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【学園都市】電脳神話デビチル!Ⅳ【TRPG】
79
:
アイネ
◆ch6TRNt0B6
:2015/06/30(火) 19:12:56
たどり着いた城内には、煌びやかな庭園が広がっていた。どうやらここもゾンビによる自動管理らしい。
思わずその光景に目を奪われたが、とりあえず降りてきたウェヌスと挨拶を交わす。
しかしウェヌスは差し出した手も取らず、何故かこちらを観察している様子だ。
>「……おー? おー、おー! わー! 凄いホンモノだ! 本物の悪魔さんだ!」
>「わーわー、本当だ! 本当に来てくれたんだぁ! わぁ! 嬉しいな嬉しいな!」
まるで見たままの子供のようにはしゃぐウェヌスを、私たちは呆れたように見つめる。
これはどういう反応を返せば良いのだろう? 思わぬ行動に暫し固まっていると
>「……ってかミザールさんいる……?」
>「ミザール! ホントありがとうねぇ! グットジョブだよ! いい仕事だよ!」
>「お褒めに与り、私、ミザール、感激の極み、恐悦至極でございます」
ミザールは何事もなかったかのように戻っていた。服は少々破れているが、外傷はないようだ。
あれだけの修羅場を潜り抜けてその様子とは大したものだ。敵に回さなくて本当に良かったと思う。
>「しかしウェヌス様、お行儀がよろしくありません。感激するのも結構ですが、まずは挨拶です。練習したでしょう?」
そう窘められると、ウェヌスは私たちを振り返り、差し出したままだった手を取った。
>「えー、私はウェヌスといいます! このスロウスファームの領主をしています!
> 今回はご協力、本当に感謝です! ありがとうございます! あー、えー……あ、あとなんだっけ?」
>「はい、とりあえずシャルル様、アイネ様、お疲れでしょう。
> 詳しい話は城内で、ゆっくりとお食事でも取りながらいかがですか?」
「それはありがたいですよ。出来れば水だけでも頂ければ感謝ですよ」
そう返すと、先頭を歩くミザールと、私とシャルルの手を取り引っ張るウェヌス。
彼らに導かれ庭園を抜けると、そこには巨大な扉があった。
>「あけてー! 悪魔さん達が来たよー! 扉あけてー!」
その声に従い、門番と思われるゾンビが重そうな扉を開く。
待ち受けていたのは、驚くほどの拍手と歓声による出迎えだった。
「これは……皆避難民なのかですよ?」
巨大な城だとは思ったが、ここまでの人間を収容出来るとは素直に驚いた。
余程の生活空間と食糧の貯蔵がなければ、これほどの避難民の収容など出来るはずもない。
この都市のほとんどの住人がゾンビ化してしまったとはいえ、これほどの人数が助かっている事に安堵を覚えた。
しかし、拍手喝采の中に紛れ込む悪魔に対する不信、不満は見て取れた。
機会があれば彼らに私たちの活動の理念を話すべきであろう。誤解があったままではいけない。
不満の声が飽和し、それが弾けそうになった瞬間、突如として怒声がそれを遮った。
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