[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
まーちゃんとまりあんLOVEりんのスーパー姉妹スレ@新狼
117
:
まさきのマジェスティ
:2017/04/30(日) 00:16:58
ピカピカの硬い床とコンクリートの壁に囲まれた通路の音響効果は抜群だった。
この建物の中では、普通の足音も大きく響く。
優樹は少しも怯まずに真莉愛の視線を受け止めた。
沈黙が“多く”とまでは言わなくても、あれこれ物語った。
「気分はどうですか?」真莉愛はようやく低い声でそう言った。
一方では楓と玲奈が張りつめた表情で押し黙っていた。
ふたりは知り合いだった。親しくしていたわけではないが何度か“困難な状況”について談笑したことがあるのだ。
「あんたが見張りなら話が早い」
楓は持ってきた薄型のブリーフケースからきちんと束ねた書類を取り出した。
「佐藤さんを“塀の外”へ出すの。これに署名して」ペンを添えた。
玲奈は躊躇ったが、ペンと書類を手に取った。
正式書類ではあるが、何かがおかしい。
玲奈は楓を見上げ、冷ややかに目を合わせた。
「何を隠してるの?」玲奈が訊いた。
「隠す?」楓は驚いて訊き返した。
「もうまりあのそばから離れないでください」真莉愛が言った。
「約束してくれないなら、口を利いてあげません」
優樹の目に涙が浮かんだ。負けそうになる相手は、真莉愛だけなのだ。
「いいとも」ささやくような小声で優樹は言った。
つまらぬ駆け引きに関心のない楓は、そっけない調子で答えた。
「あんたが署名してくれないと、わたしは死ぬ。
遅かれ早かれ、みんなが死ぬけどね。
横山…悪いけど持って回ったやりとりの時間がない。お願い…」
玲奈は指示されている場所に署名して、楓に渡した。
楓は安堵もあらわに、書類をブリーフケースにしまった。
玲奈は決然と楓に告げた。
「わたしも一緒に連れていってもらう。“見張り”なんだから当然でしょ?」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板