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魔法使いえりぽん避難所Part2

1 名無し募集中。。。 :2015/07/29(水) 23:59:12
狼で進行中の魔法使いえりぽんの避難所です

926 名無し募集中。。。 :2017/11/19(日) 01:22:52
※参照
@
人間以外でなれるなら

井上ひかる
加賀さんの携帯になりたい
加賀さんが使ったらずっと見つめあえるじゃないですか。

927 名無し募集中。。。 :2017/11/19(日) 01:24:35
※スプ水先生シリーズが一段落したらはーでぃーネタを書きたい
なんてことを言っておきながらズルズルと時ばかりが過ぎてしまい、
挙句の果てになぜだかパッと閃いてしまった
ほぼ出オチに近いネタを書き始めてしまいました。

これもきっと今のままでは途中で挫折すること請け合いのため、
とりあえず出だしだけ投下しておいて自らを背水に追い込み
たとえ時間はかかってもどうにか完結まで持っていきたいと思います。
(順調なら次回で完結予定)


なお一人称で書いておきながら井上ひかるんのキャラがよくわかってないという
ダメダメな状況のため、口調等はテキトーなものとなっています。
もしひかるんヲタの方も読む機会があれば申し訳ない限りですがご了承ください。

928 スマホになりたい :2017/11/23(木) 22:19:28
私のことを真っすぐな瞳で見つめてくる加賀さん。
こんなに間近で加賀さんと見つめ合えるなんて、もちろん初めての経験だ。

とはいっても、加賀さんにとってはただスマホの画面を凝視しているだけなんだけど。

スマホのアプリに没頭する加賀さんは、真剣な表情から熱くなった表情、
悔しがる姿や無邪気に喜ぶ様子、果てはニヤついた笑顔まで、
普段はなかなか見せない一面を私だけにさらけ出してくれる。

こうなりたいと願った通りの光景に、私は完全に夢見心地だった。

もちろんスマホと向き合っていない時でも、
加賀さんが私のことを肌身離さず持ち歩いてくれている。
その事実だけで私の心はこれ以上ないほど満たされ、
「夢ならこのまま醒めないでほしい」と、この時ほど本気で祈ったことはない。

でも……。




929 スマホになりたい :2017/11/23(木) 22:20:56
「……その時の宗谷名人が、ミステリアスですごい痺れるんだよね」

真夜中のホテル。
ベッドに寝っ転がった加賀さんが止まらないアニメトークを聞かせてる相手は、
隣りのベッドですでに限界に近い状態となっていた。

「零くんがまたいいんだ……って、聞いてる横山!?」

「……聞いてるよぉちゃんと」

「聞いてないじゃん、さっきから頭ガックンガックンさせてばかりで」

隣りのベッドに身体を乗り出して、完全に落ちかけてる横山玲奈ちゃんの肩を揺さぶり
無理やり話を聞かせようとする加賀さん。

加賀さんがこんなにも自分のワガママを押し付けようとする姿は
自制心の強い普段の様子からはなかなか見られないもので、
やっぱり飾らない素を見せていける同期というのはいいものだ。

なんてほっこり眺めてたけど、そんなワガママに巻き込まれた横山ちゃんにとっては
たまったものじゃないわけで、ついには堪忍袋の緒が切れて
おもむろに身体を起こすと加賀さんに思いっきり抗議をぶつけだした。

930 スマホになりたい :2017/11/23(木) 22:22:12
「ああもう! いい加減にしてよかえでー!! 今何時だと思ってるのさ!! 
明日もライブで大変なんだからもう寝かせてよ!!!!」

「あと少しくらい大丈夫だって、今ちょうど話がいいところな……」

「れいなはもう眠いんだから邪魔しないでよ!!!!!」

怒り心頭に発した横山ちゃんが加賀さんに襲い掛かり、
不意を突かれた加賀さんの身体を仰向けに倒して押さえつける。

「かえでーもいい加減に静かに寝て!!!」

でも体格差は歴然、加賀さんがあっさりとひっくり返すと、
今度は加賀さんが横山ちゃんの身体を押さえつける体勢になった。

「だからもう少しだけ聞いてくれたら満足して寝るって……あうっ!!」

横山ちゃんにわき腹を強く突かれて怯んだところをもう一度ひっくり返され、
そのまま2人はベッドの上でもつれ合い攻守を交代しながらゴロゴロと転がる。

これも普段は見られない加賀さんの痴話喧嘩姿で、なんとも微笑ましい。

そんな風に、余裕を持って見ていられたのは最初だけ。
段々と息遣いが粗くなっていく2人の様子がおかしな熱を帯びてくると、
見ている私もなぜだか胸の鼓動が収まらなくなってきた。

そして……。

931 スマホになりたい :2017/11/23(木) 22:23:29
「アニメばっかのその減らず口を塞いでやる!!」

えっ!? 嘘……。

私の目の前で、覆いかぶさった横山ちゃんが加賀さんの唇を塞いだ。
それも自分自身の唇によって……。

加賀さんのそれ以上の抵抗を許さない、激しくそして濃厚なキス。
動きを止めた加賀さんの手が横山ちゃんの背中に回ると、ギュッと身体を抱き締めた。

「これでもう……諦めて寝てくれるよね」

紅潮した顔でゆっくりと唇を離す横山ちゃん。
その額が薄らと汗ばんでいるのが、年齢に似合わぬ色気を醸し出している。

「……まだ寝ない。ううん、もう寝かさないし!」

「えっ!?」

ドヤ顔を向ける横山ちゃんに、放心状態だった加賀さんが突然牙をむく。
力づくで横山ちゃんを押し倒すと、強弱をつけて柔らかく身体中を愛撫していく。

「ちょっ……あぁっ! かえでーばかり……ズルいから!」

横山ちゃんも負けじと加賀さんに攻めかかり、そこからは2人とも言葉もなくなり、
お互いの身体を本能のままにまさぐりあい、口から洩れるのは悩ましい喘ぎ声だけ。

932 スマホになりたい :2017/11/23(木) 22:24:26
なんで……なんで一体、こんなことに。

加賀さんと横山ちゃんがこんな関係だったなんて、一ミリたりとも考えもしなかった。
加賀さんとずっと一緒にいたい。加賀さんのことをずっと見つめていたい。
そう願っていた私だけど……。

こんなあられもない加賀さんの姿なんて、見たくない!!!!

沸騰した感情が爆発しそうになりながらも、
私は2人の激しい絡みから目を離すことができなかった。

だって、今の私はスマホだから。
電源が切られでもしない限り、目を閉じることも目を背けることもできない。

……もう限界。

もしこれが私の願いの結果だというのなら、加賀さんのスマホになりたいなんて、
こんなお願いをするんじゃなかった。
もしこれが夢だというのなら、この悪夢から早く醒めて!!!


血を吐くような哀願に神様が憐れみをかけてくれたのか、
私の視界が暗転しゆっくりと意識が遠のいていく。

そして……。


(つづく)

933 名無し募集中。。。 :2017/11/23(木) 22:25:30
※1回の更新で終わりませんでした……。
次回こそ完結予定……なはず。


参考


横山「わたしは加賀に謝りたくて。よく加賀と一緒の部屋になるんですけど、
寝ようとベッドに入る時に、加賀の好きなアニメの話をしだすんですよ。
それを『へぇーそうなんだー』って聞いてる風にしてるけど、実は全然ついていけてません」
石田「じゃあそろそろ準備終わったみたいなんで、加賀ぁー!」


ムッとした顔で出てくるかえでぃー

生田「じゃあ優しい先輩のわたしが聞いてあげる!」
加賀「ほんとですか!?'(*゚▽゚*)」
横山「生田さん、ほんとやめたほうがいいです、とんでもないことになりますから!」
譜久村「13期は仲良くやってねw」


ナルチカ抽選会でのフリートーク

野中「じゃあ横山ちゃんが聞いてくれなかったアニメの話する?」
加賀「いいんですか?!」
横山「違うんです!だって長いんです!2時まで話してるんですよ!」
加賀「じゃあマクロスの話しますね!Δも好きなんですけど、やっぱりフロンティアが音楽も…

934 名無し募集中。。。 :2017/12/09(土) 05:10:56
久しぶりに来たら新作が

935 スマホになりたい :2017/12/12(火) 19:34:29
目を覚ますと、私はスマホだった。

どうして……。
ようやく悪夢から脱することができたと思ったのに、
どうして私はまたスマホになっているの!?

混乱する私の目の前にいるのは、またしても加賀さん。
つまり今の私はまた、加賀さんのスマホだということ。

そしてそんな加賀さんにおずおずと話しかける人物が一人。
それは、尾形春水さんだった。

「なあかえでぃー。ホンマにはるなが相手でええの?」

「もちろんですよ。でもやるからにはただのゲームじゃなくて、
本気の真剣勝負ですからねこれは」

緊張と戸惑いで声がかすれがちの尾形さんとは対照的に、
加賀さんは不敵なまでの笑みを浮かべた余裕たっぷりの表情だった。

一体これから何が始まるというのだろう??

固唾を呑んで見守るしかない私の前で、尾形さんが震える指で一本のポッキーを取り出し、
躊躇しながらもその端を口に咥える。
そして加賀さんも、待ちかねたようにもう一方の端を口にした。

これは、ポッキーゲーム。
なんでこの2人が……。

936 スマホになりたい :2017/12/12(火) 19:35:09
端と端を咥えた状態で見つめ合う2人。
抜けるような白い肌を緊張でさくら色に染めた尾形さんの目は、
怯えた子犬のように泳いでいる。
一方の加賀さんの目は、獲物の存在を捕捉した猛禽類のような鋭い視線で
尾形さんを射すくめていた。

そのまま時が止まってしまったかのように動かなくなった2人。
でもスマホになっていた私には、はっきりわかってしまう。
それが実際はたった8秒間の見つめ合いでしかなかったことに。

加賀さんの口角がニヤリと上がるや否や、
ポッキーを前歯で細かく齧りつつジワジワと2人の距離を縮めていく。

それは亀のような微々たるスピードで、でも決して動きを止めることはなく、
時限爆弾の針が正確に時を刻んでいくように、
尾形さんを呑み込まんばかりの迫力で追い詰めていった。

本来は尾形さんの方からも距離を縮めていかないといけないのに、
完全に蛇に睨まれた蛙状態で固まってしまい、身動きも取れない。

その様子を見た加賀さんが突然ピタリと動きを止め、一拍の間を置くと、
一転してすごいスピードでポッキーを食べ進めだした。

尾形さんとの距離が瞬く間に狭められていき、このままだともう唇と唇が触れてしまう!
……という寸前。

「あぁぁぁ、もう無理やぁ!!!」

口元から零れ落ちるポッキーのかけら。
ギリギリで顔を背けた尾形さんが悲鳴のような声を上げた。

937 スマホになりたい :2017/12/12(火) 19:35:48
「フフ、尾形さんの負けですね」

「こんなん、はるなが勝てるわけないやん……」

「わかってて勝負したんだから、言い訳はなしですよ。
じゃあ約束通り、勝った方の言うことを何でも聞くということで……」

その時の加賀さんのドS全開の凄みのある笑みは、
私の脳裏に克明に刻み込まれ、もう二度と消し去ることができないだろう。

「甘党の私には、ポッキーだけじゃ全然物足りないんですよ。
だから……。尾形さんのことも、美味しく頂いちゃいますね」

尾形さんの肩を掴むと、抵抗する暇も与えずに荒々しく唇を奪う。

そこから先は、既視感のある、そして私にとって目を背けたくなるような光景が、
延々と展開されていった。

「いやぁ……。かえでぃ! あぁ!! 
かえでぃ、かえでぃ、かえでぃ……」

抗えない快楽の波に襲われながら、うわ言のように名前を連呼するしかできない尾形さん。
その恍惚の表情を前に、私は卒然として悟った。

尾形さんは内心で、最初からこうなることを望んでいたのだと。
そしてそんな2人をスマホとして眺めることしかできない私。

なんで……。なんで私がこんな目に遭わなきゃいけないの!!!!

心の奥底からの叫びに支配されるとともに、
私の視界が再び暗転しゆっくりと意識が遠のいていく。

そして……。




938 スマホになりたい :2017/12/12(火) 19:36:31
目を覚ますと、私はスマホだった。

スマホになった私の視界が大きく揺れている。
持ち主の加賀さんは、スマホを握ったまま走っていた。

「待って! 待ってよ!!」

そして追いすがる加賀さんから必死の形相で逃げる人物が一人。
それは、山岸理子さんだった。

なんでこんな光景が繰り広げられているのか全く理解できないまま、
またしても悪夢から抜け出せずスマホになってしまった私は、
今回もただひたすらに2人のことを凝視することしかできない。

「待って! 逃げないで!!」

「嫌だ!!」

その追いかけっこも、加賀さんが腕を掴んだことで終わりを迎えた。
山岸さんはなおも抵抗しながら疲労困憊で逃げられず、
そのまま2人して息を切らせながら倒れ込む。

「なんで! かえでぃーは、私を探したの!?」

「どうしてるかなーって!!」

「どうも……してないよ!!」

「元気にしてるかなーって!!」

「元気だよ!!」

「良かった!!!!」

939 スマホになりたい :2017/12/12(火) 19:37:12
ハアハアと苦しげに息継ぎしながら、声を張り上げ魂をぶつけ合う2人。

「なんか……友達みたいなこと聞かないでよ!」

「私達友達じゃないの!?」

「いやどっちかっていうとかえでぃーの方が私のこと好きじゃん!」

「そうだよ! 好きだよ!! 好きだよ!!!!」

「どれくらい!?」

「……すっごい好き!!!!!!」

情熱的な加賀さんの告白が響き渡る。

「ホントに! ホントに理子ちゃんが好きだから!!
ねぇいいじゃん! 友達になってよ!!」

加賀さんの叫びに応えて膝立ちになった山岸さんが
座り込んでいる加賀さんの頭を両手で掴み、そこで初めて2人の視線が通じ合った。

「ゴメンね!!」

「もういいよ!!」

「私も好きだよ!!!」

「私も好きだよ!!!!」

「ありがとう!!!!!」

940 スマホになりたい :2017/12/12(火) 19:37:44
抱き合いながらお互いの気持ちを確かめ合う2人に、私はただただ圧倒されていた。

でもこのやり取り、私は見たことがある。
これは2人が出演した舞台、「ネガポジポジ」の一コマだ。

ただ全部が全部同じというわけではなく、色々と違うところがある。
第一呼び合っているのが役名じゃなくお互いの本名だし、それに……。

嫌な予感に襲われる私を嘲笑うかのように、次の瞬間、
山岸さんが加賀さんの顔を自らの豊満な胸に誘導して押し付けた。

柔らかな胸の魔力に囚われた加賀さんはあっさりと陥落し、
汗だくになりながら情熱の全てを山岸さんにぶつけていき、
山岸さんもまた加賀さんの想いを全て包み込むように受け止める。

やっぱりこんな展開になるのか……。

2人のあまりに官能的な絡みに釘付けになりながら、
理不尽と知りつつそれでも私は魂の叫びを上げずにはいられなかった。

友達というのはこんなことをする関係じゃないから!!!!

もちろんそんな抗議は受け入れられるはずもなく、
またしても私の視界が暗転しゆっくりと意識が遠のいていく。

そして……。




941 スマホになりたい :2017/12/12(火) 19:38:24
目を覚ますと、私はスマホだった。
次に目を覚ました時も、私はスマホだった。
その次も、そのまた次も、ずっとずっと、私はスマホだった。

そして目覚めるたび、私は加賀さんの濃厚な濡れ場を否応なく見せつけられた。
しかも相手は毎回変わっていき、それらはみんな私のよく見知っている、
普段から加賀さんのことを好きだと公言しているメンバーだった。

牧野真莉愛さん。小田さくらさん。佐々木莉佳子さん。和田桜子さん。小野瑞歩さん。
ついには金津美月ちゃんまで……。

もはや、なんでこんなことにと苦悩する思考能力すら消えかけ、
痛いほどの胸の鼓動を抱えながら、釘付けの視線だけは逸らすことができない私。

もしかして、本当は加賀さんのこんな姿を見るために
私はスマホになりたかったのかも……。

ふと浮かんだそんな思い。
甘美なまでの閃きに抗しきれずそのまま沈み込みかけたその時、
全てを吹き飛ばすように心の奥底のタガが外れ、熱い想いが溢れ出してきた。

私がスマホになりたかったのは、こんな加賀さんを見るためじゃない!!
……いや違う。
もしかして私は、本当はスマホになりたかったんじゃないのかもしれない。
本当の私は……。

942 スマホになりたい :2017/12/12(火) 19:39:05
『貴女の真の望みはなんなのか……。それを、教えてほしいの。
そうすれば、きっと……』

麻痺寸前の霞がかった脳裏に突如誰かの声が響く。
それはどこかで聞いたことのある特徴的なものだったけど、
いったい誰の声なのか、それを詮索する余裕はその時の私にはなかった。

真の望み。それは……。

その答えが全身を貫くとともに、私の視界が眩い光に覆われ、
ゆっくりと意識が遠のいていく。

そして……。









目を覚ますと、私はスマホ……ではなかった。

今の私は、確かに人間。私の名前は、井上ひかる。
そう。今の私は、間違いなく私なんだ!!

そんな喜びに浸っている余裕は、全くなかった。

私の目の前には加賀楓さんが、まっすぐな瞳で、
スマホではない人間の私のことを、ジッと見つめていた。

943 スマホになりたい :2017/12/12(火) 19:39:40
「ねえ教えて。ひかるんの本当の想いを。本当の願いを。
全部……私に聞かせて」

私はこれまで、加賀さんのそばでずっと加賀さんのことだけを見ていたいと、
それが私の望みだと思い続けてきた。
だからこそ加賀さんのスマホになりたいなんて口にしたんだけど、
でも、私の真の望みは……。

「私は……。加賀さんのことが好きです。
今の私はもう、加賀さんのことをただ見守っているだけじゃ我慢できない。
だから、私の身も心も、加賀さんに捧げます。
私の……全てを奪ってほしい。これまでみんなにしてきたように」

私の告白に応えて、無言で顔を寄せた加賀さんが優しく唇を重ねてくる。
たったそれだけで、全身に電流のような快感が駆け巡った。


加賀さんに全てを委ねながら、私はぼんやりと思う。
スマホとなって繰り返し見せつけられてきたみんなの姿は、
今までずっと押さえつけてきた願望が、歪んだ形で現れ出た結果なのかもしれない。
心の奥底で私はずっと、こうなることを望み続けてきたんだ。

加賀さんに抱かれ体験したことのない官能に酔いしれながら、
頭の片隅に小さく懺悔の言葉が浮かんだ。

ごめんなさい広瀬さん。私もう、「加賀さん同盟」を続けられない。
一足先に……脱退します。

でもそんな些事は一瞬にして泡と消え去ってしまい、
私はまた無我夢中で加賀さんに縋りつくと、尽きることのない快楽に耽溺していった。


(おしまい)

944 スマホになりたい :2017/12/12(火) 19:40:25
※どうにかはーでぃーネタも詰め込んでみました

参考

渋谷個別 小田 3部
私「かえでぃーで最近キュンとした何かある?」
小「あ、さっきはーちんとポッキーゲームしてたんですけど
結構かえでぃーの方がグイグイ攻めてましたよ♪」
私「え?かえでぃーが?はーちんと?」
小「はい♪」
(その後即座に各ブース列に並んでる尾形、加賀推しに共有した)


追う加賀と逃げる山岸
https://www.youtube.com/watch?v=8ahp5JyS3LY

945 選ばれざりし者 :2017/12/13(水) 22:22:56
目を覚ますと、私はスマホとなった井上ひかるちゃんと意識を共有していた。

何故こんなことが起こりえたのか、まったく理解はできない。
でもそんな私の戸惑いを置きざりにして、事態は淡々と進み続けていった。

加賀さんのスマホになれた喜びを分かち合い、
加賀さんの濡れ場を否応なく見せつけられ、
人間に戻れない苦しみに悲鳴を上げる。

そんなサイクルを何度も何度も、ひかるんとともに味わってきた。


そしてついに……。

「私は……。加賀さんのことが好きです。
今の私はもう、加賀さんのことをただ見守っているだけじゃ我慢できない。
だから、私の身も心も、加賀さんに捧げます。
私の……全てを奪ってほしい。これまでみんなにしてきたように」

人間に戻れたひかるんの、秘められた想いを全て吐露した魂の告白。
その告白に応えた加賀さんからの優しい接吻。

そこから繰り広げられる2人の目くるめく艶事を、
独り加賀さんのスマホとして取り残された私は、
締め付けられるような痛みとともに見守るしかできなかった。

946 選ばれざりし者 :2017/12/13(水) 22:23:57
『ごめんなさい広瀬さん。私もう、「加賀さん同盟」を続けられない。
一足先に……脱退します』

自分だけ先に脱退するなんてズルいよ! 裏切り者!!

精一杯の私の抗議も、瞬時に懺悔の言葉を快楽の海に捨て去ったひかるんには
もちろん届くことはなかった。


何故私だけこんな目に……。
非道いよ!! 非道すぎるよ!!!
私だって……。私だってみんなのように加賀さんに抱かれたいのに、
どうして独りだけ仲間外れなのよ!!!!

心の奥底から湧き上がってきた隠しきれない本音。
それに答えるように、突然脳裏に誰かの声が響き渡った。

『ごめんね広瀬ちゃん。
これまで貴女達が見てきた光景、みんなが加賀ちゃんに抱かれるという未来は、
ここではないまったく別の平行世界でそれぞれ確かに起こった現実のモノ。
だけどね、さゆみがどんなに懸命に探しても、全宇宙どこの平行世界にも
「広瀬彩海が加賀楓に抱かれる」という未来はまったく存在しなかったの。
だから残念だけど、これも運命だと思って諦めてほしいの』

そ、そ、そんな〜!!!!


(おしまい)

947 名無し募集中。。。 :2017/12/13(水) 22:24:45
※以上で本当に終了です。
どうしてもわかりやすいオチを求めてしまうのが我ながら悲しいサガ(苦笑)


なお一応、「スプ水先生異聞」と題し、外伝の外伝として書ける下地だけは整えたので、
何かネタを閃いたら忘れた頃にまた新作を投下するかもしれません。

948 ◆JVrUn/uxnk :2017/12/17(日) 20:55:33
久々に来た

くどぅーが卒業してしまった。。。

いつの日か続き書きたい

949 名無し募集中。。。 :2018/01/13(土) 14:30:30
>>947
いつの間にか更新が!なんども繰り返しスマホになるなんて…気が狂いそうw
そしてただ一人かえでぃーに抱かれないあやぱんww

950 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/21(日) 21:55:50


「ふぁぁぁ。一体いつまでここにいなきゃいけないんだ?」
「こら、仕事中だぞ。気を引き締めろ。」
「すまんすまん。だがなぁ。。。こんなとこに人なんてくんのか?
とうに調べ尽くされて今更現場になんて戻ってこないだろうに。」

「油断大敵だ。一般人だけならば話は簡単だが、今回は魔道士も一緒にさらってきちまった。
あいつら自体が危険極まりない。」

「だが、ボスはそんなこと百も承知だろ?だってボスだって魔道士、
しかもかなり遣り手で、教会にも顔が聞くレベルじゃないか。」

「まあな。」

通り過ぎる足音を確認しながら舞は小さくため息をつく。
どうにも変なところに連れてこられてしまった。
この空間に自分たちは生かされたまま軟禁状態にある。

おそらく奴らの言うボスは相当な手練れであるだろう。
この広い空間に少なくとも100人以上は軟禁されており、かつ自分たちのような魔道士がいるのにも関わらず
逃げ出す隙を与えない。

囚人の取り扱いに長けている。
それが舞の抱いた印象であった。

「ねぇ、やなみん?」
「はいなんですか、小関さん?」
「私たちどうなるんだろうね。」
「うーん。。。」

951 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/21(日) 21:56:58
舞はなんとなく思ったことを奈々美にぶつけてみたが、奈々美は額に小じわを寄せながら真剣に考え込む。
その様子を見ながら舞は先輩失格だなとふと思った。

ただ、舞も奈々美も事態を悲観的には捉えてはいなかった。
いつかは抜け出すチャンスはくる。
今はその時ではないからじっと待つ。

おそらく他のメンバーもそう思っているはず。

「まぁさ、ここの連中もすごいよね。てか命知らず。」
舞はなおも考え込む奈々美に半ば笑いながらいう。

「そうですね。それは間違いないですね。だって。。。」
奈々美も笑って応じる。

「「ももち先輩捕まえるなんて(笑)」」
自分たちには数々の修羅場を乗り越えた嗣永桃子が付いている。
そう思うだけで自然と気が楽になった。



952 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/21(日) 21:58:11
「へくちっ」

小さなくしゃみが建物の中に乾いた音を立てて響く。

「どうした。風邪か?」
「いえ、誰かが私の噂をしているのではないかと。」
「下の連中か?」
「恐らく。」
「こら二人ともボスの前で無駄口を叩くな。」

頭を剃髪した男性に咎められ、二人は慌てて視線を前方に移す。
しかし最初にくしゃみをした女性が前を向く瞬間に小さく舌を出したのを
横にいた男は見逃さなかった。

(全く、なんてやつだ。。。)

「話を戻そう。嗣永、お前の部下で脅威となりそうなやつはいるか?」
「うーん、そうですね。あの子たちはチームですから一人一人で動くことを想定したトレーニングはしていません。
ですから個々に閉じ込めておく分には問題ないかと。」

剃髪の男になげかけられた質問に淡々と答えるのは、桃子であった。
「そうか、ならあいつらはしばらくあのままにしておこう。
下手に動かして連絡されても面倒だ。
外部の動きはどうだ?
魔道士協会で今回の件について何か報告は上がっているか?」

953 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/21(日) 21:59:52
「協会内部では今回の一連の事件に関して躍起になって情報収集につとめていますね。
しかしながらまだ我々の存在には気づいておらず、具体的な動きはまだできていないと思われます。
しかしながら協会内部にも裏社会に精通しているものはおりますから。
そうした連中を潰しておくに越したことはないかと。」

「わかった。協会内部の役職者リストを早急にあげろ。」
「かしこまりました。」

進んでいく会議を聞きながら桃子は心の中で思わず舌を巻く。
(こいつら、予想以上にできるわね。。。長い任務になりそうだわ。)

今回の任務、実はかれこれ2年以上前からその準備が進められていた。
ことの発端は桃子がBerryz最後の任務として迎えた執行局襲撃事件で捕えた関係者からの証言であった。

裏に巨大な闇組織がいる。

聴取内容はそれだけであったが、それを聞いた生田はすぐさま事態を悟った。

「あいつらがついに。。。」

954 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/21(日) 22:02:39
桃子自体がこの任務に参加するようになったのは、『Can girl』が発足してからのこと。
しかしそれよりも前から生田は単独で任務遂行のために卓偉に声をかけたり執行局内の人員拡充に努めていたそうだ。

そして桃子に与えられた任務は潜入捜査であった。
生田は過去の経歴上、裏社会にも名を通していた。
その関係を通じて桃子に相手組織への潜入、そして協会内部情報の漏えいを指示したのであった。


「では、以上で本日の会議を終了する。各自持ち場に戻れ。」

進行役の男の声にふと我に帰る桃子。
ぞろぞろと他の男たちが席を立ち部屋を離れていく中で桃子は声をかけられる。

「嗣永、お前は残れ。」

「えー、なんでですかー私も早く帰りたいー。」


そんなことを言いながら内心桃子は嫌な汗をかいていた。

そもそも、今回の一連の事件は全く桃子の耳に入っていない、突発的な事件であった。
今までこの組織が関わると考えられてきた案件にはそれとなく『Can girl』を配置し、
他の執行局員が出張らないように(雅は除く)、最終的に桃子が肩をつけるよう仕向けてきた。

そして、計画の不備を組織に持ち帰り、報告することで計画失敗による組織の存在が明らかになることを防いできたのだ。
しかし、今回はその前情報が何もなく奴らの仕業だと気付いた時には遅かった。

やむなく桃子は自分の部下を襲撃し要人と一緒にさらってきたのだった。

近づいてくる男は組織の中でも5本の指に入る幹部。
疑われている。

緊張から自然と桃子の口は乾いていった。


続く

955 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/21(日) 22:07:41
すっかり季節が過ぎてしまいました
RPB動画作者さんの作品を見てもう一度書いてみようという気になったので
続きを書きます

休みの日にしか書けないのでかなり時間的制約はありますが。。。
おつきあい頂けると幸いです

作者

956 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/21(日) 22:08:14
すっかり季節が過ぎてしまいました
RPB動画作者さんの作品を見てもう一度書いてみようという気になったので
続きを書きます

休みの日にしか書けないのでかなり時間的制約はありますが。。。
おつきあい頂けると幸いです

作者

957 名無し募集中。。。 :2018/01/22(月) 05:37:15
久しぶりにのぞいたら続ききてるー
ゆったり更新してください
また楽しませてもらいます

958 名無し募集中。。。 :2018/01/23(火) 13:26:16
更新まってます

959 名無し募集中。。。 :2018/01/24(水) 12:26:12
おお!まさかのCan girl編の続編が!!続き楽しみに待ってます

960 名無し募集中。。。 :2018/01/24(水) 20:43:07
キッズの亡霊としては楽しみが増えてありがたいです

961 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/28(日) 17:20:35
しかし、その男が言った一言は意外なものであった。

「そんなに警戒しないでくださいよ、ももち先輩!」
「!?」
「私です、加賀です。」
「か、かえ…ムググ」
思わず声を上げた、桃子の口を慌てて男が塞ぐ。

「しーっ!!声が大きいですよ。ももち先輩!!」
「ご、ごめん、でもなんでここに。。。」

桃子は目の前に立つ男を上から下まで見回した。
どう見ても幹部の男だ。

「私、執行局の諜報班所属になっていて、変身術が得意なんですよ私。」

そうドヤ顔ででもどこか少し恥ずかしげな顔で語る顔に桃子は昔の彼女の面影を見た。
執行魔道士を目指してただひたすらに努力を積み重ねてきた彼女の名は加賀楓。

教育訓練生の時代から実力をもち、何度か執行局の任務に同行していた。
彼女を知るものはなぜ彼女が選抜されないのか執行局の七不思議として語り継いでいたのだった。

962 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/28(日) 17:21:47
桃子もBerryz時代に何度か任務に帯同させたことがあり、その実力は知っていたがここまで成長していたことに驚きを隠せなかった。


「いつからここにいたの?てか本物は?」
聞きたいことは山ほどあった。
諜報班に所属をしているということは必ず連絡の伝手があるはず。

桃子には残念ながらその伝手がなく、現在執行局内でどのような動きが取られているのか、
またこちらがどのように動こうとしているのかを知らせることができずにいた。

しかし、楓は小さく首を振ると、声を潜めて桃子にこう告げた。

「執行局はまだ何もつかめていません。
 私自身もももち先輩と同じで伝えるすべがないんです。
 いくら幹部になりすましていても下手を打つとすぐに抹殺されますから。
 しばらくは待ちです。」

「そう。でもよかったー。これで少しは動きやすくなるわねー。」

連絡手段がないことは残念なことであったが、少なくともひとりではないことがわかり桃子は安堵した。

963 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/28(日) 17:22:40
「とにかくさ、気をつけてね。」
言うまでもないだろうが、桃子は楓にそう伝えた。
あまり長々と話しをして疑いの目を持たれるのも厄介だ。

話はこれで終わり。
その雰囲気を感じ取ったのか楓も小さく頷く。
「はい、ももち先輩もお気をつけて。」

二人で今後の作戦を練ることを約束し、部屋を出る桃子。
本来であれば自分の持ち場へともどらなければならないがその前に桃子は少し寄り道をすることにした。




「なぁ、梨沙ちゃん?」
「なによ、結。」
「なんか音せぇへん?」
「しないわよ。ていうか少し静かにしててくれない?」

他のメンバーと同じく閉じ込められている梨沙と結。
普段は仲が良く、お互いに下の名前で呼び合うほどの間柄の二人。
閉じ込められてからの二人の関係は最悪だった。

964 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/28(日) 17:24:12
何かというとじっとしていられない行動派の結と思慮深く思考立ててから動く論理派の梨沙。

任務遂行中ではこのコンビネーションがとても上手くいく。
しかしながらこの狭い閉じ込められた環境下ではお互いの動きが邪魔でしかたなかったのだった。

「なんや、梨沙ちゃん。
 ずっと座り込んで考え込んでばかりやないか。」

ついに結が怒り始めた。
「捕まったんいうんはわかる。結たちの油断もあった。
 でもだったらちょっとでも早く抜け出さんと。いつまでもうじうじして…。」

「あぁもううるさいっわね。」

梨沙も負けずに応酬する。
静かだった石室の中に二人の声が響き渡る。

その声を聞きつけたのか、見張りが遠くから足音はたてて、駆け足気味にやってきた。

「おい、お前らうるさいぞ。なにを騒いでいる。」

外側からかけられた声にも構わず、室内の二人は本格的に喧嘩を始めた。
そこらに落ちている石の破片を投げ合い、当たらなかった破片が壁にぶつかり激しい音を立てる。

965 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/28(日) 17:25:52
あまりに騒がしく音を立てる内部であるが窓はないので内部の状況はこの場ではわからない。

「まったく、こいつら本当に閉じ込められてる自覚あんのかよ。」

少々の諍いごとはいつものことであったので、見張りの男もまた今日も始まったか程度にしか捉えていなかった。
いつもしばらく外から様子をうかがっていると、次第に音は静かになり喧嘩は収束へ向かう。

今日もそのはずであった。
しかし、今日はいつまでたっても中は騒がしいまま。

収まるどころか激しさを増している。

このまま放置していても埒があかないので、男は一旦、監視室に戻り部屋の内部に睡眠導入剤を投入した。

しばらく、中で取っ組み合っていた二人も最初は土煙に紛れて薬の煙に気づかなかった。
だが次第に濃くなる睡眠導入剤の影響を受けてかその動きが緩慢となり、やがて突っ伏すように倒れてしまった。

「そろそろ薬が効いてきた頃か。」

部屋の内部を監視するカメラはない。
男は監視室から出ると再び部屋の前へと戻り、外から聞き耳を立てる。
中は静かになっていた。

966 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/28(日) 17:27:59
「ふう、やっと寝たか。世話の焼けるやつらだ。」
そう言って男は部屋の前から立ち去っていった。


「どう?調子は?」
監視室に戻った男は室内からかけられた声に一瞬、体を固くさせ警戒をするが声の主が桃子であるとわかると
途端にホッとしたような顔をした。

「嗣永、おまえまたこんなところで油を売ってるのか。」
「いいじゃない別に。
 だってやることないんだもーん。
 どっかの誰かさんが勝手に作戦進めちゃうからももちの居場所なくなっちゃったしー。」

「まだ、おまえそんなに根に持ってるのか。
 おまえといい、あいつらといい協会はどんなしつけをしているのやら。。。」

「ベーだ!」

男は腰に手をあて、半ばあきれた様子で桃子を見下ろす。
まったくどいつもこいつもと言いながら、男は自分の椅子に腰掛けた。

「それであんたの方は何やってたのよ?
 お散歩ってわけじゃなさそうだし。」
「そうそれだ。おまえ連れてきた魔道士の一組の手が焼けること手が焼けること。
 閉じ込められていてイライラするのはわかるが、毎日喧嘩してうるさいったらありゃしない。」

「へぇー、意外ねぇ。イライラしてるってわかるんだ。」
「そりゃそうだ。
 俺たちだってここに閉じ込められているようなもんなんだから境遇は一緒さ。」

967 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/28(日) 17:29:31
普段は、見張りとして仕事をしているこの男。
しかし一方でこの組織は組織としての大きさが大きいため、自分に与えられた仕事以外は出来ない。

「そういうもんなのねぇ。
 だから今日はとりあえず、薬で鎮めたわけね。あまりにもうるさいから。」

笑っていう桃子。
あの二人がそんなに仲が悪いとは思っていなかったが意外な一面もあるものだと軽く思う。

だが、その軽い思いは男の一言で吹き飛んだ。
「あまりにも騒がしいことが上にバレると、あいつら片付けないといけないんだよな。」

「えっ!?」
思わぬ一言に桃子の表情が固まる。
だが、そのように気づかない男は話を続ける。
「そりゃそうだろ。ボスにとっては興味のない連中だからな。
 今生かされているのが俺にとっては不思議なことだよ。
 まぁ、最終的には殺されるんだろうけどな。
 殺るなら早いトコしてほしいなぁまったく。」

桃子にはもう考える余裕がなくなっていた。
本当はここに来て捕まっている梨沙たちの様子でも知れればいいと思っていたのだが、
この話を聞いて桃子はのんびりと構えている時間はないことを思い知ったのだった。


続く

968 ◆JVrUn/uxnk :2018/01/28(日) 17:30:42
こんにちは

桃子編続きです
長編になりそうな予感

だらだらと書いていて申し訳ない

作者

969 名無し募集中。。。 :2018/01/29(月) 12:59:35
その分楽しみは長く続くって事でしょ

970 名無し募集中。。。 :2018/01/30(火) 12:31:12
長編好きなんでありがたいです

971 ◆JVrUn/uxnk :2018/02/07(水) 22:24:36




桃子たちCan girlが消息を絶ってから1週間が過ぎた。

魔道士協会所属の魔道士のみならず一般人の行方不明者を出したことで一般の警察、
協会の刑事局、執行局はフル稼働で連携をし事態の解決に向けて動いていたが収穫は
ほとんどないままであった。

この日もまた執行局局長の生田は、3者共同の捜査会議に出席をし、今後の捜査方針に
ついての会議に参加していたが、そこで得られた情報はなかった。

もちろん生田自身も部下に指示し他の2者とは別に諜報活動を行ってはいるが、何も情報を得られないまま

ただ徒らに時だけが過ぎていくのであった。

「お帰りなさい、局長。今日はどうでした?」
「何かわかりました?」
局へと戻った生田を秘書の石村舞波と捜査を中心に担っている清水佐紀が迎える。

しかし生田の疲れた表情を見て今日も何も情報が得られなかったことを悟った。

972 ◆JVrUn/uxnk :2018/02/07(水) 22:37:14
「それにしても相手の目的はなんなんだ。」

椅子に深く腰掛け、机上に差し出されたコーヒーを一口すすると生田は腕組みをして考え込む。

「最初は桃が黒幕かと思いましたけど。。。
 嗣永桃子という魔道士のブランドを手に入れたのにも関わらず
 まったく目立った動きをしていないということは桃は完全に動きを封じられた状態に
 あるということですよね。」

「他の子達もそうですよね。
 あの子達ならまだまだ歴戦の戦士とはいかないですけど。
 なんらかのアクションを起こすはず。」

目の前の舞波と佐紀のやり取りを聞きながら生田はぼんやりとCan girl結成の夜に初めて桃子に自分の腹の中を明かし、
協力を依頼したことを思い出していた。

最初から生田は桃子に潜入を依頼した組織が裏にいることには感づいていた。

しかし動きがなければさすがの生田でもその尻尾を掴むことは出来ない。

「どうしたものか。。。」

生田が大きくため息をついた時であった。
局長室の電話が鳴る。

973 ◆JVrUn/uxnk :2018/02/07(水) 22:41:00
沈んだ空気の中に乾いた電話音が鳴り響く。

電話を取ろうとした舞波を制して生田は受話器を取ろうとした。
しかし受話器に手をかけた生田は一瞬嫌な予感がし、撮るのを躊躇した。

「局長?」
「いや大丈夫だ。」

再び電話を取ろうとした舞波に声をかけると生田は受話器を取る。

「私だが。。。。何!?
 それは一体…。そうか。あぁ。
 ……わかった。連絡ご苦労。そっちでもうまくやっておいてくれ。
 よろしく頼む。」

受話器をおいた生田は二人が目の前にいることも忘れ、しばらく天井を見上げた。
「…長、…長。局長ってば!!」

生田は佐紀の声でふと我にかえり、自分のことを心配そうに見つめる二人を見た。

奴らが動き始めた。
だがその方向性は生田の考えから大きく外れているものであり、逆に最も起きて欲しくはないものであった。

「局長…。いまの電話って事件に関することですか?」

やはり話さなくてはいけない。
そう覚悟を決めた生田は大きくため息をつくと話し始めた。

974 ◆JVrUn/uxnk :2018/02/07(水) 22:42:50
「いまのは刑事局の知り合いからの電話だ。
 刑事局で亡くなった方が出たそうだ。
 わりかしそいつとも昔からの知り合いであったからな。」

生田はここで一度言葉を切った。

「殺されたらしい。」
「「えっ!?」」

生田から出た一言に固まる舞波と佐紀。

「どうやら自宅にいたところを襲撃されたようだ。
 家の中は荒らされていなかったようだから怨恨だろう。」

「えっ、でもそれって。そんなに誰かに恨まれるような、そんなにあった方なんですか?」

「まあ刑事局だからな。恨みを募らせる奴がいないなんてことはない。
 我々も同様だ。」

「まぁそうですけど。」

「問題は恨みがあったどうこうじゃない。
 やつはそんなに貧弱な魔道士ではない。
 不意打ちしても殺すのには相当骨が折れるだろう。
 やつ自身が裏社会に精通しているからな。相当な警戒をしていたはずだ。
 それをかいくぐって殺されたとなると…。」

二人は息をするのも忘れ、生田の言葉の続きを待つ。

「相当な手練れが送り込まれたということだ。
 だから我々も気をつけなければな。。。」



975 ◆JVrUn/uxnk :2018/02/07(水) 22:43:38
友人の葬式にこれから参列するという局長の言葉に局長室を後にした二人。

この後はそれぞれ仕事があるのでまた各々の部屋に戻らなければならない。

しかし、その前に佐紀はひとつ舞波に確認をしておきたいことがあった。
局長の話の中で引っかかった部分があったのだ。

「ねぇ、舞波?」
「なに、キャプ?」
「さっきの局長の話だけどさ、相当な手練れが送り込まれたって局長言ったよね。」
「うん、言った。」
「だよね。うんありがと!それだけ。またね。」

そう言って別れを告げる佐紀。その背中に舞波は声をかける。

「キャプ!気をつけてね。無茶はしないで!」

その言葉に佐紀はゆっくりと振り向くとにっこり笑って微笑むのであった。

「任せといて。さっさとケリつけなきゃね。」




続く

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