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まーちゃんとまりあんLOVEりんのスーパー姉妹スレ@新狼
134
:
まさきのマジェスティ
:2017/05/20(土) 21:54:13
五木はふたりの護衛に挟まれる格好で走っていた。
駐車場の念入りに洗われた車へと向かっている。
手近な出口を目指して駆けながら叫んでいた。
「くそったれ!これだけの人数がいてなぜ始末できんのだ!」
駐車場の整備エリアにあるSUVに3人がたどり着いた。
五木は護衛を両脇に従え、短気を起こして怒鳴り散らしていた。
背後で何かが割れる音がした。
拳銃を抜きながら護衛ふたりが揃って振り向くと、ショットガンを構えた優樹が立っていた。
ひとりが胸にぽっかり大きな穴を空けて吹き飛んだ。
もうひとりがショックを浮かべながらも必死に反撃する。
だが優樹のスピードと機敏さには勝てなかった。
猛然と、しかもジグザグに進んでくる優樹は銃弾に当たることなくショットガンを連射する。
護衛の顔面が熟れたメロンのように割れた。
五木はパニックにかられて、手の震えを抑えようとしながら護衛が持っていた拳銃を拾い上げた。
優樹がムエタイ流のキックで五木の手首を蹴りつけた。
金属製の足に蹴られて、骨が折れる音が響いた。
「あがぁぁっっ!!」
続けて鼻柱に優樹のかかとがめり込む。
骨が砕け、軟骨が引き裂かれて鼻はほぼ粉々になった。
五木は意識朦朧となった顔を鮮血で染めながら、呻き声を発して倒れた。
ぼやける意識の中でも身を守るかのように折れていない片手を上げて目を閉じた。
殺される覚悟をしたが殺されなかった。
優樹がリュックサックから携帯用パソコンを取り出す。
何度かキーを叩き、いくつかボタンを押すと小さなモニターが明るくなった。
「さてと、長官。コードを教えてくださいな。あなたの“隠し資産”の」
優樹が五木の目の前にすっくと立っている。
五木は腕の激痛に吐き気を催したが、折れていない方の手を床について優樹を見上げた。
「…何の…話だ…」砕けた鼻のせいでゴボゴボと音がした。
「本人名義の銀行のキャッシュカードなら簡単ですけどね」優樹は首を振った。
世界中の悪党の資金洗浄。
テロや犯罪組織と渡り合う人物の裏の顔だ。
「必要経費はいただきますよ」優樹は深呼吸をして下唇を噛んだ。
「…ふん…」五木は目つきを険しくして、混じり気のない憎しみをあらわにした。
かろうじて聞き取れる声で言った。
「…おまえたちも…ただの泥棒だ…私と何が違う?…」
「違うなんて…言ってませんよ」時間の余裕はなく優樹は迅速に行動に移った。
「アクセスするためのコード、そして長官、あなたの“生体認証”が必要なんです」
優樹の左手にはバイスグリップが握られている。
「協力してくれたら、より早く死を迎えられます。そうでなければ…どうなるか…」
優樹はバイスグリップの先端のねじを調整した。
そのとき無線から声が聞こえてきて優樹が応答した。
「了解。こっちは任せて」
優樹は五木に冷たく告げた。「全員、排除しました。あなたが生き延びることはない」
五木はたじろぎ身構えた。
「もう…チャンスはないのか…」
「残念ですが」つぶやくような声になった。
「急いでください、長官」
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