵令嬢を連呼しなくていいでしょ……。
もっと他にあったでしょ……」
<_プー゚)フ「ながい名前ばっかで頭に入ってこないぞ……」
/ ,' 3「一人称って便利だからぜひ使ってほしい」
ξ゚⊿゚)ξ「大不評でウケる」
84
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:39:57 ID:SOoE98Ng0
('A`)「俺の名前はただの司教だし……」
ξ゚⊿゚)ξ「だって、ドクオはただの司教でしょ」
('A`)「ただの司教だけども……」
/ ,' 3「ドクオ司教をジキキョーコー侯爵令息にしよう」
('A`)「本当に何がなんでもツンを教皇にしたくないんですね……」
/ ,' 3「ツン司教は絶対にブーン教を私物化するから……」
('A`)「アラマキ教皇も大概な気が……」
ξ#゚⊿゚)ξ「ブーン教の行事に『ブーン様との同居記念日』とか作るくらいだものね」
<_プー゚)フ「なんだそれ?」
('A`)「アラマキ教皇が生前のブーン様と同居し始めた日を、記念日にしてるんだよ」
<_プー゚)フ「へえ、いっしょに暮らしてたのかー!」
('A`)「その日は毎年、神殿でイベントをやるんだ。祭りみたいなものかな」
<_フ*゚ー゚)フ「祭り!! たのしそー!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「楽しくないわよ! なんなのよ、ブーン様との同居記念日って!」
('A`)「めちゃくちゃ私情で笑うよね」
ξ#゚⊿゚)ξ「職権濫用にもほどがあるわ!」
/ ,' 3「ワシは教皇なので……これでも一応ブーン教のトップでして……」
ξ#゚⊿゚)ξ「完全に公私混同じゃない!
見てなさい、今に私が教皇になって私とブーン様の結婚記念日とか作るから」
('A`)「完全に公私混同じゃん」
85
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:40:55 ID:SOoE98Ng0
/ ,' 3「架空の結婚記念日をブーン教の行事にされても困る」
ξ#゚⊿゚)ξ「人のこと言えないでしょアンタは……。
自分の記念日をブーン教の行事にしておいて……」
/ ,' 3「ワシは事実を行事にしてますし????
幻覚を行事にしようとしているツン司教とは違いますし?????
ワシがブーン様と暮らしていたのは紛れもない事実ですし???????
おはようもおやすみも、
行ってきますも行ってらっしゃいも言い合った仲ですし?????????」
っξ#゚⊿゚)ξ⊂「ア゛ーーーーー!!!! ア゛ーーーーーーーー!!!!!!」
(;'A`)「ブーン様のガチ勢は怒りで耳をちぎる習性があるの??」
<_プー゚)フ「アラマキきょーこーといい、ツンといい、鳴き声が人間ばなれしてるな!」
('A`)「怪鳥」
86
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:41:41 ID:SOoE98Ng0
ξ#゚⊿゚)ξ「危ない危ない……ブーン様が止めてくれなきゃ耳をちぎるところだったわ」
('A`)「ナチュラルに幻覚を見ないで」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオにはブーン様が見えていないのね……残念だわ……」
(;'A`)「も、もしかしてブーン様の幽霊がいるの!?」
/ ,' 3「えっ」
ξ*゚⊿゚)ξ「ええ、いま私を後ろから抱きしめてくれているわ」
/ ,' 3「はい妄言〜」
ξ#゚⊿゚)ξ「一瞬信じてたろアンタ」
<_プー゚)フ「ツンの後ろ、誰もいないぞー?」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様は透明なのよ」
('A`)「それはツンのイマジナリーブーン様だよ」
87
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:42:43 ID:SOoE98Ng0
<_プー゚)フ「なーなー、ツンのしょーせつの続き読みたい!」
('A`)「え、まだ読む?」
<_プー゚)フ「だってブーンさまが出てきてないぞー」
/ ,' 3「絶対に解釈違いを起こすから、ブーン様が登場する前に破いてしまいたい」
ξ#゚⊿゚)ξ「自分の鼓膜でも破っていなさいよ」
<_プー゚)フ「ツンとブーンさまのしょーせつなんだろー?
ブーンさまが出るとこまで読む!!」
ξ*゚⊿゚)ξ「エクスト……なんて人格者! どこかの教皇も見習ってほしいわね」
/ ,' 3「どこかの司教も見習ってほしいものだな」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオ、言われてるわよ」
/ ,' 3「金髪の司教も見習ってほしいものだな」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオ、言われてるわよ」
('A`)「強行突破しないで」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオが金髪になれば解決」
('A`)「解決じゃないよ」
88
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:43:36 ID:SOoE98Ng0
『なんだァ……? この騒ぎは……』
(;'A`)『こ、この声は……!』
/; ,' 3『ま、まさか……!』
ブーーーー( ^ω^)『ふん、おもしれー騒ぎ……』ーーーーン‼︎
(;'A`)『ブーン=ツ=ンヲアイシテル王太子殿下!!』
/ ,' 3 "「もうヤダ〜〜ヤダよ〜〜〜ヤダヤダヤ〜〜ダ〜〜〜〜!!」ダンダンダン
('A`)「アラマキ教皇が解釈違いのあまりに駄々っ子になっちゃった」
ξ゚⊿゚)ξ「地団駄を踏む教皇、シンプルに嫌すぎる」
89
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:44:54 ID:SOoE98Ng0
/ ,' 3「『なんだァ……?』のァがいちばん嫌」
('A`)「おもしれー騒ぎってなに? 名前連呼してるだけの騒ぎ別におもしれくないよ」
<_プー゚)フ「ブーーーン‼︎ってのはハチが飛んでるのかー?」
('A`)「『ン』で始まって『ヲ』が入る名前、挑戦的すぎるよ……」
<_プー゚)フ「『ブーン=ツンヲアイシテル』でよかったんじゃないのかー?」
/ ,' 3「よくない。全然よくない。絶対によくない。この世で最もよくない」
('A`)「せめてミドルネームの配分を増やすとか……」
/ ,' 3「『ブーン=ツンノコトナド=ガンチュウニナイ王太子殿下』にしよう」
ξ゚⊿゚)ξ「総攻撃すぎるだろ」
90
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:45:59 ID:SOoE98Ng0
ξ゚⊿゚)ξ「なによ、そんなに言う? ブーン様の名前に関しては、言わずもがなよ」
('A`)「事実を名前にする方式ね……」
/ ,' 3「決して、事実、では、ない」
('A`)「しっかり区切った否定きた」
ξ゚⊿゚)ξ「たしかに『ブーン=ツンヲアイシテル』の方が読みやすいとは思ったわ。
でも、あまり直接的な名前だと
ブーン様が私を愛しているってネタバレになっちゃうかなって」
('A`)「ネタバレも何もないでしょ。ブーン様とツンの夢小説なんだから」
/ ,' 3「多少ひねったところで直接的な名前に変わりはないし。
ブーン様はツン司教を愛していないし、そもそも存在すら知らないし」
<_プー゚)フ「ほかの名前もネタバレなのかー?
しょーせつのツンはこの後、きょーこーになるのか?」
ξ゚⊿゚)ξ「いや、この小説の私は王太子妃になるから教皇にならないわよ。
現実の私が教皇になるってだけで」
('A`)「ややこしいなぁ」
91
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:47:16 ID:SOoE98Ng0
ξ゚⊿゚)ξ『何よこの人。一体誰?』
( ^ω^)『この俺を知らないだと……? おもしれー女……』
/ ,' 3「不敬」
('A`)「公爵令嬢が王太子殿下を知らないのはマズい」
ξ゚⊿゚)ξ「おもしれー女だから大丈夫よ」
('A`)「公爵令嬢が王太子殿下を知らないのは、おもしれーとかじゃなく不敬だよ」
<_プー゚)フ「ブーンさまってこういう喋りかたなのか? なんかイメージとちがう……」
/ ,' 3「うむ、ブーン様はこんな口調じゃない。一人称は『僕』だし。エアプ」
ξ#゚⊿゚)ξ「エア……!?」
('A`)「アラマキ教皇以外がエアプなのは仕方ないんじゃないですか」
ξ#゚⊿゚)ξ「……エアプでも想像で補うしかないじゃない。
ブーン様は、私が生まれる前に亡くなっているんだから……」
('A`)「ツン……」
/ ,' 3「ブーン様と同じ時代を生きたことないもんねワシと違って!!!!
ワシと!!!!!違って!!!!!!ワシと!!!!!!!!
ブーン様と同じ時を過ごしたワシと!!!!!!!!!!!!
ワシ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
('A`)「これは文句なしにマウントマンだわ〜」
σξ#゚⊿゚)ξ∂「ワシワシうるせえな鳥かよ!!!!!!!
ブーン様止めないで今から鼓膜を潰すから!!!!!
ア゛ーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
('A`)「怪鳥再び」
<_プー゚)フ「二人とも鳥だな!!」
92
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:48:30 ID:SOoE98Ng0
ξ#゚⊿゚)ξ「危ない危ない……。
ブーン様が、後ろからハグして耳元でそっと吐息混じりに囁いてくれなかったら
鼓膜を突き破っていたところだったわ……」
('A`)「ディティールの細かい幻覚だ」
ξ*゚⊿゚)ξ「それより、続きよ続き! やっとブーン様と私が出会ったんだから!」
<_プー゚)フ「んー、別にもういいかなー。ブーンさま出てきたし」
ξ;゚⊿゚)ξ「なっ……!? もういいって何よ!?」
('A`)「俺ももういいかな……お腹いっぱい……」
/ ,' 3「もう破いていい?」
ξ;゚⊿゚)ξ「破いていいわけないだろ……。何がそんなにダメなのよ」
<_プー゚)フ「名前がながくて覚えられない……」
/ ,' 3「ブーン様がエアプ」
('A`)「長い名前が連呼されて鬱陶しいし、俺が婚約破棄を告げる元婚約者役だし、
名前が目立って内容が頭に入ってこないし、俺の名前がただの司教だし、
公爵令嬢が王太子殿下を知らないわけがないし、
俺がマウントマンマウントマンうるさいし……」
ξ゚⊿゚)ξ「思ったよりドクオが自分の処遇に不満を感じていた」
93
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:49:26 ID:SOoE98Ng0
ξ;゚⊿゚)ξ「そんなにダメなのね……。自信作だったんだけど……」
('A`)「内容がどうこうって話じゃなく、名前なんだよ……。名前がずっとノイズ……」
ξ;゚⊿゚)ξ「事実を名前にする方式を変えるべきか……」
('A`)「いや、連呼する方式を変えた方がいいかな……」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ、マウントマン伯爵令嬢はこのままで」
/ ,' 3「えー」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様の名前も、もうちょっと読みやすくするわ」
/ ,' 3「『ブーン=ツンノコトナド=イチミリモガンチュウニナイ王太子殿下』にしよう」
ξ゚⊿゚)ξ「事実を名前にするって言ってるでしょ」
/ ,' 3「ない事実を名前にしないでって言ってるでしょ」
ξ*゚⊿゚)ξ「ドクオのアドバイスを踏まえて書いてみるわ。
今後、ブーン教の聖書になるんだから! はりきって書かなくちゃ!」
/ ,' 3「助けて〜ドクオ次期教皇〜〜」
('A`)「俺はただの司教です」
94
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:50:26 ID:SOoE98Ng0
('A`)「あれ、そういえばモナーさんは?」
<_プー゚)フ「さっきまでいたよなー? ぜんぜん喋ってなかったけど」
/ ,' 3「ああ、少し前に警備に戻ったぞ。何やら深刻な顔をしていたが……」
ξ゚⊿゚)ξ「深刻な顔? 私とブーン様が相思相愛すぎて恐れ慄いたのかしら?」
/ ,' 3「たわ言を」
ξ゚⊿゚)ξ「は? 恐ろしいでしょ?? 私とブーン様がラブラブすぎて。恐ろしいって言え」
/ ,' 3「たわ言がたくましすぎて恐ろしい」
(((;´∀`)「……」
|゚ノ;*^∀^)そ「モ、モナーさま!? 角でばったり出会うなんて聞いてませ……」
|゚ノ ^∀^)「……? モナーさま、顔色が優れませんわ」
(;´∀`)「あ、レモナさん! すごいことを知ってしまったモナ!」
|゚ノ ^∀^)「すごいこと……?」
95
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:52:18 ID:SOoE98Ng0
(;´∀`)「ツンさんは実はご令嬢でブーンさんとついさっき入籍して、
アラマキさんは雌の山羊でご令嬢でマウントマンで、
ツンさんとブーンさんの仲を引き裂こうとしていて、
ドクオさんは変態司教だったモナ!!」
|゚ノ ^∀^)
(;´∀`)「しかもドクオさんとツンさんは元婚約者で、
ツンさんはアラマキさんに嫌がらせを繰り返してて、
それがきっかけでドクオさんと婚約破棄に至ったみたいで、
ツンさんは怪鳥でブーンさんに背後をとられているみたいモナ!!!」
|゚ノ ^∀^)「まだ続くんですの!?」
(;´∀`)「ドクオさんは金髪にする予定があるらしくて、更に次期教皇で、
ブーンさんの周りには常にハチが飛んでいて、
面白い騒ぎを嗅ぎつける嗅覚を持っていて、
アラマキさんは駄々っ子の鷲で地団駄を踏んでいて、
ツンさんは次期教皇で王太子妃になる予定で、ブーンさんのことを知らなくて……」
(;´∀`)「あれ? ツンさんはブーンさんと結婚してるのにブーンさんを知らない?
ドクオさんとツンさんのどっちが次期教皇でどっちが王太子妃?
アラマキさんは山羊? それとも鷲? 令嬢? マウントマン?」
|゚ノ ^∀^)
|゚ノ ;^∀^)「誰ですの!!?
モナーさまにキャパオーバー必至の超圧倒的物量の嘘を教えたのは!!!?!?」
教義 第3章 おわり
96
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 20:27:53 ID:gQU1Gn0E0
otsu
97
:
名無しさん
:2023/05/01(月) 12:38:36 ID:AxCckEBM0
乙乙!
98
:
名無しさん
:2023/05/01(月) 22:22:50 ID:.z9Wa9us0
面白過ぎるんだよなぁ
99
:
名無しさん
:2023/05/06(土) 00:09:50 ID:PAyQkpzw0
乙乙
不敬のくだり好きすぎる
100
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:06:28 ID:.UD7ZP6k0
( ^ω^) ※ブーン様のクソデカ石像
('A`)「ブーン様の石像ってクソでかいけどさぁ」
(´・ω・`)「うん」
('A`)「ブーン様の後ろにあるステンドグラスもクソでかいよね」
(´・ω・`)「分かる」
('A`)「ステンドグラスの絵のブーン様もクソでかいよね」
(´・ω・`)「クソデカブーン様が飽和してるんだよね、この大聖堂」
('A`)「ステンドグラスの絵って、ブーン様以外にもなんか……いるよね。
ブーン様の周りに妖精みたいなのが何人か……」
(´・ω・`)「妖精っていうより、天使っぽくない?」
('A`)「あー、たしかに天使の方がそれっぽいかも……」
o川*゚ー゚)o「呼んだ?」
('A`)「えっ、呼んでないし誰? 本当に誰??」
101
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:06:57 ID:.UD7ZP6k0
('A`)ほのぼの地縛霊神殿のようです
教義 第4章「みんなで決めたルールは守ろう」
.
102
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:07:39 ID:.UD7ZP6k0
(´・ω・`)「あー幽霊だ」
('A`)「なんだ幽霊か〜」
(´・ω・`)「本当に順応しきったね」
o川#゚д゚)o「幽霊じゃないもん! 天使だもん!!」
('A`)「なんだ天使か〜」
(´・ω・`)「順応性の高さがモナーさんみたいになってきてるよ」
o川*゚ー゚)o「そう、キューちゃんは天使なの!」
('A`)「天使っていうわりには、悪魔の羽と尻尾みたいなの生えてない?」
o川#゚-゚)o「ッハァーーーーー……これだから素人は……」
('A`)「クソデカため息つかれた……。ブーン様のクソデカ石像とクソデカステンドグラスの前で……」
(´・ω・`)「クソデカが飽和している」
103
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:08:22 ID:.UD7ZP6k0
o川#゚-゚)∂「キューちゃんは天使なの!! ほら、頭の上に天使の輪が浮いてるでしょ!?」
('A`)「頭の上……? いや、何も……」
(´・ω・`)「頭にはまってる輪っかのこと言ってる?」
('A`)「あーたしかに、ちっちゃいフラフープみたいなのがはまってる」
(´・ω・`)「フラフープて」
o川#゚-゚)o「はまってないしフラフープじゃないし!!」
('A`)「それ頭痛くならない?」
o川#゚д゚)o「ならないもん!! 浮いてるんだから!!」
('A`)「浮いて……はないね……」
o川#゚д゚)o「浮いてるもん!!!」
('A`)「……うん……浮いてるね……」
104
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:09:10 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「浮いてるでしょー? だって天使だもん!!」
('A`)「うん……天使だね……」
(´・ω・`)「コウモリみたいな羽と、黒い矢印の形した尻尾生えてんじゃん」
o川#゚д゚)o「生えてないもん!!!」
('A`)「生えてはいるかな……」
o川#゚-゚)o「キューちゃんはこんなにかわいいくて名前だって『キュート』なんだから、天使に決まってるでしょ!!?」
('A`)「うん……天使だね……」
(´・ω・`)「僕は通さないよ、その理屈」
o川#゚-゚)o「なによアンタ、かわいくなーい」
(´・ω・`)「は? かわいいだろ??」
o川#゚-゚)o「かわいくない!!!」
(´・ω・`)「かわいいですけど???」
('A`)「不毛な言い争いやめて……」
105
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:10:00 ID:.UD7ZP6k0
('A`)「どっちもかわいいってことで、もういいじゃん……。しょうもないからやめようよ……」
o川#゚-゚)o「かわいくない!!!」
(#´・ω・`)「かわいいんですけど!!!?」
o川#゚-゚)o「絶対かわいくない!!!」
三<_プー゚)フ「なんだー? 新入りかー? おれはエクストで……」
('A`)「ああ〜殺伐とした空間に現れた一筋の光」
o川*゚ヮ゚)o「かわいい!!!」
<_プー゚)フ「ん?」
o川*゚ヮ゚)o「エクストかわいい!!! まんまるでかわいい!!!」
('A`)「わかる」
<_フ;゚ー゚)フ「な、なんだなんだー?」
o川*゚ー゚)o「キューちゃんはかわいいのが大好きなの!!」
(´・ω・`)「じゃあ、かわいい僕のことも大好きだろ」
o川*゚-゚)o「かわいくないしあんまり好きじゃない……」
(´・ω・`)「いっそ嫌いと言えよ」
106
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:10:56 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「キューちゃんは慈悲深い天使だから、可愛げがないだけで嫌わないよ!」
(´・ω・`)「幽霊じゃん」
o川#゚-゚)o「天使だもん!!!」
(´・ω・`)「いや幽霊じゃん。どこからどう見ても」
o川#゚-゚)o「ッッハァーーーーーーーー…………これだから素人は困るのよ……。
目が節穴なんだから、眼鏡かけた方がいいんじゃない?
いや、節穴に眼鏡かけても意味ないか! ごめんね無理言って!」
(#´・ω・`)σ「は??? 君から幽霊の匂いだってしますけど????
あーーくっさくっさ幽霊くさ!!!!」
o川#゚д゚)o「キューちゃん幽霊くさくないもん!!!!」
<_プー゚)フ「幽霊くさいってなんなんだー?」
('A`)「新たな匂いの概念を作らないで」
107
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:11:40 ID:.UD7ZP6k0
o川#゚-゚)o「アンタほーんとかわいくない!」
(#´・ω・`)「かわいいもんねーー今日から僕がキュートって名乗っちゃうもんねーーー」
('A`)「子ども相手に大人げないって……やめなよショボン……」
o川#゚-゚)o「だったらキューちゃんはショボンって名乗るもんね!!」
('A`)「なんで??」
<_フ*゚ー゚)フ「じゃあおれはドクオー!!」
('A`)「なんで???」
108
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:12:21 ID:.UD7ZP6k0
(´・ω・`)「今日からキュート司祭って呼んでね」
('A`)「呼ばないけど……」
o川*゚ー゚)o「キューちゃ……じゃなくて、ショボちゃんのことはショボちゃんって呼んで!」
('A`)「呼ばないけど……」
<_フ*゚ー゚)フ「おれはドクオなー!」
('A`)「ドクオは俺ですけど……」
(´・ω・`)「ドクオ司教は誰を名乗るの?」
('A`)「ドクオ司教はドクオ司教ですけど……」
o川*゚ー゚)o「ノリわるーい」
('A`)「えー……」
('A`)「……じゃあ俺はエクスト……」
<_フ*゚ー゚)フ「わーい!!」
109
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:13:08 ID:.UD7ZP6k0
<_フ*゚ー゚)フ「よーし、ドクオしきょーとして活躍するぞ!!」
('A`)∂「俺はどうしたら?」
<_フ*゚ー゚)フ「幽霊として活躍する!!」
('A`)「俺死んじゃった……」
(´・ω・`)「僕は今後一生キュート司祭として生きていくから」
o川*゚ー゚)o「え……気が済んだら返してよ……」
(´・ω・`)「君は今後一生ショボンとして生きるんだよ」
o川*゚ー゚)o「キューちゃんもう死んでるし」
(´・ω・`)σ「いま幽霊って自分で認めた」
o川*゚ー゚)o「生きてようが死んでようが、キューちゃんが天使である事実は変わらないからセーフ!」
(´・ω・`)「謎理論」
110
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:14:15 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚-゚)o「え、ねえ、ちゃんと返してよ? 本物のキューちゃんは私なんだからね?」
(´・ω・`)「いや、キュートは僕だよ。君はこの先ずっとショボンだよ。自分の発言には責任を持とうね」
o川;゚д゚)o「いや、遊びでしょ!? ふざけてただけじゃん! ねえ!!」
(´・ω・`)「ブーン教の教義にも『みんなで決めたルールは守ろう』とあるよ」
o川;゚д゚)o「ただの遊びじゃん! ルールも何もないでしょ!!」
(´・ω・`)「僕は責任を持ってキュート司祭として生きていくよ。
君も自分の発言に責任を持ってショボンとしての人生を全うしてね」
o川;゚-゚)o「アンタどう見ても責任を重んじるような人じゃないくせに……!」
(´・ω・`)「責任を持って身も心もキュート司祭になるから」
o川;゚д゚)o「キューちゃんが乗っ取られる……!!」
('A`)「いい歳した大人が子どもをからかうなって……」
(´・ω・`)「ドクオ司教とエクストも責任を持って互いになるんだから、僕もキュートも責任を持たなきゃ!」
('A`)「その理屈だと、俺はエクストになる為に死ななきゃいけなくなるんですが……」
111
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:15:14 ID:.UD7ZP6k0
o川;゚-゚)o「責任とか持たなくていいから、キューちゃんを返して……」
(´・ω・`)「誰がなんと言おうと僕はこの先一生キュート司祭だから」
('A`)「この期に及んで大人げない……」
(( ( ´∀`)
三( ´・ω・`)「あっ! あんなところにモナーさんが! さっそく自己紹介して来よっと!!」ダッ
(;'A`)っ「待て待て待てモナーさんはやめよう。これ以上モナータトゥーを増やさないで」グイッ
(´・ω・`)「モナーさんを巻き込むのがいちばん面白いのに……」
(;'A`)「この前レモナに、モナーさんに変態司教などと吹きこむなって怒られたから……」
(´・ω・`)「何それウケる」
<_フ*゚ー゚)フ「おれは変態しきょーのドクオだぞー!!」
(;'A`)「ああ〜やめて〜〜」
(´・ω・`)「絶対意味わからずに言ってるよね」
112
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:16:04 ID:.UD7ZP6k0
/ ,' 3「なんの騒ぎだ? エクストに変態司教の汚名を着せおって……」
('A`)「アラマキ教皇ちがうんです……エクストが自ら変態司教の汚名を被ったんです……」
o川;゚д゚)σ「変態とかどーでもいいから!! ねーアラマキ! キューちゃんがこの人に乗っ取られる!!」
(´・ω・`)「どうも、キュート司祭です」
/ ,' 3「??? あ、はい……どうも……」
('A`)「何も分かっていない」
ヽ(´・ω・`)ノ「キュート司祭で〜す。イエーイ!!」
/ ,' 3「??? イエーイ……」
('A`)「本当に何も分かっていない」
o川#゚д゚)o「キューちゃんの解像度低すぎ!! キューちゃんを乗っ取るならせめてちゃんとやってよ!!」
(´・ω・`)v「イエーイ僕かわい〜!! 天使〜〜!! 指ハート指ハート!!」
o川#゚д゚)o「コイツ……キューちゃんの真似が世界一下手……!!!」
(´・ω・`)「えっ……そんなに……?」
('A`)(真面目に模倣しようとした結果だったんだ……)
113
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:16:56 ID:.UD7ZP6k0
o川#゚-゚)o「こーなったら、キューちゃんが徹底的にキューちゃんを叩き込んであげる!」
(´・ω・`)「あ、はい……お願いします……」
('A`)(世界一下手って言われたの結構ショックだったんだ……)
o川*゚ー゚)σ「まず服装! キューちゃんを乗っ取るならもっとフリフリのかわいい服を着る!」
(´・ω・`)「えーでもこれ神官の制服みたいなもんだし……」
o川*゚ー゚)o「レモナがヒラヒラしたかわいいケープ羽織ってるの見たけど」
/ ,' 3「多少の着崩しは認めているからな」
('A`)「ツンは花嫁のベールをつけていますしね」
/ ,' 3「あれは認めていない」
114
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:17:47 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「かわいくアレンジして着てもいいんだね! じゃあもっとフリフリした服着よう!」
(´・ω・`)「僕フリフリした服持ってないよ」
三o川*゚ー゚)o「じゃあキューちゃんの服をあげる! ちょっと待ってて!」ダッ
(´・ω・`)「絶対サイズ合わな……行っちゃったよ」
<_フ*゚ー゚)フ「負けてらんねー! おれもドクオにおれの服を……」
('A`)「エクストは服着てないじゃん」
<_プー゚)フ
<_プー゚)フ「着てなかった……」
('A`)「今気づいたの……?」
<_プー゚)フ「おれ、裸だったのか……」
('A`)「まんまるおばけに裸判定ってあるのかな……」
115
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:18:39 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「キューちゃんのカーディガン持ってきた! フリルがついててかわいいでしょ!」
(´・ω・`)「見るからにサイズ合わないよ……キッズサイズだもん……」
('A`)「レモナが着るにも小さそうなくらいだもんな。成人男性が着るサイズじゃない……」
o川*゚ー゚)o「天使の羽が生えて着れなくなっちゃったから、そのカーディガンあげる!」
(´・ω・`)「貰ってもしょうがないんだけど……」
川っ*゚ー゚)っ「ほら、着て着て!!」ファサッ
(´・ω・`)「……」
('A`)「パツパツだ」
/ ,' 3「パツパツ司祭」
<_フ*゚ー゚)フ「変態しきょーとパツパツしさい!!」
('A`)「変態司教のことは忘れて」
116
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:19:29 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「服装はこれでいいとして……髪型もキューちゃんみたいなお団子ヘアーにしよう!」
(´・ω・`)「団子にできる長さないです……」
o川*゚ー゚)っ"「いけるいける!」グイグイ
(´・ω・`)"「痛い痛い髪ひっぱらないで」
<_フ*゚ー゚)フ「よーし、ドクオもおれと同じ髪型に……」
('A`)「エクストは髪生えてないでしょ」
<_プー゚)フ
<_プー゚)フ「……おれ、ハゲだったのか……」
('A`)「まんまるおばけにハゲ判定は無いと思うから……」
117
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:20:12 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「よし、なんとかお団子にできた!!」
o(´・ω・`)o「もう許してください……」
/ ,' 3「遊ばれているな」
('A`)「たぶん報復も兼ねてます。ショボンに散々からかわれていたので」
o川*゚ー゚)o「あとはー……天使の羽と天使の輪っかかな」
o(´・ω・`)o「悪魔の羽とちっちゃいフラフープでしょ。あと悪魔の尻尾」
o川#゚-゚)o「悪魔でもフラフープでもないもん!! 尻尾なんて生えてないし!!」
('A`)「天使の輪っかの再現か……ちょうどいい輪っかなんてあったかな」
/ ,' 3「普通のフラフープなら外の倉庫にあるが」
o川*゚ー゚)o「じゃあそれでいいや! アラマキ持ってきてー!」
/ ,' 3「うむ」
('A`)(なんで神殿にフラフープが……)
118
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:21:10 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)ノ◎「このフラフープが天使の輪っかってことで!」
('A`)「本当にそれでいいのかな……」
/ ,' 3「だんだん雑になってきている」
<_プー゚)フ(最初から雑だったような……)
o川*゚ー゚)o「天使の羽はどうやって再現しようかなぁ」
('A`)「ダンボールとかで作る?」
o川*゚ー゚)o「それじゃかわいくないし……」
('A`)「パツパツカーディガンの無理やりお団子ヘアー成人男性の時点で、かわいくはないかな……」
o川*゚ー゚)o「あ、キューちゃんが背中におぶされば羽が生えてるみたいに見えない?」
/ ,' 3「キュートをおぶるショボン司祭にしか見えないと思うが……」
o川*゚ー゚)o「いけるいける! もうこれでいいや!」
('A`)「投げやりじゃん」
o川*゚ー゚)o「じゃあキューちゃんがおぶさるから、その状態でフラフープを回してね!」
o(´・ω・`)o「無茶を言うな」
119
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:21:58 ID:.UD7ZP6k0
/i\o川*゚ー゚)o
⌒'⌒o(´・ω・`)o グルグルグル
((( つ つ
) ) )))
U U
('A`)「独特な子守り?」
/ ,' 3「あやしながら運動もする効率厨」
('A`)「パツパツのカーディガンを着るためにダイエットを頑張る子守りパパ」
/ ,' 3「子どものカーディガンを着ようと頑張るな」
<_プー゚)フ「超やせないと着れないなー!」
('A`)「超痩せてもキッズサイズは厳しいかなぁ……」
(( o(´・ω・`)o ))「人で大喜利してないで助けてください……」グルグルグル
120
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:23:03 ID:.UD7ZP6k0
(( o(´・ω・`)o )) グルグルグル
('A`)σ「本当にこれがキュート司祭を名乗ってもいいの?」
o川*゚ー゚)o「嫌かなー」
o(´・ω・`)o「なんだったんだよこの時間」
o川*゚ー゚)o「圧倒的天使キューちゃんを乗っ取るのがどれだけ難しいか理解できたでしょ?」
"∩(´・ω・`)o「見た目だけそれっぽくしただけじゃん」
('A`)「それっぽくすらなってないと思うけど……」
o川*゚ー゚)o「形から入るのが大事なの!」
(´・ω・`)∩"「君がどんな子かを教えてほしかったんだけど。じゃないと模倣しようがないし」
o川*゚-゚)o「……キューちゃんがどんな子か……」
(´・ω・`)「うん」
o川*゚-゚)o「……それは」
(´・ω・`)「それは?」
o川*゚ー゚)o「……知らなくていい!」
(´・ω・`)「なんだそれ……。まあいいや、じゃあ次は僕がショボちゃんを叩き込もうか」
o川*゚ー゚)o「え、嫌」
(´・ω・`)「人を効率厨子守りパパにしておいて、それはないでしょ」
o川*゚ー゚)o「効率厨子守りパパはアンタが勝手に大喜利されただけでしょ」
121
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:23:56 ID:.UD7ZP6k0
(´・ω・`)「ショボちゃんになりきるには、まず第一に品行方正であることかな」
('A`)「えっ……?」
/ ,' 3「?????」
o川*゚ー゚)σ「アンタの上司二人の反応コレなんだけど」
(´・ω・`)「心外だなあ」
<_プー゚)フ「ひんこーほーせー……ってなんだ?」
('A`)「正しくてきちんとしてる、みたいな意味かな」
<_プー゚)フ「ショボンはひんこーほーせーなのかー?」
/ ,' 3「過剰な煽りやからかいが目立つからな……」
('A`)「幽霊を怖がるクーを見てキャハハーーッ!!!って笑う人を品行方正とは呼ばない」
o川*゚ー゚)o「言われてるよ」
(´・ω・`)「ショボちゃんになりきるには、第二に清廉潔白であることかな!!」
('A`)「心が強い」
122
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:24:47 ID:.UD7ZP6k0
(´・ω・`)「服装は別になんでもいいかな。僕を僕たらしめるのは心の在り方だから、外見はなんだっていいよ」
('A`)「その心の在り方に納得がいかないんですけど……」
(´・ω・`)「納得いかなくても納得して」
('A`)「無理を言わないで」
川 ゚ -゚)「おい、集まって何をしているんだ? その女の子は迷子か?」
('A`)「あ、クー。この子は幽れ……」
o川*゚ー゚)o
('A`)「……天使のキュートだよ」
<_フ;゚ー゚)フ(無言なのに圧がある……)
川;゚ -゚)「天使……? どういうことだ?」
(´・ω・`)「その子は幽霊のショボちゃんだよ」
川;゚ -゚)「幽……ショボちゃん!!!?!?」
('A`)「幽霊への恐怖よりもショボちゃんの衝撃が勝った」
123
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:25:36 ID:.UD7ZP6k0
o川#゚-゚)o「ちがいますー天使のキューちゃんですー!!」
(´・ω・`)「幽霊のショボちゃんだよ」
川;゚ -゚)「天使のキューちゃん……幽霊のショボちゃん……ショボちゃん!!!!?!?」
('A`)「やっぱりショボちゃんの衝撃が一番強い」
o川#゚-゚)o「キューちゃんだってば!!」
川;゚ -゚)「キュー……キュボちゃん……??」
('A`)「キメラになっちゃった」
124
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:26:47 ID:.UD7ZP6k0
川;゚ -゚)「ショボちゃんとは誰だ? 何? 誰?」
('A`)「入れ替わって遊ぼうみたいなノリで、キューちゃんことキュートがショボちゃんになっただけで……」
川;゚ -゚)「ただの遊びか……。ショボちゃんのインパクトに動揺して混乱してしまった……」
(´・ω・`)「遊びじゃないよ。責任を持って僕になってもらうために色々と教えてたんだよ」
川;゚ -゚)「全力で煽れと教えたのか?」
(´・ω・`)「クーまでそんなこと言うの? みんな僕に対する認知が歪んでない?」
('A`)「その言葉、ショボンにそっくりそのまま返したいかな……」
川;゚ -゚)「そもそも、仕事もしないで何を遊んでいるんだお前たちは……」
('A`)「それはそう」
川#゚ -゚)「教皇と司教と司祭が揃って遊んでいるなど、示しがつかないぞ!
入れ替わりだの、ショボちゃんだのとふざけていないで、仕事をしたらどうだ!!」
/ ,' 3「ワシは入れ替わってないです……遊んでないです……」
(((´・ω・`)))「これアラマキ教皇が持ってきてくれたフラフープ」グルグルグル
川#゚ -゚)「アラマキ教皇!? 率先して遊び道具を持ってきているじゃないですか!!!」
/ ,' 3「冤罪……」
125
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:28:01 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「アンタら仕事あったの?」
('A`)「そりゃあね……一応は……」
/ ,' 3「そろそろ戻るぞ」
川#゚ -゚)「まったく……仕事中に時間を忘れて遊ぶなど……」
川 ゚ -゚)
川;゚ -゚)「幽霊!!!!!?!?!?」
(´・ω・`)「反応おっそ」
('A`)「ショボちゃんのインパクトに負けてたから……」
o川#゚-゚)o「キューちゃんは幽霊じゃないもん!!」
(´・ω・`)「幽霊で悪魔でショボちゃんでしょ」
o川#゚-゚)o「天使で天使なキューちゃんですー!!」
川;゚ -゚)「幽霊? 悪魔? 天使? どれが正しいんだ!?」
o川*゚ー゚)o「キューちゃんはこんなにかわいいんだから、天使以外ありえないでしょ?」
川;゚ -゚)「そうなのか……? まあ、たしかに……」
/ ,' 3「流されそうになってる」
('A`)「『かわいいから天使』の理屈だと、エクストも天使ってことになるよ」
(´・ω・`)「ドクオ司教がエクストをめちゃくちゃ可愛がっていることは分かった」
126
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:28:43 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)ノシ「ほらもうさっさと仕事に戻りなさーい」
<_プー゚)フ「よーし、ドクオしきょーとして仕事するぞ! ドクオはおれだから遊んでていいぞ!」
('A`)「やった〜」
川;゚ -゚)「やったーじゃない! ちゃんと仕事をしろ!」
(´・ω・`)「じゃあ僕もキュートだから仕事しないで遊ぼーっと」
o川*゚ー゚)o「キュート司祭なんでしょ。司祭は働きなさいよ」
(´・ω・`)「じゃあ僕ショボンだから仕事しな〜い」
/ ,' 3「ショボン司祭であるなら尚のこと仕事してほしい……」
o川#゚-゚)o「そんなあっさりキュート司祭を手放さないでよ」
('A`)「自分の発言には責任を持とうって言ってたのに……」
/ ,' 3「ショボン司祭が『責任を持とう』発言に責任を持たないの解釈一致」
('A`)「それを司祭の個性として受け入れるのは甘やかしすぎです」
127
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:29:18 ID:.UD7ZP6k0
川#゚ -゚)「ショボンだのキュートだの言っていないで仕事に戻るんだ!」
(( ( ´・ω・`)「ハイハイ戻る戻る戻りますー」
(( ( 'A`)「俺も戻ろうっと」
(( / ,' 3 ◎「まずはフラフープを倉庫に片付けて……」
(´・ω・`)σ「あっ! アラマキ教皇がフラフープで遊ぼうとしてる!!」
川#゚ -゚)「なんだと!?」
/ ,' 3 ◎「冤罪…………」
128
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:30:19 ID:.UD7ZP6k0
('A`)「幽霊にも色々いるんだね」
(´・ω・`)「色々?」
('A`)「キュートは羽と尻尾が生えてて、エクストは丸い人魂で、レモナは生きてる人間と見た目は変わらなくて……、
幽霊といっても色々なんだなぁと思って」
(´・ω・`)「たしかに、やたらバリエーションが多いね」
('A`)「みんな生前は人間だったと思うけど、人によって姿が違うのはなんでだろう……」
(´・ω・`)「生きてた時のことが関係してるんじゃない? 未練が姿に影響を与えてるとか?」
('A`)「未練なあ……。エクストは生前のこと覚えてないみたいだけど……」
(´・ω・`)「そういやそうかぁ。うーん、分かんないや」
o川*゚-゚)o「……」
o川*゚-゚)o(……キューちゃんは、悪い子だから)
o川*゚-゚)o(だから、こんな羽と尻尾が生えちゃったんだ……)
教義 第4章 おわり
129
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:49:37 ID:M9K/bwSc0
乙 ドクオのツッコミが静かながら冴えてて大好き
130
:
名無しさん
:2023/06/23(金) 00:23:27 ID:F5aquSGY0
乙。また可愛い子が増えた!!
131
:
名無しさん
:2023/06/23(金) 09:47:59 ID:o7hs7.lE0
乙です
132
:
名無しさん
:2023/06/24(土) 00:30:32 ID:25OY0h.M0
悪い子だと悪魔の羽と尻尾が生えちゃうならショボだったら何生えちゃうんだよ……
133
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:06:34 ID:WpsGGBm20
_,
ξ゚⊿゚)ξ「……」
川 ゚ -゚)(む……ツン司教が難しい顔をしている)
川 ゚ -゚)(悩み事か? なにか私に力になれることはないだろうか……)
|゚ノ ^∀^)「クー司祭さま? 立ち尽くしてどうかなさいました?」
川 ゚ -゚)「ああ、レモナ……。ツン司教が何か悩んでいるみたいでな」
_,,_
ξ゚〜゚)ξ
|゚ノ ^∀^)「本当ですわ……。険しいお顔をされていますわ……」
川 ゚ -゚)(さっきより険しくなってる……)
134
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:07:15 ID:WpsGGBm20
('A`)ほのぼの地縛霊神殿のようです
教義 第5章「困ったときは相談しよう」
.
135
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:07:59 ID:WpsGGBm20
川 ゚ -゚)「何か力になれることはないだろうか……」
|゚ノ ^∀^)「きっとありますわ! わたくしも、ツン司教さまのお力になりたいですわ!」
川 ゚ -゚)「そうだな、まずは何を悩んでいるのか訊いてみよう」
三|゚ノ ^∀^)「ですわね! ツン司教さまー!」タタタ
三川 ゚ -゚)「ツン司教! 一体なにを悩んで……」タタタ
ξ;゚⊿゚)ξ「来るな!!!!!!!」
"川;゚ -゚)"「えっ」ピタッ
三|゚ノっ;^∀^)っそ「きゃあ!! 勢い余って調味料の入った棚にぶつかってしまいましたわ!!!」ガシャーン
川;゚ -゚)「うわーー!! あらゆる調味料が降り注いできた!!!!」ドサドサドサ
ξ;゚⊿゚)ξ「だから来るなって言ったのよ!! 厨房に!!!」
136
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:08:38 ID:WpsGGBm20
|゚ノ;^∀^)「ごめんなさい、クー司祭さま! お怪我はありませんか!?」
川;゚ -゚)「平気だ……。塩まみれにはなってしまったが……」
ξ;゚⊿゚)ξ「落ちた時に瓶の蓋が開いちゃったのね……。床も塩だらけに……」
川;゚ -゚)「なめくじになった気分だ……。とりあえずシャワーを浴びて着替えてくる」
|゚ノ;^∀^)「服はわたくしがお洗濯しますわ!」
川;゚ -゚)「ツン司教、着替えてからまた厨房に戻る」
ξ゚⊿゚)ξ「厨房には戻ってこなくていいわ。また事故りかねないから」
|゚ノ;^∀^)「後ほど戻りますわ! では行ってきます!」
ξ゚⊿゚)ξ「厨房封鎖しとこ……」
137
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:09:26 ID:WpsGGBm20
ξ゚⊿゚)ξづ ペタペタ
('A`)「え、なん……なに……? なんで厨房の扉にガムテープ貼ってんの……?」
ξ゚⊿゚)ξ「厨房を封鎖してるのよ」
('A`)「なんで……?」
ξ゚⊿゚)ξ「事故が起きるから……」
('A`)「予防なんだ……」
ξ゚⊿゚)ξ「いや起きてはいるんだけど」
('A`)「起きてはいるんだ……」
ξ゚⊿゚)ξ「床が塩の海になっちゃって……」
('A`)「塩の海……?」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、海ってそもそも塩を含んでるから『塩の海』は変? 『塩の泉』とかの方が適切かしら」
('A`)「表現はどうでもいいよ……」
138
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:10:30 ID:WpsGGBm20
ξ゚⊿゚)ξ「クーが塩を被って……じゃなくて泉の水を被って……いや、クーが塩を被って泉ができたからこれだと順序が……えーと……」
('A`)「表現のせいで不必要にややこしくなってる」
ξ゚⊿゚)ξ「要するにクーが塩を被っちゃったのよ」
('A`)「なんでそんなことに?」
ξ゚⊿゚)ξ「レモナが転んで……」
('A`)「全部察した」
ξ゚⊿゚)ξ「着替えたらまた厨房に戻るって言ってたから、封鎖したのよ」
('A`)「次は胡椒でもぶちまけそうだもんね……」
ξ゚⊿゚)ξ「胡椒はくしゃみパラダイス開幕するから危ない」
('A`)「くしゃみパラダイス開幕……」
139
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:11:13 ID:WpsGGBm20
|゚ノ ^∀^)「戻りましたわ!」
彡;゚ -゚)「なぜ扉にガムテープが……」
('A`)「向かい風の中に立ってる?」
ξ゚⊿゚)ξ「ものすごい癖のつき方してるわよ」
彡;゚ -゚)「レモナに髪を乾かしてもらったらこうなったんだ……」
|゚ノ;^∀^)「ドライヤーが暴発してしまいまして……」
('A`)「どういうドジ?」
ξ゚⊿゚)ξ「それはドジという括りでいいのかしら……。クー、直してあげるからいらっしゃい」
(( 彡;゚ -゚)「すまない、ツン司教……」
140
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:11:57 ID:WpsGGBm20
川 ゚ -゚)「で、この封鎖された扉は一体……?」
|゚ノ;^∀^)「まさか事件が……!?」
ξ゚⊿゚)ξ「ある意味、事件は起きたけど」
|゚ノ;^∀^)「起きたのですか!?」
ξ゚⊿゚)ξ「クーとレモナの塩被り事件……」
|゚ノ;^∀^)「当事者でしたわ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「いや、『塩被り事件』じゃなくて『塩を被った結果泉ができた事件』……?」
川;゚ -゚)「い、泉……?」
('A`)「不必要にややこしいから泉はいらないよ」
141
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:13:19 ID:WpsGGBm20
ξ゚⊿゚)ξ「で、私に何か用だった?」
|゚ノ ^∀^)「ええ! ツン司教さまのお役に立ちたくって!」
川 ゚ -゚)「ツン司教、何か悩み事があるのか? さっき難しい顔をしていただろう?」
ξ゚⊿゚)ξ「ああ、今度『ブーン様とツンの同棲記念日』があるじゃない?」
('A`)「歴史をねじ曲げちゃった」
川;゚ -゚)「『ブーン様との同居記念日』のことか? ブーン様とアラマキ教皇の……」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様と私」
|゚ノ;^∀^)「譲るつもりが微塵もありませんわ!」
ξ゚⊿゚)ξ「毎年食べ物とかグッズの模擬店を出すじゃない? 今年も出店したいと思ってて……」
o川*゚ー゚)o「呼んだ?」
ξ゚⊿゚)ξ「え……? 呼んでない……」
o川*゚ー゚)o「いま天使って……」
ξ゚⊿゚)ξ「言ってない……」
('A`)「もしかして『しゅっ“てんし”たい』かな」
ξ゚⊿゚)ξ「特定の単語を含むツイートにリプライを送るbot?」
142
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:14:07 ID:WpsGGBm20
o川*゚ー゚)o「なになに、お店出すの?」
('A`)「うん。まだ先だけど、祭りみたいな行事があるんだよ」
|゚ノ ^∀^)「『ブーン様との同居記念日』という、アラマキ教皇さまと生前のブーンさまの同居記念日をお祝いする行事ですわ」
o川;゚-゚)o「ブーン教全体でお祝いしてるの?」
('A`)「アラマキ教皇の私情だね」
ξ゚⊿゚)ξ「『ブーン様とツンの同棲記念日』よ」
('A`)「こっちは別の私情」
143
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:15:15 ID:WpsGGBm20
o川*゚ー゚)o「みんなでお店やるの?」
川 ゚ -゚)「全員ではないな。神殿が一般開放されるからな、来客の対応などの仕事もある」
ξ゚⊿゚)ξ「模擬店を出すのは私とドクオくらいね」
o川*゚ー゚)o「へー、なに売るの?」
('A`)「俺は去年ブーン様のぬいぐるみを作ったよ。手のひらサイズの」
o川*゚ー゚)o「ぬいぐるみ!? すごい!」
川 ゚ -゚)「ドクオ司教は手先が器用なんだ」
|゚ノ*^∀^)「ドクオ司教さまの作ったぬいぐるみ、とってもかわいいんですのよ!」
ξ゚⊿゚)ξ「いやほんとまじ……ふわふわで……にこにこで……ちょこんとしてて……まじ……まじかわいいから…………」
o川*゚ヮ゚)o「へぇ、そんなにかわいいんだ!」
('A`)ゞ「ありがたいことに好評いただいてまして……」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様という存在が既に愛らしく完璧でこれ以上ないほどに完成されているのに、
デフォルメされてぬいぐるみになることで愛らしさが更に増し、それでいて荘厳な美しさを損なうことはなく、
枕元にいてくださるだけで夢見がよくなり見守られている安心感を得られ、いずれは万病に効くようになり、
一家に最低一人のブーン様ぬいが義務づけられ、世界は愛と平和に包まれてブーン様は幸せの代名詞となる」
('A`)「急に怖い怖い怖い」
144
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:16:25 ID:WpsGGBm20
川 ゚ -゚)「もしかして、今年はツン司教がぬいぐるみを作るのか?」
ξ゚⊿゚)ξ「いや、私は例年通りお菓子を作るわ。ドクオよりクオリティ高いぬいぐるみ作れる気しないし」
o川*゚ー゚)o「お菓子! どんなの作るの?」
ξ゚⊿゚)ξ「それを悩んでいたのよ」
川 ゚ -゚)「なるほど、それで険しい顔を……」
ξ゚⊿゚)ξ「これぞブーン教!って感じのお菓子を作りたいのよね」
川 ゚ -゚)「ブーン教といえば、やはりブーン様の存在だな」
('A`)「カップケーキにチョコペンでブーン様の顔を描くとかどう? ブーン様が型紙から顔を覗かせてるみたいな」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様を食べるなんて……とんでもないでしょ……」
('A`)「お菓子なら別に……」
o川*゚ー゚)o「ケーキに乗ってるサンタさん平気で食べれるタイプだ」
145
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:17:14 ID:WpsGGBm20
|゚ノ;^∀^)「たしかに、見た目がブーンさまだと食べにくいかもしれませんわ……」
('A`)「ブーン様を模したお菓子はダメ?」
ξ゚⊿゚)ξ「抵抗がある人もいるわね。私もちょっと……」
('A`)「そうかぁ……。あ、前にケチャップでオムライスにブーン様の絵を描いてたのは大丈夫なの?」
ξ゚⊿゚)ξ「平面はセーフじゃない? 立体だと生命力を感じるっていうか……」
('A`)「生命力……」
ξ゚⊿゚)ξ「そのままのドクオと、絵に描いたドクオだったら、そのままのドクオの方が立体的で生命力を感じるじゃない?」
('A`)「そのままのドクオは生きているから生命力を感じるんだよ。立体的だからじゃないよ」
146
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:18:09 ID:WpsGGBm20
川 ゚ -゚)「それにしても……まだ期間はあるのに、今から準備を始めるとはさすがだな」
ξ゚⊿゚)ξ「だって、色々な人が来るでしょう? 一般の教徒とか他の教会から来る神官とか、近所の子どもたちとか……」
|゚ノ*^∀^)「来てくださる皆さまに楽しんでいただきたいですわよね!」
川 ゚ -゚)「そのために早めの準備をしているというわけか」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン教の次期教皇はツン司教以外ありえないって思わせなきゃいけないもの」
|゚ノ;^∀^)「打算でしたわ!」
ξ#゚⊿゚)ξ「外堀から固めていかなきゃ。あの教皇、絶対にドクオを指名する気だもの!」
('A`)「アラマキ教皇、私情で人事を決める気だもんなぁ……」
ξ#゚⊿゚)ξ「なんで教皇の指名制なのよ! 誰よりもブーン様を愛している金髪の女性が教皇になる制度であれば……!!」
('A`)「すごく限定してきた」
147
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:19:14 ID:WpsGGBm20
ξ゚⊿゚)ξ「そうだ、教皇をモチーフにするのはどうかしら」
('A`)「ブーン様を模したお菓子はダメだったのに……」
川 ゚ -゚)「ブーン教らしさはあるし、いいアイデアだと思うが……」
ξ゚⊿゚)ξ「アラマキ教皇を模したパンとか」
|゚ノ;^∀^)「かわいいパンにはなると思いますけど、やはりブーンさま同様に食べづらいですわ」
ξ゚皿゚)ξ「パンにこうやって食らいついて……」
っと
('A`)「我が子を食らうサトゥルヌス」
o川*゚ー゚)o「サトゥルヌスが次期教皇は嫌かなー」
148
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:20:07 ID:WpsGGBm20
o川*゚ー゚)o「ねーねー、キューちゃんをモチーフにしたお菓子はどう?」
('A`)「キュートのことは俺らしか知らないからなぁ……。どうしても身内ネタになってしまうかな」
o川*゚ー゚)o「えー」
ξ゚⊿゚)ξ「ごめんめっちゃ今更なんだけどその子誰? その羽なに?」
('A`)「そういえば初対面だったね。幽霊のキュートだよ」
o川#゚-゚)o「天使のキューちゃんだもん!」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、幽霊なのね。クーが怯えてないからコスプレした一般人だと思ってた」
('A`)「一般人だと思ってたなら黙認しないで。普通に不法侵入だから」
149
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:21:32 ID:WpsGGBm20
川 ゚ -゚)
ξ゚⊿゚)ξ「……クーが全く怯えていないんだけど、本当に幽霊なの?」
川 ゚ -゚)「天使であって幽霊ではないんだろう? 幽霊じゃないなら何も恐れることはない」
('A`)「そういえば、キュートはかわいいから天使って流されてたっけ……。キュートは自称天使の幽霊だよ」
o川#゚-゚)o「自称天使の天使だもん!」
川 ゚ -゚)「あ、え、幽霊……? 幽霊なのか……?」カタカタカタ
|゚ノ;^∀^)「膝が振動し始めましたわ!」
川 ゚ -゚)「いやこれは膝にバイブレーション機能を追加しただけで」ガクガクガク
ξ゚⊿゚)ξ「どういう言い訳?」
('A`)「それ標準装備だと思うよ」
150
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:22:14 ID:WpsGGBm20
('A`)「初めてキュートと会った時に、幽霊だってショボンが言ってたじゃん」
o川#゚-゚)o「キューちゃんはずっと天使って言ってる!」
川;゚ -゚)「初めて会った時はショボちゃんのインパクトで全てがかき消えたからな……」
ξ゚⊿゚)ξ「ショボちゃんのインパクトって何よ」
('A`)「ショッボちゃんインパクト」
ξ゚⊿゚)ξ「ビッグバンインパクトみたいに言うな」
('A`)「思えば、レモナとキュートに対してはエクストの時ほど驚いていないね」
川 ゚ -゚)「おそらく、レモナとキュートは見た目が人と変わらないからだと思う」
ξ゚⊿゚)ξ(羽と尻尾が生えている子を、人と変わらない判定はさすがにガバガバでは?)
川 ゚ -゚)「エクストは見た目が分かりやすく幽霊だから身構えてしまうというか……」
o川*゚ー゚)o「えー? エクストまんまるでかわいいのにー」
('A`)「わかる!!!!!」
ξ゚⊿゚)ξ「声デッカ」
川 ゚ -゚)「エクストは愛らしいと思うが……どうしても幽霊であることに意識が向いてしまうんだ」
|゚ノ ^∀^)「クー司祭さまはなにか幽霊が苦手になるきっかけがあったのですか?」
川 ゚ -゚)「子どもの頃に幽霊を見たことがあるんだ。それがひどく恐ろしくてな……」
ξ゚⊿゚)ξ「トラウマになってるわけね」
151
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:23:02 ID:WpsGGBm20
('A`)「あれ、クーって元々霊感があったの?」
川 ゚ -゚)「いや、ないと思うが……。最近までエクストもキュートも見たことなかったしな」
('A`)「霊感がないのに子どもの頃に幽霊が見えたのか……」
ξ゚⊿゚)ξ「そういうこともあるんじゃない?」
('A`)「うーん、ショボンに訊いてみないとわからないな……」
川 ゚ -゚)「そういえば、急にエクストたちが見えるようになったのはなぜだろうか……。私に霊感はないはずなのに……」
('A`)「ショボンの霊感に影響されたからだって話だよ。ショボンは昔から霊感が強いらしいから」
川;゚ -゚)「あいつは昔から見えていたのか……。だからショボンはやたらと幽霊に詳しいのか」
('A`)「俺が見えるようになったのもつい最近なんだよね。エクストは前からこの神殿にいたのに見たことなかったから……。
もっと早く出会いたかった…………!!!!!」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタ、エクストのことになるとテンションがバグるわね。
エクストが前からいたのなら、キュートも前からいたってこと?」
o川*゚ー゚)o「いたけど……たぶんショボンにしか気づかれてなかったと思うよ。キューちゃんはあんまり皆の前に出なかったから」
|゚ノ ^∀^)「ショボン司祭さまには気づかれていたのですね」
o川*゚ー゚)o「一回めっちゃ目合ったから。すぐにお互い何事もなかったかのように逸らしたけど」
('A`)「一度も話したことない同級生みたいな……」
152
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:23:56 ID:WpsGGBm20
ξ゚⊿゚)ξ「ねえ、レモナも幽霊なんでしょ?」
|゚ノ ^∀^)「はい、幽霊ですわ!」
ξ゚⊿゚)ξ「レモナは結構前から神官見習いやってるわよね。なんでレモナだけは私たちにも普通に見えてたのかしら」
('A`)「あ……たしかに」
|゚ノ;^∀^)そ「本当ですわ……!!! なぜ、わたくしだけ…………!!?!?」
('A`)「本人がいちばん驚くんだ」
|゚ノ;^∀^)「わたくし、もしかして生きていますの……!? 死んでしまったと勘違いしていただけ……!?」
o川*゚-゚)o「いや……レモナが幽霊なのは間違いないけど……」
|゚ノ ^∀^)「幽霊でしたわ〜」
('A`)「やっぱ幽霊同士だと分かるんだね」
o川*゚-゚)o「……分かるっていうか……そもそも……」
('A`)「そもそも?」
o川*゚ー゚)o「……っそもそも! キューちゃんは幽霊じゃなくて天使だし!!」
('A`)「……そうだね、天使だね」
o川*゚ぺ)o「もー! 間違えないでよね!」
('A`)(今なにか……言い淀んだ?)
153
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:24:44 ID:WpsGGBm20
川 ゚ -゚)「なぜレモナだけは特別なのだろうか……」
('A`)「うーん……ショボンに訊いたら分かるかも……」
|゚ノ;^∀^)「わたくし……また何かやってしまいました?」
('A`)「無自覚チート主人公になっちゃった」
ξ゚⊿゚)ξ「今度ショボンに訊いてみましょう」
(´・ω・`)「呼んだ?」
('A`)「都合よく来た」
|゚ノ;^∀^)「ショボン司祭さま……わたくし、また何かやってしまいました?」
(´・ω・`)「ん? レモナまたドジしたの?」
川;゚ -゚)「したにはしたが……」
ξ゚⊿゚)ξ「塩を被って泉が……」
('A`)「不必要にややこしいからそれは言わなくていいよ」
154
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:25:32 ID:WpsGGBm20
('A`)「なんでレモナだけは以前から俺たちにも見えていたの?
エクストとキュートが見えるようになったのは最近なのに」
(´・ω・`)「うーん、レモナの元々の素質じゃない?」
('A`)「素質?」
ξ゚⊿゚)ξ「えっ本当に無自覚チート主人公?」
|゚ノ;^∀^)「わたくし……また何かやってしまったのですわね……!」
('A`)「無自覚チート主人公のボキャブラリーそれしかないの?」
(´・ω・`)「生前のレモナは霊感が強かったんじゃないかなあ」
|゚ノ;^∀^)「そうなんですの!? わたくし、生きていた頃のことは覚えていなくて……」
ξ゚⊿゚)ξ「霊感強い人が幽霊になると、生きてる人から見えやすい幽霊になるの?」
(´・ω・`)「知らん」
('A`)「知らんのか〜〜い」
155
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:26:27 ID:WpsGGBm20
(´・ω・`)「知らないよ死んだ後のことなんて。僕は幽霊になったことないもん」
川;゚ -゚)「それはそうかもしれないが……」
(´・ω・`)「霊感がない人にもレモナだけは見えていたなら、レモナの方に理由があるとしか考えられないでしょ」
('A`)「たしかに……」
|゚ノ;^∀^)「わたくし、本当に無自覚チート主人公かもしれないのですわね……!」
ξ゚⊿゚)ξ「良かったわね」
川;゚ -゚)「良いのか? 無自覚チート主人公とやらは……」
('A`)「そうだショボン、クーが小さい頃に幽霊を見たことがあるらしくてさ」
(´・ω・`)「ん? ……ふーん」
川;゚ -゚)「ああ、とても恐ろしかったことを覚えている」
('A`)「当時のクーはまだショボンの霊感の影響を受けていないよね?
その幽霊もレモナみたいに無自覚チート主人公だったのかな」
|゚ノ;^∀^)「わたくし以外にも無自覚チート主人公さまが……!?」
(´・ω・`)「その可能性もあると思うけど……。どこで見たとか、誰と見たとか覚えてないの?」
川;゚ -゚)「実はその時のことをあまり覚えていなくてな……。恐ろしい幽霊を見たという記憶しかないんだ」
156
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:27:39 ID:WpsGGBm20
o川*゚ー゚)o「場所とか一緒にいた人が重要なの?」
(´・ω・`)「幽霊の影響を受けやすい場所はあると思うよ。心霊スポットと言われている場所とかね」
ξ゚⊿゚)ξ「心霊スポットね……。この神殿も完全に心霊スポットよね……。ブーン教の総本山なのに……」
o川*゚ー゚)o「天使スポットだよ。キューちゃんは天使だから」
(´・ω・`)「で、一緒にいた人が重要なのはね……」
o川*゚ー゚)o「無視して話を進めようとするな」
(´・ω・`)「例えば僕みたいに霊感の強い人が一緒にいたなら、影響されて見えたのかもしれない」
('A`)「それこそ今の俺たちみたいにってことだね」
o川*゚ー゚)o「そっか、身近に霊感を持った人がいたかもしれないんだね」
ξ゚⊿゚)ξ「子どもにとって身近な人っていうと……家族かしら? クー、何か思い出せない?」
川;゚ -゚)「すまない、何も……」
(´・ω・`)「脳が記憶にブロックかけるくらい怖かったんでしょ。無理に思い出すのはやめたら?」
川 ゚ -゚)「いや……そういうわけにはいかない。私は幽霊を克服すると決めたんだ。
恐怖の根幹となったあの幽霊を克服できねば話にならないからな」
(´・ω・`)「……あっそ」
|゚ノ ^∀^)「でも無理は禁物ですわよ、クー司祭さま」
川 ゚ -゚)「ああ、もちろんだ」
157
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:28:28 ID:WpsGGBm20
(´・ω・`)「まだ他に訊きたいことある?」
('A`)「いや、これでひと通りかな。ありがとうショボン」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、待って。私訊きたいことあるわ」
(´・ω・`)「なに?」
ξ゚⊿゚)ξ「今度『ブーン様とツンの同棲記念日』があるじゃない?
今年も模擬店を出すつもりなんだけど、何を作るか迷ってて。いいアイデアはないかしら」
(´・ω・`)「うーん……そうだなあ……」
o川*゚ー゚)o(『ブーン様とツンの同棲記念日』はナチュラルにスルーした……)
(´・ω・`)「僕をモチーフにしたお菓子とか、かわいいんじゃない?」
ξ゚⊿゚)ξ「えー……うーん……作れたら作る……」
|゚ノ;^∀^)「作らないやつですわ!」
158
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:29:16 ID:WpsGGBm20
o川*゚ヮ゚)o「え、だったらキューちゃんモチーフにしてよ! キューちゃんは世界一かわいいんだから!」
(´・ω・`)「は?? 僕は宇宙一かわいいから僕の勝ちなんですけど??」
o川*゚ー゚)o「は??? キューちゃんのかわいさは宇宙一のその先を行くんですけど??
キューちゃんは宇宙一なんて狭い枠に収まる器じゃないんですけど?? その程度の意識で対抗しないでくれる??」
(´・ω・`)「は??? 『世界一かわいい』って言ったの自分だろ??
所詮は世界一という狭い枠に収まる程度の器だってさっき自分で申告しましたよね?? 言ってること違うなぁ!? 違うねぇ!!?」
川#゚ -゚)「おい、しょうもない喧嘩をするな!」
('A`)「そうだぞ!」
川#゚ -゚)「言ってやってくれ、ドクオ司教」
('A`)「エクストかわいいからエクストモチーフにしよう!」
ξ゚⊿゚)ξ「自分の意見を通しにきた」
川;゚ -゚)「ドクオ司教はそっちに行かないでくれ!」
159
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:31:16 ID:WpsGGBm20
|゚ノ ^∀^)「結局何にしますの? ツン司教さまが作るお菓子は……」
ξ゚⊿゚)ξ「うーん……もう少し考えるけど第一候補は教皇パンかしら」
('A`)「第一候補それなんだ……」
ξ゚⊿゚)ξ「私が教皇パンをサトゥることで世代交代を示唆できないかなと……」
('A`)「サトゥルヌスを動詞にしないで」
o川*゚ー゚)o「教皇パンをサトゥるのは普通に悪趣味じゃなーい?」
('A`)「流行らないで」
川 ゚ -゚)「そもそも、教皇パンはアラマキ教皇に却下されそうじゃないか?」
ξ;゚⊿゚)ξ「それはたしかに……。あの教皇なら却下しかねな……サトゥりかねないわね……」
('A`)「え、それは誤用じゃない? 『やばい』みたいな使い勝手のいい言葉として定着させようとしてる?」
ξ;゚⊿゚)ξ「教皇パンに食らいつくアイデア良いと思ったんだけど……」
o川*゚ー゚)o「アラマキをモチーフにするのはいいと思うけどなー。食らいつくこと前提なのがちょっと」
('A`)「もうサトゥるブーム去っちゃった」
(´・ω・`)「去トゥる」
('A`)「うるさいよ」
教義 第5章 おわり
160
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:32:13 ID:JhO.Sct20
乙
161
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:52:31 ID:frxbDk6s0
乙!
意味深なところがあるなぁ。。気になる!
162
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 22:16:16 ID:rUPATc520
乙 ショッボちゃんインパクトにだいぶ持って行かれた
ドクオのツッコミ冴え冴えで最高なんだ
163
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 23:31:33 ID:v.mYax2Y0
乙
相変わらず会話のテンポが良くて面白い!
164
:
名無しさん
:2023/09/15(金) 15:12:59 ID:h7eVf1UY0
おつです
165
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:38:26 ID:7uNnEjwY0
ε= /#,' 3 プンスコ
('A`)「あ、アラマキ教皇がプンスコしてる」
|゚ノ ^∀^)「アラマキ教皇さま、何かあったのですか?」
/#,' 3「厨房の扉にガムテープを貼ったのは誰だ? ガムテープの跡が残って取れないのだが」
('A`)「ツンです」
/#,' 3「懲戒解雇」
('A`)「そんなに重い? ガムテープの罪」
|゚ノ;^∀^)「待ってくださいアラマキ教皇さま! 元はと言えばわたくしが事件を起こしたせいですわ!」
/ ,' 3「事件?」
|゚ノ;^∀^)「塩を被った結果泉ができた事件……」
/ ,' 3「?????」
('A`)「不必要にややこしいやつ言わなくていいよ」
(;´∀`)「ツンさんが解雇されてレモナさんが泉を作ったモナ!?」
('A`)「ややこしい人も来ちゃった……」
166
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:39:16 ID:7uNnEjwY0
('A`)ほのぼの地縛霊神殿のようです
教義 第6章「わからないことは質問しよう」
.
167
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:39:52 ID:7uNnEjwY0
|゚ノ;*^∀^)「モ、モナーさま!!」
(;´∀`)「ツンさんお仕事やめちゃうモナ!?」
('A`)「否定しないとモナーさん本当に信じますよ」
/ ,' 3「解雇はしない」
(;´∀`)=3「ツンさんお仕事やめないモナ? よかったモナ」ホッ
('A`)「ツンならどんな手を使ってでもブーン教にしがみつくだろうしなぁ」
/ ,' 3「泉は知らん。なに? 作ったの?」
(;´∀`)「レモナさんが泉を作ったのは本当のことモナ!?」
|゚ノ;^∀^)「そうなんです……。わたくし、また何かやってしまいまして……」
('A`)「否定しないと信じちゃうんだってば〜」
168
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:40:30 ID:7uNnEjwY0
(;´∀`)「つまりレモナさんは……泉の女神様モナ!?」
|゚ノ;*^∀^)「め、女神さまだなんて、そんな……!」
(*´∀`)「ブーン教には、神様のブーンさんと女神様のレモナさんがいるモナね! すごいモナ!」
('A`)「加速していく……どうしよう……」
ξ゚⊿゚)ξ「神様のブーン様と女神のツンさんなんですけど??」
('A`)「ややこしいのがまた増えた……もうダメだ……」
(;´∀`)「ブーン教の女神様は二人いるモナ!?」
('A`)「止まらないよこの加速……終わりだ……」
169
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:41:22 ID:7uNnEjwY0
/ ,' 3「ブーン教に女神は存在しない。捏造やめてください」
ξ゚⊿゚)ξ「私がなるんだから将来的には存在するわよ」
/ ,' 3「未来捏造地雷です」
ξ゚⊿゚)ξ「将来的には、ブーン様の妻と教皇と女神を兼任するんでよろしく」
/ ,' 3「やっぱ懲〜戒っ」
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと可愛く言うのやめて」
(;'A`)「教皇が私情で懲戒しないでくださいよ……」
(;´∀`)「えーと、つまり……ブーン教の神様は、ブーンさんとレモナさんとツンさんの三人モナ?」
|゚ノ;^∀^)ノシ「わたくしにブーン教の神さまは荷が重いですわ!」
/ ,' 3「レモナの謙虚さをツン司教にも見習ってほしいものだな」
ξ゚⊿゚)ξ「ツン司教ではなくツン女神とお呼び」
/ ,' 3「面の皮ぶあつ〜」
170
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:42:13 ID:7uNnEjwY0
|゚ノ;^∀^)「わたくしは神官見習いですし、女神さまなんてとんでもないですわ!」
ξ゚⊿゚)ξ「つまり私がブーン教の女神」
/ ,' 3「全然つまりじゃない」
( ´∀`)「なるほど、ブーンさんとツンさんがブーン教の二大神様ってことモナ?」
/ ,' 3「全然なるほどじゃない」
ξ*゚⊿゚)ξ「さすがモナーさん! 分かってるわね!」
(*´∀`)「完全に理解したモナ!」
/ ,' 3「Objection!」
('A`)「英語版のなるほどくんになっちゃった」
171
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:43:08 ID:7uNnEjwY0
/ ,' 3「こうなったら、ワシがブーン教の女神の座を先に確保するしかない……」
('A`)「しかないってことはないと思います」
( ´∀`)「アラマキさんとツンさん、どっちが女神様になるか勝負モナ?」
ξ゚⊿゚)ξ「なんでアラマキ教皇が女神になることをすんなり受け入れているの?」
('A`)「モナーさんの中でアラマキ教皇は女性だからかな……」
/ ,' 3「それに関してはツン司教の書いた小説のせいだぞ」
ξ゚⊿゚)ξ「アラマキ教皇を悪役令嬢にしたのは日頃のマウントの腹いせだし。自分の行いを顧みてほしいわね」
/ ,' 3「取らない理由がないし……マウントを……」
('A`)「腹いせもマウントも女神にふさわしくないよ」
172
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:44:09 ID:7uNnEjwY0
('A`)「この中だったらレモナがいちばん女神にふさわしいと思うな……」
|゚ノ;^∀^)ノシ「いえいえ、わたくしでは不足ですわ!」
('A`)「そうかなあ……」
|゚ノ;^∀^)「わたくしは女神さまなんて柄ではないですわ!」
( ´∀`)「そんなことはないと思うモナ。
……あ、でもレモナさんは女神様というよりも、童話のお姫様って感じがするモナ」
|゚ノ;*^∀^)そ「わ、わたくしがお姫さま!?」
('A`)「あー、たしかに。ふわふわした金髪とか、姫みたいな雰囲気あるかも」
( ´∀`)「うんうん。……そっくりモナ、本当に」
('A`)(……そっくり? 誰に?)
ξ゚⊿゚)ξ「私だってふわふわした金髪なんですけど」
/ ,' 3「ツン司教は姫なんて柄じゃないだろう。シンデレラの継母がいいところだ」
ξ#゚⊿゚)ξ「じゃあアンタは白雪姫の魔女ね」
('A`)「アラマキ教皇が頑なに女役なのなんで?」
173
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:45:22 ID:7uNnEjwY0
( ´∀`)「じゃあ、レモナさんはシンデレラモナ!」
('A`)「じゃあ王子はモナーさんかな」
|゚ノ;*^∀^)「わわわ、わたくしがシンデレラでモナーさまが王子さま!?!?」
(;´∀`)「僕が王子様でいいモナ? もっと若くてかっこいい人の方がいいんじゃ……」
ξ゚⊿゚)ξ「え、モナーさんっておいくつ?」
( ´∀`)「45歳モナ」
(;'A`)「えっ!? モナーさん30代だと思ってました……」
ξ;゚⊿゚)ξ「私も……」
( ´∀`)「僕、童顔だからかなぁ。実年齢より若く見られること多いんだモナ」
('A`)(じゃあレモナとは歳が30くらい離れているってこと?
レモナの恋が成就したら犯罪になっちゃうかな……)
('A`)(いや、レモナの12歳は享年か……ならセーフ……?)
('A`)(……レモナって、生きてたら何歳になるんだろう)
174
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:46:24 ID:7uNnEjwY0
ξ゚⊿゚)ξ「レモナがシンデレラ、モナーさんが王子、私がシンデレラの継母、アラマキ教皇が白雪姫の魔女ね」
('A`)「一人だけ作品が違う」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオはー……うーん、何がいいかしら」
('A`)「そもそもこれ何? 何を決めてるの?」
/ ,' 3「ワシだけ出典が白雪姫だから、ドクオ司教も白雪姫から選ぼう」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ毒リンゴね。名前が似てるから」
('A`)「人間どころか動物ですらないんだ」
ξ゚⊿゚)ξ「実際にこの配役で演劇とかやっちゃう?」
|゚ノ*^∀^)「楽しそうですわ!」
('A`)「俺は毒リンゴ役ってこと……? 成人男性サイズのリンゴ……?」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオ小柄だし……」
('A`)「リンゴとしては大柄すぎるんだよ……。白雪姫だって成人男性サイズのリンゴは警戒して口に入れないでしょ……」
ξ゚⊿゚)ξ「食べやすい大きさに切ればいいわよ」
('A`)「毒リンゴ役として俺を起用していること、絶対に忘れないで」
175
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:47:26 ID:7uNnEjwY0
( ´∀`)「劇をやるならお客さんを呼んで見てもらいたいモナね!」
ξ゚⊿゚)ξ「今度の『ブーン様とツンの同棲記念日』でやるのはどう?」
/#,' 3「捏造やめてください!!!!!!」
('A`)「またツンが歴史を捻じ曲げている」
(*´∀`)「そっか、ツンさんはブーンさんと結婚しているから、一緒に暮らしているモナね! 記念日おめでたいモナ!」
/#,' 3「!!、!!!、!!!!!!!!」
('A`)「怒りのあまり発語できなくなっちゃった」
176
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:48:12 ID:7uNnEjwY0
/ ,' 3「クー司祭かショボン司祭を司教に昇格するとなると……。
ツン司教の後任なら、ツン司教の補佐であるクー司祭の方がいいだろうか……。
補佐である点を抜きにしても真面目なクー司祭の方が適任か……。
しかしクー司祭は少々真面目すぎるきらいがあるからな……」
('A`)「ツンの解雇を真面目に検討し始めちゃったよ。真顔で長文だから多分これガチだよ」
ξ゚⊿゚)ξ「上等。やれるもんならやってみなさいよ」
('A`)「無敵だなぁ」
(;´∀`)「二人とも、喧嘩しないでモナ……」
('A`)(モナーさんの何でも信じるところが喧嘩を助長させてるんだけどな……本人に悪気はないからな……)
(*´∀`)「そうだ、アラマキさんとブーンさんとツンさんの三人で暮らせば解決モナ! 仲良しでハッピーモナ!」
/ ,' 3「却下」
ξ゚⊿゚)ξ「無い」
(;´∀`)「モ、モナ……」
('A`)(悪気がある方がマシな気がしてきた……)
177
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:49:25 ID:7uNnEjwY0
/ ,' 3「司教ともあろう者が、行事の名前を勝手に変えるなどありえない」
|゚ノ;^∀^)「それは……そうかもしれませんわね……」
ξ゚⊿゚)ξ「だって『ブーン様との同居記念日』でしょ? ブーン様と誰とは言っていないわよね?」
('A`)「気づいてしまったか……」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様と私の可能性は存在するわけで」
('A`)「いや……」
ξ゚⊿゚)ξ「今すぐには無理でも少しずつブーン教全体に『ブーン様とツンの同棲記念日』を定着させればいいのよ。
まずは地方の教会から広めていくとか。少しずつ慎重にバタフライエフェクトを起こせば不可能ではないはずよ」
/ ,' 3「懲戒懲戒懲戒懲戒懲戒懲戒」
('A`)(ツンを次期教皇にさせないアラマキ教皇の判断は正しいのかもしれない……)
/ ,' 3「怪鳥怪鳥怪鳥怪鳥怪鳥怪鳥」
('A`)「懲戒を連呼しすぎて怪鳥になっちゃってる」
178
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:50:23 ID:7uNnEjwY0
( ´∀`)「劇は本当にやるモナ?」
('A`)「毒リンゴ役は別にやりたくないな……」
|゚ノ ^∀^)「本当に劇をやるのでしたら、ブーン教らしい内容にしたいですわ!」
('A`)「じゃあブーン教の成り立ちを劇にするってのはどう?」
|゚ノ*^∀^)「それ、すっごく素敵ですわ!」
ξ゚⊿゚)ξ「その成り立ちを全然知らないんだけど。
聖書には『ブーン様があまりにも聖人すぎたから宗教を立ち上げた』くらいの情報しかねえのよ」
('A`)「それはそう」
(;´∀`)「聖書ってそんなに情報少ないモナ!?」
('A`)「あ、そうか。モナーさんは教徒じゃないから聖書を読んだことはないんですね」
ξ゚⊿゚)ξ「長々と書いてあるだけで成り立ちについてはこの程度の情報しかないわ。
もっとブーン様について書けって話よね。供給をよこしなさいよ」
/ ,' 3「絶対くれてやんね〜〜〜〜〜〜」
179
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:51:15 ID:7uNnEjwY0
|゚ノ*^∀^)「アラマキ教皇さま! わたくし、ブーン教の成り立ちを詳しく知りたいですわ!」
('A`)「俺も知りたいです」
/ ,' 3「……」
/ ,' 3「……駄目だ」
|゚ノ;^∀^)「そ、そんなにツン司教さまにブーンさまの情報を伝えたくないのですか……!?」
ξ#゚⊿゚)ξ「独り占めしてんじゃないわよ!!」
/ ,' 3「絶対教えませ〜〜〜〜〜ん」
('A`)「……」
('A`)(……アラマキ教皇、一瞬だけ哀しそうな顔したな)
180
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:52:44 ID:7uNnEjwY0
ξ#゚⊿゚)ξ「私が教皇になったらブーン様独占禁止法を施行するから」
('A`)「それってツンにも適用されるの?」
ξ゚⊿゚)ξ「私は例外よ。私だけがブーン様を独占できるのよ」
('A`)「独裁者じゃない?」
ξ゚⊿゚)ξ「婚約者よ。ブーン様の」
( ´∀`)「あれっ? ツンさんってブーンさんともう既に結婚してたはずモナね?」
/ ,' 3「結婚も婚約もしてないモナね!!!!」
('A`)「口調うつってる」
ξ゚⊿゚)ξ「色々な世界線が存在するってことよ」
(;´∀`)「な、なるほど……! 深いモナ!!」
('A`)「いや……むしろ浅い……」
181
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:53:37 ID:7uNnEjwY0
ξ゚⊿゚)ξ「私とブーン様が結婚している世界線、私とブーン様が婚約中の世界線、私とブーン様が愛し合っている世界線。
様々な世界線があるのよ」
|゚ノ;^∀^)「その三つは実質同じ世界線なのでは?」
/ ,' 3「ブーン様とツン司教は知り合わなかった世界線しかない」
ξ゚⊿゚)ξ「そんな世界線はないんですけど?」
('A`)「今を全否定しちゃってない?」
ξ゚⊿゚)ξ「今後出会うから大丈夫よ。ブーン様の幽霊もいるって信じてるから」
/ ,' 3「……」
|゚ノ ^∀^)「ブーンさまの幽霊さま……いらっしゃるのでしょうか……」
ξ゚⊿゚)ξ「エクストたちがいるんだもの。ブーン様だって地縛霊としてここにいるかもしれないわ」
|゚ノ*^∀^)「たしかにそうかもしれませんわ! わたくしもブーンさまに会ってみたいです!」
('A`)「まあ、ありえない話ではないか」
/ ,' 3「……」
('A`)(アラマキ教皇がめっちゃ無言なの気になる……)
182
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:54:16 ID:7uNnEjwY0
ξ゚⊿゚)ξ「今度ショボンに神殿を隅々まで探してもらおうかしら。しれっとブーン様が見つかるかも」
('A`)「しれっと神様が見つかったら大ごとだよ」
|゚ノ;^∀^)「たしかに、大騒ぎですわ!」
ξ゚⊿゚)ξ「大丈夫よ。ブーン様への黄色い歓声は私が妻の貫禄で黙らせるから」
('A`)「う、うん……」
|゚ノ;^∀^)「……本当にブーンさまがいらっしゃったら嬉しいのですが、
ブーンさまはわたくしたちとは違って神さまなのですわよね……。
神さまがわたくしたちと軽々しく会ってくださるのでしょうか……?」
('A`)「うーん……ブーン様が本当にいたとして、そんなに仰々しい感じにはならないんじゃないかな」
|゚ノ ^∀^)「そうでしょうか……」
('A`)「ブーン様は生前、普通の人間だったわけだし。なんならブーン様には神様である自覚はないのかもしれない。
本当に幽霊のブーン様がいたとしても、普通の一般人同士みたいな距離感なんじゃない?」
|゚ノ;^∀^)「普通の一般人同士……わたくしはブーンさまとそんなに気安く話せませんわ! 絶対に緊張してしまいます!」
('A`)「そうかぁ……ブーン様も普通の人だと思うけどな……」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなに普通普通と連呼するんじゃないわよ。ブーン様の神秘性が薄まる」
ξ゚⊿゚)ξ「は??? そんな程度のことでブーン様の神秘性は薄まらないんだけど??」
('A`)「一人で喋んないで」
183
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:55:07 ID:7uNnEjwY0
/ ,' 3「……」
ξ゚⊿゚)ξ「教皇はなに黙ってんのよ。本当にブーン様の幽霊がいたらアンタも嬉しいでしょ」
/ ,' 3「……それは、嬉しいが……」
ξ゚⊿゚)ξ「なによ、煮え切らない反応ね」
/ ,' 3「……」
_,
ξ;゚⊿゚)ξ「……なんなのよ、調子狂うわね。体調でも悪い?」
(;´∀`)「アラマキさん体調悪いモナ!!? 病院!? 手術!?」
/ ,' 3「いやめっちゃ元気すこぶる元気」
(;´∀`)「元気モナ? 良かったーもう少しで救急車呼んじゃうとこだったモナ」
('A`)「否定が遅れたら救急車呼ばれちゃうのヤバすぎ」
184
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:55:55 ID:7uNnEjwY0
ξ゚⊿゚)ξ「あ、分かったわ。ブーン様と私が出会ったらその瞬間に結婚しちゃうわけで。教皇はそれを危惧してるんでしょ?」
/ ,' 3「(笑)」
ξ゚⊿゚)ξ「なによその反応は」
|゚ノ*^∀^)「出会った瞬間に結婚……ロマンチックですわ!」
('A`)「うーん、出会った瞬間に結婚は早計じゃないかな。
後々の結婚生活で何かしらの不和が生じると思うな」
ξ゚⊿゚)ξ「現実的なことを言うな」
( ´∀`)「なるほど、ブーンさんとツンさんが上手くいかない世界線も存在するってことモナね!」
ξ゚⊿゚)ξ「そんな世界線ないんですけど????? 幸せな世界線に行けるまでタイムリープするんですけど?????」
('A`)「まるでタイムリープできるかのように話さないで」
185
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:56:43 ID:7uNnEjwY0
ξ゚⊿゚)ξ「本当にタイムリープできるなら、ブーン様が生きている時代に行くわ」
('A`)「タイムリープって自分が生きてる時代じゃないとできないんじゃないっけ?
ブーン様が存命の頃ってツンはまだ生まれてないよね?」
ξ゚⊿゚)ξ「クソが」
('A`)「シンプルに口が悪い」
|゚ノ*^∀^)「でも、本当にタイムリープできたら面白そうですわね!」
('A`)「モナーさんがタイムリープしたら生前のブーン様に会えるかな。
ブーン様が亡くなったのが40年前だから」
ξ゚⊿゚)ξ「当時のモナーさんは5歳ということね。ブーン様と同じ時代を生きたことがあるの羨ましっ」
( ´∀`)「タイムリープしたら会える……うーん……」
|゚ノ ^∀^)「モナーさま?」
( ´∀`)「……僕たちは今を生きるしかないモナ。過去には戻れないからね」
ξ゚⊿゚)ξ「ヤダ〜〜〜〜〜!!!!! ブーン様と同じ時代を生きたい〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
('A`)「めちゃくちゃ真顔でこねるじゃん。駄々を」
186
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:58:09 ID:7uNnEjwY0
ξ゚⊿゚)ξ「どうにかして過去を改変してブーン様と同じ時代を生きたい……」
('A`)「モナーさんが諭してくれたのにこの子は……」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様の死を回避することさえできれば……」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
|゚ノ ^∀^)「ツン司教さま?」
ξ゚⊿゚)ξ「……ブーン様ってどうして亡くなったの?」
('A`)「……たしかに、聖書に死因は書かれていないけど」
(;´∀`)(聖書ってそんなに何も書いていないものモナ?)
ξ゚⊿゚)ξ「どうなのよ、教皇」
/ ,' 3「……」
(;'A`)(めちゃくちゃ訊いてほしくなさそうな顔してる……)
187
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:59:04 ID:7uNnEjwY0
ξ゚⊿゚)ξ「アンタ、ブーン様の情報を隠蔽しすぎじゃない?」
/ ,' 3「……ワシはブーン教の教祖であり、教皇だ。情報の取捨選択の権利はワシにある」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様の正しい歴史が語り継がれないのはどうなのよ」
/ ,' 3「……」
ξ゚⊿゚)ξ「……そんなに私が嫌い? だから私には話したくないってこと?」
(;'A`)「ツン、その聞き方は……」
/ ,' 3「いいんだ、ドクオ司教」
(;'A`)「アラマキ教皇……」
/ ,' 3「ツン司教が嫌いなわけではない」
ξ゚⊿゚)ξ「だったら……」
/ ,' 3「すまないが、ブーン様について語るつもりはない」
ξ゚⊿゚)ξ「……どうして?」
/ ,' 3「これはワシの問題だ。……ワシが、臆病なだけだ」
(;'A`)「臆病……?」
ξ゚⊿゚)ξ「……そう。悪かったわ、ずるい聞き方して」
(( / ,' 3「気にしなくていい。さて、ワシは仕事に戻るとする」スタスタ
三|゚ノ;^∀^)「あ、アラマキ教皇さま、待ってください!」タタタ…
188
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 21:59:47 ID:7uNnEjwY0
(;´∀`)「……アラマキさん、様子がおかしかったモナね……」
(;'A`)「何かよっぽどの事情が……?」
_,
ξ゚⊿゚)ξ「……」
(;´∀`)「……」
(;'A`)「……」
(;'A`)(く、空気が重い……)
(´・ω・`)「なんか空気重くて草」
('A`)「ショボンだ〜〜!! 助かる!!!!」
(´・ω・`)「え、何」
ξ゚⊿゚)ξ「……ショボン、ちょっとダウジングショボンになってくれない?」
(´・ω・`)「は? 何? なんて??」
"⊂ξ゚⊿゚)ξ「アンタの霊感でブーン様の幽霊がいないか探してほしいのよ。
教皇が何も話してくれないなら、ブーン様に直接訊くしかないわ。ほら、行くわよ」グイグイ
〜( ´・ω・`)っ「え……あ、はい……引っ張らないで……」ズルズル
189
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 22:00:37 ID:7uNnEjwY0
(;´∀`)「ショボンくん、ダウジングできちゃうモナ……!?
ダウジングってなんかあの、針金みたいなのを両手に持ってやるやつモナね!?」
('A`)「そうですね!」
(;´∀`)「つまりショボンくんは……実質針金ということモナ!?」
〜(´・ω・` )っ「なんか謎の誤解されてない? ちょっと否定しに行きたいんですけど……」ズルズル
"⊂ξ゚⊿゚)ξ「さっさと行くわよ」グイグイ
〜( ´・ω・`)っ「はい……」ズルズル
(*´∀`)「ショボンくん、ダウジングでお宝とか見つけちゃったりするモナ!? すごいモナ!」
('A`)「すごいですね!!」
〜(´・ω・` )っ「ドクオ司教って重い空気に耐えかねると、こんなに雑になるんだ……」ズルズルズル
190
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 22:01:30 ID:7uNnEjwY0
|゚ノ;^∀^)「アラマキ教皇さま! その、えっと……だ、大丈夫ですか?」
/ ,' 3「大丈夫だ」
|゚ノ;^∀^)「本当ですか? アラマキ教皇さま、ずっと哀しそうなお顔をされていますわ……」
/ ,' 3「……」
/ ,' 3「……ブーン様はな」
|゚ノ;^∀^)「えっ?」
/ ,' 3「ブーン様は、とても優しい人だった」
|゚ノ*^∀^)「ですわよね! 聖書を読んだだけでも、ブーンさまの優しさは伝わりますわ!」
/ ,' 3「……ああ」
三川;゚ -゚)「レモナ、アラマキ教皇、いいところに! 雨が降りそうだから、洗濯物を取り込むのを手伝ってくれ!」ドタバタ
三|゚ノ;^∀^)「え!? 分かりましたわ! すぐ行きます!!」タッ
「……すでにちょっと降り始めていないか!?」
「急がないと大惨事になりますわ!」
/ ,' 3「……」
/ ,' 3「……優しい人だった、本当に」
/ ,' 3「……人のために、自分を犠牲にしてしまえるくらいにはな……」
川;゚ -゚)「アラマキ教皇! アラマキ教皇も手伝ってくださいって!」
/ ,' 3「ああ、今行く」
教義 第6章 おわり
191
:
名無しさん
:2024/04/10(水) 22:36:46 ID:KckG5RFs0
乙!
終わりが近づいてる感じがする…!
192
:
名無しさん
:2024/04/11(木) 09:11:23 ID:xNXf0nPQ0
乙です
193
:
名無しさん
:2024/04/13(土) 00:11:11 ID:hI67iYOQ0
乙
194
:
名無しさん
:2024/04/21(日) 03:26:39 ID:oxHYJflU0
wktk
195
:
名無しさん
:2025/03/06(木) 23:50:52 ID:LU8JZh5U0
もうそろそろ続きが来そうな気がしてage
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板