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まーちゃんとまりあんLOVEりんのスーパー姉妹スレ@新狼

1 名無し募集中。。。 :2016/12/01(木) 00:45:02
。。8‘ ー‘)<避難所でもやっちゃいまりあ

川* ^_〉^)<ねえ、栗きんとんはいつ出てくるの?


。。8*‘ -‘)

。。8*‘ -‘)<…

53 名無し募集中。。。 :2017/02/05(日) 03:50:41
ゴム弾で先輩にヘッドショットをくらわすまりあ

54 名無し募集中。。。 :2017/02/05(日) 11:07:59
その男は野球帽を目深にかぶりマスクをしていた。
小太りで年齢は20代後半に見えた。

店内に他の客はいない。
普段ならこんな深夜に仕事をすることはないのだが、アルバイトが何人かインフルエンザで倒れた。
頼み込まれて真莉愛がシフトを変更したのだ。

野球帽の男は落ち着かない様子で店内を見回した。
挙動がおかしい。
嫌な予感がしたが真莉愛は湯飲みに緑茶を注いだ。

「いらっしゃいませ。ご注文は――」
言い終える前に男がサバイバルナイフを取り出した。
「カ、カネだ!カ、カネを出せ、全部!!」

真莉愛は眉ひとつ動かさず男の顔とナイフを交互に見た。
緊張で男が汗ばんでいるのが分かる。
ナイフを持つ手もびくついて震えていた。

素人強盗など瞬きする間に殺せるが、そんなことはできない。
正当防衛で罪にはなるまいが、あれこれ詮索されることは避けたい。
強盗被害に遭ったアルバイト店員。
警察沙汰は厄介だがそれが最善の選択だろう。

真莉愛はできるだけのろのろとレジを開けた。
「は、早くしろ!」男が怒鳴る。声が裏返った。

その時、店のドアが開いた。
「ひ」ひとりの少女が小さく悲鳴を漏らした。
しかし、その少女は怯むことなく男に向かってつかつかと近づいた。

「な、何だ!動くんじゃねえ!!」
男が甲高い声で制したが、少女は真っ直ぐに男に対峙した。
男が震える手でナイフをかざしたが、少女の動きの方が素早かった。

バチッ!スタンガンを押し当てられた男は痙攣しながらその場に倒れた。
「もう1発お見舞いしたろか、ボケ――」

少女は真莉愛を振り返った。
「もう安心やで。110番して」
驚いた真莉愛が動かずにいると、その少女はカウンターに腰かけながら言った。

「びびってんのは分かるけど、110番しいや。あ、牛丼特盛とタマゴ」
それがゆめのとの出会いだった。

55 名無し募集中。。。 :2017/02/05(日) 13:07:00
きしもんは単に肝が座っているのか
それとも同業者?

56 名無し募集中。。。 :2017/02/10(金) 22:14:41
職人さんいらっしゃーい

57 名無し募集中。。。 :2017/02/11(土) 00:04:13
http://stat.ameba.jp/user_images/20170210/23/morningmusume-10ki/5a/c7/j/o0480064213865781854.jpg

58 名無し募集中。。。 :2017/02/12(日) 11:43:55
[前号までのあらすじ]

ゆめの(岸本ゆめの)を自由にするために“封印”を解いて再び処刑人として生きることを決めたまりあ(牧野真莉愛)。
ゆめのはまりあと一緒にいたいがために自らも処刑人になりたいとまりあに懇願するが…。

59 名無し募集中。。。 :2017/02/12(日) 15:58:12


60 名無し募集中。。。 :2017/02/12(日) 15:59:10


61 名無し募集中。。。 :2017/02/12(日) 15:59:54


62 名無し募集中。。。 :2017/02/12(日) 22:15:24
>>58
続き来るかあぁぁぁ!!

63 名無し募集中。。。 :2017/03/19(日) 12:53:06
まーちゃん復活
そしてさゆ復活
まりまービギニング練るとするかあ

64 名無し募集中。。。 :2017/03/19(日) 18:31:34
マジェスティは…?

65 名無し募集中。。。 :2017/03/20(月) 01:24:30
>>63
お待ちしております

66 名無し募集中。。。 :2017/03/21(火) 12:06:00
。。8*‘ -‘)<佐藤さん佐藤さん、久し振りに出動の要請がありそうですよ

川* ^_〉^)<まさダルいー

67 名無し募集中。。。 :2017/03/21(火) 14:24:18
気合入れてよ・・・w

68 名無し募集中。。。 :2017/03/24(金) 18:47:27
アサシンが暇なのはいいことだ

69 名無し募集中。。。 :2017/03/26(日) 12:49:50
使い捨てのアサシンから組織内の“危機管理コンサルタント”に出世したまりあ

70 名無し募集中。。。 :2017/03/26(日) 17:50:10
足が悪い佐藤は山で隠居生活
狩りには困らないけど暇なのがどうもね
まりあは忙しいしおねーちゃんもいないし

71 名無し募集中。。。 :2017/04/01(土) 01:43:54
とりあえず貼っとく
http://i.imgur.com/QdUEW47.gif

72 名無し募集中。。。 :2017/04/01(土) 01:44:50
http://i.imgur.com/SDlkFc5.jpg
物騒という言葉がよく似合う

73 名無し募集中。。。 :2017/04/02(日) 13:47:29
よくよく考えるとまりあのカラーって桜色なんだよな
そしてまさきのカラーはどことなく核を想起させる色
やはり物騒なコンビだわ

74 まさきのマジェスティ :2017/04/19(水) 23:01:40
黒ずくめの男が彫像のように立っている。
真莉愛と同じように、耳からコードがのびている。
iPodではないだろう。

武装しているかどうかは分からない。でも、まあいい。
真莉愛は左手を左耳に当てて、袖口のボタンのように見えるものに向けて小声で言った。
「仕事にかかります」

細い金属の管が顔に押しつけられた。銃口だ。
黒ずくめの男はまもなく自分がどうなるかをまったく考慮せずに、拳銃を抜いた。
真莉愛は引き金を絞った。
銃弾が男の小脳を半分吹き飛ばし、地面に転がした。

仕事は山ほどあるが、時間は限られている。
真莉愛は背嚢からC4爆薬と点火コード、起爆装置を取り出した。

「指をなくさないよう気をつけて」
イヤホンから優樹の声が聞こえたが心配している様子もない。
「吹っ飛ぶのはドアだけですよ」
真莉愛の指はめまぐるしく動く。
まるでピザのように、たちまち爆弾が出来上がった。

重いドアの大きな取っ手に爆弾をセットし、真莉愛は大急ぎで離れた。
爆発音に動じることもなく、真莉愛は前に進み始めた。
まだ煙が晴れていない。視界はよくないが真莉愛は突き進んだ。

「佐藤さん、見つかりました」
真莉愛は明るいスクリーンと小型コンソールを発見した。
ラップトップを取り出すと、ひとつかみのケーブルをいじり始めた。

「エントリーしました」真莉愛がつぶやいた。
洪水のような情報がスクリーンを横切り始める。

優樹は自分の前にある小さなキーボードの上で、踊るように指を動かした。
1匹のハチがシロアリの巣を攻撃するように、保護プログラミングをハックする。
「…中央サーバー・クラスターか…」

自分たちの存在を暴露するような電波シグナルを外部に送る危険は犯せない。
ハッキングは驚嘆すべきスピードで行われているが、時間の余裕はない。

「よし。転送できた。まりあ、急いで」

数分後、真莉愛は大きなオートバイにまたがってイグニションを回した。
エンジンを吹かし、土を撒き散らして、真莉愛は走った。
銃声が夜を引き裂き、銃弾が周囲の地面に土埃を上げる。
真莉愛はフルスピードで闇の中を走り続けた。

75 名無し募集中。。。 :2017/04/20(木) 07:04:33
マジェスティキター!!

76 名無し募集中。。。 :2017/04/20(木) 07:44:57
投稿ありがたやー
ゾクゾクするねぇ

77 あぼ〜ん :あぼ〜ん
あぼ〜ん

78 名無し募集中。。。 :2017/04/20(木) 21:57:05
ありがとうございやすありがとうございやす

79 名無し募集中。。。 :2017/04/21(金) 00:57:04
色が違うけどこんな感じ?
https://ja.best-wallpaper.net/wallpaper/1920x1200/1605/Girl-with-motorcycle-Ducati-848_1920x1200.jpg

80 まさきのマジェスティ :2017/04/21(金) 20:32:23
加速するオートバイのタイヤを土に食い込ませながら真莉愛は周囲をざっと見渡した。
低木の木立のすぐ先に生い茂った森がある。
空には厚い雲が流れて、かすかな星明かりを遮っていた。
申し分ない。暗がりでも昼間のようによく見える真莉愛にとっては完璧だった。

そう思った瞬間、照明弾が上がり真莉愛を照らし出した。
「わ!?」ブラックホークが旋回している。
眼下で動くものを探している。見つかった。

ブラックホークは速度を落とした。回転式のミニガンが連射される。
雨のように降り注ぐ弾丸を避けてオートバイは道路に転がった。
真莉愛は反対の方角に吹っ飛んだ。

真莉愛はすぐに立ち上がり、横倒しになって車輪を空回りさせているオートバイへと急いだ。
オートバイはこの事故をかすり傷程度で生き延びたようだ。
パレードに参加するわけじゃない。少々の傷はどうでもいい。

エンジンは即座にかかった。ありがとう。
だが真莉愛の視界に閃光とRPGが飛び込んできた。

「わ!?わ!?」真莉愛は巧みに加速した。超人的な反射神経だった。
オートバイごと火の玉に変えられることはどうにか回避した。

真莉愛は頬を膨らませて空気を吐き出した。
たったいまの間一髪で逃れた惨事に基づいて判断を下せば、逃げるのは最善の戦術とは言えない。

「佐藤さん!システムに侵入したと言ってくだちゃいまりあ!」
「とっくにしてる」無線越しに答えが返ってきた。
「でも忘れないで。一流の警備システムなの。5秒間隔で異常を検出してる」
「ということは?」真莉愛が叫び声を出した。

「そのヘリを乗っ取ることができるのは3秒。それ以上の余裕はないよ」
真莉愛の闘争本能がむくむくと頭をもたげた。
破壊的な作業は得意中の得意である。
この腹立たしいブラックホークを木っ端微塵にしてやる。

「佐藤さん、まりあが位置についたら」真莉愛が言った。
「その3秒を数えてくだちゃいまりあ」

81 名無し募集中。。。 :2017/04/22(土) 12:08:02
さらなる続きキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

82 まさきのマジェスティ :2017/04/22(土) 22:29:52
ブラックホークがサーチライトで真莉愛を捜し始めた。
砲手のひとりが照明弾を打ち上げ、さらに赤々と照らし出す。

真莉愛はグラップリング銃を構えた。
塀をよじ登るのに使おうと用意してきたのだが、今すぐ必要だ。

「3」
ブラックホークが制御不能になった。大きく傾く。
砲手のひとりが開いているハッチから落ちた。
もうひとりは鋭く傾くキャビンで両手と膝をつき、何かに掴まろうとした。

「2」
速度を落として空中に停止したブラックホークに向けて真莉愛は引っかけ鉤を放った。
腰のベルトに取り付けたグラップル・ケーブルにしがみつく。
ジャンプが生んだ運動エネルギーがケーブルへ伝わる。
真莉愛は大きく揺れながら操縦席に飛び込んだ。

「1!」
パイロットが必死に操縦桿を操作した。
それに応じてブラックホークは空に舞い上がった。
真莉愛はハッチから投げ出される。

落ちる寸前に真莉愛が投げたC4爆薬が油圧装置を損傷させた。
パイロットが恐怖と苦痛の悲鳴をあげたが遅かった。
真莉愛は墜落したブラックホークの回転翼で危うく頭を削ぎ取られそうになった。

「まりあ、生きてるなら応答して」
「はい、生きてます」真莉愛はしゃがれた声で応じた。
「怪我は?合流地点まで移動できる?」優樹の声が心配そうになった。

真莉愛はアンダージャケットをそっと脱いだ。
腕の上の方が裂け、露出した肉ではないものが光っている。
乾いた血と金属だ。
墜落したブラックホークの破片が突き刺さっている。
血が滲み出ているが出血の量自体は大したことはない。

「拾いに行くからそこで待ってなさい」優樹は落ち着いた声で言った。
真莉愛は破片のことなど一言も口にしなかったが、声のトーンで分かるのだろう。

優樹を待つ間に、真莉愛は傷口の応急処置をした。
多目的ベルトのポーチからガーゼと過酸化水素を取り出す。
簡単な消毒しかできないが、角のドラッグストアまでひとっ走りというわけにいかない。

歯を食いしばりピンセットを使って肉に埋まった金属の破片を掘り出す。
今のところは見えるものだけ取り出すしかない。
傷の上にガーゼをぴしゃりと貼り付けた。

ジープの心地よいエンジン音が聞こえてきた。

真莉愛はすぐさまジープのドアを越えて助手席に座り込んだ。
優樹はうなずき、真莉愛に顔を向けた。
「パーティー・タイムだよ」

83 名無し募集中。。。 :2017/04/22(土) 23:08:12
川* ^_〉^)<パーリータイッ

84 名無し募集中。。。 :2017/04/22(土) 23:27:44
どこがパーティータイムやねんww

85 名無し募集中。。。 :2017/04/22(土) 23:28:22
ウータカッタ

86 まさきのマジェスティ :2017/04/23(日) 07:34:23
午前8時。
黒木は身なりを整えた。
司令部のお偉方にどう思われようと関係ないが、多少のプライドを保つのは重要だ。

優樹と真莉愛は黒木に脇に呼ばれた。
「いいか、おとなしくしてろよ」
優樹も真莉愛も黙っていた。
「先が思いやられるな…」黒木がつぶやいた。

職員にエスコートされて会議室に入っていくと、数人が視線を動かした。
警戒もあらわに見つめる者、ぴりぴりしている者。
だがほとんどが黒木たちを無視していた。

男がひとり、近寄ってきた。
他の者とは違って警戒心と称賛の入り混じった態度だ。
見覚えがある。松原だった。

その時、重鎮のひとりがわざわざドアを開けて女性を会議室に迎え入れた。
兵藤局長だ。
テーブルのそばで足を止めると、座っていた面々が全員立ち上がった。
ほぼ中央にある1席に、手にしたファイルをぴしゃりと置いた。
「座ってちょうだい」
局長は言葉を切り、ファイルを見て、それから黒木たちに目を向けた。

全員押し黙っていた。
昨夜からの短時間でこれだけ駆り集めるのは容易ではなかったはずだ。

「黒木班長。それにお嬢ちゃんたち。なぜ“ここ”にいるか承知してる?」
黒木は落ち着き払って答えた。
「よく分かっています」

局長は少し躊躇った後、かすかな笑みを浮かべた。
「いいでしょう。司令部はあなたたちの活躍と、戦場での勇敢な戦いぶりはよく承知しています。
そして私個人は、佐藤さん、牧野さん、あなたたちが大義のためにしてきた全てに感謝しとるのよ」

局長は束の間、言葉を切り笑みを消した。
「地下組織の情報収集が任務だったわよね?」
しかしながら現実は、その施設は完全に破壊され、跡形もなくなった。
誰ひとり、何ひとつ残らなかった。
巨大な陥没が残っただけだ。

マスコミ向けには化学工場の不幸な爆発事故と報じられた。
真相は表沙汰になることはないだろう。

「局長」と黒木は切り出した。
「昨夜の作戦を不満に思ってるのは知ってますが結果オーライじゃないすかね?」
自重するとか言ってなかったっけ?
優樹が口をすぼめて笑いをこらえている。
真莉愛は下を向いてニヤニヤしている。

黒木がまた口を開こうとすると、局長は間髪を入れず手を挙げてそれを制した。
「意見の相違があるようね。でも本気でやり方を改めてもらいたいわけ」

黒木がわざとらしく咳払いした。
局長は優樹と真莉愛を振り向いた。
嫌味が口を衝いて出た。
「日本政府と台湾政府を思い止まらせるために私がどれだけのことをしたか。
分かってるならもうちょっと感謝してもよさそうなもんよ」

優樹と真莉愛の顔がこわばった。
ふたりの神経は最高度の警戒態勢に入った。

兵藤局長は黒木の方を向いた。
加減を測った口調でこう締め括ってから出ていった。
「じゃあ黒木班長、以後、状況は逐次報告してもらいますよ」

87 名無し募集中。。。 :2017/04/23(日) 09:42:18
まさき(勇者)、まりあ(盗賊→武闘家)、くろっき(僧侶→戦士)でドラクエ3やってます
ついでにおがた(商人→賢者)もいます

88 まさきのマジェスティ :2017/04/23(日) 09:53:21
会議室を出ると、松原が厳粛な面持ちで待っていた。
周囲に気を配りながら真莉愛の肩に目をやった。

不自然なほどゆっくりと近づいてじっと肩を見た。
「怪我をしてますね」
真莉愛は構うなと言うように片手を振った。
「大したことありません」

黒木が松原と並んだ。唇を引き結んだ。
くそ、もっと早く怪我はないかと尋ねるべきだった。
「診療室に寄るぞ」

診療室の女医が適切な処置をしてくれた。
ざっくり裂けた傷口を消毒して予防注射をした。
感染症の心配はなさそうだ。
痛みはひどいに違いないが、この少女は呻き声ひとつ漏らさなかった。
困難にも弱音を吐かないタイプか?
女医は真莉愛たちの正体は知らなかった。

ずきずき痛いが、腱も筋も切れていない。
しばらく我慢するしかない。
女医が鎮痛剤と抗生物質をくれた。

治療を黙って見ていた優樹が顎をしゃくった。
女医の白衣の胸には“相田”という縫いとりがあった。
「あの――鎮痛剤や麻酔薬は?」

「あなたも怪我を?」女医が優樹をじっくり見た。
怪我はしていないが、義脚なのは見て分かった。
「たくさんはないけど、必要なものは用意するわよ」

その女医はモルヒネをくれた。
優樹は心配そうに見ている真莉愛に目をやった。
「頭を働かせておくために必要なの」

真莉愛は怪訝そうに尋ねた。
「それはいいことなんですか?」
優樹は顔を上げもしなかったが、質問には答えた。
「まーは…そう思ってる…」



声が聞こえた。身体が燃えるようだ。
記憶の沼が渦巻き、絡みつく。
混乱した光景が溶けて混じり合う。
それが優樹を不安にした。

がばっと跳ね起きた。呼吸が乱れていた。
夢だった。だが何の夢だ?現実か?悪夢か?実際の記憶か?
何も分からなかった。想像と真実を区別できない。
あらゆる夢と同じだ。詳細を特定しようとすればするほど分からなくなる。

優樹はクスリを飲んだ。
夢を見ないほど深い眠りに引きずりこまれる。
女医の相田は、優樹が要求するとすぐにクスリをくれた。
優樹はたちまちクスリの虜になった。

89 名無し募集中。。。 :2017/04/23(日) 12:09:20
なんかすーことに

90 まさきのマジェスティ :2017/04/23(日) 14:00:08
首の太いターゲットがビルに入っていくところを優樹たちは陰から見つめていた。
2階の部屋の窓が明るくなった。
位置を確認してから行動を開始した。

この人でなしが部屋にひとりでいることはほぼ確実だ。
明かりは消えていたのだから。
しかし、優樹と真莉愛は推測には頼らない。
静かに聞き耳を立てた。

木のドアの向こうからシャワーの音が聞こえてきた。
安堵の息をついてから、ピッキング道具を取り出した。

シャワーから出てきた大男の不意を突いて股間に鋭い蹴りを入れた。
殺すことはいとも簡単だ。だがその前に情報を提供してもらう。

優樹は時間を無駄にせずテイザー銃を構えた。
男の胸の真ん中に赤いレーザーの光点が照射される。
電気のバチバチいう音を発して2本のダーツが飛び出した。

釣り針を真っ直ぐに伸ばしたような針が男の胸に突き刺さった。
細いワイヤーからその2本の深針に5万ボルトの電流が走った。
男は全身を引きつらせる。悲鳴を発しようとしているが、喉を鳴らす音だけだった。

神経筋がコントロール不能になったターゲットの手首足首にプラスチックの結束バンド式手錠をかけた。
優樹はまた20秒間、トリガーを引いた。
男の首の筋肉が太いケーブルのように浮き出る。
全身を痙攣させて反り返った。

優樹はターゲットの両頬を叩き、自分に注意を向けさせた。
「な…何が…狙いだ?…」ろれつが回らず聞き取りづらかった。

「諜報部員を連れ去ったでしょ?」
優樹がベルトから刃物を引き抜いた。
刃の先を男の鼻の穴に差し入れた。

男は強情だった。
しかし、最後には極めて非情な少女たちの脅迫によって心と舌を解放した。

真莉愛は音声データ暗号化機能付き携帯電話をかけた。
「重要度高のターゲットを確保。速やかに回収を…」

真莉愛は長い間、優樹を見つめていた。
優樹は拷問の類いには嫌悪を覚えているはずだ。
優樹はどうしてしまったのだろうか…。

ナイフの刃についた汚れを拭いながら、優樹は引きつった笑い声を発していた。
自分を納得させるかのように。

「佐藤さん…」
真莉愛の呼びかけに、優樹は穏やかに応じた。
「…心配しなくていい…心配しなくていいから…」

91 名無し募集中。。。 :2017/04/23(日) 20:28:59
>>90
まー…

92 まさきのマジェスティ :2017/04/23(日) 22:57:48
優樹と真莉愛は家に帰った。
組織が用意したマンションだ。入り口のホールには誰もいなかった。
階段にも踊り場にも誰もいない。
そもそも自分たち以外の住民を見たことがなかった。

階を上がり、扉を開けて中に入り鍵をかけた。
ふたりとも料理をする気分ではなかった。
ヨーグルト、チーズ、パン、バナナ。
冷蔵庫にある適当なものを口に入れた。

優樹は、風呂から出た真莉愛の傷口をアルコールで拭いてやった。
どっと疲れたのか真莉愛は身を丸め、眠ってしまった。

優樹は鏡の前まで行き、愕然とした。ひどい顔だ。
突然、老けてしまったように見えた。深い隈ができているし、肌が黄ばみ、目が血走っていた。

医療キットをかき回して包みを見つけた。
ふた粒の錠剤を呑み込んでから、不安が募ってきた。

不安を振り払うように横になると、すぐ眠りに落ちた。
そして昏睡状態からもがき出るように目を覚ました。

自分がどこにいるのか、自分を見つめているのが真莉愛だと分かるまでに30分かかった。
涙がこみ上げた。

取り返しのつかない心理面の損傷を受けている…。
いや、肉体的にもなのだが…。

数年前、優樹と真莉愛は大変な惨事に見舞われた。
名を馳せたレスキュー隊だった自分たちは敵地で孤立し包囲された。

ふたりとも大怪我を負ったがこうして仕事に復帰した。
大勢の仲間が帰らぬ人となった。
生きているからといっても、鬱々とした気分が晴れるとは限らないのだが。

ほどなくして優樹は施設に収容された。
施療とカウンセリング。
後に聞いた話では、その全てが内部規定どおりとのことだった。

諜報部員というのは恐慌状態で死ぬリスクをつねに身近に感じている。
鍛え抜かれたアサシンでも同様だ。

「佐藤さんはいつになったら戻ってこれるんですか?」
真莉愛は黒木に咎めるような口調で訊いた。

一瞬躊躇の間があって、それから黒木はこう言った。
「すぐだよ。すぐ戻るさ」
だが、その言葉にはバックグラウンド・ノイズのように絶望感が漂っていた。

93 名無し募集中。。。 :2017/04/23(日) 23:00:16
川* ^_〉^)<…心配しなくていい…心配しなくていいから…

94 名無し募集中。。。 :2017/04/23(日) 23:35:28
。。8*‘ -‘)<佐藤さん……

95 まさきのマジェスティ :2017/04/24(月) 21:31:21
朦朧とした意識の中、楓は自分が地面から持ち上げられるのを感じた。
ずんぐりした筋骨たくましい男の肩に担がれるのがおぼろげに分かった。
わずかに目を開くと、通り過ぎる地面と、自分を捕獲している男の靴の踵が見えた。

楓は大きな悲鳴を上げてもがいた。
ゴリラのように力の強い男に押さえつけられ、
茶色い袋を頭にすっぽり被せられて殴られた。

意識を取り戻すと、袋が取り除かれ、必要以上にたっぷりと水を飲まされた。
顔にはまぶしいライトが照らされていた。
楓がむせて咳き込むと、ようやく水筒が口から外された。

「目が覚めたか?」男が言った。
面白くもなさそうな笑みを浮かべる。
「いくつか質問する。さっさと話した方が身のためだぞ」

楓はある男を自殺に見せかけて殺した。
それは紛れもない事実だが、なぜその男が死ななければならなかったのかは知らされていない。
命令を実行しただけだ。

「わたしは何も知らない。…ただ仕事をしただけで」
「知っていることを話せ。こちらの知りたいことを話さないと命はないぞ」
辛抱強く男が言った。

「何でもいいから、でっち上げて話せってこと?本当に何も知らないの!!」
楓は、前に訓練で受講した模擬尋問のことを思い返そうとした。

いきなり腹部にパンチをもらった。
喉から漏れそうになった悲鳴をかろうじて抑えた。

ふたたびパンチが打ちつけられた。
今度の一撃には全く容赦のない力が込められていた。
「ぐうっ!」

楓は深呼吸を繰り返して、次の一撃に心を備えようとしたが、無益なあがきだった。
またパンチがめり込んだ。

「やめて!!…やめて…」
楓は悲鳴を上げて泣き出した。
恥も外聞もなくすすり泣いて懇願した。

「身に沁みたか?さあ、知っていることを話せ!――」

突然、部屋のドアを突き破って人影が転がり込んできた。
目にも留まらぬスピードで男の後頭部に銃弾を放つ。
男は頭蓋骨を飛び散らせながら倒れた。

思いがけぬ敵の出現に、残った男たちが慌てて自分たちの武器を引き抜こうとする。
人影はひとりをつかんで盾にすると、あっという間に全員を血だらけの死体に変えた。

楓は何が起きたのか分からず、突然現れた冷たい目の人殺しから後ずさった。
「かえでぃー、久しぶりだね♪」
血を浴びた真莉愛がにっこり笑った。

96 名無し募集中。。。 :2017/04/24(月) 21:39:40
。。8‘ ー‘)<殺っちゃいまりあ!

97 名無し募集中。。。 :2017/04/24(月) 23:24:21
川* ^_〉^)<いいセンスだ

98 名無し募集中。。。 :2017/04/25(火) 05:15:56
ちょっとしたおまけ

役者さん「カメラの角度を調整しながらパンチを寸止めするんですが、
タイミングを誤ってリアルにいいのが入っちゃったんですよ」
――――加賀さんが涙目になってるシーンですか?
役者さん「まさにそこです(苦笑)。
こちらはアイドル殴っちゃった!みたいにオロオロですよ」
――――えらいことですもんね。
役者さん「もう平謝りです。
ところが加賀さん、“いいシーン撮れましたね!”ですからね」
――――根性というか、プロフェッショナルというか。
役者さん「いやすごいですよ。皆さんそうですけど、仕事への取り組み方がプロですね」

99 まさきのマジェスティ :2017/04/25(火) 21:00:26
真莉愛が手を伸ばして楓の髪に触れると、まるで平手打ちを食らったようにビクリとした。
「大丈夫?」真莉愛が訊いた。

その時になってようやく楓は気がついた。
上機嫌な狼のように笑みを浮かべている顔には見覚えがある。
「ま…まりあ?」

大丈夫という状態からはかなり離れたところにいるが、楓は身を起こした。
そして訊いた。「し、死んだはずじゃ?…」

真莉愛は小さなナイフを取り出して、楓の縛めを解いてやった。
「助けてあげたのにそんなことしか言えないの?」

「あ…ありがとう…。助けてくれて」
楓が礼を言った。しかし興奮しながらまた訊いた。
「わたし、葬儀に参列したのよ!」

真莉愛たちの部隊はそもそもが最高機密であったし、壊滅した経緯などはごくわずかな者しか知らない。
あなたの大好きな鞘師さんも、実は生きているのよ。
真莉愛はそんなことを頭に思い浮かべた。

楓は訓練施設での地獄のような日々を生き抜いた仲間だった。
信じてはいるが、ごく最近の貴重な経験が心に引っかかる。
友達だと思っていた“同期”には命を狙われた。
秘密を打ち明けるのは、また別の機会にしよう。

「偽装工作したの。いろいろ事情があって」
楓はしばらく考えていたが、また疑問をぶつけた。
「じゃあどうしてここに?」

「かえでぃーが死んじゃってた場合、本人確認しなさいって」真莉愛が答えた。
「…慰めの言葉とはとても思えないこと言うのね…」楓が言った。

楓が監禁されていた廃屋は元病院だった。
再開発の予定があり、3か月後には工事が始まることになっていた。
テロ組織が潜伏場所として使っていたのだ。

突入部隊の装備に身を包んだ男たちが猫のように部屋へ入ってきた。
隊長は松原だ。
転がっている死体に顔をしかめた。
「捕虜は作らない主義ですか…」

建物内部を“精査”した部下たちが松原に報告した。
「男ふたり女ひとりの身柄を確保しました」

松原は真莉愛に意味ありげな視線を向けたが何も言わなかった。
発砲と殺害の妥当性は作戦とは別問題であり、
自分はその点に言及する立場ではないということだ。
真莉愛は、この人できる、と思った。

「チーフ、ヘリの準備ができました。拘束した連中を移送します」
部下のひとりが松原に声をかけた。
「ではまたいずれ、本部で会うことになると思います」

容疑者たちが隊員に急き立てられながらヘリに押し込まれた。
真莉愛は楓と一緒に地上を移動することになっていた。

容疑者の女の様子がおかしいことに真莉愛は気がついた。
隊員たちは全員が男だ。念入りな身体検査をしなかったのかもしれない。

「松原さん!!」真莉愛は全速力でヘリに向かって走った。
誰も異変に気がついていない。「松原さん!!」

女がシャツを捲った。ベルトからコードが延びている。
狂ったように笑い声を発してコードを引いた。

女の身体から目を潰すような橙色の火の玉が炸裂した。
炎の竜巻と燃える破片が空高く噴き上がる。
衝撃の熱波で真莉愛は吹き飛ばされた。
1秒後、ばらばらとヘリの破片と引き裂かれた人間の身体が落ちてきた。

100 名無し募集中。。。 :2017/04/25(火) 22:16:05
川* ゚_〉゚)<マツハバさん!

101 名無し募集中。。。 :2017/04/26(水) 08:28:05
ホントおもしろい 更新楽しみです

102 まさきのマジェスティ :2017/04/26(水) 21:53:45
全身を衰弱させるように恐怖が身体を侵していった。
無煙火薬の匂いに押し潰される心地がする。

回転翼がもぎ取れて、ひしゃげたヘリが真っ黒な煙の柱を上げていた。
最新式の輸送機はグロテスクによじれた金属の固まりになっていた。

真莉愛も楓も、訓練を積んだプロとしてむごたらしい現場は見慣れていた。
しかし、この惨状からは思わず顔をそむけた。
楓は四肢を失なった人間の身体が単なる反射運動でびくびくと動くのを見て嘔吐した。

突然、誰かの声がして真莉愛はぎくっとして飛び上がった。
ジープに歩み寄り、ダッシュボードにかかっていた無線マイクをひったくった。

空電がひどいが、呼びかけている相手は周波数を調整しているようだ。
次第に理解できる言葉になっていく。

「タイフーン・ワン、どうぞ」
疲れ果てた真莉愛の耳にはそう聞こえた。
「タイフーン・ワン、こちら本部。誰かいるか?応答せよ」

真莉愛はスイッチを入れた。
だが、ついさっき起きたこと、目で見たこと。
何を言えばいいのか?何が言えるのか?

「はい」真莉愛は低い声で応じた。
その一言から情報を引き出すかのように相手は躊躇った。
「誰だ?」ようやく無線の声が言った。

「牧野です」
またしても無線の声は躊躇い、生真面目な声で問いただした。
「松原チーフがどこにいるか分かるか?呼び出しに応じない」
真莉愛は深く息を吸った。

「松原さんは死にました」
長い沈黙があった。
「応援の部隊を至急派遣する。生存者は何人いる?」

真莉愛は気を取り直してマイクを口にあてた。
「ふたりです」
無線から、これまでよりもずっと静かな声がした。
「…もう一度…言ってくれないか?」
「ふたりです!」真莉愛は怒鳴った。

真莉愛は接続が切られているのを確認してマイクを下に置いた。
そして楓に向き直って言った。
「もう心配ないよ」

真莉愛の静かな確信は、必ずしも筋が通っているわけではないが、楓の胸を打った。
「だから泣かないで、かえでぃー」


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