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実験板企画「TwitterRPG」

1マスター ◆cxt6jyx9JU:2014/10/15(水) 21:38:00
・敢えて文字数制限を設定することで独自の地位を築き上げたtwitterのコンセプトを取り入れた実験的TRPG。
・1レス10行以内。どうしてもそれ以上になるときは分割すること。目的は短文レスを推進するため。
・文学的な心理描写、華麗な情景描写、一切必要なし。キャッチコピーは「3行でおk」
・基本順番なし。不定期参加でも一日に何回レスしてもOK。
・直接絡んでいる時は2日(48時間)ルール。忙しくて書けないという報告をするぐらいなら本スレに1行レスしよう
・トリップが付いているキャラは中の人固定のPCとする。
・トリップが付いていないキャラは誰が中に入ってもいいNPCとする。
・キャラを何人掛け持ちしてもOK。
・名無しのネタ振りもあり。参加者が名無しになってネタを振ってもいい。
・情報不足は仕様。常に後付けで広げていく事とする。

2マスター ◆cxt6jyx9JU:2014/10/15(水) 21:46:22
おいおい、そこのあなた! そう、君君。
なんだって? 冒険者になりたい? 金がほしい? 有名人になりたい?
まずは登録するこった! 登録は簡単、この紙を提出するだけさ。

名前:
外見:
備考:(あれば)

3マスター ◆cxt6jyx9JU:2014/10/15(水) 21:47:30
名前:マスター(と呼ばれている)
外見:君が望む姿に見える。絶世の美少女かもしれないし壮麗なドラゴンかもしれない。
備考:今のところ何のマスターかは不明だがとりあえずマスター。
酒場のマスターと見せかけて天と地を総べる神族のマスターか、はたまたポ○モンマスターかもしれない。

4名無しさん:2014/10/17(金) 22:01:47
ここはどこだろう?
やけに長い間眠っていたような感じがする。
普段と変わらない朝の目覚めのように、ゆっくりとまぶたを押し上げた。
私の目前に複数の顔が覗き込んでいる。
それは少女やドラゴンといった多種多様なものたち。
どうやら焦点が合っていないらしい。
ぼやけた絵の焦点が一つに合わさると、彼らは最終的に一人になった。

初対面だということは、すぐに分かった。
だとしたら、この人は誰なのだろう。

「……ここは、どこですか?」

5マスター ◆cxt6jyx9JU:2014/10/19(日) 22:55:50
「ここはどこかだって? 難しい質問だな。敷いて言うなら始まりの地、時空の狭間――
む、いくつか依頼が来ているようだ」

周囲の空間に様々な世界の映像が映し出される

「ファンタジー世界でゴブリン退治
リアルリアリティワールドで迷いネコ探し
現代異能風世界で今流行の妖怪退治なんていうのもあるね」

6名無しさん:2014/10/19(日) 23:54:25
『にゃ?』
「……にゃー」
『にゃん』
「………にゃーにゃー」
『♪』

7名無しさん:2014/10/20(月) 17:46:29
巨大怪獣から都市防衛は無いんですか!?

8ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/10/20(月) 19:14:34
名前:ランドール
外見:ごつい、おっさん、甲冑マント
備考:どっかの国の騎士団で団長をやっていた(本人談)
今は当てもなく諸国を放浪している

9名無しさん:2014/10/20(月) 19:20:26
ごっどまぁああん

10ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/10/20(月) 19:21:18
「マスター、いつものあれをくれないか」
閑散としたバーに現れたのは恰幅の良い一人の男。

「はは、いつものあれとはなんだ、って顔をしているね」
ふむ。と男は顎に手を当てて少し考えるような仕草をしてみせて


「……そうだな、私とマスターが初対面だからだろうね」

11マフター:2014/10/20(月) 19:24:55
「よくきますたーなランドール」

「私のなまえはマフター」

「あ、マスター。金のゴブリンと銀のゴブリン。
ひろってまひりまふたー」

12マスター ◆cxt6jyx9JU:2014/10/21(火) 21:01:17
>10
猫の闊歩するバーに恰幅のいい男が入ってくる。
どうやらここは猫カフェならぬ猫バーのようだ。

>「マスター、いつものあれをくれないか」

>「……そうだな、私とマスターが初対面だからだろうね」

「そうかもしれないな……猫バーと言えば定番のこれでどうだね」

猫をじゃらして遊ぶ猫じゃらし型の玩具を取り出す。

>11
「ほいさ、金のゴブリンと銀のゴブリン、確かに受け取ったー」

13マスター ◆cxt6jyx9JU:2014/10/21(火) 21:05:32
「そうそう、たった今新しい依頼も来たよ」

掲示板に依頼のチラシを貼るマスター。

「急募! 都市防衛!
敵は巨大怪獣、その名も"ごっどまぁああん"」

14名無しさん:2014/10/21(火) 23:25:15
「ちょっとあんたたち〜、夜更かししてるとごっどまんが来るから早く寝なさいよっとと」

三メートルのごっどまんが隙間からギョロリ

ごっどまんって何ですか?

それは叫ばれていたのです。
あの方が……

15ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/10/23(木) 02:13:29
「申し遅れた。私はランドールだ。根なし草をやっている」
固い握手を交わす二人。

「いかん、本題を忘れていた。猫と戯れている場合ではないのだ
依頼の報酬がなければ食事もままならない身だというのに」

「巨大怪獣か……腕に覚えはあるが敵う気がしないな」
実入りは多そうだが達成の自信がない。これが決断を鈍らせた。
しかし、敵が3メートルだと聞いて「いけるかもしれん」と思考が傾き、遂に怪獣退治を決め込んだのだった。

16マスター ◆cxt6jyx9JU:2014/10/23(木) 19:10:01
>15
「私はとりあえずこの世界では冒険者の猫バーのマスターという事になっているらしい
よろしく頼む」

「ごっどまん退治請け負ってくれるか。
3メートルといえど油断は禁物。仲間を集めてから行く事だ」

>11
「そうそう、はいこれ。金銀のゴブリン探しの報酬」
「早速次の依頼が来てるんだけどお前さんもいくかい?」

(マスターは以後共有NPCとして解放します)

17マスター:2014/10/23(木) 19:10:48
名前:マスター(通称)
外見:今のところバーのマスターっぽい外見
備考:とりあえず中世ファンタジー風っぽいこの世界では猫バーのマスターをやっている
   他の世界では他の顔があるのかもしれない

18トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/10/23(木) 19:12:45
名前:トラネコ
外見:どう見ても二足歩行のトラネコ
備考:以前は店の店主だったらしいが潰れたらしく今は冒険者という名の無職

19トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/10/23(木) 19:16:22
猫が歩き回る猫バーの中に、一風変わった猫がいた。
どう見ても二足歩行のトラネコである。

「その依頼、私も受けようじゃないか」

なんとこのネコ、二足歩行するのみならず人語も操る。
尤も、今の舞台はファンタジーっぽい世界観らしいのでこの世界では普通のことなのかもしれない。

>15
「おお、あなたも怪獣退治に行くのか。見るからに心強い!
私はトラネコ、見ての通り二足歩行のトラネコだ。よろしく頼むよ」

20ひやむぎ ◆kSw54Ov3vY:2014/10/23(木) 20:27:07
名前:ひやむぎ
外見:こじきのおばけ
備考:怪獣ハンター。享年十歳

「さんめーたーくらいが、一番やっかい!」

紐を引っ張ると家が爆発。

そのなかからひやむぎがとんでくる
金と銀のゴブリンを華麗に受けとると御駄賃が降り注ぎ

「大往生!」
ピシッとランドールとトラネコに指をさすのだ。

と思ったが

「きゃあああ」と路地裏から女の悲鳴。

「ごっどまんね!?追いかけましょう!」
ひゅんととんでゆく!

21ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/10/23(木) 22:49:17
三人が集まったところで案内されたのは、バーの地下にあるだだっ広い空間であった。
空間の中央にはいくつもの石柱が円を描くように配置されている。
そして忽然と殺風景な空間は失せ、ランドールたちは鋼の森に立っていた。

「何が起こったのだ? ……彼はとてつもない大魔法の使い手のようだな」
まやかしにかかったような心地でいると、一同の目の前を自動車が通り過ぎていく。

「見たかいトラネコくん。今、鉄のイノシシが走っていったぞ」
中世観に縛られた男の語彙では、これが限界だった。

22名無しさん:2014/10/25(土) 00:05:22
「きゃああああ」

女性の声が響く。
眼前には3メートルの人間と相違ない怪物の姿があった。
白い輪のような腰巻きを履き、肩甲骨からは羽のようなものが飛び出している。

「はらへった」
そんなことを呟いているうちに、胡散臭いカタコト怪獣ハンターがひゅんととんできた!

23トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/10/25(土) 22:38:14
>「ごっどまんね!?追いかけましょう!」

享年十歳の妖怪ハンターがどさくさに紛れて仲間にくわわった!
一行は酒場の地下からどこかにワープさせられたようだ。

>「何が起こったのだ? ……彼はとてつもない大魔法の使い手のようだな」

目の前をあっという間に鉄の塊が通り過ぎていく。

>「見たかいトラネコくん。今、鉄のイノシシが走っていったぞ」

「うむ、よく見ると車輪のようなものがあったな。馬無しで走る馬車かもしれない」

24トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/10/25(土) 22:41:42
>「きゃああああ」

現れたのは3メートルほどの人間と同じ姿をした怪物。ちょっと前に大流行した巨人だろうか。

「あれがごっどまんか! 今いくぞぉおおお!! ……ぜいぜいはあはあ」

日頃の運動不足がたたり、駆けつける途中で動悸息切れしている間にひやむぎに先を越される。

25ひやむぎ ◆kSw54Ov3vY:2014/10/26(日) 13:29:29
ごっどまん?が「はらへった」というのならトラネコかランドールを食べるかもしれないし
その逆でランドールかトラネコがごっどまんを食べるかもしれないが
馬なしで走る馬車はそれはもう車だ。それだけは確かなこと。
だがそれも一興。体力不足のトラネコを音速で吹き飛ばしひやむぎが電光石火の爆誕を魅せれば時は大不況の真っ只中。
お米さえ買えないこの時代にごっどまんは飲まず食わずで死にかけなのだった。しかし……

「食べ物なら、最初からここにあるじゃないかぁ……」
交差するひやむぎとごっどまん。
なんとごっどまんは飛び込むひやむぎをかわして転げているトラネコの尻を掴み持ち上げ口を開けるのだ。

26ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/10/26(日) 18:50:51
「ひやむぎ殿ッ!?」
風のような速さで突っ込むひやむぎをひょいと避ける巨人。
ランドールもその反応速度には驚きを隠せない。

「すべてを食らう怪物ならば、容赦はしないぞ」
腰から勢いよく剣を引き抜く。
剣は、柄も刀身も血が錆びて固まったような黒色をしていた。
ランドールは地面を蹴り、トラネコを掴む腕めがけてまっすぐに刃を降りおろす!

27名無しさん:2014/10/26(日) 20:21:27
どう贔屓目で見ても、甲冑を着こんだ中年の切り込みが、ごっどまんに通用するとは思えない。
例えそれが元騎士団長の熟練した技をもってしてもだ。
それで斬れるというのなら、ごっどまんはすぐに敗北するだけだ。
しかし……、ランドールの速さに対抗するにはトラネコの脂肪のつまった体は重すぎる。
ゆえにトラネコを投げ捨て空中に飛翔。
黒色の剣線は虚しく虚空を薙ぐのみだ。

28名無しさん:2014/10/26(日) 20:36:39
「キミ、大丈夫?」
先ほど悲鳴をあげた女がトラネコにとう。
だがトラネコはビックリするかもしれない。
なんと女は機械人形だった。
まわりを見渡せば鋼鉄のジャングル。
飲食店もなんにもない。
そうここは遥かな遠い未来。

「ああ!腹が減って死にそうだ!」
ごっどまんが叫んでいる。
集まってきた野次馬もみんな機械人形だった。

29トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/10/26(日) 21:04:45
「ほげぇえええええええ!? お助けー!」

すぐさまごっどまんに切りかかるランドール。
トラネコは空中に放り投げられる。

>「キミ、大丈夫?」

「機械人形……! まさか、超古代文明の遺産か!?」

イマドキのファンタジーではよく古代超魔法文明が云々で機械が登場するのだ。
見れば、彼女以外も機械人形だらけ。

「なんだここは!?」

驚きながらも、いったん物陰に隠れて野次馬機械人形達も含めて作戦会議。

「さっきの馬無しの馬車……つまり車か。あれで体当たりしてみればダメージを与えられるかもしれない!」

30名無しさん:2014/10/26(日) 22:19:57
機械の青年「でも誰が運転するんだ?おじさんかい?」
ランドールを見つめる。

機械の不良学生「俺たちは機械だからごっどまんに食べられる心配もねぇし……
ぶっちゃけ関係ねぇし」

31ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/10/26(日) 22:41:49
「トラネコくん、大丈夫かい!?」

巨人の速さに舌を巻きつつ一時撤退。
羽は退化していると思いきや、短時間の飛翔は可能らしい。

「くるまか……乗馬は得意なのだが……」
申し訳なさそうに頭を垂れ、そのまま貝のように黙りこんでしまった。
どうやら全力の一撃で仕留めきれなかったことが相当ショックらしい。

「だが、あれは本当にごっどまんなのかな。
羽を持つのは神の使い、そう、天使だと私は思うんだよ」
体育座りでぼそっと呟いたのはしばらくしてからだった。

32ひやむぎ ◆kSw54Ov3vY:2014/10/26(日) 22:55:58
「気にしちゃだめよおっさま。紙一重と私は思ったよ」
一人で倒せたらTRPGの意味はないし
こんな足掻く展開が最近の流行りなのだ。

そんななか、ランドールは人違い説を浮上させる。

「……そんなんだとしたらもともこもないはなしね」

ひやむぎも体育座り。

33トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/10/27(月) 22:03:09
>「トラネコくん、大丈夫かい!?」

「むう、なんとか……」

車をぶつけるにしても誰かが身を挺して運転しなければいけない。そんな自爆行為をする者は誰もいなかった。
討伐方法が暗礁に乗り上げ、今さらながら人違い疑惑が浮上。

>「だが、あれは本当にごっどまんなのかな。
羽を持つのは神の使い、そう、天使だと私は思うんだよ」
>「……そんなんだとしたらもともこもないはなしね」

「それだ、それなら私に名案があるぞ! 店をやっていたときに仕入れた真実の姿を映す奇跡の鏡、”ミラーの鏡”で……!」

なんか見た目だけはそれっぽい装飾の付いた鏡を道具袋から取り出し、ごっどまん?を映すトラネコ。

34ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/10/28(火) 23:40:14
「ぷるぷる ぼくは わるい ごっどまん じゃないよ」
鏡に映った3メートルのデカブツがどこかで聞いたような台詞を吐いた。
少なくとも鏡の中の方が知能レベルが高そうだが。

「そう、そいつは怪獣えんぜる。世界をリセットするために送り込んだ神の使いだ」
現れたのは仙人のような格好の青年であった。
「そして僕がごっどまんというわけ。おわかり?」
右手に持った杖で自分を指し、青年は笑う。

35ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/10/28(火) 23:56:12
「君たちは僕を退治しにきたんだろ?
人間狩りも飽きてきたから、遊んであげようと思ってね」
地球の頂点に人間が立って久しく、人類は人類以外の脅威が存在しなかった。
人類にとっては好都合であったが、観測者たるごっどまんからすれば退屈でしかない。

「だから僕が人類の脅威になってみたんだ。面白い遊びだろ? 創造者と人形の対決だ!」
人類は巨大ロボットなどで抵抗したが、劣勢を覆せず外宇宙へ逃げた。
地球にいるのは大半が地球再生用の機械人形である。
えんぜるもまた人類を追い地球を去ったから、人形たちもえんぜるのことを知らなかったのだ。
今ここにいる一体は、ごっどまんが連れてきたえんぜる(ハラペコ)というわけだ。

36ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/10/29(水) 00:08:09
「……すまぬ。もう一度言ってくれないか。意味がよく分からなかった」
だが中世観に縛られたランドールでは、理解が追いつかなかった。

「バカなやつだ、とにかく、僕を倒せばいんだよ!」
自称神男といえど、弱点はある。
なんかモヤシっぽいし普通に殴れば倒せそう。

「天界では全能でも地上ではただのもやしっ子に過ぎない。頼むぞ、怪獣えんぜる!」
捨て台詞を吐きながらごっどまんはひゅんと逃げていく!

37トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/10/30(木) 21:44:33
>「……すまぬ。もう一度言ってくれないか。意味がよく分からなかった」

「アレだ、ス○ーオーシャン3みたいなものか!」

イマドキは最初中世ファンタジーに見せかけて実はなんちゃってSFというのも多いのである。
要するにごっどまん?は怪獣えんぜるで、本物のごっどまんはいかにも少年漫画の敵役に出てきそうなイケメン(?)だったが
結局怪獣えんぜるを倒さなければいけないという状況には変わりなかった!
ここに来てどうやって怪獣えんぜるを倒すかという命題に戻ってしまったのである。
道具袋を漁るトラネコ。

「何か無いか何か無いか……。あった! 店をやっていた時代に仕入れたえんぜるの大好物、”えんぜるちょこぱい”〜!
ランドール殿、奴がこれに気を取られている隙に攻撃だ!」

見る限りだと何の変哲もなさそうなチョコパイを怪獣えんぜるの目の前に投げる!

38ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/01(土) 01:04:04
「うまーいッ!」
腹を空かせているだけあって、ガツガツチョコパイを食べ始めるえんぜる。
空腹を満たせればどうでもよかろうなのだ。

トラネコの奇策が成功し、ランドールは颯爽と剣を構える。
だが次の瞬間、光の輪がその屈強な肉体を拘束してしまったのだ。
「ぐっ、不覚……」
えんぜるはひやむぎに一瞥くれると再びえんぜるちょこぱいを貪りはじめた。

39ひやむぎ ◆kSw54Ov3vY:2014/11/01(土) 11:02:20
一瞥をくれるえんぜるにひやむぎは三日月のような笑みで返し
賞味期限を指差さば案の定、エンゼルパイは腐っていた。

「うわああ、お腹が〜!」
真っ赤な顔でえんぜるはトイレを探そうとしてもここは機械人形の世界でトイレもなく
仕方なく物影にダッシュしたその時……えんぜるはドーンと車にひかれてしまう。
瞬間、えんぜるの集中力が薄れランドールの拘束がゆるむとえんぜるのおしりもゆるむ。
そして白いものたちがおしりからもろもろと吹き出してきた。
それはえんぜるが今まで食べてきた人間たちの魂だった。
なので一同は解決したと思ったのも束の間、車がランドールを弾き飛ばしトラネコをもひいてしまう。

「この車、とまんないっ!」
ひやむぎ(享年十歳)の運転する車は燃料がなくなるまで被害を拡大させていったという……。

40ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/03(月) 01:23:56
「なんと御しがたい生き物か、車というものは……!」
激突の瞬間、ランドールは後ろへ飛び退き衝撃を緩和・見事な受け身を披露しつつ頭部を保護。
鎧の防御能力もあって大事には至らなかったようだ。

「うわーっ、僕のえんぜるがーっ!」
ごっどまんは暴走車に轢かれないよう電柱の上にしがみついている。
幼体とはいえ、えんぜるは戦車砲程度ではビクともしない皮膚をもつ。
それを内部から破壊?するのは慮外の出来事であった。

42トラネコ ◆77kypAAQEo:2014/11/03(月) 01:42:49
「大丈夫かランドール殿!」

そう言うトラネコは車に轢かれてペラペラの紙状態になっていた。
自分の方が大丈夫じゃないが、命に別状は無いので多分問題はない。

「チャンスだ! かみをバラバラにするチェーンソー!!」

またも胡散臭いアイテムを繰り出してランドールに渡すトラネコ。
かみが平仮名なので神なのか紙なのか髪なのかさっぱり分からないのであった。

43 ◆kSw54Ov3vY:2014/11/03(月) 12:58:08
ひやむぎの運転する車はごっどまんの登っている電柱に激突し、それはぐらりとランドール目掛け横倒しになって行く。
そして皆が見つめるなか、いたいけな少年対チェーンソーをもつおっさんとの一騎討ちが始まりかけたその時……

「ああ……、僕って大人気ないなぁ。いやんなっちゃうよ」と、上空をおおう黒い影。

「いけっゴッドマシーン!」
それは人類のロボットを殲滅し、今も外宇宙で人類を抹殺し続けている究極神様兵器「ゴッドマシーン」だった。
それはとんがりコーンみたいな飛行形態から手足が生えて人型になってゆく。

「ただの遊びなのに、少しだけ本気になっちゃって……ごめんよぉ。ごめんね〜。ごめんなさい〜」

44 ◆kSw54Ov3vY:2014/11/03(月) 13:00:16
ゴッドマシーンは頭の上に高速回転する光の輪を展開させていた。
それは一種の発電装置であった。でも秘密なのだ。

「ぐおおぉ!」
ランドールに目掛け握り拳固一発。
たとえランドールが鎧を着ていても、それを受けたら頭が亀のようにめり込んでお尻から飛び出してしまうことだろう。

「ほらぁ!なんか感動するようなこと言って斬ってこぉい!」
凄まじい拳固の風圧はトラネコを吹き飛ばす。
おまけにごっどまんもふっとんでゆく。そして一緒に飛ばされながらも
「うりゃあああ!」
杖がゴッドハサミに変化してトラネコを襲う。
【ゴッドマシーン対ランドール。ごっどまん対トラネコ】

45ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/04(火) 01:50:40
暴風雨のような拳を前にランドールは全速力で逃走を始める。
騎士団長であった時代なら腰抜けの謗りは免れないが、今はただの無職だ。

「天変地異を相手にしているようだ……グホッ!」
地を砕く拳の余波はランドールの体を紙屑のように吹き飛ばした。
直撃を避けてもこの威力。カタカナ表記は伊達ではない。

「だが、私も騎士だ。仕える主君は、今はいないが……」
勝機はある。巨大な敵を相手にして足元にいても仕方ない。
狙うは急所。すなわち頭か、心臓。体内から攻撃してもよい。
そう算段を立ててランドールはロボットの体をヨチヨチ登りはじめた。

46名無しさん:2014/11/06(木) 19:15:59
「団長さ〜ん」
思い出の世界からマーニーが呼んでいる。
ちょうどゴッドマシーンのヘソの辺りが思い出の空間。
時空が裂けてるのだ。
なんてら波が出たとき、人の心は時空を越えてゆくという。

「こっち〜」
マーニーは手招きしている。

と、ここまで書いて、何を書いてるんだろうと思いはじめてしまって
さっき、目を閉じたら文字から人のお顔がたっくさん出てきてしまいました。

47トラネコ ◆77kypAAQEo:2014/11/06(木) 23:51:29
>「うりゃあああ!」

今のトラネコはペラペラの神…じゃなかった紙状態!
はさみでチョッキンされたらひとたまりもない!
対するトラネコはかみをバラバラにするチェーンソーをもう一つ取り出す!
まさしく神VS紙! 
ごっどまんのハサミを文字通りひらり!と避けトラネコの反撃!

「うおりゃああああ!!」

ごっどまんはひらり!と避けた!が、服だけ掠っていた!
服だけがはらりはらりと舞い落ちるギャグ漫画でありがちな展開に!
そう、誰得な美少年のサービスシーンである――!

48ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/08(土) 19:31:28
ランドールの意識は騎士団時代に遡っていた。
眼前の魔物を切り伏せ、仲間とともに戦場を駆ける!
ウェイン、カレス、マルセル、アイネ……

「むぅん!!」
ごついチェーンソーが遠い記憶を引き裂く。
「マーニーなど知らん……すまぬ」
そして頭部に達すると、ランドールは神殺しの武器を降り下ろす。
首と頭を切り離して死なない敵はいない。戦場の鉄の掟だ。

49名無しさん:2014/11/08(土) 20:34:31
「いゃああぁ!!」
ごっどまんの事務所は下ネタNGだった。
なので彼は真っ赤になって右往左往している。
でも、大切なところは「見ちゃだめ護符」でかくされていた。

『ぎゃはははは!』
嘲笑が聞こえる。それは高次元の存在たちが宇宙から観測していたからだ。

『面白い猫がいるぞ。彼を我が事務所にスカウトしよう!』

50名無しさん:2014/11/09(日) 08:38:01
>「マーニーなど知らん……すまぬ」

ランドールは過去を切り裂いた。
そしてランドールの扱うチェーンソーはゴッドマシーンの脊髄回路を少しずつ切断してゆく。
それはスーパーコンピューター以上の凄いテクノロジーで出来ているから被害総額は地球の全部の土地が買えるほどの金額。

「やめてぇ!お金ならあげるからやめてぇ!あなた無職なんでしょ!」
マーニーが下から叫んでいるも、ゴッドマシーンの頭は切断されて暴走を始める。
するとランドールの直上、回転する光の輪の中から声が聞こえる。
それはネズミのようなもので一生懸命に輪の中を走っていた。

51トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/11/10(月) 21:30:38
>『面白い猫がいるぞ。彼を我が事務所にスカウトしよう!』

パァアアアッとトラネコに高次元より謎の光が降り注ぐ。
チャララララ〜ラ〜ラ〜♪
トラネコは無職→お笑い芸人にクラスチェンジし、新たな力に目覚める!

「くらえ一発ギャグ! 布団が吹っ飛んだ!」

氷結のブリザードが吹き荒れる! 全裸のごっどまんはひとたまりもない!

52名無しさん:2014/11/10(月) 22:27:09
「ねむいよ…パトラッシュ……」
ごっどまんは寒くなって、散らかってる布団に潜ったまま天に召されてゆく。
それはアニメファンが選ぶ名場面百選のフランダースの犬みたいだった。

【トラネコはごっどまんをたおした!】

53ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/10(月) 23:08:17
「無職かどうかではない! 信念の話だ!」
なんかそれっぽいことを叫びつつチェーンソーが轟音を上げる!

「……こんなものが、究極の殺戮兵器だとはな……」
不乱に走るネズミに似た何かを眺めながらぽつりと漏らした。
まるで不思議の国に訪れたような心地だ。

「今、解き放ってやろう」

ランドールは構るや、チェーンソーで輪を切断しはじめた!
最早林業のおっさんである!!

54名無しさん:2014/11/11(火) 21:42:55
>「今、解き放ってやろう」

ということで、ネズミもどきは救出され、ゴッドマシーンは動力を失い停止。
でもネズミもどきも所詮畜生なので、何にもお礼もなしに空に駆けていった。
そして去って消えると、演出からか空に大きな顔が浮かんだ。
それはトラネコとランドールの父の顔。それは土気色で死んだような虚ろな目付きではあったけどシャボン玉のように無数に下から浮かんできては消えて少しメルヘンでもあった。

55名無しさん:2014/11/11(火) 21:44:31
そのご

瀕死のおばけ、ひやむぎはマスターのもとへと運ばれた。
ごっどまんとの壮絶な死闘をたった一人繰り広げた大勇者のひやむぎ。
マスターは狼狽し薬湯にひやむぎを浸し祈祷する。

「わたし、がんばったょ……ますたぁ。がんばってごっどまんたおしたよ。ひとりで……」
ひやむぎは火垂るの墓の死ぬ前の節子のようにやつれたまま。

「ひやむぎ。ようやったで!あとは兄ちゃんが願いはかなえたるさかいなんでもいいや!」とセイタの顔のマスター

「ぢゃあ、ヴ、ヴィトンのばっぐに……えるめすのおさいふを……買って」
こうしてひやむぎはブランドものを手に入れて、その後も次の依頼がくるまでヨロヨロとしていたのだった。

56ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/13(木) 20:07:37
──金を受け取ったランドールは、ホクホク顔で猫と戯れていた。
後半正直何もしていなかったひやむぎが何故か報酬を受け取っていたのが腑に落ちない。

「猫くん……大きくなるのだぞ。トラネコくんのように」

そしてまた自分も強くあらねば。
今回の依頼で己の実力不足を痛感した(というよりピークからドンドン衰えていっている)。
報酬が尽きないうちは猫バーを拠点に修行でもするとしよう。

(まだ始まったばかりなのだからな……この果てしなく長い……騎士道は……!)

最後の最後で不吉な打ち切りフラグを立てるおっさんであった。

57トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/11/13(木) 22:22:30
「――というわけで我々はごっどまんを打倒し世界を救ったのであります、べべんべん!」

「にゃー」「にゃにゃにゃー」「にゃー」

どさくさに紛れてお笑い芸人になったトラネコは猫バーの片隅で猫を集めて芸を披露したりしている。
が、猫相手(自分もネコだけど)なので当然稼ぎにはならない。
どうやら生計を立てるには次の依頼を待つしかなさそうである。

58名無しさん:2014/11/14(金) 23:54:26
依頼「ムーンライト祭」の参加者募集☆
村に活気を与えるために毎年のように募集されている。
参加者は500ゴールドを手にいれる。
町で下準備してもよし。

麓の店
【地図100ゴールド。狼の仮面300ゴールド。ムーンライトソード500ゴールド】
【チョコレート100ゴールド。マッチ100ゴールド】

村までは山道しかなく徒歩で三時間。【体力−2】
麓の店で買い物をした場合、夕暮れとなる。
村のお店
【桃燈300ゴールド】

一日目。君たちは明日のために早めに休んでもいいし、何か行動をしてもよい。(ただし体力は回復せず)

59名無しさん:2014/11/14(金) 23:59:39
ステータスは精神力10体力10とします。
登場人物は麓の店の店員。
宿屋の店主。村のお店の店員。
その他もあり。
自由に行動なされた場合、行動判定もあります。

60ロコモコ:2014/11/15(土) 20:15:53
女。26。サイオニック見習い。
魔法学園卒業後も就職先も見つからず家事手伝いの日々。
そんななかやっと就職出来たのが小さな教会。
だが神父が呑んだくれのダメオヤジでロコモコに色々と丸投げしてくるので胃の痛い日々が続く。

今回の依頼の報酬も神父が天引きし
ロコモコには100ゴールドしか支払われていない、

61ゴーランド:2014/11/15(土) 20:50:45
ゴーランド(モブキャラ)。男。モンク。筋肉質のイケメン。性格は度が過ぎる真面目。

町外れ。

「ここからは馬車では無理のようだ。歩いてゆこう。
もたもたしていると日が暮れてしまうかもしれん」
彼の名前はゴーランド。農作物を担ぎ農民らしい姿をしているが
その肉体は農作業で作られたような体つきには見えなかった。

宿屋

宿主「いらっしゃいませ。お祭りの参加者の皆様ですね?
わざわざ遠方から御足労ねがわれた皆様からお金をとるわけには参りません。
今晩はごゆっくりおくつろぎ下さいませ」

部屋は個室で角部屋と地下が空いていた。
二階は他のお客でいっぱいのようだ。

ゴーランド【精神力10体力8】

62名無しさん:2014/11/15(土) 21:24:48
山から吹いてくる風が冷たい。もうじき秋も終わる。
ロコモコは麓の店で買い物をしていた。
と言っても少ない報酬では買えるものなどなく、先程の集団と一緒に村にむかえば良かったと思っていた。

と、店員の男が窓を閉めるために立ち上がる。
彼は杖をつき、足をひきずっていた。

そしてロコモコが村に着いたのは日も沈んだころ。

ロコモコ(モブキャラ)【精神力10体力8】

村の探索タイムです。
時系列。後追いして会話や行動も可能です。
今回は劇画調のためひやむぎは登場しません。

63ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/16(日) 19:19:28

「村……か……?」

騎士は憔悴しきっていた。
とある依頼を契機に修験の旅に出たが、無理な修練で遂に限界が訪れた。
一歩を踏むごとに肺腑が破裂しそうな激痛が走る。
足に感覚はなく、白銀に輝いていた甲冑は錆が浮いて黒ずんでいる。

やっとの思いで宿屋に辿り着いた彼は、半ば倒れこむように扉を開けた。
ちょうど宿主と農民風の男が会話をしているようだ。

「すまぬ……部屋は、空いておらぬか……」

ランドール【精神力10体力8】

64名無しさん:2014/11/16(日) 20:57:17
>「すまぬ……部屋は、空いておらぬか……」

「……あなたは?お姿からしてお祭りの参加者の方ではありませんね。
でも良いでしょう。三日後の満月の夜。
この村で素敵なムーンライト祭があります。
それまでに御休養なされてお祭りに参加していってくださいな」

疲れている様子のランドールは角部屋へと案内される。

「あ、それと、この剣は預からせていただきます。
あなたの素性を私は知りません。すいませんがどうかお察しくださいませ」
そう言って宿主は剣を預り、ゴーランドと何やら会話していた。そして……

「大丈夫か君。宿主に言って相部屋にしてもらった。すぐに休むといい」
ランドールはゴーランドと一晩を明かすことになった。

【角部屋:遠くで獣の遠吠え。精神力-2】
何の行動も起こさなかった場合、体力は翌日全回復します。

65トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/11/17(月) 09:11:49
「祭りに参加するだけで報酬がもらえるとは何てお得な依頼なんだ」

劇画調のトラネコはスキップしながら山道を歩いていた。
もちろん依頼である以上、危険な祭りだったりするのだろうがトラネコはそんな深い事は考えない。
そして宿屋に辿り着く。

「祭り参加者はタダだって? なんて良心的なんだ!」

このような場合は逆にどさくさに紛れて便乗値上げする場合が多い事を元商人のトラネコは知っていた。

「ところでムーンライト祭りとはどんな祭りなんだ?」

とかなんとか言いながらどこかの部屋に案内されていくトラネコ。
トラネコ【精神力10体力8】

66名無しさん:2014/11/17(月) 19:05:17
トラネコはスキップをしながら山道を登ったので村に到着したころは夕暮れになっていた。
村に到着したのは宿主がランドールたちを部屋に案内して小一時間たったころ。
受付にはロコモコもおり、二人は地下のフロアに案内された。

>「ところでムーンライト祭りとはどんな祭りなんだ?」

宿主「三日後の満月の夜に行われる幻想的なお祭りでございますよ。
その歴史も古く五穀豊穣、子孫繁栄、無病息災などを祈祷するお祭りでございます。
まあ、詳しいことは参加してからのお楽しみということで……」

宿主「あ、それと夜に外出なされるときは売店で桃燈をお買い求め下さい。
月明かりがあるとはいえ、森に囲まれたこの村の暗がりは本当に深い闇ゆえに……」

ロコモコ「桃燈ってあの300ゴールドもする丸っこいやつでしょ。貧乏人にはお金がなくって買えませーん。
……にしてもここって地下だからかなぁ?おそろしくさむいんですけど」

宿主「もうじき、冬がまいりますから……」

二人は隣り合わせの部屋に案内される。

67名無しさん:2014/11/17(月) 19:07:12
トラネコとロコモコは隣り合わせの部屋。
室内は暖炉に火がくべられており暖かかった。
各々の部屋に食事も運ばれ、しばらくして……

「ふぎゃああ!やっぱりぃ〜!」ロコモコの悲鳴。そして……

「ちょっと猫のおじさま!手伝ってもらえないっ!?」コンコンとノックの連打。

「部屋つきのお化けにとりつかれてしまったの!
で、そのお化けがお外に出たいみたいなんだけど、
外って真っ暗じゃない?でも、おじさまは猫でしょ?月明かりでもよく見えると思って道案内をお願いしたいのっ!」

地図を入手していた場合は使用可能。
お化けに遭遇。精神力−2。ロコモコ【精神力8体力8】

68ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/18(火) 19:12:40

「魔物め……! おのれ、私が相手だ!」

獣の遠吠えに魘され何事かを騎士が叫ぶ。額には大量の汗が滲んでいた。
修験の旅で尋常でないほど己を追い込んでいたことが窺えよう。

──翌朝。

本調子でないにせよ、体力は概ね回復した。
年をとると筋肉痛が明後日にやってくる。明日は地獄だ。

「昨日は世話になったね。私はランドール。
 旅人……いや、冒険者といった方がよいか。とにかく、ありがとう」

そう礼を言って頭を下げると騎士は些かの違和感を覚えた。
如何にも農民風の男だが、服越しにも分かる強靭な肉体と纏っている気は農民のそれでない。

69ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/18(火) 19:23:31

普段なら相手の事情を推し量って何も聞かなかっただろう。
だが、久方ぶりに人間と会話を交わしたということが、騎士の口を滑らかにしていた。

「ただの農民……というわけではなさそうだね。
 宿に泊まるということは、この村の人間でもないようだ」
訝しむというよりは男の鍛え上げられた肉体に感心して、という調子であった。

「ああ、そういえば祭りが開かれるんだったな……
 君もその祭りに参加するのかい。村以外からも人を集めるとなると、結構な規模だ」
その後騎士は「昨日の礼をしたい。金でも良いが、何かできることはないかな」とも言った。

【精神力8体力10】

70名無しさん:2014/11/20(木) 00:31:22
翌朝。ゴーランドはランドールの回復に安堵した。
何か悪い病気なのではないかと思っていたのだが、ただの老化だったのだ。

>「昨日の礼をしたい。金でも良いが、何かできることはないかな」

「……お〜、なんということだ!これも神の御導きか。
それならば私と共に調べてもらいたいことがある。
じつは毎年、祭に参加した者がそのまま山からおりてこなくなるのだという。
だから君は私と共にその真贋を見極めて欲しい」

「私の名前はゴーランドだ。よろしく頼む」
と、ゴーランドは合掌して御辞儀。

71名無しさん:2014/11/20(木) 00:47:52
……と、二階から階段を降りてくる複数の足音が聞こえる。
見れば数人の傭兵と、召し使いに囲まれた小太りの商人らしきものの姿がある。
商人はランドールに目を止め一瞬嫌そうな顔をして何処かへ歩いてゆく。
それが気になったゴーランドは彼等を尾行することにした。
そして君たちが宿を出て村の中央広場まで出るとそこでは肉が焼かれていたり、野菜のスープが煮られていたりしていい匂いががするだろう。
小さな村にしてはなかなか豪華な感じだった。彼らは屋台のテーブルで朝食をとるようだ。

「準備は万端でおじゃるかな?」と商人が召し使いにとう。

「はい。満月草も充分に成長しております。あとは満月の夜に生け贄を捧げるだけでございます」

「ん、生け贄にするのはいきのいいウサギだけにしたいものじゃのう」
商人はぐるんと後ろを振り替えった。

72トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/11/20(木) 17:16:44
>67
「わっ、なんだなんだ!?」

ロコモコからお化けが外に出たいから道案内をお願いしたいという妙な依頼。

「ちょっと待て、君はもう取りつかれているのか!?」

ロコモコの背後を凝視してみるが、残念ながらトラネコに霊能力はなかった。
からかわれているのかもしれないとも思いつつ、とりあえず引き受ける。
とりあえず外に出て桃燈を購入するトラネコ。それで買っておいた地図を照らす。

「お化けさんはどこに行きたいと言っているのだね?」

【トラネコ 精神力8 体力8】

73名無しさん:2014/11/20(木) 23:54:58
>「お化けさんはどこに行きたいと言っているのだね?」

お化けの丸い手が地図にぺたりとひっつき湖からずんずんと伸びて国境付近に移動したかと思えば、ぐるぐるとその手は円を描き何が何だかよくわからなくなる。
それでちょっと怒った様子のお化けは普通に「あっち」と指差した。お化けには地図がわからなかったのだ。
そしてお化けに導かれ、トラネコたちは遠くの小屋に連れて来られる。
するとお化けは小屋のなかに消えて行くのだった。

トラネコがその小屋に入ると本がパタパタと飛んでいることだろう。
それはブラッディムーンの作り方。所謂研究ノートだった。
『私の実験は成功した。湖の中央の小島にエサと例の狼を放ち、満月の夜に食べさせたら湖面は真っ赤に染まり月も赤くなった。
すると湖に浮かぶ満月草の花はブラッディムーンへと変わり若返りの妙薬となったのだ。
偉大なる魔術師たちが失敗してきたことを私は簡単に見つけた。私はえらいのだ。
でも、強欲なあの商人は私に若返りの妙薬で得た利益を半分もくれなかったのだ』

74名無しさん:2014/11/21(金) 00:01:41
お化けは真っ赤な顔でぷんすかしている。

「もしかしてあなたってこの本を書いた人?それで商人に恨みをもっているってこと?」
ロコモコが問うとお化けはブンブンと首肯。

その時だった。小屋の外から唸り声が聞こえる。それは怨念のような人の声でお化けも震えるほどの迫力があった。
なので二人はここで一夜を明かすことになり翌日。

「なんだか嫌な予感がする。私はサイオニックなの。この村からははやくおりたほうがいいかも……」とロコモコ。

宿に帰る途中、湖岸を美しい少女が歩いているのが見えた。
【怨念の声。精神力−2。小屋まで移動。体力−2】
【ロコモコ精神力6体力6】

75ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/21(金) 19:33:36

「そんなことで良いのかい? お安い御用だ」

ゴーランドに倣って合掌。ランドールの故郷にはない文化だ。
そんなことをしていると、通りかかった商人が嫌な顔をして去っていく。
無理もない。風呂に入って少々さっぱりしたものの、鎧は薄汚れ髭は伸び放題ときている。
騎士より落ち武者に近かった。

農民風の男に従い商人を尾行すると中央市場に到着。不意に商人が後ろを振り返った。
この騎士は温厚だが、大らかゆえに動じないところがある。

「このまま尾行を続ければ、奇襲くらいは食らうかも知れぬな」

逆説、相手に後ろ暗いモノがあるという証左に他ならない。
ならば敢えて乗ってやれば話が早いな、とランドールは言っているのだ。

76名無しさん:2014/11/21(金) 22:26:03
>「このまま尾行を続ければ、奇襲くらいは食らうかも知れぬな」

ランドールとゴーランドは尾行のプロではない。だがそれはランドールも百も承知で
あえての行動だった。
己を知っている中年の行動も決してバカにできるものではない。

「なるほどな…」ゴーランドも納得のようす。

商人も神経質になっているらしくランドールたちの尾行にいち早く気づくと先手をうってくる。
まわりはすでに傭兵たちに囲まれている。

「助けを求めても無駄だぞ。ここの村人たちも大商人ドルバコ様のおかげで今の豊かな生活を維持している」

「この者たち、いったいどうしますか?」

「ここでは目立つのじゃ。フェリルの屋敷に地下牢がある。そこへぶちこんでおけぃ」

77名無しさん:2014/11/21(金) 22:28:07
古びた大きなお屋敷。それは代々この村を守ってきた一族『レム家』のものだった。
今ではレム家もフェリル・レムという少女が一人。衰退の道を辿っていた。

傭兵「おらっ、おっさんはここに入っとけ!」
牢屋に押し込まれる二人。

ドルバコ「ぬしらは誰のまわしものじゃ?見当が多すぎてわからぬわぁ」

ゴーランド「私は誰の回し者でもない。ただこの村で起きている謎の噂の真贋を見極めるためにここに来た。
彼もその手伝いをしてくれているただの旅人だ」

ドルバコ「バカじゃのうおぬしらは……。金貨一枚にもならぬことを……」
ランドールたちは捕まってしまった!

78トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/11/21(金) 23:57:44
お化け(に導かれるロコモコ)に導かれて辿り着いた小屋では、ポルターガイスト絶好調だった。
どうやらお化けは、強欲な商人に利益を横取りされて恨みを持っているらしい。

「商人の風上にも置けん奴だ! まさか……君はその商人に殺されたのか!?」

と、お化けも怖がるほどの恐ろしい唸り声。お化けであっても怖い物は怖いようだ。
トラネコ達はそのままそこで眠れぬ夜を過ごした……。
次の日、湖岸を美しい少女が歩いていた。

「君は……この辺の住人かな? 昨日の夜変な唸り声が聞こえなかったかい?」

【トラネコ精神力6体力6】

79ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/23(日) 00:13:12
瞬く間に傭兵に囲まれた騎士と農民。
腰に剣が差さっていれば抵抗もできたが、生憎宿屋に置いたままだ。
無抵抗で捕まったのが功を奏したらしく、これといった暴力も振るわれず地下牢へ放り込まれる二人。

ドルバコ「バカじゃのうおぬしらは……。金貨一枚にもならぬことを……」

「人は利だけで動くのではない。心の中の気高きものを信じて、力強く立ち向かえるのだ」

少なくとも騎士はそう信じている。そして、隣の農民風の男もそうであると。
この二人の偉丈夫の背後に何もないと知った商人は哀れな囚人をどうするだろうか。
聞き出すことがないならさっさと殺してしまうだろう。ましてや、不都合なことを聞いていれば。

「満月草とやらの贄にでもしてしまうか。私は、望むところだ」

騎士が、不敵に笑った。

80ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/23(日) 00:15:06
大商人ドルバコと対峙しつつ騎士はぼそりと呟く。

「ゴーランド殿。腕に自信はおありか?」

今は脱出できない。だが商人達が二人を始末する瞬間こそ好機。
首を吊るか首を斬るか、はたまた牢屋で斬り殺すかは判然としないが、その瞬間必ず牢が開く。
経験上そのときを狙うのが無難であろう。スプーンで壁を掘るような時間はない。

騎士は人を殺さない。殺さず捕まえて身代金をせしめるのが常道だ。
もちろん元騎士・ランドールは両方経験している。捕まったときは必死で逃げたが。

「それまで待つのだ。そして、真贋を見極めよう」

妙に頼もしかった。彼の精神テンションは今、騎士団長時代のそれだったのだ。

81名無しさん:2014/11/23(日) 17:34:21
>78
>「商人の風上にも置けん奴だ! まさか……君はその商人に殺されたのか!?」

お化けはわんわんと噴水のように涙を流しながら朝陽に溶けていった。
そして夜があけて宿に帰る途中、湖岸を歩く少女の姿があった。

>「君は……この辺の住人かな? 昨日の夜変な唸り声が聞こえなかったかい?」

「あなたは、どうしてそんなことを聞くのでしょう?
まさかあれが、私の悪夢から生まれた影の住人とでもいいたいのですか?
いいえ、その前に私の名を名乗りましょう」
少女の名前はフェリルと言った。トラネコもロコモコも挨拶をするとフェリルはお屋敷に来なさいとなかば強引に誘ってくる。
ロコモコはなんとなく少女に破滅的な危険な印象を受けたが不眠不休で身も心も疲れていたし
何よりお金持ちそうなのでお友達になるのもよいかもと思いついて行くことにした。

82名無しさん:2014/11/23(日) 17:36:40
>79-80
>「満月草とやらの贄にでもしてしまうか。私は、望むところだ」

「まあ、そう急くではない。二日後の満月の夜まで待つでおじゃる」とドルバコ。

>「ゴーランド殿。腕に自信はおありか?」

「人一倍、鍛練はしてきたつもりだ。負ける理由は見当たらぬ」

>「それまで待つのだ。そして、真贋を見極めよう」

「わかった」

決意を秘めた二人の様相に、ドルバコは気付いていないわけではなかった。
ただどうすることも出来ないはずとたかをくくっていたのである。

83名無しさん:2014/11/23(日) 17:41:17
お屋敷では、ドルバコたちのお出迎えが待っていた。
ドルバコたちはフェリルと商談を結んでいて、親密ではないがフェリルがお屋敷を解放しているのだ。
もちろんランドールたちのことは秘密である。
彼らは適当に自己紹介を終えるとトラネコたちの食事に付き合うという。
それがロコモコにはとても怪しく思えて

「わたし、食事をさせてもらったら帰ります……」と、彼女が言うと、ドルバコが何かあったら傭兵たちに守らせるという。
それほどお祭りには、見る価値があるのだと力説してくる。

そして食事も終わり正午過ぎ。

84名無しさん:2014/11/23(日) 17:43:22
トラネコのもとにフェリルがやって来る。
するとフェリルはトラネコに悩みを打ち明けてくる。
フェリルは満月の夜になると悪夢の中に迷い混んだようになり記憶もあやふやとなるのだという。
それはいったい何の病気なのだろう?

「村の外の方たちならば、よい薬でも知っていると思っていたのですが」
フェリルはうつむいていた。

「あ、そう言えば、お供の方は?」顔をあげるフェリル。

すると「お帰りになられましたよ」と傭兵が階段から上がってくる。
彼の腰には地下牢の鍵がカチャカチャとぶら下がっている。

85名無しさん:2014/11/23(日) 17:47:19
ランドールさん。待機ということで
トラネコさんの行動後にロールを回したいと思います。

86ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/23(日) 21:50:34
分かり申した!

87トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/11/24(月) 10:56:16
不思議な少女フェリルに何故か強引に屋敷に招待されたトラネコ達。
そして彼女に悩みを打ち明けられる。
昨日の心霊現象と何か関係あるのだろうか……。

>「村の外の方たちならば、よい薬でも知っていると思っていたのですが」

祭りは次に満月となる二日後。

「どちらにしろ祭りに参加しようと思って来たんだ。
もしよければ私が君の様子を見ておこうか。何か分かるかもしれない」

>「あ、そう言えば、お供の方は?」>「お帰りになられましたよ」

そう言いながら登場した傭兵を見て随分仰々しい鍵を持っているなあ、とトラネコは思った。
サイオニックのロコモコ(+お化け)がいれば意見を求めようかと思ったが、いないものは仕方がない。

88名無しさん:2014/11/24(月) 15:30:10

>「どちらにしろ祭りに参加しようと思って来たんだ。
もしよければ私が君の様子を見ておこうか。何か分かるかもしれない」

「……ありがとう」

そして二日後の翌朝。ムーンライト祭の日。

ドルバコ「なんですと?神降ろしの儀式の補佐をトラネコ殿に頼みたいというでおじゃるか?」

フェリル「はい」

と、いうことで、トラネコはフェリルと一緒に湖の中央の小島に連れて来られた。
そこには小さな塔があり装飾された扉や石柱からして魔法の宿っているものとわかる。
ドルバコの話では、祭のこの儀式は、フェリルの神通力を高めて村を守護するものだという。

ドルバコ「トラネコ殿には、満月が天頂にのぼり、この島に祭の参加者が運ばれたあと、太鼓の合図のあとにフェリル様を屋上にエスコートしていただきたいでおじゃります」
そう言い残し、ドルバコたちはそそくさと消えた。

89名無しさん:2014/11/24(月) 15:32:47
あのあと、帰ろうとしたロコモコは傭兵たちに囚われ地下牢に入れられていた。
そこで彼女はランドールたちと情報交換をする。

そして地下牢に何度目かの食事が運ばれてくる。
たぶん、これは早めの夕食。それは今宵がムーンライト祭だったからだ。

月明かりのなか、ランドールたちは舟に乗せられ湖面を進んで行く。水上に花開いた満月草が金色の花粉を湯気のように撒き散らしている。
目的地の小島では先に到着していた祭の参加者たちが眠り薬で眠っているようだ。

「あとはお前たちで最後だ。まあ、冷たい湖水を泳いで逃げることなど出来んとおもうが、……念のため半殺しにしておくか」
ランドールを地面に突き飛ばすと、傭兵がモーニングスターで殴りかかってくる。

90名無しさん:2014/11/24(月) 15:35:45
ドルバコ「満月が天頂に達したでおじゃるな。太鼓の合図じゃ」

小島から離れた小舟の上から太鼓の音が響き渡る。
すると対岸の村人たちが演奏とともに歌を歌い始める。
と、時を同じくして意識が朦朧としているフェリルを塔の屋上へとエスコートするトラネコ。

するとなんということだろう。
フェリルが大きく美しい狼へと変身をしていったのだ!その大きさは象よりも大きい。
フェリルは遠吠えをすると人の匂いを嗅ぎ付け塔からひとっとび。
狂気の演奏とともに傭兵の一人を噛み砕いた。
だがそれはランドールたちを助けた訳でもなく、フェリルが人の肉を欲したからだ。

「ち〜!ドルバコのやつ、まだ俺たちが脱出してないっていうのに!」
傭兵たちの武器は銅の剣やモーニングスター。古来から人狼の弱点とされる銀の製品は持ち合わせていない。
狼の爛々とした瞳はランドールをとらえている。

91ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/26(水) 23:29:27

牢屋に新たなるメンバーが加わった。名はロコモコ。
ロコモコと捕まった経緯などを交わす内に事の全容が薄ぼんやり見えてきた。

「狼に餌を食べさせることで満月草が若返りの妙薬になる……か」

そして大商人は件の妙薬を売り捌いて利益を得る。
村人側の意思が判然としないが、黙認している可能性は否めない。
ムーンライト祭は狼の餌を集めるための罠という訳だ。
いずれにせよ犠牲の上に成り立つ商売など容認するべきではない。

「私は、狂気の祭りなど止めて然るべきだと思うが。ゴーランド殿は如何か?」

この中年は頼まれた付いてきただけの部外者。
止めるか逃げるかはゴーランドの意思を尊重しようと思ったのだ。

92ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/26(水) 23:30:29
ムーンライト祭当日。舟に乗せられた三人は湖中央の小島へ向かって進んでいく。
腕には枷。両脇には物々しく武装した傭兵達。祭りの参加者は一様に眠っているらしかった。

「幻想的な美しさは、吸った命のぶんだけ……ということか」

小島に着くと不意に突き飛ばされ先制攻撃の憂き目に遭う騎士。
鉄球が腹部を強打。骨は軋みを上げ、中年の顔が苦悶に歪む。

「や、やってくれる……」

鎧を纏った敵と相対する時、最も有効なのは打撃である。
中年には重過ぎる攻めだ。血反吐が出口を求め喉元で暴れている。
しかし、この程度のダメージは幾度も経験している。戦闘に支障はない。
鎖付き鉄球相手なら、上手く懐に潜り込めば素手でも倒せるはずだ。

93ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/26(水) 23:32:48
素早く起き上がり傭兵との距離を詰めて──太鼓の音が響いた。

「あれが狼なのか……?」

その巨躯は既に"狼"の範疇を超えていた。
諸国を漫遊していた折に象という生き物を見たが、遥かに大きい。

「貴殿等は逃げられよ。命を懸けるほどの仕事でもなかろう」

傭兵達にそう告げて騎士は狼と対峙。腕に枷をつけて魔物と戦うのは流石に経験にない。
だが眠っている祭りの参加者を見過ごして逃げるのは騎士の信条に反する。

「私が相手だ。薄汚れていても銀の鎧。少しは加護になってくれよう」

そう言って乾いた笑みを浮かべると、狼へ果敢に突っ込んだ。囮役を果たすために。

94トラネコ ◆cxt6jyx9JU:2014/11/28(金) 00:15:50
フェリルのエスコート役として祭りに参加することになったトラネコ。
祭りの一般参加者達は、何故か眠り薬で眠らされるようになっているらしい。
不自然さを感じつつもフェリルを言われた通りに塔にエスコートすると、なんと彼女は巨大な狼に変身したではないか!

「あ……あわわ……」

あれよあれよという間に傭兵の一人を噛み倒し、甲冑の騎士と対峙する巨大狼。

「なんと、ランドール殿ではないか! そいつはただの狼ではない。人狼だ!
これでどうだ、とおう!」

トラネコは巨大狼にミラーの鏡を突きつける! 
ただし今回は劇画調なので効くかどうか甚だ疑問である。

95名無しさん:2014/11/28(金) 00:30:43
>「私は、狂気の祭りなど止めて然るべきだと思うが。ゴーランド殿は如何か?」

「年齢は違えど貴方とは気が合いそうだ。
……狂気の祭り、必ずや止めてみせよう!」
ゴーランドは決意を胸に秘め、その時が来るのを待つことにした。
そして、とうとうその時がやって来る。

巨大な狼が塔の天辺から降りたち一同に襲いかかる。

>「貴殿等は逃げられよ。命を懸けるほどの仕事でもなかろう」

「か、かたじけぬ!」
傭兵たちは慌てて小舟に乗り込んでゆく。
それを見た狼は彼らを追いかけようとするが……

>「私が相手だ。薄汚れていても銀の鎧。少しは加護になってくれよう」
立ちはだかるランドール。
それが邪魔だとばかり食らいつく狼。

96名無しさん:2014/11/28(金) 00:34:50
だが狼の鋭利な牙はランドールの銀の鎧を噛み砕けず致命を与えることも出来なかった。
狼は焼け石でも食べたかのように苦しんでいたが、騎士をくわえたまま湖に顔面を突っ込む。
ランドールを溺死させるつもりなのだ。

「ランドールどのぉ!」己の手枷を腕力で破壊するゴーランド。

そんななか、トラネコがミラーの鏡を使用。
すると狼は元の人間へと戻ってゆく。

それを見て激怒したのはドルバコ。
しかし傭兵たちの舟が接近してくるのを見て彼は逃げ出した。

そして夜があけ、事件は見事、解決の方向へと向かって行くのだった!

97名無しさん:2014/11/28(金) 01:05:21
う〜ん。お付き合いいただきましてありがとうございました。
進行の罪悪感っていうか、因果応報をひしひしと感じております。

次シナリオもありましたら
よろしくお願いいたします。

98ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/11/28(金) 01:26:12
ううむ、私が進行面を考えずキャラの性格だけで動きすぎてしまったのやも
やはり年甲斐なくハシャぐものではない……すまぬ

だが話の結びは書きたいのでしばし待って頂きたい

99ひやむぎ ◆kSw54Ov3vY:2014/11/30(日) 00:19:14
キャラの性格通りの行動はベストです。
ただそれを計算して活躍の場を提供するのが進行の仕事なのです。
おっさまは悪くないのです。

100ランドール ◆ct40QFXlbk:2014/12/01(月) 02:57:15
所要で投下が遅れそうだ
いい加減明日には書き込みたいと思う。申し訳ない……


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